著者 : ベティ・ニールズ
誰だろう、彼の好きな人って。 考えると胸がちくりと痛い……。 父と母が旅行中に交通事故で亡くなった、ですって……? 看護師長のクロティルドは突然の悲報に、思わずへたり込んだ。 そんな彼女を心配して実家まで送ってくれたのは、 この3年間、同じ病院で共に働いているドクター・サッカリー。 その後も彼は、深い悲しみに沈むクロティルドを励まし、 身寄りのない彼女の面倒を何くれとなく見てくれた。 悩みを聞くためと言って食事にも誘ってもらい、 クロティルドはドクター・サッカリーとの距離が縮まることを喜んだ。 だが職場での彼はただの仕事仲間に逆戻りで、寂しく思う。 しかも、彼には職場に結婚を決めた相手がいると聞いて胸を痛め……。 世界のベティ・ニールズファンの中には、オランダを旅行する際にベティの小説を旅の案内書として持参する人もいるという逸話があります。かつてHQイマージュの記念号に選ばれた本書は、ロンドンからオランダのライデンへの愛の旅路が描かれた名作です!
巻末に特別付録 大人気サラ・モーガン 全作品リスト本邦初公開! 英国の豪華な作家陣が描くクリスマス・ロマンスを3編集めました。巻末には、本邦初公開となるサラ・モーガンの全作品リストを特別掲載! 寒い季節にぴったりの心温まる物語をお楽しみください。
帰る場所も生きる道も失った私に、 彼は何度も優しさをくれたーー。 領主館に勤めるスザンナは、敷地内の小さな家でおばと暮らしていた。 だが最愛のおばが亡くなったとたん、くびを宣告されたうえに、 半月のうちに家も明け渡すよう命じられてしまう。 かつて孤児となったスザンナを、おばは温かく迎え入れてくれた。 以来、この家は唯一、心から安らげる場所だったのに……。 退去までにすべきことをスザンナが紙に書き出していたそのとき、 目の前に、おばの最期を看取った外科医ガイが現れる。 初対面では冷たい印象だった彼が、今は気遣う表情を見せている。 その瞬間、必死にこらえていた悲しみがあふれ出し、 スザンナの青白い頬を、大粒の涙が静かに伝っていった。 逆境にめげず、けなげに生きるヒロイン像で大人気のベティ・ニールズ。中でも、いじらしさでは群を抜くヒロインが登場する本作では、ヒーローの魅力もひときわ光ります。最初は冷たく感じられたドクターでしたが、実はさりげなく彼女を助けてくれていて……。
内気で控えめな日陰の姉を、 日向へ連れ出してくれたのは……。 両親の死後、ずっと自分のことを後回しにしてきたカトリーナ。 ある日、美人で甘やかされた妹が、地元の名士ルシアスにふられたと 泣きついてきたので、妹のためにカトリーナは彼の仕打ちを責めた。 これまで何かと助けてくれた友人でもあるルシアスと 仲違いしてしまうことを、心密かに悲しく思いながら……。 ところが、そんな姉の気持ちも知らず、何を思ったか妹が今度は、 ルシアスを姉に奪われたと誰彼かまわず吹聴し始めた! うろたえるカトリーナに、ルシアスが思いがけない提案をするーー 「僕らは婚約して、結婚に必要なものを君が揃えたら結婚するんだ」 私がルシアスと婚約? ふりをするということ? きっとそうよね……。 ロンドンでも女性にもてるルシアスにまさか本気で求婚されるはずがないと思い込んでいるカトリーナは、見せかけの恋人ごっこを始めるものと解釈。けれども彼は、今よりもっと君がすてきになるようにと、ばら色のドレスを買ってくれたり、しまいには指輪も……。
もう、なんて失礼な人なの! なのに目で追ってしまうのはなぜ……。 両親亡きあと、住み慣れた家を失い、職探しを始めたジェマイマ。 病弱な母に代わって家事をしてきたため資格など何もなかったが、 幸運にも、ある老婦人のつき添いになることができた。 慣れない仕事はつらく、雇い主の甥の大学教授アレクサンダーから とるにたりない存在と思われているのも腹立たしい。 それなのに、なぜか願ってしまうーー彼がほほえんでくれたら、と。 しかしアレクサンダーの近くにはいつも美しい女性がいた。 ある日、その美女から“ねずみみたい。女性としての魅力に欠ける”と 言われたジェマイマは恥ずかしくて赤面した。彼はどう思ったかしら? ふと教授のほうを見ると、何やら考え深げな彼と目が合い……。 自分に自信のないジェマイマですが、そのじつ芯の強いヒロインで、“相手が誰であれドアマットのように踏みにじられるつもりはない”と心に思ったりします。そんな彼女が人生で初めて恋した相手は、会うたびに失礼な態度をとる年上の教授で……。1982年の名作。
