ジャンル : 外国の小説
植民地期末期から直後の朝鮮、台湾の人々の出会い=接触を記録・文学を通して分析、他者化と比較が生じない出会いの可能性を探る。 被植民者同士は植民地的尺度に基づいた比較なしに出会えるか。脱植民地性と他者性は共存できるか。日本帝国植民地末期から終戦直後にかけて朝鮮、台湾、日本において書かれた記録文学、座談会、ビラや新聞記事、風聞などを分析し、暴力と支配のなかで不可能ながら存在した被植民者たちの共鳴と連帯、抵抗の身振りを拾い上げる。
シリーズ唯一の長編「竜の刻」を収録! 「〈新訂版コナン全集〉(東京創元社)」を基に、訳者・中村融氏が全面改稿、新たに新資料も加え、全4巻にてお送りする『愛蔵版 英雄コナン全集』。第4巻となる「覇王篇」には、40代なかばを迎えたコナンが絶対絶命の危機から立ち上がる冒険を描いた長編「龍の刻」ほか、短編2編と資料を収録。 【収録作品】 「不死鳥の剣」「真紅の城砦」「龍の刻」 資料編:「我が法典はこの斧なり!」「不死鳥の剣(初稿)抜粋」「I・M・ハワード博士からH・P・ラヴクラフトへの手紙」「ロバート・アーヴィン・ハワードーーある追想」「ロバート・アーヴィン・ハワード」「I・M・ハワード博士からE・ホフマン・プライスへの手紙」
ずっとバリバリひとりで働いていくつもりだったけど… 私は私に、完ぺきじゃない私でいることをゆるしてあげました SNSフォロワー15万人『私は私に時間をあげることにした』(SBクリエイティブ)が 日本、中国、台湾、タイ、ベトナムなどで翻訳出版され、 多くの読者に愛されてきたレディーダックの新作イラストエッセイ。 バリバリ働きつづけてきた非婚主義者だった著者がこれまで感じてきたこと、 けれどもある人と出会い、結婚し、子どもも産んだこと。 一人分の人生から二人分の人生へ、やがて三人分の人生へ。 予測不可能な生という巨大な流れとぶつかりながら感じたこと、考えたこと。 私は完ぺきじゃない私でいい。 それでも私は私で生きていくーー。 “平凡な私たちの物語にこそ非凡な美しさがある” イ・ヘイン(詩人、 修道女) 第一章 一人で完ぺきを目指していた 軽い気持ちで投げつけられた砂粒のようなことばが痛い ずっと暗闇がつづく街に住んでいたい 教養のある人になりたいけれど、なかなか大変 私、結婚できないんじゃなくて結婚しない主義です 第二章 となりを誰かが歩きはじめた 気づいたら結婚式場にいた 考えてみれば祝うというのは慰めるより難しい カタツムリみたいな人と私は一緒に歩いている お腹に新しい命が宿った。おばあちゃんが亡くなった 第三章 私は完ぺきじゃない私だった 私は栗を守るイガイガのようにツンツン棘を立てている 私は水でいっぱいの人。ぽろぽろと涙がこぼれる 娘が1歳の誕生日。夫が花を買ってきてくれた。ママ1周年の記念日 第四章 私は私をゆるしてあげることにした 子どもに何かあるとなぜ私ばかりが譲歩するの? 思えば一人だと思っていたあのころも、誰かと一緒だった △と□のように角のある他人同士、ぶつかりあって円に近づく
死地を脱した虎長は伊豆でブラックソーンに鉄砲隊の整備を命じる。西の大将・石堂と亡き太閤の側室・落葉が虎長への包囲網を狭めており、合戦の日は着実に近づいていたのだ。だがある日、石堂の使者を長門が暗殺し、事態はにわかに風雲急を告げる。窮地の虎長は乾坤一擲の反撃策、“紅天”の始動を宣言するが…。
急転直下、降伏を表明した虎長は真意を語らぬまま沈黙を保っている。一方、まり子と安針はそれぞれの思いを抱えつつ大坂へ向かっていた…東と西、カトリックとプロテスタント、男と女ー彼らの思惑が交差するとき、運命は誰に微笑むのか。「青い目」を通して描かれる一大スペクタクル、堂々完結。
大陸の北部には人間と、羽毛に覆われた巨大なレコン、火を自在に操るトッケビの三種族が暮らしている。そして南部の密林には、三種族と敵対する、鱗をもつナガが棲まっていた。北部と南部を隔てる限界線にほど近い、砂漠の端にある“最後の酒場”に三種族からそれぞれ一名ずつー人間のケイガン、レコンのティナハン、トッケビのビヒョンーが集まった。彼らはあるナガを北部に連れていく“救出隊”として、砂漠の向こうのキーボレンの密林を旅することに…。そのころ、キーボレンの密林にあるナガの都市ハテングラジュでは、ナガの少年リュンが心臓を摘出される恐怖に震えていた…。大人気『ドラゴンラージャ』著者による、話題の韓国ファンタジイ『涙を呑む鳥』、刊行スタート!
