2010年9月22日発売
“女の子のためのボーカロイド”というコンセプトで制作されたボーカロイド・コンピ。あくまで女性がターゲットということで、ポンカン作成の初音ミク人形を全面にフィーチャーした、ジャケ写や写真集形態のブックレットなどがかわいい。アルバムを通して、一つの恋物語を紡いでいく展開も女の子に好まれそう。
制作・出演
MarcoLobo / MarioSutel / ウォルター・ラング / ウォルター・ラング・トリオ・エルフ / ガーウィン・アイゼンハワー / スヴェン・フォーラー / ミルトン・ナシメント2010年夏、フェイセズ再結成も話題となったストーンズのギタリストの久々のアルバム。彼らしい快活なロックンロールほか、ブルースやカントリー、R&Bなど、ルーツ・ミュージックに根差した滋味あふれる演奏はさすがで、スラッシュやレッチリのフリー、ビリー・ギボンズら、豪華ゲスト陣との共演も聴きもの。
ハワイの自作自演シンガーによる3枚目のオリジナル・アルバム。アコースティック・ギター中心の落ち着いたポップスだが、レイドバックしたAORとも接触しつつ一線を画し、土臭い音と穏やかな歌声のブレンドがいい塩梅である。夜光印刷加工のデジパック仕様で、日本盤は歌詞とその和訳と「キーピング・ミー・アウェイ・フロム・ユー」「バック・トゥ・ザ・ロック」付き。
元WRONG SCALEのメンバーである大西俊也(vo,g)と野田剛史(b)を中心に結成された4人組のファースト・フル・アルバム。隙なく構築された美メロと、テクニカルな演奏力に支えられたスケールの大きなサウンド、そして甘美な旋律を歌い上げるハイ・トーン・ヴォーカル。持ち味を最大限に発揮したデビュー作だ。
マイケル・フィーリック率いるアミューズメント・パークス・オン・ファイアの、約4年ぶりとなるサード・アルバム。若きシューゲイザーの旗手と言われる彼らだが、夏のLAでレコーディングされミックスに莫大な時間を要した本作は、分厚い音の壁の向こうにキラリと光るメロディが映える力作といえよう。
あるがん患者の「一粒の種でいいから生きていたい」という最期の言葉を女性看護師が聞き取り、沖縄県在住の女性シンガーである彼女が作曲し誕生した「一粒の種」(2009年)。これはその合唱ヴァージョン。切なさと力強さを併せ持つ歌詞と沖縄の情緒あふれるメロディが見事に調和したメッセージ・ソングだ。
ラテンの名曲がズラリ。アレンジの妙が功を奏し、ラテンの芳香と愉悦を漂わせながら、ジャズの精神の核であるビ・バップの気概、熱気が横溢する「エル・クンバンチェロ」「ヴォラーレ」、深みのある抒情を湛えたバラード表現が秀逸な「リベルタンゴ」など、聴きどころは多い。管楽器のソロが痛快。音楽性豊かなベース・プレイにも惹かれる。★
オーストラリア発の男女ユニットによるデビュー作。キティ・ハートとマシュー・ライトが放つ内省的な音楽は、オーストラリアの開放的なイメージとは正反対のファンタジックな空気感をはらむ。キティの歌声は深みがあり、ビョークが引き合いに出されるのも納得。ゴシックな香りがほのかに漂うのも魅力だ。