著者 : 高原英理
【斉藤壮馬さん(声優)、川野芽生さん(作家・歌人)推薦!】 「世界が乱反射して、隙間がことばになる。 わたしも忘れ物を取りに戻らなくちゃ。 渦雲同盟に、あなたも、加わってみませんか。」--斉藤壮馬 「気をつけて。高原英理の言葉は、あなたの中で増殖し、 あなたを作り替えてしまう、 --夢という名のウイルスだから。」--川野芽生
仰げば彼方は鏡のようにある。記憶になかったことばかり思われる。--「ラサンドーハ手稿」 蜃気楼のように現れる塔。ざぶんざぶんと波の音。へそから出てくるうなぎたち。母がクリーニング店に預けたもの。画家が描く瓜二つの妹たち。ある日、人類に備わった特殊能力…… 九人の実力派作家が紡ぐ幻想アンソロジー。 【目次】 ラサンドーハ手稿 高原英理 串 マーサ・ナカムラ うなぎ 大木芙沙子 マルギット・Kの鏡像 石沢麻依 茶会 沼田真佑 いぬ 坂崎かおる 開花 大濱普美子 ニトロシンドローム 吉村萬壱 天の岩戸ごっこ 谷崎由依
幻想文学新人賞(選者=澁澤龍彦・中井英夫)と群像新人文学賞の鬼才、高原英理の怪奇恐怖小説を集大成。都市幻想を描く「町の底」、ゾンビの愛の物語「グレー・グレー」など、伝説的なホラー小説集『抒情的恐怖群』の全7編に、「 闇の司」「 水漬く屍、草生す屍」「かごめ魍魎」など5編を増補。「ホラーの古典的素材を昇華させ、巧緻な語りの技術で幻惑的な幻想小説に仕上げた」と絶賛された中短編小説。 京極夏彦氏推薦!「幻想を言葉にするのではない、言葉が幻想なのだ。戦慄を飼いならした小説ではない、小説が戦慄せしめるのである。高原英理の紡ぐ殺ぎ落とされた幻想と幻想の行間に、我々は己の儚さを知り、ただ戦慄するのである。」 【目次】 1 町の底 呪い田 帰省録 緋の間 2 樹下譚 グレー・グレー 影女抄 3 闇の司 4 水漬く屍、草生す屍 かごめ魍魎 よくない道 日の暮れ語り 後 記 1 町の底 呪い田 帰省録 緋の間 2 樹下譚 グレー・グレー 影女抄 3 闇の司 4 水漬く屍、草生す屍 かごめ魍魎 よくない道 日の暮れ語り 後 記
当時僕は……昼となく夜となく、ただもう彼のことばかり思いつめていたーー江戸川乱歩、堀辰雄、川端康成、中井英夫ら男性作家による少年が少年を愛する物語。 <目次> 夕化粧……山崎俊夫 口ぶえ……折口信夫 乱歩打明け話……江戸川乱歩 稚児殺し……倉田啓明 少年の死……木下杢太郎 彼……武者小路実篤 RちゃんとSの話……稲垣足穂 燃ゆる頬……堀辰雄 沈黙の人……大手拓次 ある美少年に贈る書……村山槐多 少年(抄)……川端康成 夕映少年……中井英夫 贖……塚本邦雄 未青年(抄)……春日井建 青色夢硝子……高原英理 編者解説……高原英理 夕化粧……山崎俊夫 口ぶえ……折口信夫 乱歩打明け話……江戸川乱歩 稚児殺し……倉田啓明 少年の死……木下杢太郎 彼……武者小路実篤 RちゃんとSの話……稲垣足穂 燃ゆる頬……堀辰雄 沈黙の人……大手拓次 ある美少年に贈る書……村山槐多 少年(抄)……川端康成 夕映少年……中井英夫 贖……塚本邦雄 未青年(抄)……春日井建 青色夢硝子……高原英理 編者解説……高原英理
高原英理が二十有余年を費やし世界に問う思弁小説、ついに刊行! 神よりさらに高い次元に響く音をこの小説の中に聴きました。 すべての着地点を知りました。 町田康 詩、絵画、音楽から、星と鉱物から、精神の内奥に輝く結晶から、異世界への扉は開く。夢は通路である。身体の変容とともに時間が加速される。そこでは無数の世界が死んでゆく。だが全宇宙に響きわたるハーモニーとともに光はやってくる。夢想と世界変革の哲理をたどる果てしない物語が今、静かに幕を開ける。
鬼才高原英理30年の軌跡。鉱物、結晶、月、星、夢、夜、夏、少年少女、世界改変、書物…それぞれが全く異なる現代日本幻想文学の至高点。憧れの澁澤龍彦に霊界から会いに行く元ゴスロリ少女を描く書き下ろし中篇『ガール・ミーツ・シブサワ』ほか、『青色夢硝子』『ブルトンの遺言』『林檎料理』等全11篇。
天才作曲家にして非モテの元祖・ブルックナーオタク3人組との出会いが残念な女子の運命を変える?図書館の非常勤職員・ゆたきは、男性マニアが集うブルックナーのコンサートで「ブルックナー団」を名乗るオタク3人組に声をかけられる。その一人がサイトに載せた「ブルックナー伝」を読んだゆたきは意外な面白さに引き込まれていく。ブルックナーの不遇に自らの人生を重ねる彼らとつきあう彼女に変化が……。異才の書下ろし小説! 天才作曲家にして非モテの元祖・ブルックナーを偏愛するオタク3人組との出会いが、夢を諦めた文系女子の運命を変える? ままならない人生に心ふさぐ人々へ、エールを送る異才の書下ろし快作! 小川洋子氏、穂村弘氏推薦。 図書館の非正規職員として働くゆたきは、男性マニアが集うブルックナーのコンサート会場で、「ブルックナー団」を名乗る男たちに声をかけられる。いかにもイケてないオタク風の3人組だが、その一人、タケがサイトに載せた「ブルックナー伝」を読んだゆたきは、その不器用すぎる人生と意外な面白さに引き込まれていく・・・。天才作曲家ながら「非モテの元祖」というべき奇人変人だったブルックナーの生涯は、周囲からの無理解と迫害に満ちていた。そんなブルックナーに自分たちの不遇を重ねるブルックナー団の面々とつきあううちに、ゆたきの中で諦めていた翻訳家への夢が甦ってきて……。