2002年6月26日発売
もうすっかり独自のサウンド・スタイルを確立した観のある富樫&DA PUMP。今回も曲調の違う3曲を並べておきながら、それを違和感なくスムーズに聴かせている。タイトル曲よりむしろ、シンプルなバッキングにISSAのヴォーカルが映える(2)(3)がよかった。
79年に東京で開催された二人のジョイント・コンサートの模様を収めたライヴ録音。二人とも、年齢的に60前後ということもあり、どちらも熟練の技は個性にあふれて味わい深いだけでなく、生気がみなぎっていて、彼らのピアニズムの真骨頂が堪能できる。リズム隊の好演も○。
淡いスピード感。癖のないのが玉にキズ。しかしこの美しい旋律家がもっとも輝くのはブルース・ナンバーというのがジャズ錬金術か。モンク・メドレーにはクラシックとブルース双方に揺れるシダーの心模様が聴き取れる。名手の異名高いが、案外ムラがある、大穴狙いでは。
制作・出演
アル・アーロンズ / アル・グレイ他 / ジョー・ニューマン / スヌーキー・ヤング / ハリー・エディソン / フランク・ウェス / フランク・ウェス&ハリー・エディソン・オーケストラ / レイ・ブラウンジャンル
ウェスとエディソンは、ともに黄金時代のカウント・ベイシー楽団で活躍した管楽器奏者。本作は89年、日本で開催されたジャズ祭のために特別に用意されたオーケストラ演奏を収めたライヴ。全編にわたりスウィング・ジャズの醍醐味を満喫できる作品だ。
1993年デビューの女性シンガー、通算16枚目となるマキシ・シングル。98年から3年間のブランクを経て、自作曲から一切の迷いが消えたように感じる。音楽を作りたい、唄いたいという情熱に衝き動かされて、彼女が選び取ったラウドなロックに嘘はない。
ピアニストの西村由紀江のベスト・アルバム第二弾だが、全18曲の収録曲中、12曲を新録音している。透明かつダイナミックなピアノが心和む流麗なメロディによって、宙を舞う。陳腐なピアノ作品にならないのは、西村の作曲家としての力量もある。★
中シゲヲ(g)率いる4人組。94年の結成以降、一貫して“サーフ・ロック”を聴かせ、現代にそのスタイルを継承させている。サントラ盤の制作なども多いが、本作は通常のフル・アルバム。ハードかつグルーヴィ、そしてちょっと切なく夏を過ごせる秀作。★
元ライド(〜ハリケーン#1)のアンディ、元ヘヴィ・ステレオのゲムという新メンバーを迎えて作られた実質上初のアルバム。リアムはもちろん、彼ら二人も曲作りに参加し、まるで初期の結束力を取り戻したかのようなシンプルなサウンド。傑作だ。★