大陸の南部に棲むナガは、成人を迎えると、都市の中心にある“心臓塔”で心臓を摘出する。そうすることでほぼ不死となるのだ。だが、少年リュンはその心臓塔で、滅多にありえないはずのナガの死を目撃する。そして、友人の代わりに故郷を発ち、密林を北上することになる。旅の途中、リュンは人間のケイガン、レコンのティナハン、トッケビのビヒョンの三名からなる“救出隊”と出会い、ともに北部へ向かって限界線を越えるのだが…。一方ハテングラジュでは、リュンが敬愛する姉サモが、暗殺剣シクトルを手に、リュンを追って北へと向かう…。大型ゲーム化決定!韓国で100万部突破のベストセラー・ファンタジイ!
20世紀の『戦争と平和』、大戦争をつらぬくヒューマニズム。『人生と運命』の読者が待ち望んだその前編となる全三巻。現代ロシア文学の金字塔、スターリングラード二部作ここに完結!
忘れられた名著であるJ.A.クローニンの「城砦」が夏川草介氏の新訳でよみがえりました。英国の医師であり小説家だったクローニンと、日本の医師である「神様のカルテ」シリーズの著者である夏川草介氏。この時代を越えたコラボで新たに誕生したのが「新訳 城砦」です。 本書は、医師の仕事に情熱を燃やす若き医師アンドルーが様々な苦難に立ち向かう半生を描いたものです。ある時は、医療制度に立ち向かい、ある時は、富や名声への渇望という自らの欲望に足をさらわれそうになりながら、希望の灯を絶やさない心の軌跡が描かれています。「何のために生きるのか?」「何のために働くのか?」そんな人生の難問に出逢った際、きっと本書から得るものがあるはずです。いつの時代であっても生きていればかならず遭遇する苦難や人生の落とし穴。あなたはどう対応しますか。 <第一部> 第一話 鉱山の町 第二話 初めての患者 第三話 腸チフス 第四話 デニーの荒療治 第五話 クリスティン 第六話 「隠れ家荘」の夕食会 第七話 星明かりの下で 第八話 慎重に、ゆっくりと、確実に 第九話 カーディフの学会 第十話 過酷な夜 第十一話 ジョーの五ギニー 第十二話 急転 第十三話 二通の推薦状 第十四話 帰宅 <第二部> 第一話 アベララウ 第二話 ルウェリンの歓迎 第三話 ロンドンへ 第四話 西部診療所 第五話 暗転 第六話 夜更けの訪問者 第七話 ヴォーン家 第八話 旧友の来訪 第九話 赤髭の歯科医 第十話 王立医学会会員 第十一話 第三坑道 第十二話 クリスマス・イブ 第十三話 丸木橋 第十四話 学位論文 第十五話 審問会 第十六話 出立の日
