2002年5月発売
あまりに才能に恵まれているために逆に芸術性の評価面で損をしているようなペライア。しかし74年のこの録音を聴くと、彼の本質的なセンスの良さと作品への読みの深さがはっきりとわかる。まろやかで潤いのあるしっとりとした美音といった特徴はそのままに、その演奏から感じられる若々しさがいまも少しも変わらないのは別の意味で見事。
15年程前の録音。その当時に書かれたライナーノーツにもあるが、40歳を過ぎて、それまでは繊細すぎたペライアが洗練と厚み、スケールの大きさを備え、広く“巨匠”として認知され始めた時期。瑞々しい歌、繊細で表情のあるタッチ、構成の大きさ。名演だ。
歌に向かわせる力がどこから来るのか。その答えのいくつかを伝えたいとの欲求のまっすぐな内側の熱さが外皮を突き破っている記録。これでもまだあんたらは勝手に札を付けるのか? という問いかけがあまりにも清く力強い。簡素でいることの尊さを思う。
いきなりのゴスペル・クワイアに吃驚のタイトル曲。キーボードはバーニー・ウォーレル……まじッすか? それはともかく、まさしく歌が心にしみ入る名曲だね、これは。カップリングも、ラップ入りのリミックスも出来がいいし、実にお買得な一枚だと思う。★
99年の設立以来、東京のニュー・スクール系ハードコア・バンドを中心に、ニューヨーク・ハードコアやメタルもリリースしてきたレーベルのサンプラーCDが登場。かなりのお買い得盤だ。
東京を拠点に、札幌から福岡まで全国のライヴ・ハウスを興奮させている最強のライヴ・バンド。海外ハードコア・バンドのサポートも務め、日本を代表する存在となった彼らの1stアルバム。
メンバーが1人脱退、4人となった新生バースプレイスの新曲4曲入りニュー・シングル。オリジナリティを追求し、大胆なサウンド・チェンジを見せた意欲作。以前のファンにはショックかも。
ドゥービー・ブラザーズ、スティーヴィー・ワンダー、ドナルド・フェイゲン、ダニー・ハサウェイなどのカヴァーからゴスペルのスタンダードまでを収録した美作品。プロダクションはマーカス・ミラーが全面バックアップし、管以外のほぼすべてを担った。
ソロ・シンガー、松本哲也のデビュー・シングル。アコースティック・ギターを手にしながら歌い上げていくその世界は、苦しさや寂しさを乗り越えようとするドラマ。痛みを伝える声から優しさのあふれる歌まで、豊かな表現力が彼の感情を伝える。