著者 : 高木晶子
一度ならず二度までも、 悪魔に心を奪われるなんて。 ビッキーは一人で小さな宿を経営しながら幼い双子を育てていた。 ある日、知人の頼みで実業家ジェイを宿に滞在させることになり、 喜んで受け入れたが、彼と顔を合わせた瞬間、すぐに後悔した。 ハンサムな男性客などこれまで何人もいたけれど、なぜか彼には 強く惹かれてしまう。いったい私はどうしてしまったの? 動揺するビッキーをよそに、ジェイは自然に子供たちと打ち解け、 ついには当然のように彼女にプロポーズしてきた。 戸惑いつつジェイとの未来を夢見始めたビッキーは、やがて彼が 何者かを思いだす──18歳の泥酔した夜、ただ一度の苦い過ち。 ああ、なんてこと。子供たちの父親は……ジェイだった! ドラマティックでほろ苦い、大人のロマンスをお楽しみください。ヒロインが誰にも言えずに隠し通してきた、双子の出生の秘密。思いがけず再会したヒーローへの愛と憎しみ。揺れ動く彼女の心模様を巨匠ペニー・ジョーダンが丁寧に描きだします。
出会って一瞬で燃えあがる恋なんて、初めてだった。 ウィンドーディスプレイを手がけるデザイナーのジャスミンは、 デパートのオーナー一族の御曹司カイドと恋に落ちた。 出会い頭のエレベーターでのキス。親密さを分かち合うベッド。 ふたりの情熱は永遠に続くかに思えた。 だが、彼が望むのは仕事を捨てて無私で尽くす女性だと聞かされ、 ジャスミンは泣く泣く彼のもとを去るしかなかった。 4カ月後、ジャスミンの職場に突然カイドが現れる。 和解にきてくれたんだわ。彼女は胸を弾ませて駆け寄るが、 そこにいたのはまるで別人のように冷酷なカイドだった。 男女の“価値観の違い”、そして“理想と現実のギャップ”--この古くて新しいテーマを、大御所作家ペニー・ジョーダンが新鮮な切り口で描きだします。カイドがジャスミンに贈る、クリスマスプレゼントの中身に感涙必至です!
7年が過ぎても、彼を思い出すーー 秘密の双子の父親である彼を。 17歳の春、タラは親友の若き義父ジェームズに恋をした。 叶うはずのない恋だったけれど、彼のそばにいられるだけで幸せだった。 だが、純潔を捧げたただ一度の関係で、タラの人生は急転。 妊娠がわかったときには、彼は何も言わず海外へ飛び立ったあとで、 拒絶されたことを理解したタラはひどく打ちのめされた。 世間は父親のいない子を産む女性を冷たい目で見ていて、 彼女の母親とて例外ではなく、おなかの子をあきらめるよう言われた。 それでもタラは学校を中退し、住む場所も変え、独りで双子を産んだ。 その子供たちも今は6歳になり、裕福でないながらも平穏に暮らしていた。 偶然再会した親友に誘われて訪れた別荘で、ジェームズに会うまでは! 大人のヒーローに恋するうら若きヒロインの心の機微を、リアルに、そして率直に綴って人気を博した名作家ペニー・ジョーダン。本作は大きな失恋に苦しみながら必死の思いで築き上げた平穏な日々が音をたてて崩れていくーーそんなシークレットベビー物語です!
彼なんて嫌いよ。 それとも……好きなの? 祖母の旅行のつき添いをすることになったロージー。 口やかましい祖母のお供をするのは気が重いが、 故郷であるスコットランド高地への列車の旅は楽しみだった。 だが途中、立ち寄ったホテルの裏庭で祖母が転んで足を痛め、 二人はやむをえずツアーを抜けてそのホテルにとどまることに。 往診に駆けつけたのは、ドクター・キャメロン。 医師としての腕や患者の扱いは見事なものだが、 無愛想な態度を見て、ロージーの胸は波立つ。 祖母に向けた彼の笑顔はとても魅力的なのに……。 中毒性の高い唯一無二の静かな作風で、時を経ても色褪せることなく読者を魅了し続ける、不滅の大スター作家ベティ・ニールズ。大人気設定の一つ、つれないドクターと奥手なヒロインの恋物語を、どうぞご堪能ください。
『魅せられた富豪』受付係のスージーは、会社の新オーナーでギリシア富豪のレオスの到着に怯えていた。以前彼の下で働いたとき、二人は恋仲になったーつかのまで終わった恋だった。9ヵ月後、スージーは彼の子を密かに産んだ。妊娠を利用する女を忌み嫌うレオスには言えなかったから。だが今、リムジンを降りた彼の目がスージーをとらえ…。『愛は戯れでなく』末妹を心配する7人の兄に囲まれて育ったせいか、アントネットは29歳の今も生涯の伴侶と巡り合えずにいた。結婚しなくてもせめて子供を授かれれば…。そんなことを考えていたとき、ふいに雷が落ち、飛行機が墜落した。アントネットは知る由もなかったー彼女が救い出した男性レインに、抱いてほしいと頼む日が来ようとは。『大停電に祝福を』テキサス州ダラスのオフィスビル。半年前までつき合っていたクインランと、エレベーターに乗り合わせたエリザベスは気まずかった。男らしく強引で魅力がありすぎて、一緒にいると怖くなるような人。早く地上階に着かないかしら…。そのとき、がたんと音がして、エレベーターが止まった。7月21日、午後5時23分、大停電発生!