忘れられた名著であるJ.A.クローニンの「城砦」が夏川草介氏の新訳でよみがえりました。英国の医師であり小説家だったクローニンと、日本の医師である「神様のカルテ」シリーズの著者である夏川草介氏。この時代を越えたコラボで新たに誕生したのが「新訳 城砦」です。 本書は、医師の仕事に情熱を燃やす若き医師アンドルーが様々な苦難に立ち向かう半生を描いたものです。ある時は、医療制度に立ち向かい、ある時は、富や名声への渇望という自らの欲望に足をさらわれそうになりながら、希望の灯を絶やさない心の軌跡が描かれています。「何のために生きるのか?」「何のために働くのか?」そんな人生の難問に出逢った際、きっと本書から得るものがあるはずです。いつの時代であっても生きていればかならず遭遇する苦難や人生の落とし穴。あなたはどう対応しますか。 <第三部> 第一話 鉱山労務管理局 第二話 誰でもない <第四部> 第一話 フォイ医師の診療所 第二話 医師たちの晩餐会 第三話 一番大切なこと 第四話 ローリエ 第五話 ルロワとフランシス 第六話 アイダの医療ホーム 第七話 変わりゆく日々 第八話 ヴィクトリア呼吸器病院 第九話 旧友の帰還 第十話 シェアへの小旅行 第十一話 プラザのグリルで 第十二話 スティルマン 第十三話 クロスウェイズ 第十四話 歯科医の頼み事 第十五話 悲劇 第十六話 崩壊 第十七話 再生への道 第十八話 新しい計画 第十九話 静夜 第二十話 森と風と空と 第二十一話 召喚状 第二十二話 城砦
砂漠に囲まれた豊かな都市国家・ズィーラーンに、新しい生活を求めて逃れてきた難民の少年・マリク。心に傷を抱え、後継者でありながら、自国を逃れ、遠くで暮らしたいと願う王女・カリーナ。出会うはずのないふたりが神霊の謀略によって出会うとき、運命が動きはじめるー。西アフリカの神話を下敷きにえがかれる、まったく新しいハイファンタジー!
心が近づくほどに、相手の命を奪うことへの葛藤が深まるマリクとカリーナ。カリーナの願いもむなしく、マリクはソルスタシアの試練に勝ち進んでいく。それは、決断のときが近づいていることを意味していた。惹かれ合うほど、運命は非情さを増していくー。西アフリカの神話を下敷きにえがかれる、まったく新しいハイファンタジー!
できれば私が夫の子を身ごもりたかった。 これは愛のない結婚をした罰なの? サーシャがギリシア富豪ラファエルと出会ってすぐに結婚したのは、 裕福な権力者で横暴な継父の支配から逃れたかったためだ。 ラファエルも彼女が持つ豊かな人脈を必要としていたから、 どちらにも都合はよく、愛がなくてもかまわないはずだった。 けれど妻を大切にし、対等に扱う夫にサーシャはいつしか恋をし、 愛を求めるようになっていた。 今、夫は自分の後継者となる赤ちゃんを欲しがっている。 けれどいくら不妊治療を続けても子供を授かることはなく、 サーシャはつらい気持ちを押し殺し、代理母による出産を提案した。 私が愛する夫の願いをかなえるにはもうその方法しかないから……。 R-3885『秘書は秘密の代理母』で代理出産を依頼した夫妻が、今作のヒーローとヒロインです。代理母が妊娠に成功しても夫には愛されず、苦悩するヒロイン。そんなとき、交通事故にあって重傷を負い……。大スター作家D・コリンズの妙味が堪能できる一冊です!
