2019年9月発売
多国籍メタル・バンド、ドラゴンフォースが8枚目となるニュー・アルバム『エクストリーム・パワー・メタル』をリリース! 爆走メロディック・ナンバーからエピックなバラード、シンフォニックなアレンジメントに過激すぎるギターソロ! ファンが望むものがギッシリ詰まった新たなる傑作!キーボードを担当するのはエピカのコーエン・ヤンセン。日本盤限定ボーナストラック1曲収録。 ドラゴンフォースが返ってくる。2年ぶり、8枚目のスタジオ作品となるニュー・アルバムのタイトルは、『エクストリーム・パワー・メタル』、 つまり「過激なパワー・メタル」。これ以上彼らのスタイルを的確に表現するのは不可能ではないかと思うようなタイトルであるが、もちろんその中身も、 パワー・メタルの限界をぶち破る「エクストリーム・パワー・メタル」そのもの。「俺たちのエピック・サウンドにさらに磨きをかけた作品」と、 ハーマン・リ(G)が自信満々に語る通り、ドラゴンフォースの理想像を具現化したような作品に仕上がっている。わかりやすく、そして大仰なサビ。 ハーマン、サム・トットマンという2人のギターヒーローによるクレイジーすぎるソロの応酬。『エクストリーム・パワー・メタル』には、 ドラゴンフォース・ファンが望むものすべてが詰まっている。それも大幅なグレードアップが施されて。 一方、本作には新風も吹いている。昨年、ファースト・アルバムから活動を共にしてきたキーボーディストのヴァディム・プラツァノフが脱退。 『エクストリーム・パワー・メタル』はドラゴンフォースにとって、ヴァディム抜きの初作品ということになる。 今回、彼の抜けた穴を埋めたのは、長年ドラゴンフォースのファンであったというコーエン・ヤンセン(ゲスト参加)。 コーエンのキーボーディストとして名をはせるコーエンだが、本作ではキーボードをプレイしただけでなく、一部曲作りにも参加。 バグパイプの導入など、過去のドラゴンフォースには見られなかった要素を持ち込んでいるのが興味深い。 『エクストリーム・パワー・メタル』というストレートすぎるタイトルに加え、フューチャーレトロ感満載のアートワークもかなりの直球勝負。 『エイリアン』や『ターミネイター』といった映画、そしてビデオゲームやアーケードゲーム、さらにはシンセポップといった音楽スタイル。 80年代特有の大げさな世界観が大好きというドラゴンフォース。パワー・メタル、エクストリーム・メタルに、これらの80年代的要素を混ぜ合わせたものが、 ドラゴンフォース・ワールドである。音楽、歌詞、アートワーク、アーティスト写真。今回、あらゆる点において、その世界観がよりストレートに表現されているのが印象的だ。 本アルバムのミックスは、前作のスウェーデンと打って変わり、ロサンゼルスで行われた。 「フューチャーレトロがテーマなら、やっぱりロスで作らないとね」というハーマンの言葉は、あながち冗談でもないのだろう。 爆走メロディック・ナンバーからエピックなバラード調まで。シンフォニックなアレンジメントに過激すぎるギターソロ。 繰り返しになるが、『エクストリーム・パワー・メタル』には、ドラゴンフォース、いやヘヴィメタル・ファンが望むものがすべて詰まっている。 だが、それも当然のことだろう。「自分たちの得意なことが何なのかはわかっている」という彼らの発言を聞くと、 ドラゴンフォースらしからぬアルバムなど生まれようもないのだから。 【メンバー】 マーク・ハドソン(ヴォーカル) ハーマン・リ(ギター) サム・トットマン(ギター) フレデリック・レクレール(ベース) ジー・アンザローネ(ドラムス)
型にはまらず、定まらず、ただ負の感情が変幻自在に形を変える。 前島麻由の楽曲は英詞。 洋楽好きな両親の影響で幼少期から洋楽ばかり聴いていた。 英語の響き、メロディによる耳からの直感的な感動を大切にしてきた。 前島麻由にとって「歌詞」は時に邪魔になる。 歌詞内の様々な情報、歌詞に自身を投影し共感することよりも、耳からメロディを感じること、聴き心地の良さ、それが重要なのである。 そこに「英詞」にこだわる理由がある。それは決して雰囲気ではない。 前島麻由の音楽は複雑な処方で成り立っている。 たとえば「言葉にすることで救われる」とか、あるいは「歌うことで消化できる」とか、 彼女が悲しみや怒りといった負の感情をもとに歌詞を書いていても、歌っていても、前島麻由は救われもしなければ、消化もしないし、ましてやそれを望んでもいない。 それどころか、 歌えば過去の悲しみが全部よみがえって、現在の彼女をまるごと絡めとってしまうのだ。 負の感情はもはや彼女の人生の一部。 型にはまらず、定まらず、ただ負の感情が変幻自在に形を変える。 それは誰も開けたことのない、感情のるつぼのような音楽だ。 どう転んでいくのか、まったく読めない前島麻由の未来に、興味は尽きない。