2009年1月21日発売
EL&Pの代表作といえばクラシックの名曲をパワフルな演奏で聴かせた名ライヴ『展覧会の絵』。しかし実際はスタジオで音をかなり加えていた。今回のディスク2収録のライシアム公演はライヴ演奏そのままなので、聴き比べるとあらためて当時のEL&Pのスゴさを知ることができる。
イタリアのメタル・バンドの通算6作目。元ラプソディーのヴォーカルが再加入したことで原点回帰の思考も働いたのか、このバンドにファンが求めていたメロディック面が、ここ数作以上に強まった。そのメロディとプログレッシヴさの融合は聴きごたえ十分。
相容れない二つのことが、互いに勝とうとし争うこと??タイトルの「相克」とはそういう意味だが、まさにサウンドは矛盾と激しさをはらんだ複雑な人間模様を描く危機感のある仕上がり。2009年第1弾シングル「慟哭」は、激しき涙??へヴィな楽曲の中にドラマが展開していく。
発売元
キングレコード株式会社ポップスとしての“社歌”というコンセプトで制作された企画盤。典型的な社歌は1、3、10、15曲目くらいで、ほかは企業のイメージ・ソングの類。萬Z(量産型)の12曲目も社歌だ。発売元、キングレコードの社歌18曲目は戦前の国民歌謡のようだ。歴史を感じる。
ベテラン・アメリカン・ハード・ロック・バンド、テスラの4年ぶりのスタジオ・アルバム。キャッチーなリフにツイン・ギターのハモなど、変わらぬスタイルを頑固にキープしているのが小気味良い。ジェフのダミ声はヴォーカル弱体が目立つ昨今の中では存在感も際立つ。★
サブちゃんを思わせる大きなスケールの演歌と思ったら、徳島の“剣山”に男の人生を重ねた曲の作曲はなんと北島三郎(原譲二)だった。「剣山」は若々しくストレートに、内に秘めた思いを歌う「瀬戸内海」は陽性の声で気持ちよく歌い上げている。
フィッツジェラルド(作家)を曽祖父に持つことで話題になった、おしどりデュオのセカンド・アルバム。まるでお花畑にいるような、かわいらしいサウンドが満載だ。美しいメロディが安らかに心に響く。ちなみにアルバム・タイトルは英国の女優の名。これもユニーク。
“沖縄のミュージシャンが子供たちの為に一生懸命作った新しいうた”というコンセプトで制作された番組『おきなわのホームソング』。本作は、番組内で放送された楽曲を集めたハートウォーミングなオムニバス・アルバムとなっている。
青山テルマとのコラボで一気に有名となったSoulJaの新機軸はフラメンコ。アーティスティックな部分と流行り歌としての下世話さが見事に共存している。一星は元Jリーガーでヴォーカリスト、沖仁はアルバムを3枚リリースしているフラメンコ・ギタリスト。★
甘すぎず、辛すぎず、程よい味わいのグッド・バランスな曲たちは自作自演にして秀演。指揮者デビュー時の筆者の取材でも、作曲家としての存在を第一に主張していたサロネン。旺盛なる創作意欲の発露であり、仲間たちの共演を得てひとつの理想が具現化した。★
国内外の数々のフィギュア・スケート選手たちが演技の時に使用する楽曲を集めたコンピ・アルバム。有名曲+人気曲が多数収められているので、入門者向けのクラシック・コンピとしても楽しめる。
イタリア系の名テノールたちが、その名を築いた時に必ずと言っていいほど取り上げるイタリアの歌の数々を、絶大な人気を誇る彼も取り上げた。大きな違いは、抜群のリズム感覚。発声を崩してもノリを大切にすることで、クラシックの枠を超えて楽しめるアルバムとなった。