ジャンル : 外国の小説
どんな愛も決して信じない億万長者。 家族が欲しい私の夢を握りつぶさないで。 両親には長年お荷物として扱われ、恋人には手ひどく捨てられ、 唯一愛してくれた祖母まで亡くし、ドディは失意のどん底にいた。 国際的な企業を率いるジェイゴに再会したのは、そんなときだ。 実は彼とドディには5年前、衝動的にキスをした過去があった。 変わらず魅力的なジェイゴに、彼女はついに身を捧げてしまう。 1カ月後、ドディは人生初めての動揺とともに彼の会社を訪れた。 私たちは母親と父親になる。ジェイゴにはそう告げなくては。 ところが返ってきた反応はあまりに予想外で、残酷だった。 ジェイゴは大事な会議があるからと、ドディを追い払ったのだ! ハーレクイン・ディザイアで大絶賛されていたジョス・ウッドが、ハーレクイン・ロマンスに登場です! ヒーローにそっけなく拒絶されたヒロイン。しかし、彼女は知らなかったのです。裕福な名家出身のヒーローが、赤ん坊を決してあきらめる気がないことを。
パティは名門ランド家で働く家政婦の娘だった。御曹司スペンスと惹かれ合い、激しい恋に落ちたが、ふたりの仲は彼の父親によって容赦なく引き裂かれた。妊娠に気づいたとき、すでにスペンスは出奔したあとで、出産後に死産を伝えられたパティは涙が枯れるまで泣き続けた。ところが数年後、突然スペンスが彼女の目の前に現れるーひとりの少女を連れて。「この子は僕たちの子だよ、パティ」いったいどういうこと?だって、私たちの赤ちゃんは…。静かに佇む少女は、彼と同じブルーグリーンの瞳を輝かせている。動揺し心を乱すパティは、思わずはっと息をのんだ。
よりによって地味なわたしが、 プレイボーイのボスの花嫁になるとは! サラは実業家アレックス・ロッシーニの秘書を務めて丸1年で、 プレイボーイであるボスの交際相手の調整が仕事のようなもの。 しなやかな長身に、日焼けした顔に輝く黄金色の瞳。 女性たちが彼を夢中で追いかけるのも無理はない。 ある日、サラは婚約者を性悪ないとこに奪われ、衝撃のあまり、 優しい言葉で慰めてくれたアレックスの胸に飛び込んだ。 さらに一夜限りと知りながら、守り通してきた純潔も捧げた。 その後、予期せずボスからプロポーズされ、サラは承諾してしまう。 まさかアレックスが用意周到に仕組んだ罠だとも知らず。 秘書ヒロインはイタリア系ボスヒーローからプロポーズの返答を即座に求められ、“イエス”と言ってしまいました。豪華な贈り物を次々に与えられますが、この結婚が体面を取り繕うものであることに気づき……。大御所L・グレアムの初期の名作をお見逃しなく!
