小説むすび | ジャンル : 外国の小説

ジャンル : 外国の小説

パリの情事はほろ苦くパリの情事はほろ苦く

ジェシカは昼間の仕事に加え、毎晩オフィス清掃をしている。 唯一の楽しみは、その会社の“美しい彼”を見ること。 シチリアの名門カルディーニ一族を率いる大富豪、サルヴァトーレだ。 尊大だが魅力あふれる彼に、ロンドン中の女性が熱をあげている。 洗練された美貌の独身貴族と、なんの取り柄もない自分……。 ふたりの間に愛なんて芽生えるはずがないのは承知の上だった。 そんなある日、彼からパーティに誘われ、ジェシカは舞い上がった。 さらに思いがけずベッドまでともにし、夢見心地になったのもつかのま、 サルヴァトーレは事もなげに傲然と言い放った! 「いつかシチリアに戻り、地元の無垢な娘と結婚すると決めているんだ」 サルヴァトーレは望まぬ結婚話を無にすべく、清掃員のジェシカを恋人に仕立てようとしますーー平々凡々な彼女なら、大富豪の自分と結婚しようなどと思わないだろうと考えて。ところがある夜、月の光を浴びたジェシカが、彼の目に妙に魅惑的に映り、思わず……。

泣きぬれたシンデレラ泣きぬれたシンデレラ

17歳で、私はすべてを失った。 住む場所も、愛する人も、いとしい娘も。 「ジェームス……」パリのホテルの一室で、クロエは思わずつぶやいた。 同級生だった彼と激しい恋に落ち、17歳で妊娠。娘は奪い去られ、 ふたりで築くはずだったささやかな幸せは粉々に打ち砕かれた。 失意のどん底から這い上がったクロエは父親が決めた縁談を拒み、 清掃員とウエイトレスを掛け持ちしてもなお極貧にあえいでいる。 かたやジェームスは成功者だーーこんな贅沢なホテルに泊まれるほどの。 記憶のなかの少年よりもずっとたくましく魅惑的な彼を前に、 クロエは動揺と恥ずかしさのあまり逃げ出した。 かつてジェームスに贈られた銀のヘアピンを落としたことにも、 彼が長年クロエを捜していたことにも気づかずに。 ジェームスはクロエのアパートを突き止め、ふたりは言葉を交わす間もなく愛し合います。すぐに求婚されるも、いまだ傷の癒えないクロエは消極的で……。引き裂かれた初恋、灰色の10年、運命の再会ーー甘やかでドラマチックな純愛ストーリーをお楽しみください。

富豪一族の秘密の子富豪一族の秘密の子

あなたと娘と過ごしたい。 せめて最後のクリスマスだけは。 彼の名前も、教えられた電話番号も、すべて偽りだった……。 1年前、ハンサムで魅力的なノーラン・フォルテと恋に落ち、 夢のように楽しいクリスマスを過ごした大学生のリジー。 仕事で一時的に滞在していただけの彼が去った数週間後、 予期せぬ妊娠がわかり、リジーは慌てて彼に連絡を取ろうと試みた。 しかし電話はつながらず、絶望に打ちひしがれながらも、 出産を決意した彼女は苦労の末に大学を卒業し、娘を産んだのだった。 季節はめぐり、再びクリスマスシーズンが訪れたある日、 リジーの家にいきなりノーランが現れ、彼女に詰め寄った。 「僕が君の人生を狂わせたと聞いたが、どういうことだ?」 大御所タラ・T・クインが、若き苦労人のリジーを主人公に描く、切ないシークレットベビー物語です。実は富豪一族フォーチュン家出身のノーランは、銀行の取締役を務める億万長者。人生を謳歌すべく余暇は偽名を使い、一人の女性には縛られないつもりが……。