目が覚めた。恋をしていた。 そして、愛の予感が……。 亡き父の会社を引き継いだ一人娘のアンジェリカは、恋に奥手な28歳。 仕事は順調に思えたが、そこには落とし穴があった。 彼女が心を奪われ、愛してくれていると信じた相手が、 じつは財産目当てで近づいてきたことがわかったのだ。 傷ついた心を癒やそうとアンジェリカは海辺の町のコテージを訪れるが、 とつぜん激しい胃の痛みに襲われ、意識を失って倒れてしまう。 気づけば数日が過ぎていて……なんと、見知らぬ男性に看病されていた! 彼の正体は、隣のコテージに滞在している会社社長のダニエル。 男性経験のないアンジェリカは、無防備な状態で介抱され、 体を見られたことがショックだった。と同時に、彼を強く意識し……。 《特選ペニー・ジョーダン》より、焦れったくて胸の奥をくすぐられるような恋物語をお贈りします。自分に自信が持てないヒロインは、精一杯の強がりでヒーローの救いの手から逃れようとします。でも本当は、愛したいし愛されたい。そんな彼女の恋の結末は?
見知らぬ夫に連れ去られ、 記憶を失った彼女は異国へと飛んだ。 ジャーファル国の王子アダンは、我が耳を疑った。 2年前に砂漠へと姿を消し、亡くなったと思われていた新妻、 イザベラを見かけた者がいるというのだ。 王位継承を目前に、アダンは再婚を控えていた。 だが妻が生きているとわかった以上、このまま先へは進めない。 アダンは自らの目で確かめるために現地へ飛ぶが、 そこにいたのは、別人のように美しく成長したイザベラだった。 驚いたことに、彼女は夫がいることも、幼い息子のことも、 すべての記憶をなくしていた。「お願い、息子に会わせて」 彼女の申し出を聞くまでもなく、アダンは妻を連れ帰るが……。 愛のない寂しい新婚生活。そんな中での初めての妊娠と出産。空気のように存在感のなかったイザベラは記憶喪失となり、すべてを忘れ去っていました。一方、2年の空白を経て、見惚れるほど美しくなった妻に、王子アダンは激しく惹かれて……。
彼は面白がって、私を振り回しているだけ。 この気持ちは恋なんかじゃない。 パーティのケータリングサービスをするサマンサは、 エキゾチックな面差しの男性、マシューに声をかけられ驚いた。 イギリスとギリシアの血を引く、海運王の後継者で有名だ。 彼に祖父の誕生パーティの手伝いをしてほしいと言われたが、 彼のまなざしと態度が親密すぎる気がして警戒する。 でも……彼のような別世界の人が私に興味を持つわけないわね。 それに、私には婚約者がいるのだから。 慌てて仕事を請け負ったが、そのパーティが催される間ずっと、 マシューと一つ屋根の下で寝食をともにすることになるとはーー しかもそれこそが彼の思惑だとは、彼女は知るよしもなかった。 自分の住む世界にいる女性たちとはまるで違うヒロインに興味を持つヒーロー。ヒロインは彼の自信満々で高慢な言動にとまどうばかりでしたが……。HQロマンスを代表する作家アン・メイザーが、突然の嵐のような恋の訪れを丹念に描くシンデレラ物語!