ベアトリスは緊張した面持ちでイベント会場へ足を踏み入れた。ホテル王メイソンに近づき、誘惑して妻の座を手に入れるー横暴な父に命じられて来たけれど、私にできるの?そんな彼女のためらいは、メイソンに会った瞬間に吹き飛んだ。抗えない熱情に突き動かされ、純潔を自ら捧げてしまったのだ。だが、ベアトリスの様子を訝しく思った彼に問い詰められ、彼女は恥じて姿を消し、密かにホテルの清掃員として働き始める。まさか身ごもっているとは思いもせずに。4カ月後。身重のベアトリスの前に、突然メイソンが現れて…。
たとえ友情でもかまわない── あなたの隣にいられるのなら。 掃除、洗濯、買い物、料理……すべての家事をこなしながら、 セリーナはもう何年も、わがままで気難しい父の世話をしてきた。 26歳の誕生日、彼女が休息を求めて近くの丘にのぼると、 いつもは誰もいない頂上に、見知らぬハンサムな男性がいた。 なぜか初対面の彼に親しみが湧いておしゃべりに興じるが、 気づけばセリーナの心はほぐれ、笑顔を取り戻していた。 その後すぐ父が心臓発作で倒れ、主治医と共に現れた医師、 ファンドーレンを見て、彼女は驚く──丘の上の想い人だった! 父の死後に家を失い、仕事もなく追いつめられたセリーナは、 ファンドーレンから思いがけず“友情結婚”を申し込まれて……。 貧しくとも純粋で気高い心を持つヒロイン。ヒーローと結婚したものの、友情だけでは満たされなくなり、彼を愛し始めていることに気がついて……。大スター作家ベティ・ニールズの真骨頂! 切ないシンデレラ・ロマンスをお楽しみください。
19歳のローズは訪れたバルセロナで、長身でたくましい黒髪の若き銀行家、ハビエルと出会い、たちまち虜になったー純潔を捧げた翌朝、捨てられるとは夢にも思わず。10年後、ローズは従妹の婚約パーティで偶然ハビエルと再会する。あのとき、妊娠したことだけでも告げたかったけれど、彼が他の女性と結婚間近と聞かされたあと、流産したのだ。「お会いできて光栄だ、ロザリン・メイ」ハビエルに笑顔で挨拶され、ローズは落胆した。私の顔も覚えていないのね…。だがハビエルは、言葉巧みになぜか彼女をスペインの実家へ連れていき、強引に結婚を承諾させてしまう!
保健師のソフィーは女手一つで幼い一人息子ラキーを育てている。ラキーには生まれつき足に問題があり、相談のため連れていった病院で、ソフィーは思いがけない相手と再会したー2年あまり前、一夜を共にしたあと音信不通になった不実な男性、フィン!電話すると約束してくれたのに、待てど暮らせど連絡はなく、彼の子を身ごもったことを伝えようにも伝えられなかった…。自分の息子とも気づかず診察する彼に、ソフィーの心は千々に乱れた。もしもフィンがいてくれたら、育児も日々の生活もずっと楽だったろう。でも彼が私を捨てた事実は変わらない。息子は私が独りで守るわ!だがラキーが1歳半と知ったフィンは月日を逆算するような顔になりー。
幼い頃に両親を亡くし、車の整備士の伯父に育てられたイジー。その伯父も亡き今、天涯孤独の彼女に遺されたたった一つの母の形見は家族に伝わるという古い木箱だが、鍵がないため中身を知らない。ある日、イジーの職場に黒塗りのリムジンが横づけされた。側近を従えて降りてきたのは、ブルーグリーンの瞳の端整な若い男性。「イザベル・ポーサードだね。僕はベルノニアの皇太子ニコラだ」親しい人しか知らない彼女の本名を口にした彼は、驚きの告白をした。「君が持ってる箱は、君が赤ん坊のときに僕が贈ったものだ。王子が結婚するとき、妻に“花嫁の箱”を贈る。僕は君の夫だ」口をぽかんと開けたイジーをまっすぐに見据え、ニコラは鍵を差し出した。
生後まもなく、ごみ溜めに捨てられていたカーリーは養父母に引き取られたが疎んじられ、他人に心を許すことができない。彼女は今、社交界のパーティを企画する会社で働いていて、ある日、有望な願客候補の大富豪リカルド・サルヴァトーレに引き合わされる。逢った瞬間、無垢なカーリーは彼の男性的魅力に衝撃を受けた。一方、リカルドはまったく違った目で彼女を見ていた。金のためなら簡単に体を許すパーティ好きの貪欲な女に違いない、ならば迷わず誘惑して、ひとときの情事を楽しもう、と。そんなこととはつゆ知らず、カーリーは彼との視察旅行へと旅立った。生まれて初めて覚える、甘く疼くような感覚に怯えながら…。