恋という病がこんなに苦しいなんて、 罹って初めて知りました。 看護師のローズはオランダを旅行中、突然の雷雨に襲われ、 雨宿りをさせてほしいと豪奢な屋敷に救いを求めた。 屋敷の主サイブレンはハンサムな紳士で、親切にもホテルまで 高級車で送り届けてくれた。すぐさまローズは彼に心を奪われて しまうが、地味で平凡な彼女にサイブレンが好意を抱くはずがない、 二度と会うこともない人なのだと自分に言い聞かせ、淡い想いを 封じ込めた。だが数週間後、ローズの働く病院に突然彼が現れる。 なんてこと。まさかサイブレンが外科医師だったなんて! 彼は昏睡状態にある友人の息子の専任看護師を探しに来たという。 そして誰あろう、ローズに白羽の矢が立って……。 内気な看護師ヒロインと穏やかな医師ヒーローのピュアなロマンス!お互いに惹かれ合い意識しながらも、なぜか言葉にして伝えられないもどかしさ。絶大な人気を誇るベティ・ニールズの魅力が、盛りだくさんに詰め込まれた珠玉作をお楽しみください。
出会いは偶然か、必然か。 でもこの恋心は、きっと必然。 父と母を相次いで亡くした看護師クレシダは、心機一転、 オランダで老医師の執筆作業を補佐することに。 老医師の家へ向かう途中でアムステルダムに立ち寄ったとき、 運河の入り組んだ中心街で道に迷ってしまった。 すると、青い瞳が美しい長身のオランダ人男性ヒレスに助けられるが、 とても無愛想で横柄な彼に、クレシダは苛立ちを隠せなかった。 その後、老医師のもとで働き始めた彼女は、思わぬ再会を果たす。 なんと、アムステルダムで会ったヒレスが老医師の家に現れたのだ! 彼が老医師の仕事仲間と知って呆然とするクレシダに、彼は告げた。 「驚いたようだね。だが、あの出会いは必然だったんだよ」 傲慢なドクター・ヒレス・ファン・デル・テイレとの再会に心乱れるクレシダ。ある日、インフルエンザに倒れた彼女を優しく看護してくれたのは、他でもないヒレスでした。けれども、目覚めた彼女が目撃したのは、親密そうに並ぶ彼と恋人らしき女性の姿で……。
25歳のジェンマは6人きょうだいの長女。弟妹の世話と看護師の仕事に忙殺され、恋などしたこともない。もっとも、美男美女ぞろいと言われるきょうだいの中で、なぜかジェンマだけが平凡な顔立ちだからかもしれない。そんな彼女に転機が訪れた。隣家に滞在するオランダ人教授、ロスに闘病中の妹の看病を頼まれ、急遽オランダへ飛んだのだ。彼の家族は温かく、妹は愛らしく、オランダは美しい国だった。しかも、一家と親しい若者に熱心にデートに誘われる。突然華やかになった生活に、ジェンマは舞いあがった。ロスが陰で気遣わしげに見守っているのも知らずに。■まるで雨上がりの虹のように、さわやかで心温まる読後感を約束してくれるベティ・ニールズのロマンス。それが長く読者に愛されるゆえんでしょう。ジェンマの初恋は、楽しいパーティに連れ出してくれるお調子者の青年と? それとも……。
それが恋の芽だと、彼女はまだ気づかない。働き者で健気な娘のシンデレラ・アンソロジー!『しあわせな出会い』父亡きあと、意地悪な継母にこき使われる日々を送るクレシダ。父が遺した家や財産はすべて継母が支配していたが、年老いた家政婦モギーの身を案じ、家を出ていく気になれずにいた。そんなある日、捨て犬を助けた拍子に足を怪我したクレシダは、オランダ人医師のオルドリックに助けられた。その後も気にかけてくれる彼に、クレシダは淡い恋心を抱く。やがてモギーが終身年金を受けられることになり、クレシダもさる老婦人の話し相手の仕事を得て自立することになったーすべてはオルドリックの密かな計らいとも知らずに。『億万長者と無垢な花』貧しい牧師の娘タヴィーは、倒壊寸前の教会の仕事を手伝う傍ら、女学校の冷淡な学長に雑用係として薄給で働かされていた。そんなある日、美しい空き屋敷の湖で涼んでいると、すらりと背の高い黒髪の男性が不意に現れた。「ここは私有地よ。あなたの行為は不法侵入だわ」タヴィーが告げると、相手の金色の瞳が楽しげにきらめいた。「お互いさまだと思うが」なんて不遜な不審者なのかしら?そのときのタヴィーには知る由もなかったー彼がジャゴという名の億万長者で、この屋敷とタヴィーの新たな主人になることを!
