2008年4月23日発売
か細いイメージがあった口笛だったが、今作からは人の生命力を感じた。人の息に音色がついたものだからか。楽しい曲は楽しく、切ない曲は切なく。ダイレクトに感情が伝わるので、自然に聴き手の心に染み渡る。森林にいるような、ナチュラルなサウンドも安らぐ。
中ノ森BAND、Yum!Yum!ORANGEらガールズ・バンドを中心としたアーティスト陣が、80〜90年代のヒット曲をカヴァーしたコンピ盤。参加バンドの豪華共演による「学園天国」はとりわけ聴きものだ。
戸田恵子の2008年4月発表のシングルは、浜口庫之助の子息、浜口茂外也による書き下ろし。昆虫の擬態をユーモラスに歌った楽しくダンサブルな楽曲で、2008年4〜5月のNHK『みんなのうた』で放送された。
8年ぶりのオリジナル・アルバム。結成30年目にして初のゲストなしだが、「I Can't Get Across To You」はウィルコ・ジョンソンの、「オー・ロンリーボーイ」は高橋幸宏が書き下ろし、「形見のネックレス」は柴山俊之が作詞、そして細野晴臣の「Pom Pom 蒸気」と「My Way」「Johnny B.Goode」はカヴァーという具合に、ポップかつカラフルなロックンロール満載。
サザンオールスターズのドラマー、松田弘がプロデュースを担当し、青山テルマやMCU、Scoop On Somebody、 一十三十一らが参加した6曲入りミニ・アルバム。ライト・タッチのディスコ・サウンドとJ-POPを融合したナンバーが並び、気楽に楽しめる。 <収録内容> 1. GOOD CELEBRATION 2. SHINING STAR 3. 愛×脳□FEELING 4. GALAXY 5. HEAVEN 6. 愛という名の季節
口笛奏者の分山貴美子と俳優の竹中直人の口笛をフィーチャーした、サザンオールスターズの関口和之による前作から8年ぶりとなるウクレレ・アルバム。ちょいとトボケた味のライナーとともに、面白い選曲、軽妙な演奏で楽しませ、不思議ななごみを醸しだす。
ポーランドの名ピアニスト、ポブウォッカの弾くブラームスの小品集は、ロマンティックで抒情的で美しい。彼女がブラームスの作品を慈しみながら弾いているのが伝わってくる。ポブウォッカの澄んだ音色と温かな音楽性に魅了される。
ジョージアから登場したシンガーの1作目。ウィルソン・ピケットの「アイ・ファウンド・ア・ラヴ」やボビー・ウーマックの「ルッキン・フォー・ア・ラヴ」など、60〜70年代ソウルの名曲カヴァーを中心にした構成で、原曲への思い入れを体現したディープな歌唱に胸が熱くなる。今どき珍しい、本物のソウルを感じさせる秀作。
ロリンズの73年来日ステージ、2枚組のコンプリート盤である。ディスク1では十八番ナンバーの揃い踏みで嬉しくなる。ディスク2は未発表音源。生の豪快で躍動的なロリンズ節が大いに楽しめる。増尾好秋(g)のアドリブ・プレイにも耳を傾けたい。手元に置きたい好盤。
ディップセットの人気ラッパーが2007年秋に発表したミックス・テープがリミックス、新曲を追加して正式リリース。全般にラフな作りだが、ハーレムのタフな日常を描いた内容に合っていて、実にイイ感じ。ジェイ・Zの類似タイトル作品と聴き比べるのも一興。
リーダーの渡辺文男はなんと69歳。年齢を感じさせないファンキーなドラムが印象的だ。吉田桂一のピアノはゆったりとしたグルーヴで渡辺と完璧マッチ。佐々木悌二のベースが二人を結びつける。大人の男のジャズだ。録音も生々しく聴く者に迫ってくる。
最近では珍しいラテン・リズムを強調した演歌になっている。真木柚布子の粘る濃厚な歌唱と相まって、ネオンがピカピカといった雰囲気だ。チャチャのリズムとブラスを利かせた「酒とバラ」に、「ちょっとだけルンバ」は文字どおりルンバでその気にさせる。
「秋保の宿」は宮城県の秋保(あきう)温泉を舞台に不倫(?)の恋に泣く女心を切々と唄う。「明石海峡」は再会を望めない恋人を思い出す、こちらも女歌。どちらの曲も悲恋を唄っているが、ベタついた空気を感じさせないところは、千葉一夫の歌唱の妙。
大衆演劇役者として日本全国を回る玄海竜二が、以前から親交があり2007年に急逝したバッテン荒川の意思をついで捧げたアルバム。タイトルどおり、九州をテーマに力強い男の心意気を歌い上げる。演歌というと湿っぽくなりがちだが、そんなものは微塵もない。
エイジアの25年ぶりアルバムは、82年にファーストを聴いたときほどのインパクトはないものの、ゾクゾクさせるギターのフレーズで始まる1曲目、8分を超える4、8曲目もあり、ファンが聴きたかったエイジアがここにいる! ボーナス・トラック13曲目は輸入盤とは違う曲なので要注意!
発売元
キングレコード株式会社金管五重奏にユーフォニアムが加わった六重奏である。響きは豊かになり表現範囲も広がった感。何よりも各自の力量が素晴らしい。ディーツやコッホの“スタンダード曲”さえ超人的に聴こえてくる。「マンシーニ組曲」の遊び心満載の演奏も味わい深い。