たとえ悪い人でも、 生涯で、ただ一人愛する人。 嘘よ……サフランは信じられない思いでニコを見つめた。 ニコはサフランが生まれて初めて心惹かれた男性。 その彼があろうことか犯罪グループの一味で、 サフランを誘拐して人質にとったのだ。 誘拐犯の一味は凶暴だったが、ニコだけはなぜか優しかった。 死の恐怖に怯えるなか、サフランのニコへの想いは愛に変わる。 一味の一人に乱暴されそうになったとき、サフランは誓った。 このまま死ぬのはいや。愛する人にすべてを捧げたい……。 だがニコと結ばれた直後、彼はサフランを狙った銃弾に倒れーー。 ハーレクイン・マスターピース《特選ペニー・ジョーダン》。作家には珍しい、サスペンスタッチのロマンスをお贈りします。サフランが愛した誘拐犯ニコの正体とは? 彼は本当に犯罪者組織の一味なのでしょうか……? ページを繰る手が止まらない隠れた名作です。
僕が君を、変えてやるよーー 誰よりも美しい蝶に。 ルシアナは1歳半で母親を亡くし、父親と兄たちに育てられた。 4人の兄弟と男同然に育ったせいで、女らしさのかけらもない。 そんな彼女にも、近ごろ、ほのかな想いを抱く男性ができた。 彼の心を射止めるには、どうしたらいいのだろう……? すると、長兄の親友ジェイクが指南役を買って出た。 ルシアナを、大人の女性らしく変身させてくれるというのだ。 ハンサムで裕福なプレイボーイのジェイクは、ルシアナにとって むしろ苦手とするタイプだった。彼の助言なんて要らないのに。 ところが彼の巧みな指導に、なぜか胸は熱くざわつきーー ハーレクイン・マスターピース《特選ペニー・ジョーダン》。今作はピュアでかわいらしい〈華麗に変身〉をテーマにした物語です。手練れのジェイクの手ほどきにどぎまぎしっぱなしのルシアナは、いつしか彼の手によって、美しい大人の女性へと変身を遂げます。
きつい清掃の仕事をしながら大学進学を目指すロージーは、新しい派遣先でハンサムなギリシア人アレックスと出会った。初めて惹かれた男性に身も心も捧げ、幸せを感じたのも束の間、彼の子を身ごもったことが、その後のすべてを変えてしまう。妊娠を伝えに行くと、そこにいたアレックスーいや、本名アレクシウス・スタブローラキスは、大企業の経営者で、天涯孤独のロージーは、実はギリシア富豪の孫だと言いだした。そして飄々と告げたのだ。「結婚とひ孫の誕生を報せに行こう」アレックスは驚愕するロージーを連れて、一路アテネへー。
テムズ川沿いの高級アパートメントで一人暮らしをするハナが、結婚より自立を望んだのは、子供時代、裕福ではなかったから。だがある日、上司のセクハラで退職を余儀なくされてしまった。幸い、大企業で職を得ることができ、ほっとするが、現れた黒髪の社長サイラスを見て、目をみはる。故郷の村の役所で会った、場違いなほどゴージャスな男性だわ!あのとき、生まれて初めて胸の高鳴りを感じた人が、まさか上司になるなんて!仕事に支障が出たらどうしよう?けれど、恋心を抑えようとするほどに思いはつのり…。
看護師のエミリーは姉に頼まれ、双子の赤ん坊の世話をしながら、経済的にも体力的にもぎりぎりで暮らしていた。仕事ぶりは一流だが、小太りで地味な看護師ーある日、医師たちのそんな話を耳にし、エミリーはうつむいた。“小太りで地味”と言ったのは、みんなの憧れ、ユレス・ロメイン教授。オランダから来たハンサムで優秀な外科医だけれど、ひどいわ…。だが病院のパーティで、パートナーに袖にされて落ち込む彼女を助け、家まで送ってくれたのは、ほかならぬユレス・ロメイン教授だった。しかも、教授から思わぬ申し出を受ける。彼の患者のつき添いとして、エミリーに一緒にオランダまで来てほしいというのだ!