放蕩子爵と置き去りの天使放蕩子爵と置き去りの天使

あの夜の記憶を失ったあなたに、 娘がいるなんて、言えないーー。 18歳のとき、エレノアは兄の親友の子爵、ニコラスに夢中だった。 だが彼女が純潔を捧げた次の日、ニコラスは忽然と姿を消し、 以来6年間、彼を見た者はない。兄たちの必死の捜索も無駄に終わった。 悲嘆に暮れるエレノアにとってただひとつの喜びは、娘の存在ーー ニコラスに生き写しの娘の瞳に、彼女は希望を託し続けた。 そんなある夜、彼女が兄と暮らす屋敷に、突然ニコラスが帰還する。 傷を負い、変わり果てた姿の彼は、エレノアを覚えてすらいなかった。 ハンサムでたまらなく魅力的な放蕩子爵はどこへ行ってしまったの? 元のあなたに戻って……娘のために。エレノアはおずおずと切り出した。 「私に、あなたの記憶を取り戻すお手伝いをさせてください」 実力派作家の日本デビュー作です! 子爵は莫大な財産を狙われ、恐ろしい事件に巻き込まれていました。記憶を取り戻すため、かつて共に訪れたロンドンのカフェや美術館を巡る二人。6年前、初めてキスをした書店の暗がりで、奇跡が起きます。

帰ってきた侯爵夫人帰ってきた侯爵夫人

私はまるで籠に閉じ込められた小鳥。 夫への愛を伝えることさえ許されず……。 9年ぶりにロンドンの自宅に戻ったジェニファーは決心していた。 夫であるロクサム侯爵と正式に離婚し、自分の道を歩むと。 あの日、彼のもとを去ったのは、あらぬ不貞を疑われたから。 面会を求めても、手紙を書いても、夫は頑なに彼女をはねつけた。 以後、遠い地へ逃げてから侯爵の子を身ごもっていることに気づき、 人の助けを借りて男児を産むと、貧しいが幸せな日々を得た。 一方、ロクサム侯爵は不信と感慨、そして嫉妬に駆られていた。 彼が酒にひたって放蕩の日々を過ごしているうちに、 幼かった妻は、美しく自信あふれるレディに変身して帰ってきた! 秘密めいたその瞳に、いったいどんな過去を隠しているんだ? かわいらしいながらも芯の強いヒロイン像が共感を呼ぶ、A・アシュリーの珠玉作! 無実の罪を疑われたことで関係がこじれ、もつれ、元に戻らなくなってしまった侯爵夫妻の再会物語。ロンドン社交界の好奇の目にさらされ、二人の運命はどこへ向かうのでしょうか?

ひとりぼっちの妖精の初恋ひとりぼっちの妖精の初恋

もう“妖精”とは呼ばないで。 わたしは、あなたの虜になった生身の女。 7歳の少女の住み込み家庭教師になってほしいーー ジェンナのもとに、イタリアの若き富豪から依頼が舞いこんだ。 実業家のエヴァンドロ・ロッチェフォルテは離婚したばかりで、 激務から娘と一緒に暮らした経験はほとんどないという。 はじめは傲慢なエヴァンドロに怖れを感じたジェンナだったが、 “君は森の妖精のようだ”と思いがけないことを言われて戸惑う。 娘を慈しむ彼に惹かれ、ジェンナはある夜ついにすべてを捧げる。 エヴァンドロが親権を持ち続けるための元妻との契約により、 金輪際、妻はおろか恋人も持つ気がないことを知りながら。 人気作家ジュリア・ジェイムズの新作は、最高にドラマティックで切ない傑作ロマンス。エヴァンドロは娘の親権を勝ち取るために、女性とのつき合いを断つ契約を元妻と交わしていました。彼と娘のためなら日陰の身で構わないーージェンナの健気さが涙を誘います。

トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉トーベ・ヤンソン 人生、芸術、言葉

大切なことは、いつも同じ。 仕事、愛、そして遊び── “ムーミン”の原作者であり、画家、イラストレーター、小説家…と多才に活躍した芸術家、トーベ・ヤンソンの決定版評伝が新訳で刊行。 本人とも親交のあった研究者が日記や手紙、草稿など膨大な資料から、その生涯を鮮やかに描き出す。 「私たちのトーベは、きっと偉大な芸術家になると思うんだ。とてつもなく偉大な!」 フィンランドで内戦が勃発していた頃、若き兵士ヴィクトル・ヤンソンは、前線から愛する妻シグネに宛てた手紙にこう記した。 父ヴィクトルの言葉どおり、トーベ・ヤンソンはやがて画家、イラストレーター、漫画家、小説家、そして「ムーミン」を生み出した偉大な芸術家として世界中にその名を知られることになっていく。 10代でイラストレーター、画家としてアーティストのキャリアをスタートさせたトーベは、戦禍の中で青春時代を過ごしている。最初はスノークという名だったムーミンは、そんな状況下で理不尽に対する怒りや自由への希望、表現への夢など、さまざまな想いの中から生まれてきた生きものだった。 「ムーミン」が世界的な人気を獲得したのち、トーベは「ムーミン」とその他の芸術活動のバランスに悩まされるようになる。 義務や責任、人々の期待と自身の想いとのあいだの駆け引きは、次第に苦痛を伴うようになり、その割り切れない気持ちは、生涯トーベを悩ますことになった。 「仕事と愛」はトーベの人生を表す最も重要な言葉だった。 トーベは人生の始まりから終わりまで働き続けた。 そして、最初に描いた絵から最後の本まで、トーベは生涯にわたって新しい芸術表現を追求したのだ。 トーベ・ヤンソン本人から私的な記録を自由に閲覧することを許された唯一の研究者である著者が、その膨大な資料(家族や友人への手紙をはじめ、覚書、草稿、物語、プレゼンテーション用の資料、分類表、キャラクター設定、スケッチ、ドローイング、さまざまなプロジェクトの計画、写真、日記、切り抜き、記事、パンフレット、カタログなど)を丹念に読み解き、トーベ・ヤンソンの豊かでダイナミックな人生を色鮮やかに描く。 家族や自然を愛し、自由を求め続けた芸術家トーベ・ヤンソンの生き様に迫った評伝の決定版。 1章 私は働く 2章 家族 3章 芸術家の卵 4章 旅する画家 5章 男たちの戦い 6章 ムーミンの物語と記念碑的絵画 7章 黙示録の時代 8章 ムーミンへの情熱 9章 トロールと人間と 10章 果敢な1950年代 11章 トロール、凍てつく世界に踏み出す 12章 表現への渇望 13章 島と恋に落ちた女 14章 石と物語 15章 谷を夢見て 16章 トーベとの旅 17章 言葉の時代 謝辞 訳者あとがき トーベ・ヤンソン 略年譜 図版クレジット

2084年報告書2084年報告書

なぜ温暖化を阻止できなかったのか。 アメリカの地質学者が描く悪夢の2084年。 時は2084年。すでに世界は深刻な気候温暖化で危機に直面している。 21世紀初めの10年、20年間には深刻な影響が明らかだったのに、政治家や化石燃料推進派は科学的根拠を否定し続け、科学者の警告を握りつぶした。 2050年以降世界各地で未曽有の事態が進行し、2084年には人類は生存の危機に瀕している── 主人公の歴史記録の研究者(2012年生)が、なぜ温暖化を阻止できなかったのかという疑問を念頭に、世界各地の記者や学者の歴史証言を取材して執筆する形で綴られるディストピアSF小説。 *「あなたが生存を脅かす気候変動の不安で眠れないならば、ジェームズ・ローレンス・パウエルの『2084年報告書』を読むと、温暖化と闘って地球を救おうするリーダーを選ぶのに必死になるだろう」(マリ・クレール誌) *「実に怖い本だーー急いでしっかり行動しないとこうなる。そして本書にはどうやって変化を起こせるかの手がかりが満載であり、予言ではなく、フィクションである」(ニューヨークタイムズ紙ベストセラー著者ビル・マッキベン) *「未来からのこれらの報告はーー科学者、医師、司祭、大使、政治家、ツバルーー私に警告した。一日一日を無駄にできないことを教えてくれる。すべきことはたくさんある」(ジョージ・メイソン大学気候情報センター エドワード・マイバッハ) *「気候変動の甚大な影響が明らかな今、歴史家で優れた作家のジェームズ・パウエルは、切迫する潰滅的な気候変動を避けるために私たちがいま行動しなければ、恐ろしい地球規模の悪夢に直面することを伝える。本書を読んで変化を起こそう」ペンシルベニア州立大学教授マイケル・E・マン) 【目次】 第1部 旱魃と火災 第2部 洪水 第3部 海面上昇 第4部 氷 第5部 戦争 第6部 ファシズムと移住 第7部 健康 第8部 種 第9部 出口 第1部 旱魃と火災 第2部 洪水 第3部 海面上昇 第4部 氷 第5部 戦争 第6部 ファシズムと移住 第7部 健康 第8部 種 第9部 出口

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