義兄への憧れが弾けた一夜に、 小さな奇跡が舞い降りて……。 最後にひと目、義兄コンスタンティンに会って別れを告げよう。 身重のジェニーはそう決めて、継父の追悼会に出席した。 彼女が9歳のとき、実母がコンスタンティンの父と再婚して以来、 ずっと優しかった義兄。友情はやがて片想いへと変わっていった。 ところが3カ月前、ジェニーに思いがけない奇跡が起きた。 コンスタンティンに誘惑されて純潔を捧げ、身ごもったのだ。 でも、彼には婚約者がいる──この子を守れるのは私だけ……。 悩む彼女にコンスタンティンが放ったのは、耳を疑う宣言だった。 「婚約は破棄した。愛はないが、代わりにきみと結婚する」 斬新なアイデアに満ちた作品が人気のジャッキー・アシェンデン。『消えた初恋と十五年愛』の関連作となる、義理の兄と妹の切ないロマンスをお楽しみください。愛のない結婚生活のさなか、ヒロインは偶然、ヒーローの秘密の部屋に立ち入ってしまい……。
ボスへの恋心を封印した秘書が、 突然、花嫁にーー? ルテニア国王ジェイクの秘書として働くアンディは、 3年分の恋心を胸に隠し、辞表を提出したーー 今、辞めなきゃ。彼が結婚してしまう前に。 華やかな美貌の令嬢たちの誰かを、彼は花嫁に選ぶ……。 いったい、どうなってるんだ? ジェイクはいぶかった。 秘書がいきなり辞表を出したと思ったら、転んで頭を打った衝撃で まさかぼくを恋人だと思い込むとは! 優秀な秘書を失うのは 国家にとっての損失。ならばこれを利用しようか。 宮殿で開いた記者会見の席上で、ジェイクは高らかに宣言した。 「ぼくが選んだ花嫁は……秘書のアンディだ」 大人気のボス&秘書テーマの珠玉作! 記憶喪失となったヒロインは、片想い中のボスを自分の恋人だと思い込んでしまい……!?ジェニファー・ルイスが得意とする、ドラマティックなプロットとピュアなヒロイン像に心を揺さぶられます。
厳しさを増す戦時下にもすれ違う恋心を胸に苦悩する人たちがいる 懸命に生きる日々 人々の希望はどこに? 17巻 あらすじ 日中戦争に行き詰まった日本は仏領インドシナに進駐し、朝鮮人への抑圧も増している。 拘束される日が近いと予感する吉祥は、智異山周辺の独立運動組織の解散を決めた。 新京で自動車整備工場を営んでいた弘は、妻の軽率な行為から夫婦共に密輸容疑で朝鮮に連行された。これを機に工場を畳んだ弘は単身、満州に戻るつもりだ。統営に弘を訪ねた栄光は、栄善夫婦を通じて父・寛洙につながる人たちと交流を深める。 平沙里では鳳基老人が世を去ったが、錫の母ら女たちは健在だ。 崔参判家を巡る人々の運命は、世代を超えて複雑に絡み合っていく。 他方、ハルビンで偶然に燦夏と出会った仁実は、十余年ぶりに緒方と再会する。 第五部 第一篇 魂魄の帰郷 六章 解体 第五部 第二篇 運命的なもの 一章 密輸事件 二章 松花江の春 三章 ソウルと東京 四章 明井里の椿 五章 荒れ果てた故郷 訳注 訳者解説
世界的に大ヒットしたハリウッド映画「慕情」の原作。 ただし原作は主人公のロマンスを描くだけではなく、国共内戦によって大陸を追われた外国人や資本家、多数の難民が流入した香港の様子が詳細に描かれ、国共内戦の終盤期の中国や香港の情勢や、運命に翻弄される人々を描いた貴重な歴史小説の一面を持つ。 上巻は1949年3月から10月まで、主人公たちの恋愛の発展と共に、混乱する香港の事情、陥落直前の重慶の模様などが描かれている。
『アーモンド』の著者が贈る、極上の短編集! ミステリー、近未来SFから、心震える『アーモンド』の番外編まで、珠玉の8編を収録 彼氏に振られ、職場をクビになり、賃料の値上げによって、今住んでいる部屋からの退去を余儀なくされた、踏んだり蹴ったりのシヨン。部屋探しのアプリで、格安の超優良物件に出会った彼女は即、入居を決める。格安なのには、理由があったーー本来二人で暮らすはずの部屋を、四人で違法にルームシェアしていたからだ。 優雅な独り暮らしには程遠いものの、そこそこ不自由のない生活を送っていたシヨンだが、ある日、オーナーが急遽、部屋を訪れる。慌てた四人は共同生活の痕跡を消すべく、その場しのぎの模様替えをし、借主の親族のふりをするが……(『他人の家』)。表題作ほか、人間心理の深淵をまっすぐに見つめた、傑作揃いの短編集!