母を肺炎で亡くしたルーは、父の再婚相手と暮らしてきた。要求の多い継母から家政婦のように家事をさせられる日々も、恋人と結婚すれば終わりを告げると思えば、耐えられる。ところがある日、大富豪と婚約を発表したばかりの義理の妹が、なんと、ルーの恋人と駆け落ちをしてしまった!青ざめ、涙の跡も乾かぬ顔で家を出ようとしたルーに、妹の“元”婚約者アレックスが、車で送ると申し出た。そして、驕慢さを漂わせる唇がぞっとするほどセクシーな彼は、弱りきったルーを鋭く光る目で見ながら、言い放った。「君の妹の代わりをしてくれたら、住む家も慰謝料もあげるよ」。義理の母にこき使われるシンデレラが主人公の物語を特集。僕と偽装結婚をすれば誰にも哀れみをかけられずにすむと言うアレックス。戸惑いつつも、寄る辺ないルーはやむなく…。
小さな村の牧師の娘マーシーは、よその家で家事や雑用を手伝って弟の学資を稼いでいたが、両親亡きあと、ロンドンで清掃員をしていた。ある日、偶然見つけた住み込み家政婦の求人に応募して採用されるが、雇い主は、プレイボーイと名高いイタリア富豪のアンドレア。男性に不慣れで地味なマーシーは、魅力的な彼に心乱されつつもその気持ちを押し隠して、懸命に仕事に励んでいた。ある日、アンドレアの会社が作るCMへの出演が決まり、マーシーは驚いた。彼の会社は宝石などの高級品の広告しか手がけないと聞いているから。だが撮影日に台本を渡されたとたん、マーシーは屈辱のあまり震えた。不格好な妻でも、この商品でハンサムな夫の胃袋をつかめる、ですって?しょせん私は、醜いさなぎのまま。美しい蝶には決してなれない。密かに想いを寄せるアンドレアが家政婦の自分をどう見ていたのか、まざまざと思い知らされたマーシーの気持ちが切なくて…。こんな雇用関係の二人が、どのように恋を成就させるのか?華麗なる変身物語。
名門女子校で音楽教師をしているケイトは、ある朝の出勤途中、不意に車に轢かれそうになった。車から降りてきた褐色の肌の男性はケイトを厳しく叱責し、彼女にけががないことを確認すると、あっけなく立ち去った。ほどなくケイトはその傲慢な男性が、転校してきたばかりのパラスという女子生徒の兄、マルク・リリトスだと知る。ギリシアの海運王で、はかりしれない富の持ち主だそうだ。ケイトは校長からじきじきに頼み込まれ、問題を抱えているパラスの世話を焼くようになった。その兄マルクの卑劣な誘惑に屈することになるとは予想もせずに。
17歳のキャシーは両親を相次いで亡くし、家も財産も失った。 唯一遺されたのは、父と行くはずだったギリシア旅行のチケットだけ。 悲しみに沈む一人旅の彼女に、ある男性が救いの手をさしのべた。 アダム・カナリスーーアテネに造船所を持つ船舶王だ。 キャシーは彼の白亜の豪邸へ招かれ、美しい部屋を与えられた。 それは、アダムに結婚を迫る女性を退けるために、 彼の婚約者を演じる見返りだったのだが、 まだ若く純粋なキャシーには、荷が重い役割だった。 ましてや、ずっと年上で近寄りがたいほどハンサムなアダムを、 ほんとうに愛してしまったあとではーー。 アン・ハンプソンは、ハーレクインの黎明期を支えた重鎮作家の一人。若くピュアなヒロイン、近寄りがたい年上ヒーロー、切ないシンデレラ・ストーリー……ロマンス小説の王道をいく作品の数々は、決して色褪せることなく愛され続けています。
どうしよう! だいじな、だいじなバッグを盗まれてしまった! 兄の借金を返すために母の形見を売って得たお金が入っていたのに……。 顔面蒼白のメレンは、たまたま通りかかった親切な男性に勧められ、 高級住宅街に立つ屋敷の豪華な客間で休ませてもらうことになった。 すると、よく響く声が聞こえてきた。「これ以上浮浪者はごめんだぞ」 まさか私のこと? すてきな声だけれど、言っていることは酷いわ。 声の主は、助けてくれた男性の兄で、世界的企業の重役ジャラッド。 彼はメレンの切羽つまった事情を聞くと、援助を申し出た。 その真意を疑いながらも、メレンは申し出を受けるほかなかったーー それが、ジャラッドの代用恋人としての“契約料”になるとも知らずに。 初対面にして辛辣な物言いをするジャラッドに反感を持ちつつも、生活が困窮しているメレンは結局のところ、彼に頼らざるをえなくて……。一方のジャラッドは、しつこく結婚を迫る母親をなだめるため、メレンに1年のあいだ偽りの恋人を務めるよう要求します。
天涯孤独のケイトは、裕福な老婦人の話し相手の仕事を得た。 その初日、美しい田園風景が広がる駅に着いた彼女は、 ニコラス・アダムスという男性に、屋敷まで車で送ってもらう。 実は彼こそが老婦人の甥で、ケイトの雇い主だった。 ハンサムで優しく、名家出身者らしい高貴さにケイトは惹かれるが、 屋敷で待っていたのは、老婦人と、ニコラスの婚約者だった。 芽生えた恋心を隠し、ひたむきに仕事に励むケイトに対して、 はじめは優しかったニコラスが、なぜか次第に苛立ちを見せ始める。 そして彼の婚約者は、日に日に意地悪になっていった。 私が何をしたの? 悩むケイトに、ある晩ニコラスはキスをして……。 2000年に惜しまれながら世を去った、偉大なロマンス小説家シャーロット・ラム。初期の作品をお贈りします。愛する人の胸中が見えず、翻弄される無垢な乙女心がたまりません!