看護師のタバサは、平凡な顔立ちにひっつめ髪の25歳。意地悪な継母や美人の継妹リリスにいつもけなされ、自分の見かけのことはよくわかっていた。でも、勤務する整形外科の男性入院病棟では、優秀で面倒見がよいと人気だったから、気にしたことはなかった。オランダから来た医師、マリウス・ファン・ビークに出会うまでは。とてもハンサムで腕も立つ彼は、いつも優しく穏やかで、タバサは生まれて初めて、惹かれずにはいられなかった。だから、洋服やお化粧も一生懸命がんばってみたのに……。彼は、よりにもよってリリスとつき合っているらしいのだ!■不動の人気を誇る作家ベティ・ニールズの、初恋シンデレラ・ストーリーをお届けします。継母と継妹のあまりの意地悪さには読者も思わず絶句すること必至ですが、気丈に振る舞うタバサに訪れる驚きのラストに、心はさわやかに晴れ渡ることでしょう。
瞳も言葉も冷たいのに、ときに優しい。 彼の矛盾に戸惑うばかりで……。 アビゲイルはいま、早急にお金が必要だった。 看護師をしていた病院は亡き母の看病のために辞めていたし、 少しずつ切り崩していた貯金も、葬儀代で底をついてしまったのだ。 そしてオランダでの仕事で出逢ったのが、ファン・ワイケレン教授。 外科医の彼は容姿端麗で、聞き惚れるほどすてきな声の持ち主だけれど、 視線にも口調にも温かみはなく、なんだか嫌われているような気がする。 でもどんなにうとまれても、彼を見ると胸がどきどきしてしまう! 教授は昔、誰かに傷つけられて、冷たく気難しい人になったという。 彼がまた人を愛せるよう、私が役に立てたらいいのに。 だから今日も、涙を隠してほほえむアビゲイルだったが……。 唯一無二の作風で世界中のファンから愛される名作家ベティ・ニールズが1972年に発表した本作。けなげなヒロインのせつない片想いの行方やいかに?
わたしにばかりつらく当たる彼。 いっそ嫌いになれたらいいのに! 看護師のジェニーは両親を早く亡くし、伯母に育てられた。 その伯母が急病に倒れ、主治医と親しいオランダ人外科医、 エデュアルト・ファン・ドラーク医師が診察にやってきた。 名医だというが、彼はジェニーの名を覚えないばかりか、 彼女を冷淡にあしらい、往診のたびに辛辣な皮肉を言う。 伯母の命の恩人とはいえ、なんて嫌な男性なの! その一方で、彼が時折見せる優しさにジェニーは戸惑った。 そんなとき従兄の美しい未亡人マーガレットが伯母を訪ねてきた。 エデュアルトが彼女に魅了されていくのを見るうちに ジェニーの心はなぜかさざめき立って……。 優しく穏やかな書き口で、ファンの心を癒やすベティ・ニールズ。看護師とオランダ人医師の心温まるロマンスをお楽しみください。
人生最高の恋は、春にやってくる。心の花咲くシンデレラ・アンソロジー!「夢の先には」ベティ・ニールズ/結城玲子 訳 看護師エマは車でオランダを旅行中、車線を間違えて高級車にぶつかってしまう。申し訳ない気持ちで弁償を申し出たのに、容姿端麗な相手の男性はあまりにそっけない。しかもエマが警官に提示したパスポートを彼が見ていることに反抗心が湧いた。ところが旅の最終日、古城で彼とばったり会ったとき、なぜかエマの胸は高鳴った。ユスティンと名乗った彼はしかし、隣にすらりとした美女を連れていた。「そういうことなのね…」肩を落とすエマだったが、帰国後に驚きの再会がー敏腕外科医としてユスティンが現れたのだ!「六人目の花嫁」エマ・ダーシー/高木晶子 訳 天才的頭脳で巨万の富を築いた億万長者フレッチャーと出逢った看護師タミー。彼の情熱的なまなざしに魅了されるが、彼は傲慢なプレイボーイと噂されている。両親が離婚したことが心の傷となっているタミーは、心から愛し愛される関係をずっと願ってきた。一夜限りの関係しか求めない、愛の告白や約束の言葉を口にしないようなフレッチャーとは距離を置くべきだと頭ではわかっているはずなのに、彼とめくるめく一夜を過ごしてしまうーまさか予期せずフレッチャーの子を身ごもり、愛されぬ花嫁になるとは思いもせずに。
