2002年9月発売
ロカテッリ:ヴァイオリンの技法 作品3よりロカテッリ:ヴァイオリンの技法 作品3より
タイトルは確かにヴァイオリン協奏曲だが、これは18世紀前半の実験音楽みたいな作品。形式と技術と表現のいずれもが、破天荒にブッ飛んでいる。頻発する不協和音、激変するテンポ、やたら難しい演奏技術、とにかく聴き出したら止められない“毒”がある。
武満徹 秋庭歌一具武満徹 秋庭歌一具
何と美しい雅楽なのだろう! 古代の響きと抑揚を持ちながら、空間の作り方や音色の組み立て方、風味豊かな旋律などはまったく武満の世界になっている。日本人としての感性や情緒が懐かしいまでに彷彿と呼び覚まされる作品である。中高生諸君、雅楽はまずこれを聴くべし!!
小松亮太 ライヴ・イン・Tokyo〜2002小松亮太 ライヴ・イン・Tokyo〜2002
ライヴならではの勢いをもっているのに、完璧なアンサンブルもみせつけている。小松のリズムの切れはさすがにいいけれど、個々のプレーヤーの技術の高さが素晴らしい。叩きつけるようなリズムとメロディ・ラインの色っぽさなど、タンゴの下世話な魅力を湛えている。
君の色君の色
朴訥なヴォーカルに何とも言えずホッとする。造り込んだ唄い方が目立つ昨今、こういう存在は貴重であり、もっと聴かれるべきだ。ロマンティックな言葉のなかに突然、ズバッと切り込んでくる鋭いフレーズ。その瞬間、下田逸郎というシンガーの存在が強烈に焼きつけられる。