2006年9月27日発売
この2曲をこれだけ柔らかく抑制して弾いた例は非常に珍しいのではないか。それも決して作り物めいたり小手先になったりせず、あくまでも上品で抒情的かつ音楽的なのだ。リスの伴奏もその手作りのようなローカルな雰囲気が何とも言えない。異色の名盤誕生。
オラモ/CBSOによるフォールズ作品集の2作目。英国内でも過小評価されている作曲家の、多彩な様式感と先進性が洗練された演奏表現で示される。ドノホーのソロを含め精緻なアンサンブルでこうした作品の美質を見事に引き出すオラモの力量には感服。
小コーラス&室内アンサンブルと、8つのチェロのための近作2題を収録。前者は短い4つのテクストを反復素材とする。和声的な拡がりとリズムの躍動はあたかもナイマン的な聴きやすさに通ずるかのよう。後者はベイザー一人による多重録音ながらその完成度はきわめて高い。
活動再開第2弾シングルは、最近のシンプルな作風を受け継ぎつつ、グルーヴに重点を絞ったようなダンサブルなアプローチ。これをポップに聴かせてしまうのだから、この小山田風ポスト・ロックも確立した感アリ。カップリングはYMOのカヴァーでこちらもお見事。★
ジョニの歌にはいつでも彼女独特のストーリーがあって、それが曲と結びついている。彼女ならではの鋭い洞察を響く言葉にして、澄みわたった声で託された10曲。1969年発表の2ndアルバム。
CSN&Yによってカヴァーされ有名になった「ウッドストック」を収録。「ウッドストック」は単なる“ウッドストック”賛歌ではないところがミソであるが、そんな鋭い視線に彼女の長い活動の秘訣がありそう。
これまでのキャリアを総括した2枚組ベスト。タイトルどおりシングル曲を網羅したもので、初回盤にはDVDも付いている。特に特徴のない青春応援歌といった印象は変わらないが、多くの人の胸を打ってきたキモはこの爽やかさなんだろうと思う。
元ヴェルーカ・ソルトのニーナ・ゴードンが6年ぶりに発表したセカンド・ソロ・アルバム。本作までの6年間には、録音されたものの未発表に終わっている楽曲が数多くあったというが、試行錯誤を経て結果的に、芯の強いシンガー・ソングライター作品に仕上がった。
ブラッドにとってパットは音楽の道に導いてくれたアイドル、パットもいつの日か必ず共演したいと考えていた相思相愛、待望のデュオ作。(1)(5)(9)がメルドーで残りがパット作。カルテット曲ではブラッドのトリオ仲間を迎え、(4)など新生パット・グループを聴くよう。