彼の期待に応えたい。 一生懸命になるうち、いつしか恋を……。 弟の学費を稼ぐため、イゾベルは個人宅に派遣される看護師として、 私生活の時間を犠牲にしながら仕事に励んでいる。 今度の雇い主は、壮大な屋敷に住むハンサムなドクター・ウィンターで、 彼の養育係だった脚の不自由な老婦人をイギリスに呼び寄せたいという。 ところが、ドクターはイゾベルを一目見て顔をしかめると、 若すぎて不適格だと決めつけ、年配の経験豊富な看護師がいいと言った! 私は弟のために、どうしても働かなくてはならないのに……。 断られる覚悟をしたイゾベルに、ドクターが憂鬱そうに告げた。 「紹介所に相談したが、代わりはいないらしい……君を雇うしかないな」 後悔はさせませんと応えた彼女とは対照的に、彼は硬い表情のままで……。 老婦人を迎えに行く途中、スウェーデンを観光する機会に恵まれますが、ドクターは依然としてイゾベルにつっけんどんな態度をとります。けれど、絵葉書を買うお金がない彼女に代金を差し出してくれたり、湖をゆっくり眺めていてもせかさずにいてくれたり……。
雨のなか、娘はとぼとぼ歩いたーー まぶたの裏に彼を思い浮かべながら。 看護師のサマンサは仕事に一生懸命で、恋とは無縁。 それでも友人の恋の話にはきちんと耳を傾け、ひがんだりしなかった。 そんな彼女とオランダ人医師ギレスの出会いは最悪だった。 彼はやけどで入院した老家政婦を見舞いにやってきたのだが、 サマンサをはるか上から見下ろすような尊大な態度なのだ。 他の看護師は彼を、思わずうっとり見つめてしまうと評していたけれど。 しかし、夜勤明けで疲れていてついかっとなったサマンサに、 ギレスはかえって興味をひかれた様子で、食事に誘ってきた。 私が抱いていた反感を、彼はいともたやすく好意に変えてしまった。 でも、なぜそんなことを? 彼には美しい恋人がいるのに……。 唯一無二の作風で世界中から愛されているベティ・ニールズが描く、好感度の高いヒロインの小さな恋の物語です。人生で初めての恋の喜びと切なさに身を焦がすヒロイン。想いを心に秘める彼女の奥ゆかしさゆえに、ヒーローとの間に思いがけないすれ違いが起き……。
いつしかこの心を占めていたのは、 あなたの優しい声と、笑顔でした。 イギリスとオランダの病院間で交流が行われることになり、 赤毛が印象的な小児科の看護師アデレイドが推薦される。 候補者を視察しにオランダから来た医師のファン・エッセン男爵も、 彼女の献身的な働きぶりを見て、ぜひ来てほしいと声をかけてくれた。 無口だけれど、穏やかで魅力的な声で完璧な英語を話す彼。 長身で、笑うと得も言われぬすてきな表情になるハンサムな人……。 アデレイドは気づけば彼のことを考えてしまう自分を戒めつつ、 彼の役に立って喜んでもらいたい一心で、オランダ行きを承諾した。 ところがそこには、金髪に青い瞳のみごとな美貌をそなえた、 彼の“恋人”を自任する上流階級の令嬢が待っていた! 時代を遡って懐かしのロマンスや色褪せない恋物語を味わえるコレクション《ハーレクイン・ロマンス・タイムマシン》。本作は世界中の読者のみならず、数多くの作家たちから愛されるベティ・ニールズが1969年に書いたデビュー作で、2007年に惜しくもこの世を去った友人のアン・ウィールが生前に寄せた賛辞も掲載されていますので、お見逃しなく!