三国鼎立時代の最後に天下を統一した魏は、権臣・司馬炎に国を奪われて晋の時代となったが、諸王の権力争いから朝政は乱れた。女道士・石珠と武人・劉弘祖の二人は、続々と集まる憂国気概の同志と結んで、天下平定のために晋都洛陽をめざす。智謀あり、武勇ありの、武術、妖術の入り乱れる混戦のうちに、首尾よく勝利の日を迎える痛快な歴史物語。
もし『不思議の国のアリス』を日本の文豪が翻訳したら? そんな夢のような構想が現実となったのが、1927年刊行の『アリス物語』。 芥川龍之介と菊池寛による訳文は、アリスや不思議の国の登場人物たちがいきいきとユーモラスに描かれ、今なお色あせない魅力にあふれています。本書は、原書にあったいくつかの不足な点を補い、注釈や解説を付加して甦らせた『完全版 アリス物語』。アリスや芥川・菊池ファンの方はもちろん、『不思議の国のアリス』をはじめて読む方にもおすすめできる一冊です。 ◆はじめに ◆完全版 アリス物語 一章 兎の穴に落ちて 二章 涙の池 三章 コーカスレースと長い話 四章 兎が蜥蜴のビルを送り出す 五章 芋虫の忠告 六章 豚と胡椒 七章 気違いの茶話会 八章 女王の球打場 九章 まがい海亀の物語 十章 海老の四組舞踏 十一章 誰がお饅頭を盗んだか 十二章 アリスの証言 ◆注釈 ◆解説 本書の成り立ち ◆あとがき 文豪たちのアリスーー “お饅頭”はどこからやって来た?
インドが共和国になる寸前の1949年12月31日。外交官のジェームズ卿が殺された。捜査に当たるのはインド初の女性警部ペルシス・ワディア。独立運動の遺恨と共和国化の混沌の只中のムンバイを舞台に、女性警部の活躍を描く英国推理作家協会賞受賞の歴史ミステリ
舞台は1970年代終わり頃のコンゴの大都市ポワント=ノワ -ル。主人公はアルチュール・ ランボーの『地獄の季節』を愛読し、ブラッサンスを愛聴する少年ミシェル、12歳。ガールフレンドは愛くるしい同級生のカロリヌ。父親はフランス人所有のホテルで働き、白人客が残した本を家に持ち帰ってくる。母親はもう一人子供をほしがっていて、「お腹を開く鍵」はミシェルがもっていると呪術師が告げる。飛行機が頭上を横切り、ミシェルと年上の友人ルネスは着陸する国を夢見ている。自国はマルクス• レーニン主義一党独裁体制。ラジオからはテヘランアメリカ大使館人質事件、イラン皇帝シャーの死などのニュースが流れる。少年ミシェルの周りにおこる数々の波瀾、ユーモラスな出来事、不思議な経験を作家アラン・ マバンクは淡々と暖かい眼差しで描いていく。幼年・青春の思い出を下敷きにした感動の自伝小説。
人間が高められている、ひたすら人間的ーートニ・モリスン 妊娠中の身を賭して、奴隷隊の反乱に加わった黒人の少女デッサ。 逃亡奴隷たちをかくまい、彼らとともに旅に出る白人女性ルース。 19世紀アメリカの奴隷制度を描く黒人文学の重要作、本邦初訳! 巻末附録:「霊的啓示 トニ・モリスンとの会話」 なんと深く、豊かで、力強い作品なのでしょう……わたしは、言語にも思慮にも、祖先との明白な共働作業(コラボレーション)にも、そして作品のページをめくるたびに出会う愛にも驚嘆し、感動し、大きな喜びに満たされました。--アリス・ウォーカー もっと多くの新しい読者のために、この宝物のような作品が再版を続けることは必要不可欠であるばかりか、至上命令なのです。--トニ・モリスン 緒言 プロローグ 黒んぼ(ダーキイ)第一章/第二章 娘(ウェンチ)第三章/第四章 黒人女性(ネグレス)第五章/第六章 エピローグ 「歴史瞑想」序文 霊的啓示ーートニ・モリスンとの会話 訳者解説
ミダック横町が過ぎ去りし時代の偉大なる遺産で、かつてはカイロの街に真珠のごとく光り輝いたであろうことは間違いない。カイロの下町に生きる個性豊かな人々の姿を軽妙に描く、ノーベル文学賞作家による円熟の傑作長編、本邦初訳!
