2008年10月発売
果敢なプログラミングに、このフランスの俊英ピアニストの卓越した才智と志向の高さをうかがわせるが、演奏にはいささかの気負いもなく、特にバッハにはセンシティヴで密やかな詩情が横溢する。各曲の急所を的確に押えたブーレーズの作品も含蓄豊か。★
ジャンル
クリフ・リチャード、ジョン・ファーラー、メリンダ・シュナイダー、エイミー・スカイらを迎えて制作されたデュエット・アルバム。彼女が主宰するガン撲滅キャンペーンのプロジェクトの色彩も強いが、参加者全員のもつ歌声の魅力が、生きる喜びを伝えてくれる。
インターナショナル・スクールに通っていた三人が結成したR&B/ヒップホップ・グループのファースト・ミニ。過激なヒップホップとは違い、メロウな歌声と楽曲のなかにラップがさりげなく入ってくる感じ。歌詞も大自然をリスペクトした内容だったり、ヒップホップの印象が変わる。
根強い人気を誇るリュ・シウォン8枚目のシングル。低音と高音のダブル・トラックで、ときには一人デュエットで甘く迫るクリスマス・ラブ・ソング。こんなふうに迫られたら女性はきっとたまらないだろう。しかし刺激的なジャケットを女性ファンはどう思う!?
2006年のメジャー・デビュー以降着実に力をつけ、今では全国各地でのライヴも即ソールドアウトとする彼ら。11枚目のシングルとなる本作ではそんな安定感を感じられる。ゆったりした「プラネタリウム」もいいが、爽快な「Happy Smile Again」が格別。陰りのない元気いっぱいのグルーヴに彼らの自信がみなぎる。
白戸家とは、上戸彩が出ているSoftBankの携帯電話のコマーシャルで、白犬のお父さんがいる一家のことである。そこで流れるクラシックの楽曲を集めたのが、このアルバムである。が、中身はまっとうなものである。お父さんが特に演奏に参加しているわけではない。
アニメ放映(CX系ほかで2008年10?12月)に合わせてのリリース。登場する主要曲をディスク2の13曲目以外すべて新録音で収録、内容はディスク2〈のだめ篇〉がより充実していて楽しめる。原作では“決壊”しているディスク1の4、5曲目もちゃんと演奏されているのでご安心のほどを。
木下理樹率いるロック・バンドのミニ・アルバム。DOPING PANDAのフルカワユタカがプロデュースした刺激的なダンス・チューン「ILLMATIC BABY」をはじめ、メロディの美しさや世界観はそのままに、軽快なサウンド作りが印象的な意欲作だ。レーベルの枠を超えたベスト・アルバムも同発。
インディ時代から現在までの8年間を追った初ベスト。時代が進むにつれてメランコリックにしてエモーショナルなバンド・サウンドは進&深化していくが、今にも壊れそうな内面の吐露は、新旧を問わず切迫した印象。逆に、だからこそのART-SCHOOLだと再認識した。
フランス出身のギターとドラムのみの異色デュオによる初作品。曲によりホーンやシンセなども導入されているが、基本はギターとドラムで、そこから放たれるグルーヴ感に満ちたファンキーなロックは、どこか懐かしげな感触と相まって、すこぶる刺激的。
1年1ヵ月ぶりのサード・アルバムは、彼ららしいストレートなロック満載の全14曲。シンプルな8ビートのシングル曲で幕を開け、最新シングル曲「スピードとナイフ」など、気持ちのいいほど真っ直ぐなロックを展開。初回盤のDVDには“ここでしか観られない”貴重なライヴ映像を収録。
日本テレビ系ドラマ『夢をかなえるゾウ』主題歌となる10枚目のシングル。夢へ向けて諦めずに進み続けることが大切だというメッセージを、エルガーの「威風堂々」をサンプリングしたトラックに乗せてサラッと披露している。「乾布摩擦」は三味線を効果的に用いた得意の和モノ。
反則技とも言えるバンド名とメイク、東北なまりの歌で、ビジュアル・シーンのキワモノぶりを発揮する仙台貨物の1年ぶりのシングル。懐かしの歌謡曲を思わせる曲に、微妙なエロと恥ずかしさを醸し出す歌は、ハレンチ・ポップ。この馬鹿さ加減に惹かれる。
コレそういえばサントラ集だったっけ、と後から気づく作品ほど優れたサントラ集だったりするが本作はそんな一枚。鳴っているのは2本のアコースティック・ギター。ムダな音がないから想像力も広がるものなのだ。冬の朝に珈琲をすすりながら聴きたい。★
素敵に猥雑な人間臭いゴッタ煮サウンドでファンキー・スウィンギィに熱くドライヴする〈ヤルキ盤〉。しっとり、ゆったり、ほっこり、よりシンプルで優しく温かめの〈セツナ盤〉。そんな2枚組の編集もサウンド同様イカシテル。中納良恵(vo)と森雅樹(g)、結成12年の軌跡。