この胸に渦巻く気持ちは、 羨望? それとも、嫉妬? 集中治療室の看護師長を務めるアレクサンドラのもとに、 ある日、意識不明の美しい女性患者が運びこまれた。 つき添ってきたのはオランダ人のドクター・ファン・ドレッセルハイス。 たまたま事故現場に居合わせたのだという。 指示を出す態度は独断的で傲慢だけれど、腕は確かなようだ。 やがて意識を取り戻した患者が記憶を失っていることがわかると、 ドクターは彼女を引き取って面倒をみると言いだした。 しかも、アレクサンドラを付き添い看護師として雇いたいとまで! なぜドクターはあの患者さんにこうも親身になるのかしら? 嫉妬にも似た感情に戸惑いつつ、アレクサンドラは運命に身を投じたーー 20歳前後とおぼしき記憶喪失の女性は、ペニー銀貨のように美しい髪にちなんで“ペニー”と呼ばれるように。そのペニーがやがて、アレクサンドラのドクターへの恋心を激しく揺さぶる存在になっていきます。1975年に上梓されながらも色褪せない、珠玉の恋物語。
年上ドクターに会えてうれしい。 なのに、素直になれないのはなぜ? アラミンタは休暇中、崖下の浜辺で怪我をした少女に出会った。 けれども自分だけでは少女を抱きかかえて町まで戻れない。 するとヨットに乗った長身の男性が現れ、町まで送り届けてくれたが、 名前も告げずに立ち去ってしまった。お礼も言えないまま……。 アラミンタは看護師長としての忙しい日々に戻り、 ささやかで平凡な人生がこの先もずっと続いていくかに思えたーー 夜、彼女の住むフラットに、あの男性が訪ねてくるまでは! クリスピン・ファン・シーベルトと名乗ったオランダ人の彼は、 人づてに彼女の住所を聞いてやってきたらしい。 訪問の理由を尋ねると、彼は言った。「君にもう一度会いたかったんだ」 永久不滅の銘作をそろえる《ベティ・ニールズ・コレクション》。玄関扉を開けたら、ずっとまぶたの裏に焼きついて離れなかった魅力的な年上ヒーローの顔が。思わず胸を高鳴らせてしまうヒロインですが、心とは裏腹になぜかそっけない態度をとってしまい……。
彼は夢の中でしか会えないひと。 でもある日、奇跡が起こって……。 両親と年の離れた妹の世話に明け暮れる、家事手伝いのメアリー。 ある日、病後の大伯母につき添って訪れた病院で、 オランダ人ドクターのルール・ヴァン・ラケスマ教授と出会った。 髪に白いものが交じった青い瞳の長身の彼をひと目見た瞬間、 メアリーの胸に恋の矢が突き刺さった。 だが、彼は高名な医師だったーー私とは釣り合うはずもない。 もう会うこともないなら、せめて心の中でだけでも先生に会いたい。 メアリーは叶わぬ恋心を白昼夢でなだめる日々を過ごすが、 運命のいたずらか、体調を崩した大伯母の家で教授と再会を果たす。 思いがけず親身に接してくれる彼に、封じた想いはあふれそうで……。 好感度No.1! 大スター作家ベティ・ニールズの描くおなじみの、かわいいしっかり者ヒロインが今作にも登場。すてきな年上の医師にひと目惚れした彼女の胸に秘めた恋はーー? 無表情なヒーローの心の内を想像しながら読むのが楽しい、年の差ロマンスです。
眠りにつく前に思い浮かんだのは、 魅惑のドクターのすてきな笑顔……。 看護師ジュリアは患者宅で大雪に閉ざされ、宿泊することに。 深夜、道に迷ったので朝まで滞在させてほしいという、 アイヴォと名乗る青い瞳のハンサムな男性が現れた。 彼は偶然にも医師で、高熱を出した患者に手際よく治療する姿に、 ジュリアは胸を高鳴らせた。彼といると、なぜか安心するのだ。 だが今はオランダに帰る途中だと知り、彼女は早くも喪失感に襲われた。 彼はもうすぐイギリスを去り、二度と会うこともないのね……。 肩を落とすジュリアだったが、アイヴォから思わぬ誘いがーー 彼が自宅で面倒をみている患者の専属看護師として、 オランダまでついてきてほしいというのだ! HQマスターピース《ベティ・ニールズ・コレクション》より、クリスマス時季に読みたい心温まる物語をお贈りします。ヒロインが人生で初めて迎えるオランダでのクリスマスは、ヒーローが別の女性と結ばれてしまうかもしれないという切なさがつきまとって……。