2004年1月発売
J.S.バッハ:カンタータ全曲シリーズ 21J.S.バッハ:カンタータ全曲シリーズ 21
発売元
キングレコード株式会社BCJのカンタータ全曲シリーズも佳境に入ってきた。豪壮なコルノ・ダ・カッチャが降誕節の祝祭的気分を醸し出す第65番。冒頭の落ち着いたテンポ設定に鈴木の誠実な人柄がにじむ。逸失した楽譜を補って再現された第190番に聴ける燻し銀の響きにも心を奪われる。★
イザベル・ファウスト、スラヴ作品集イザベル・ファウスト、スラヴ作品集
「スラヴ作品集」というか、「チェコとポーランド作品集」。音楽を明快に弾き分ける知性と卓抜なテクニック(ピアニッシモのロング・トーンなどでの安定感も素晴らしい)で作品に真っ正面から取り組んでいる。明晰さと詩的さを併せ持つクピェツのピアノが貢献度大。
ドヴォルザーク:交響曲第7番ニ短調 作品70 ヴァイオリン協奏曲イ短調ドヴォルザーク:交響曲第7番ニ短調 作品70 ヴァイオリン協奏曲イ短調
クーベリックが、20年近くシェフを務めたバイエルン放送響から去った年(とその前年)のライヴ。交響曲ではアゴーギグも効果的で、むせ返るような熱い共感を聴かせている。協奏曲での塩川はときにヴィブラートが気になるものの、感興にあふれた歌が好ましい。
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調 作品88 管楽セレナードドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調 作品88 管楽セレナード
名匠クーベリックのキャリアのなかでは、後期にあたる時期のライヴ録音。交響曲第8番はよく弾み、よく歌う、じつに気持ちのいい演奏だ。定評の高い66年録音のベルリン・フィル盤に対し、手兵との一体感が前面に押し出され、ライヴ特有の感興にも満ちている。
イントゥ・ザ・ハリウッド・グルーヴ〜リミックスド・アンド・リヴィジテッドイントゥ・ザ・ハリウッド・グルーヴ〜リミックスド・アンド・リヴィジテッド
マドンナ&ミッシー・エリオットの共演で話題となったGAPのCMソングが、ついにフル・ヴァージョンでCD化。アルバム『アメリカン・ライフ』収録曲のリミックスを含むファン待望のEP盤。
ドヴォルザーク:交響曲第7&8番ドヴォルザーク:交響曲第7&8番
2003年発売のウィーン・フィルを振っての「わが祖国」に通ずるチェコ音楽へのコミットメントの出発点であり、ボヘミアの血筋を引くというアーノンクールの心象風景の具現化でもある名盤。チェコ・フィルをしのぐ“アク”の強さを自然にオケから引き出した。