2010年2月17日発売
江東区砂町を拠点とするS.T.Mのリード・ラッパーとしてだけでなく、ソロ・マイカーとして積極的な活動を見せ“最強の新人”と呼ばれ続けたKOZのデビュー作。プロデュースはDJ PMX。ウエストコースト・スタイルを追求してきたKOZの現在の集大成であるとともに、この“大物ルーキー”の今後を明るく照らす高水準の処女作。
ロング・ヘアのギタリストが異彩を放つ愛知県出身の5人組、竹内電気のサード・アルバム。彼らの音楽には“パワー・ポップ”なんて言葉がよく似合う。メンバーのフェイヴァリッツにシュガーベイブやユニコーンの名前が出るのも納得。聴き進むほどにポップな旨味が増す佳作。
「ダウン」が全米1位に輝いた、インド系英国人R&Bシンガー、ジェイ・ショーンのアメリカでのデビュー作。滑らかな歌声がまず印象に残るが、それを持ち上げるプロダクションも無理なく上質。リル・ウェイン、ショーン・ポール、クレイグ・デイヴィッドら、ゲスト陣も華やか。
2009年発表の前作「花筏ーHanaikada-」でポップス路線の歌唱を披露した彼女が、本作にて王道演歌に原点回帰。これぞ演歌ファン、天童ファンが待ち望んだコブシ炸裂の人生演歌。オリジナル・カラオケとメロ入りカラオケを含む全5トラック収録。
若手浪曲師、菊地まどかの2010年2月発表の演歌デビュー作品。浪曲で鍛えたノドと民謡で磨いたコブシを武器に、不景気な世の中にパンチを入れる痛快演歌。オリジナル・カラオケ付きなので、歌えば元気になれることうけあい。
全盲の演歌歌手の2作目。19歳にしてこれほどの情感を醸すのかと思わせる歌唱を聴かせる。オリジナル曲は「いのちの灯り」「夕陽の空へ」「忘戀情歌」「こんな私でよかったら」、ほかは昭和歌謡をカヴァーという構成だ。そのすべてが彼の歌になっている。癖のある歌唱だが、独自性を打ち出している。
2009年に2枚のアルバムを発表した2MC&1DJユニットの2010年初音源は、1年3ヵ月ぶりとなるシングル。バンド・スタイルのトラックがロックのダイナミズムを作る中、切実な歌メロ&ラップが成長のための痛みを綴っていくさまは、音楽としてのストーリー性をナチュラルに広げている。
元SIAM SHADEのDAITA率いる4人組の、2010年3月発売のアルバム『Change and Chain』に先駆けてリリースされた5枚目のシングル。過剰なまでに情緒的なメロディを陶酔感丸出しのギター・ソロなどでさらに盛り上げてねじ伏せていく。ゴスとヘヴィ・メタルと歌謡曲の要素が強いラルクといった雰囲気も。
介護を題材にした話題曲「手紙〜親愛なる子供たちへ〜」を収録した約14年ぶりのフル・アルバム。SMAPや沢田研二ほかさまざまなアーティストに曲を提供し、J-POPを影で支えてきた彼だけあって、さすがの風格。優しい歌声が、じんわりと胸に入り込んでくる味わい深い一枚だ。
オートチューンでシーンを席巻したラッパーのアルバム。SNL(SHANELL)を迎えた“これぞアメリカ”的な「アメリカン・スター」からハード・ロックを軸に展開。ヒップホップよりロック作といって差し支えないほどだ。ヒット作『カーター3』の後継ではなくアナザー・サイド盤として楽しめる。
R&B系シンガー、玉置成実のnami名義によるシングル。ワールドワイドに活躍するJeff Miyaharaをプロデューサーに迎えたセンチメンタルな失恋ソング「思い出になるの?」をはじめ、三つの愛の世界を情感たっぷりに歌う。適度に湿り気のあるクールなヴォーカルとスケール感のあるサウンドが心地よくマッチング。「楽園」は平井堅のカヴァー。
2009年に配信で人気を集めたJ-POPをコンパイルしたアルバム。上半期ダウンロード総合1位のGReeeeN「キセキ」や新人ながらウィークリー・ランキング1位となったヒルクライム「春夏秋冬」などを収録。
テレビ東京の深夜番組『おねだり!!マスカット』に出演する総勢25人のセクシー軍団、恵比寿マスカッツが、念願のCDデビュー。大人数での展開はいかにもAKB48に対抗した感じだが、音楽的な方向性まではまだつかめていない印象。ここからセクシーに行くのか、ポップに行くのか?
東海ラジオ放送の公開番組『なごやか寄席』音源をノー・カットで収録している初CD化シリーズ。第3回目となる本作は、75〜86年に中電ホールでのライヴ録音。当時はかなりの人気者だったが、故人となり近頃では忘れられている噺家たちがこのシリーズに含まれている。中でも、九州出身だけに江戸口調を意識していた不機嫌そうな語り口調の古今亭志ん馬。どこまでもとぼけた味がにじみ出ている柳家小せん。はきはきとした口調でくすぐりなしの正攻法で聞かせる三笑亭夢楽。ゆっくりとしたテンポで丁寧な口調の桂文朝。キザな口調で人気を得た三遊亭小圓遊。軽妙であっさり味の多少早口の春風亭柳朝。独自のフラで語る新作落語の春風亭柳昇。東京で上方落語を聞かせた桂小南など。それに脂の乗っていた頃の桂文治や柳家小さんなどの噺までも聞ける貴重な音源シリーズだ。