2007年12月発売
90年代初期に結成され、“北欧ハード・ロックの代表格”としてつねに第一線で活躍している彼らの、通算5枚目となるアルバム。サバイバーやジャーニーといった80年代ハード・ロックの影響を多分に受けた、ポップでキャッチーなメロ&リフにワクワクさせられる。
もともとジャーマン・メタルの土壌を持つブラジルのメタル・シーンに表われたニュー・カマーは、メロディックな構築美というジャーマン・メタルの手続きを正統的に踏んでいる。テクニカルなプレイに支えられたシアトリカルな世界観は、もはや新人離れの域にある。
NYを拠点に活動し、シンガーとしても頭角を現してきた女性ベース奏者のヴォーカルを全編にフィーチャーした作品。シンガーとしての意識が過剰でない分、大上段に構えず、サラリと歌い、逆に、だからこそ生まれる彼女ならではの佇まい、味わいが好ましい。
50曲のラブ・ソングの名曲をピアノ・トリオで録音した“ロマンス四部作”のラストを飾るアルバム。2007年内に4枚をリリースするという異例のシリーズを成功裏に終えた。好調この上ないエディ・ヒギンズは、ここでもスウィンギィで典雅な上質のジャズを聴かせている。
制作・出演
のだめオーケストラ / のだめカンタービレ / ウラディーミル・ヴァーレク / プラハ放送交響楽団 / ベートーヴェン / 日本フィルハーモニー交響楽団 / 梅田俊明 / 野原みどり / 飯森範親クラシック・ブームを盛り上げたTVドラマ『のだめカンタービレ』にちなんだ人気曲を2枚組に収録。ドラマの中で、のだめや千秋が演奏する数々の名曲がたっぷりと味わえる。
同い年でお互いにサーフィン好きだというMicroとのコラボによる「Believe in Love」をはじめ、ソウルフルな軽快さとナチュラルでポジティヴなヴァイヴが相まってのミニ・アルバム。世知辛い世の中の一服の清涼剤のように響くとともに、南国の楽園へと誘われるかのような印象も。
過去に発売した2枚のアニソン・カヴァー・アルバムの中から、歌い継がれる人気ナンバーをセレクト。さらに、自から歌い続けてきたアニメのタイアップ・ソングを集約。アニソン支持の高い曲の数々が、下川みくにの爽やかな歌声に乗せて甦る。
発売元
株式会社ポニーキャニオンケニー・ドリューがビッグバンドと共演した珍しいライヴ作。アーニー・ウィルキンス率いるオールモスト・ビッグバンドにドリューが参加する形で実現した。米国、欧州の名手たちが熱演を聴かせる。ドリューのソロが聴けるパートは少ないがさすがの存在感だ。
カナダ出身の6ピース・バンド、ザ・モスト・セリーン・リパブリックの2ndアルバム。ロック、プログレ、ジャズ、ダンス・ミュージックなど多彩な要素を織り込んだ、実験性の高い奔放なサウンドが展開されている。
メジャーからの誘いを受けながらもインディーズでの独自性を大切にする南カリフォルニア産4ピースの日本限定デビュー・アルバム。DJを含んだスモール・コンボが気の赴くままに奏でる音楽は、ありそうでなかったヒップホップやレゲエの適温を伝えている。
権太楼の噺に登場する人物は、その口調からか誰もが粗忽に思えてくる。講釈師に仕返しをすべく、高座中にくしゃみが止まらなくする「くしゃみ講釈」。根岸の里に隠居した大店の旦那の噺「茶の湯」は、誰もが茶の湯の心得がないところが味噌となっている。
いまや爆笑落語の大御所といえる三代目権太楼だけに「井戸の茶碗」も「短命」も徹底して滑稽噺に仕上げている。一見、荒っぽい藝に思えるが、その実、神経質なまでの繊細さを噺のあちこちに見て取れる。理屈抜きに楽しませてくれるのが権太楼落語の魅力。
親孝行がたたって幕下に落ちた佐野山の噂を聞いた横綱・谷風が取り組みを希望するという「佐野山」と、無銭飲食して居残りながら上手く煙に巻く「居残り佐平次」との2本立て。導入部から本題へとなだれ込むくだりの巧みさにベテランならではの技が光る。★
江戸時代をベースにした落語の古典を聴いて、知らず知らずに引き込まれ楽しんでしまう。テンポよく当たり前に、いまはなくなってしまった町の風情を聴かせてくれるさん喬、昨日の流行が今日はダサくなってしまういまだから、これはこれで一種の名人芸。