2009年9月発売
ドラマーの石川雅春が、若い管楽器奏者10人に声をかけたグループ作(2008年リリース作の再発)。求めるところは、明解。60〜80年代の誰でも知っている有名ロック曲(ディープ・パープル、キッス、ヴァン・ヘイレンほか)をブラス・サウンドで紐解こう。ときに剛毅に、ときに雄大に。
相次ぐ解散、活動休止、メンバー・チェンジ騒動でも惹き付ける、89年結成の英国産4人組が放つ11作目。本作ではアレンジの幅広さが特徴的と言えそうだが、ハード&ヘヴィなロックンロールは相変わらず。ファンの期待に応えるマテリアルを満載。納得の一枚だ。
結成15周年を迎える名古屋のパンク・バンドのトリビュート盤。曲・参加アーティストは本人自身がセレクトした本人主導型の作品。リード・トラックをつとめたBEAT CRUSADERSをはじめJ-PANKの生きのイイとこを総ざらいしたメンツによる、ノットリ以上にノットリらしい疾走感&爆走感にガッツ・ポーズ!
94年に結成し、名古屋を中心に活躍する彼らの4年ぶりとなる6枚目のアルバム。3ピース・バンドらしいアグレッシヴなスタイルで、ポップあり、パンクありといった具合に全力投球。荒々しさの中にもどこかほろりとさせる哀感があり、やはりそこには揺るぎないキャリアを感じさせる。
4年ぶりのアルバム。制作に先立って、マウイやタスマニア、中国から日本の北海道までを歴訪したそう。ビジュアル含め不思議系のイメージが強い人だが、メランコリックだがソフトでもある声質のおかげもあり、芯はブレない。終盤、エレクトロニカ系の曲でそうした持ち味が際立つ。
パリス・ヒルトンのパーティなどでも知られるハリウッド“セレブDJ”、DJキャロライン・アモーレのノンストップ・ミックス。安室奈美恵、BoAらR&B系が多いが、PUFFYや中川翔子らまで幅広くセレクト。DJ KAORI&DOUBLE以来のインパクトを放つマリエとのコラボ曲にも注目。
現在最高のギタリストのひとり、D.トラックス率いるサザン・バンドが2008年9月に行なったライヴを収めた、濃密なCD。『オールレディ・フリー』(2009年)で沸点に達するグループの勢い、実力が随所に感じられ、スタンダード曲の「マイ・フェイヴァリット・シングス」では17分を越える熱く自由な演奏を展開する。
ヤンソンスとバイエルン放響とのライヴ・シリーズ第5弾。没後200年となるハイドン・イヤーにふさわしい、ヤンソンスの美的バランス感覚や才気がフルに発揮された一枚だ。オーケストラも“粋”な演奏を繰り広げている。
メータとベルリン・フィルによるR.シュトラウス・チクルスの第5弾。「英雄の生涯」はメータ3度目の録音で、BPOの機動力が存分に発揮された快演だ。ホルン協奏曲もハウプトマンのうまさが光る。
メータとVPOによるスッペの序曲集。スッペはウィーンで活躍し、当時パリで人気絶頂だったオッフェンバックと並び称されたオペレッタ作曲家で、ノリがよい楽曲を多く制作した。シンフォニックで幾分重厚な演奏により、曲作りのうまさが表出している。
メキシコ出身で現在はアイルランド・ダブリンを拠点に活躍するアコースティック・ギター2本による男女ユニットの2ndアルバム。緻密なサウンドをバックに、情熱的なメロディと重厚なリフで二人のギター・バトルを聴かせてくれる。
コロンビア出身美人シンガーの、日本企画ミニ・アルバム。サンティゴールドの注目のプロデューサーでもあるジョン・ヒルが曲作りに参加したダンサブルかつエロティックなシングル「シー・ウルフ」とそのミックスなどのほか、ヒット曲を収録したものだ。「シー・ウルフ」路線のセクシーなアルバムを期待。
パルティータ全曲録音の完結編。第1番ではサラバンドの穏やかな佇まいが素晴らしく、ジーグでの旋律線の連結なども見事。第5番の対位的な性格も活かされているし、第6番は情感の機微が肌理濃やかで、各所で登場するさまざまなリズムの処理も巧み。美音や気品ある物腰など、ペライアのよさが存分に味わえる。★
新ヴォーカルにHALCAを迎えた“ハイカラ”の復帰第1弾アルバム。第2章のスタートである本作は、よりロックでヘヴィに進化。豪華な様式美と重厚な迫力に満ちた、今後の作風の指針を示した一枚。