2010年1月20日発売
80〜90's初頭にかけて活躍したカナディアン・スラッシュ・メタル・バンド、サクリファイスの再結成、復帰第1弾。のっけからハイ・テンポの疾走感あふれるリズムとワイルドな雄叫びが炸裂、健在ぶりを見せつける。徹底した様式美の追及姿勢もまた妙に新鮮に映る。
アヴァンギャルド・ミュージックの重鎮、レジデンツの78年発表作品が世界初紙ジャケ化。小品が並ぶ本作は彼らにしてはポップで聴きやすく、ビギナー向けの作品といえるものの、遊び心と革新性、既成概念に捉われない音楽は、三十数年の時を経た今も刺激と魅力に満ちている。
これまでモンク集やモーツァルト集を出しているトリオ。7作目となる本作ではおなじみのビートルズ・ナンバー13曲に独自のアレンジを施し、繊細かつ優雅に演奏している。マルティーノはトリスターノ系だけあって、グループ名どおりのロマンティックかつクールな演奏。
クールで豪快なテナーでジャズの王道を行くサックス奏者によるコルトレーン集。珠玉のバラードから愛奏曲まで幅広く素材を求め、さまざまな角度からワン・ホーン・カルテットの魅力を浮き彫りに。巨人の魂が乗り移ったような、深みのあるテナーが聴きどころ。
フランスの名花ジャノーリ(1915〜1979)の残したモーツァルト全集の一枚。速い楽章はいくらか遅め、遅い楽章は気持ち速めの穏やかな演奏。気品と粋な雰囲気にあふれ、いかにも貴婦人という感じだ。LPからの復刻だが、ノイズは少なく、音質は非常に明瞭。
カシアス島田(島田伸助)プロデュースによるメジャー初アルバム。リテイク曲の「DEAI」「君のすべて」を除く10曲の作詞を担当する力の入れようだ。抜群の美声とシンプルなバッキングは、少し懐かしく、心に染みこむテイスト。バラードに向いた歌い口の中に、時に沖縄出身を感じさせる節回しを忍ばせる。男性シンガーの逸材。
関根勤主催の劇団“カンコンキンシアター”によるラジオ・コント集第2弾。“コサキン”のナンセンス世界の延長線上にある特殊ギャグだが、劇団なので、女性を含めたキャストが多彩で、また一味違う。下ネタが連発されるものの、陰湿さはまったくなく、むしろ気持ちがよい。
2009年1月に、若きドラマー・佐々木周を正式メンバーに迎えた新生モッズのアルバム。2011年でデビュー30周年を迎えるバンドならではの風格と、80年代初期から何も変わらないパンキッシュで真っ直ぐなロックという相反する要素が無理なく同居し熱く尖ったサウンドはTHE MODSならでは。
4ピース・ロック・バンドのミニ・アルバム。少し前に全盛だった疾走系8ビートが基調だが、メロディ・ラインに何か懐かしいものを感じる。全員平成生まれの彼らがどうやってこの音楽を形成してきたのかに興味をそそられた。ナイーヴな声質の持ち主である大内啓介(vo,g)作の「後悔すればいいじゃない」が特に面白かった。