小説むすび | 著者 : アン・ハンプソン

著者 : アン・ハンプソン

残された日々残された日々

ギリシア富豪に残された日々が もう長くないとも知らず、娘は花嫁となった。 父とふたり、貧しいけれど幸せに暮らしてきたジュディ。 だが父の再婚により、継母に厄介者扱いされる日々が始まった。 しかも、継母の娘で女優の義姉がジュディの名前を気に入り、 なかば強引に芸名として使うことを決めてしまった。 ある日、義姉の“ジュディ”宛てに手紙が届く。 それは、会ったこともないギリシア海運王ビダスからの求婚だったが、 折しも大役が決まった義姉は1年待つよう返事を書き、家を留守にした。 その間になんと、魅力的な大富豪ビダスが訪ねてきて、 ジュディを自分の“ジュディ”と間違え、結婚を申し込んできた! 「あなたと結婚します」ジュディはそう応えたーー彼は余命半年なのに。 大富豪ビダス・テロンを知る知人から、彼が稀少な難病にかかって余命わずかと知ったヒロインのジュディ。財産目当てで面識のないビダスと結婚するつもりだった義姉の身代わり花嫁となり、ギリシアへ渡ります。ところが義姉が予定より早く帰ってきてしまい……。

ふたりの宝島ふたりの宝島

教師のレイナは休暇で訪れた南の島で、海賊を思わせる老人と出会った。 聞けば、島の半分は老人の、もう半分は大富豪トールのもので、 トールは再三、島をすべて売り渡すよう老人に迫ってくるという。 大事な島を、虎の目を持つ“悪党富豪”にみすみす渡したくはないと、 老人は自分の死後に所有権をレイナに移すよう手配りして逝った。 後日、その事情を知ったレイナが戸惑っているところへ、 さっそくトールから島を売るよう迫る手紙が送りつけられる。 あのご老人の気持ちを考えれば、絶対に手放すわけにはいかないわ! だが島を再訪したとき、トールの豪華な別荘へ招かれ、レイナは震えた。 美しき悪魔と二人きり。身も心も、無事で帰れる気がしなくて……。 大スター作家リン・グレアムが愛読してきたと公言する作家、アン・ハンプソンの秀作をお贈りします。風光明媚な島、そして冷酷だが底知れぬ魅力を持つ大富豪に魅了され、運悪く帰りの船を逃してしまったレイナ。つれないトールの手を借りざるをえなくなり……。

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