ジャンル : 外国の小説
初恋の義兄は、世界一すてきな後見人。 大人になった私を見てほしいのに。 「新しい恋人は、君が莫大な遺産を受け継ぐと知っているのか?」 年の離れた義兄ニックは、プレイボーイで有名な裕福な実業家。 父亡きあとサラの後見人をしている。 サラの幼い日の義兄への憧れはいつしか恋に変わったが、 24歳になった今も、まだ子ども扱いしてくるのだ。 でも、私はもう大人よ。義兄の気持ちを知りたい……。 ニックの前でセクシーなドレスを着る日を夢見て、 ダイエットを決意したサラは、ジムのトレーナーに 恋人のふりを頼み、ランチに招待することに。 そして当日ーー現れた男友達と、義兄の前でキスすると……? サラが連れてきた男友達が実はゲイとはつゆ知らず、義兄は突如、嫉妬心をあらわにしてーー。大スター作家リン・グレアムファン、必読! カリスマ性のあるプレイボーイヒーローを描いたら右に出る者のない、スター作家ミランダ・リーの義兄妹ものです。
この島で、母の死を癒してくれる男に抱かれたい。束の間、夫を忘れて。音楽家の優しい夫と、二人の子宝にもめぐまれ何不自由ない結婚生活をおくるアナ。毎年、母親が埋葬されているカリブ海の島へ出かけるアナだが、人知れず、現地の男と一夜限りの関係を結ぶことを心待ちにしていた。刹那的な関係に心身を燃やすアナが出会った男たちとはーー。ノーベル文学賞作家が最期まで情熱を注いだ未完の傑作。
韓国で35万部突破!!疲れた心にじんわり沁みる ヒーリングファンタジー小説の決定版! エッセイ『好きに生きても大丈夫』の著者による、初の長編小説。 韓国では口コミから人気が沸騰し、韓国オンライン書店が選ぶ「2023年小説ベストセラー1位」に。 イギリスのDoubledayが世界英語権を契約済みのほか、 台湾、イタリア、インドネシア、ブラジルなど、世界各国で翻訳決定! --たとえば、の話だけど。 後悔していることをやり直せたら、 心の傷になっている落ちないシミみたいな痛みを消せたら、 あなたは幸せになれる? 本当にそれを消すだけで、幸せになれるのかな。 「悲しみを癒す力」と「願いを現実にする力」を持つ少女ジウン。 ある日突然、愛する両親が消え、ジウンはひとりぼっちになってしまう。 魔法の力で何度も生まれ変わり、あちこち探し回るが、両親は見つからない。 100万回目に生まれ変わったとき、ジウンは「心の洗濯屋さん」を開くことを決意する。 夢に破れた青年、失恋の痛みを抱える女の子、家族との関係に悩むインフルエンサー……。 訪れてきた人々の「心の痛み」を洗濯するうちに、ジウンはある大切なことに気づく。 真夜中に突然現れた不思議な洗濯屋さんの物語。
十九世紀後半、イギリス地方都市を舞台に展開する人間模様、キリスト教と科学がせめぎあう時代相を凝視する女流作家の魂の軌跡!エリオットの文体が成熟期に達したと言われる作品、上巻。 ●結婚生活で夫と妻がお互いの要求を認め合い、折り合う妥協点をいかに見出してゆくか、それがいかに困難な挑戦なのか、読者は読んでゆくうちに、身につまされる。 「人間はみな道徳的に愚鈍に生まれついていて、この世界はこのうえなく貴重な自己という存在を養ってくれる乳房だと考える。ドロシアは、そのような愚かさから早く抜け出し始めていたが、それでも、どのようにしたら夫に献身的に仕えることができるか、夫の力と知恵とを頼りに、どれほど自分が賢く、強い人間になれるか、を想像することはできても、夫も自分と同じように自己という譲れない一線があって、そこから出る光と陰は常に自分のものとは違っているということを、単なる反省ではなく、感情ーー触れれば手応えのある物体のように、感覚にまで磨きあげられたアイデアーーをもって明らかに感じとるのは容易なことではなかった。」(本文21章より)
