2009年11月発売
2001年に東京で結成された、女性ヴァイオリニストを含む異色ポップ・パンク・バンドのサード作。キャッチーで明るく甘酸っぱいヴォーカル・メロディと、快活なバンド・アンサンブルをさらに盛り立てる高揚感あふれるヴァイオリンの存在がユニークで、他のパンク・バンドとはひと味違う個性が光る。
イタリア近代の作曲家チマーラ。流麗な旋律の歌曲は「ストルネッロ」など知名なものもあるが、まとめて録音したのは川本愛子が最初である。第1集に比べ新録音の第2集はさらにレアな曲が多い。「春の歌」など声の力に衰えがみられるものの、熱意には頭が下がる。
チマーラの歌曲集を日本で初めてリリースした川本愛子が、新たに録音した第2集。日本人としてチマーラの最高の理解者といえる川本による待望のアルバムで、花岡千春がピアノで華を添えている。
比屋定ファンを自認するクニモンド瀧口率いる“流線形”が演奏を担当。大貫妙子の「何もいらない」と八神純子の「サマーインサマー〜想い出は、素肌に焼いて〜」のカヴァーを含め、“シティ・ポップス”という形容が浮かぶ、ほどよい湿り気を帯びた歌と演奏が並ぶ。比屋定の持ち歌の再演と、クニモンドが提供した新曲との塩梅もいい。
マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン直系のスタイルでメディアの注目を集めているテキサス出身4人組、リンゴ・デススターの日本デビュー・アルバム。轟音ギターと甘いメロディによるウォール・オブ・サウンドという黄金律を踏襲しながらも、バタバタとせわしないリズムが性急なムードを醸し出す。
エレクトロなスタイルをベースに据えた、キラキラ輝くクラブ系ダンス・チューンをコンプリートしたアルバム。どの楽曲も、ベースに据えているのはR&B。それを、2009年の流行スタイルであったエレクトロな色で塗り上げているところがポイント。心〜身体が弾む楽曲を満載している。
2007年に12インチEP「UGETSU」を発表、ジャイルズ・ピーターソンの目に留まったクラブ・ジャズ・バンド。このアルバムは彼らにとって初めてのベスト盤で、2007年から現在までの彼らの動きがCD1枚で把握できる優れもの。同時にUSデビュー作でもある。Yuki(p)、Daisuke(sax)は曲作りで気を吐く。
感情の赴くまま怒鳴るように歌い放つ中島みゆきのパワフル・ナンバーは、スゴイ。主題である“愛だけを残せ”のフレーズが、ひときわ力強く凄みをもって繰り返されると、いつの間にか一緒に叫んでいる自分がいた。催眠導入されたように。松本清張生誕100年記念映画『ゼロの焦点』の主題歌。
制作・出演
FUJIYAMA / U-Roy&JohnHolt / アルトン・エリス / アーネスト・ウィルソン / エリック・ドナルドソン / ザ・シルヴァートーンズ / シュガー・マイノット / リロイ・シブルズ制作・出演
J.S.バッハ / アレクサンダー・シュナイダー / オルヌルフ・グルブランセン / ジョン・マック / ナンシー・ダレイ / パブロ・カザルス / ピーター・ゼルキン / マールボロ音楽祭管弦楽団 / ルドルフ・ゼルキンカザルスが当時唯一演奏を行なっていたマールボロ音楽祭管を振ってのバッハをまとめた2枚組。「様式」といったものを離れ、カザルスの内面で響くバッハをストレートに表現した、偉大な創造がここにある。