音楽むすび | 2009年4月発売

ナイジェリア出身、在英個性派シンガー・ソングライターのワーナー移籍第1弾は、なんとNY録音。しかも主に制作をしているのは純ジャズからヒップホップまでを自在に扱うドラマーのカリーム・リギンズではないか。切れと弾力と甘美さが共存する味が鮮やかにあふれる。

テナー・レジェンドのDNAを受け継ぐサックス・エリートの12枚目。前作で試みたサックス・トリオをさらに発展させ、同世代ミュージシャンを自在に組み合わせ、時にダブル・ベース、ダブル・ドラムに挑戦。前衛的な音景は父デューイの面影を思わせる。

12枚目のスタジオ・アルバムは、最前線で戦った退役軍人たちの話を基に、“戦争”の恐ろしさや悲惨さを浮かび上がらせた渾身のコンセプト作。ただ単に反戦を唱えるだけでなく、ドラマティックな演奏に乗せて綴られる物語の数々で、米国社会が抱える問題を鮮やかに提示して見せた力作。

KTタンストールやジェイソン・ムラーズを手掛けたマーティン・テレフェが「Joy」をプロデュース。ストリングスを配して、コケティッシュな歌声にエレガントなスパイスを加える。「Happy Ending」「You and I」は彼女とは縁深いスウェーデンはマルメ制作。ファンを裏切らない安定感だろう。

韓国出身の美人双子姉妹ユニット、Red Pepper Girlsの1stアルバム。D・A・Iこと長尾大が全面プロデュース。ノリの良いキャッチーなナンバーが多数収められている。

トランス・シーンで台頭してきた有望新人アーティストのデビュー・アルバム。多彩なヴォーカリストをゲストに迎え、緻密でていねいなサウンドを創り上げた。曲創りのセンスの良さはすでに数々のトラックで証明済み。本場ヨーロッパはもとより、日本でも受けそう。