人生の意味に取り憑かれて破滅する知的アウトローの魂の叫びが響き渡る、21世紀のヴェルター!神話的運命の固い絆を解く「人間」的誠実を謳いあげ、しかしその裏面に虚しき愛の漂流を予感させる「タウリスのイフィゲーニエ」を併録。
出版社の編集長に頼まれて書いたBL小説がヒットして、ドラマ化することになった小説家のジーン。渋々出席したキャストオーディション会場で、ジーンはなぜかナップシップという若手人気俳優から目が離せなくなってしまう。ナップシップはその圧倒的な魅力で審査スタッフも魅了し、満場一致で攻め役に合格。その後、撮影関連の現場でナップシップのマネージャーになっていた大学時代の友人タムと再会し喜んだのも束の間。ある日突然タムから「しばらくお前のところでナップシップを泊めてくれ」と頼まれた。断り切れなかったジーンは“一カ月間だけ”ナップシップと暮らすことになってーー!?
ナップシップがとんだ策略家だったことが発覚し紆余曲折あったものの、なんとか想いを通わせ合ったジーンとナップシップ。二人の同居はそれまでよりも甘さを増していた。しかし、ウーイに本当はジーンを好きなんだと告げられて媚薬騒ぎになったり、いきなり互いの家族に恋人になったことを打ち明けなければいけなくなったり、二人なら乗り越えられると思っていても前途多難なことだらけだった。さらに、二人が付き合っているとゴシップ記事に取り上げられてしまったことで、同居を解消して距離を置かなければいけなくなってーー!? 二人の甘すぎる日本旅行の様子や、その後のクリスマスを描いた番外編など8編の短編を収録!
黄河のほとり、第九十九更生区。知識人たちはここで「こども」に監督され、再教育を受ける。解放を夢みて狂騒的な鉄鋼農業生産に突き進む彼らを、やがて無謀な政策の果ての大飢饉が襲い……。不条理な政治に翻弄される人間の痛ましくも聖なる苦闘を、「四つの書」の形式で語る。大躍進時代を彷彿とする歴史の暗部に挑んだ意欲作。 第一章 天の子 第二章 更生区 第三章 紅の花舞う 第四章 見え隠れ 第五章 自由への道 第六章 両面 第七章 出発 第八章 天地にとどろかす 第九章 不思議な坂 第十章 省政府 第十一章 火 第十二章 作付け 第十三章 大飢饉(一) 第十四章 大飢饉(二) 第十五章 光 第十六章 原稿 訳者あとがき
言葉と自在に戯れる、小説の可能性 「アメリカ文学の静かな巨人」のデビュー短編集。言葉と自在に戯れるデイヴィスの作風はすでに顕在。小説、伝記、詩、寓話、回想録、エッセイ……長さもスタイルも雰囲気も多様、つねに意識的で批評的な全34編。 ある女との短命に終わった情事を、男が費用対効果という観点から総括しようとする表題作「分解する」。救いのない不動産に全財産をつぎ込んだ男が、理想の家屋の設計の幻想を若い猟師と共有していくさまを描いて不思議に美しい「設計図」。語学講座のテキストの裏で不穏な自体が進行していく「フランス語講座その1--Le Meutre」。人生で何ひとつ成しえない男のオブローモフ的生活を描く「ワシーリィの生涯のためのスケッチ」。〈夫〉の喉にひっかかった小骨をめぐるどこかほのぼのとした「骨」や、長編『話の終わり』の原型とおぼしきファン必読の短編も。