十九世紀後半、イギリス地方都市を舞台に展開する人間模様、キリスト教と科学がせめぎあう時代相を凝視する女流作家の魂の軌跡! エリオットの文体が成熟期に達したと言われる作品、下巻。 ●町のある実力者が自らの後ろ暗い過去を知り抜く昔の相棒と再会し、ゆすり・たかりに遭い、心の牢獄を味わう物語。人はいかにして心の自由を獲得し得るのか? ●ものをあるがままに見るヘレニズムの賢者と対話する作家のヴィジョン。 ──記憶が再び開いた古傷のように痛み出す時、人の過去は単なる死せる歴史でもなければ、現在を準備して用済みになった廃物でもない。現在の生活から振りほどくことのできる、後悔した過ちなどではない。それは、今なお打ち震えている自らの生きた一部であり、身震いと苦い味を蘇らせ、身に覚えのある恥辱の疼きを覚えさせるものなのだ。(「61章」より)
愛する恋人を失い、彼の忘れ形見の娘とも引き離され、絶望の淵に突き落とされた主人公。コリーン・フーヴァーが贈る、愛と許しの物語
謎のウィルスにより人類はほぼ絶滅した。生き残ったのはトビーやゼブら一握りの人々と、人造人間クレイカー、そして残忍な凶悪犯たち。ゼブは荒廃した街で兄アダムの手がかりを探す。世界を破滅させたウィルスの正体は何だったのか──時間はゼブが若き天才クレイクに出逢った日に遡る。壮大な物語はクライマックスへ。 マッドアダム三部作 これまでの物語 〈卵〉 〈卵〉の物語、オリクスとクレイクの物語と、二人が人や動物をどう作ったかの物語。カオスの物語。スノーマン・ザ・ジミーの物語。いやなにおいがする骨の物語と、悪人二人が出てきた物語 ロープ ロープ 行 列 ケ シ 土壁ハウス 朝 朝 食 ハンモック 物 語 帰 還 ベアリフト ゼブが山で迷い、クマを食べた物語 ファートレード 墜 落 食 料 おんぼろ小屋 ビッグフット ゼブと“ありがとう”と“おやすみなさい”の物語 傷 傷 バイオレット・バイオトイレ まばたき ゼブの闇 ゼブの闇 ゼブ誕生の物語 石油教会の子どもたち スキリッツィの技 ミュートとセフト ヘーミン地の奥深く 目覚めるスノーマン 花柄のベッドシーツ 女の子用品 目覚めるスノーマン ドラッグストアのロマンス 草むしり ブラックライトのヘッドランプ ゼブとファックの物語 〈浮き世〉地区 ザ・ハッカリー 冷めた料理 ブラックライトのヘッドランプ 腸内パラサイト・ゲーム
過ぎし日、父親レヴの虐待を逃れて家を出たゼブ。しかし潜伏先でレヴに遭遇したゼブは…。運命はクレイクと謎のウィルスへと繋がっていく。一方、凶悪犯と闘うため、トビーたちは昨日の敵と手を結ぶことに。すべてが終わった後に開ける未来とは? 科学技術と環境破壊が行きつく先を構想した近未来小説三部作、ここに完結! 骨の洞窟 筆記体 ハチの群れ 骨の洞窟 子ブタたち ベクター クレイク誕生の物語 少年クレイク グロブ・アタック ベクター ウロコとシッポ ゼブとヘビ女たちの物語 子ブタ 預言者 子ブタ 長いおしゃべり 退 避 アヌーユー砦 クライオジーニアス行きの列車 二つの卵とクレイクが考えたことの物語 サングラス キックテイル ラズベリームース クライオジーニアス行きの列車 ルミローズ エデンクリフ 卵の殻 招 集 出 撃 卵の殻 戦いの物語 月の暦 裁 判 儀 礼 月の暦 本 本 トビーの物語 謝辞 訳者あとがき
日常にひそむ不安や欲望 家族の中で抱く孤立感 生きあぐね、もがく女たち 現代女性文学の原点となった 呉貞姫の作品集 朝鮮戦争を体験した著者の幼少期が反映された「幼年の庭」「中国人街」のほか、「三十代の内面の記録」という六編を収録。繊細で詩的な文章は、父の不在、家族関係のゆがみ、子どもや夫への愛情のゆらぎに波立つ心を描き出す。それは時代の中で懸命に生きる人の肖像でもある。 『幼年の庭』に描かれた韓国の女性たちの姿は、 同時代の日本の女性たちとも重なる部分があるだろう。 現代の韓国文学に日本の読者が共感するように、 幅広い層の心に響く小説集として 多くの人々に読まれることを期待している。 --清水知佐子(本書「訳者解説」より) 【推薦のことば】 呉貞姫に心奪われることなく「文学する」ことは可能だろうか。韓国において、致命的なほど文学の虜になるというのは、呉貞姫の世界に魅了されることを意味する。「呉貞姫」という名前は、文学そのものだ。彼女の小説の緻密で秘密めいた恐ろしい美しさについて語ることは、もはやいかなる発見の感動も与えない。それは、韓国現代文学が有する、生きた神話に属するからだ。 ──イ・グァンホ(文芸評論家) 「彼女の体の中に、深い水の時間たち」(『呉貞姫を深く読む』、文学と知性社、2007年、未邦訳)より ワット アー ユー ドゥーイング? あなたは何をしていますか? アイム リーディング ア ブック……。久しぶりに広げた「幼年の庭」の冒頭を読んだ私は一瞬にして、今はもう再開発でなくなってしまった昔の家の屋根裏部屋に、一つひとつ、ときめきと不安と挫折の間を貫くその文章を読んでいた頃に戻り、まるで古びた未来を見下ろすかのような、誰もいない路地を見つめているような錯覚に囚われる。「夜のゲーム」も「火の河」も同じだっただろう。当時、偽悪的な人物と彼らのタブーに挑戦することは、苦痛でありながらもどれだけ痛快だったことか。 生というもののしぶとさと人生の不条理をむき出しにした場面の上に、自身を限界まで追い立てたであろう若かりし日の先生の姿が重なる。四方に対して恥ずかしくて申し訳なかった、眠れないあの夜の数々を今なら少し理解できる。ぴんと張り詰めた緊張の中を、いつも慎み深く歩いていたであろう先生の姿を思い浮かべながら、私も少し慎重にならなければならないのではないかと考える。三十年余りが過ぎたけれど、私は今も呉貞姫文学の庇護の下にいる。 ──ハ・ソンナン(小説家) 『幼年の庭』(文学と知性社、2017年)帯文より 幼年の庭 中国人街 冬のクイナ 夜のゲーム 夢見る鳥 空っぽの畑 別れの言葉 暗闇の家 著者あとがき 日本語版刊行に寄せて 訳者解説
イタリアに限らず、世界中でガリバルディの名前のついた通りや公園などがいたるところにある。それほどガリバルディは世界中で慕われた人物である。アレクサンドル・デュマのガリバルディに関する本は本書『ガリバルディ回想録』と『ガリバルディ千人隊』の二作品ある。『ガリバルディ回想録』はまさしくガリバルディ の正伝となっていて、ガリバルディが一八〇七年七月二十二日にニースで生まれてから一八四九年六月三十日までの記録である。我々はこの『ガリバルディ回想録』を日本語で出版することで満足するが、その理由は、第二巻『ガリバルディ千人隊』は一八六〇年の第二次イタリア独立戦争当初の一年間弱だけだからである。この貴重なガリバルディ伝を日本語にすることでガリバルディ理解が深まることを期待しています。
〈 人が人への信頼を失ったら、その先には何が残るっていうの? 〉 ●洗練された文体と神秘的なスタイルで注目される韓国文学の新鋭による短編集。 〇夢と現実が交差する迷路のような物語は、私たちの目を世界の本質へと向ける。 ●共生の感覚を回復させる魅惑的な8つの物語。 ーーーーーーーーー 「わからないかな?これが普通なんだという確信、もしくはこれが普通であるべきだと信じて疑わないこと、それこそが本当の「悪」なんだよ」 マイノリティへの憎悪やネットヘイトに満ちた世界を生きる今。 「人が人を助けねば」という現代社会に求められる声に耳をすました小説集。 洗練された文体で描く幻想的な物語をとおして、良かれと思った“優しさ”が往々にして他者を傷つける“独善”になってしまうような、現実世界の複雑さを見つめていく。 ■あなたのいた風景の神と眠らぬ巨人 ■アリス、アリスと呼べば ■海辺の迷路 ■夜の潜泳 ■チャンモ ■人が人を助けねば ■夜は輝く一つの石 ■メゾと近似 ■あとがき ■訳者あとがき
文化資本が異なる言語間の翻訳をめぐる葛藤とは? 19世紀初頭の民族再生運動のなかで、チェコ語の復興をめざし、芸術言語たらしめようとした、近代チェコ語の祖ユングマン。ナチスが政権を掌握しようとした時代、多民族と多言語のはざまで共生を目指したユダヤ系翻訳家アイスネル。冷戦下の社会主義時代における亡命作家クンデラ。ボヘミアにおける文芸翻訳の様相を翻訳研究の観点から明らかにする。 ◎目次 はじめに 小言語の翻訳を論じること 第1部 ヨゼフ・ユングマン 第1章 十九世紀初頭のチェコ語 第2章 『言語芸術』 第3章 『アタラ』の翻訳 第4章 辞書 第5章 翻訳の機能 第2部 パウル・アイスナー/パヴェル・アイスネル 第1章 言語のはざまで 第2章 アンソロジー 第3章 「共生」に関する言説 第4章 ユダヤ性について 第5章 翻訳をめぐる言葉 第3部 ミラン・クンデラ 第1章 翻訳者クンデラ 第2章 翻訳されなかった作品 第3章 「小文学」を翻訳する 第4章 「真正版」という概念、あるいは小説の変容 第5章 翻訳される作品、あるいは「大いなる帰還」 参考文献 結びに 索引 はじめに 小言語の翻訳を論じること 第1部 ヨゼフ・ユングマン 第1章 十九世紀初頭のチェコ語 第2章 『言語芸術』 第3章 『アタラ』の翻訳 第4章 辞書 第5章 翻訳の機能 第2部 パウル・アイスナー/パヴェル・アイスネル 第1章 言語のはざまで 第2章 アンソロジー 第3章 「共生」に関する言説 第4章 ユダヤ性について 第5章 翻訳をめぐる言葉 第3部 ミラン・クンデラ 第1章 翻訳者クンデラ 第2章 翻訳されなかった作品 第3章 「小文学」を翻訳する 第4章 「真正版」という概念、あるいは小説の変容 第5章 翻訳される作品、あるいは「大いなる帰還」 参考文献 結びに 索引
運命、この文学的なるもの 『存在の耐えられない軽さ』などの小説作品で知られ、長年ノーベル文学賞の有力候補に名を連ねながら惜しくも世を去った作家ミラン・クンデラ(1929–2023)。東と西、政治と文学、歴史と現在、偶然と必然のあいだを揺れ動く人間の運命を見つめ続けた作家の仕事を読み解く本格評論。第4回東京大学而立賞を受賞した博士論文を大幅改稿。 序論 運命の星座 第1章 歴史の終わり、運命の終わりーー『冗談』におけるメランコリー 第2章 成熟と小説ーー『生は彼方に』における自己批判 第3章 運命の皮肉、歴史の怪物ーー『ジャックとその主人』におけるアイロニー 第4章 世界と亡命ーー『笑いと忘却の書』における語りの視差(パララックス) 第5章 運命の様相ーー『存在の耐えられない軽さ』における偶然性 第6章 身振りと根拠(グルント)--『不滅』における悲劇の散文化 第7章 「軽さ」を祝うーー『無意味の祝祭』における反出生主義との対峙 結論 スターリンと天使 あとがき 参考文献 索引
ロザリンは、伝説的な怪盗一家のひとり娘で、類まれな盗みの才能をもつ少女。だが彼女は、稼業から足を洗い「ふつうの人生」を送ることを夢見て、ひそかに家出する計画を立てていた。そんなある日、ロザリンのミスで母親が捕まり、10億ドルの身代金を要求されてしまう。途方にくれるロザリンのもとに、〈怪盗ギャンビット〉への招待状が届く。それは、世界中から選ばれた新進気鋭の泥棒たちが盗みの技を競い合う、違法で危険なコンテストだった。ロザリンは母を救うために、命がけの闘いに身を投じる決意をするーー!! ライバルには、9歳からの宿敵ノエリア、ハンサムで謎めいたイギリス人の男子、決して隙を見せない日本人など錚々たる顔ぶれ。そして全員が暗い事情を抱えているのだった。彼らの運命を賭けた非情なゲームの幕が開く! はたして勝利するのはだれか!? 【おもな登場人物】 ロザリン:伝説の怪盗一家クエスト家のひとり娘。天才的な盗みの能力をもつが、素顔はさびしがりやな少女。 リアノン:ロザリンの母で実質的なクエスト家の当主。精子提供を受けてロザリンを産んだ。 ジャヤ:ロザリンのおばで相談相手。唯一心許せる存在。 ノエリア:かつてロザリンの親友だったが、裏切ってロザリンを鑑別所送りにしようとした。それ以来、宿敵のライバルに。 デヴロー:イギリス出身のハンサムな男子。ロザリンが心惹かれていくが……。
皇帝暗殺まで残り七日。宿敵・梁興甫との交戦によって分断された皇太子一行は、陸路と水路に分かれて北京を目指す。追手の猛攻はさらに激しくなり、次々と倒れていく仲間たち。逃亡先で皇太子は敵対している白蓮教徒の男とであい、衝撃の真実を告げられる……
1942年、ドイツ占領下フランス。小さな田舎町モンタルジにも、ユダヤ人一斉検挙の波が押し寄せていた。同じ町に住むコルマン三姉妹とカミンスキ三姉妹が本当の姉妹のように仲を深めたのは、両親を検挙された後だった。その友情は、何年も続いていく“時の宮殿”のように思われた。この先に強制収容所が待っているとは、彼女たちには想像できなかったからー。写真、おままごと道具、生き残った者たちの証言。残された物や記憶から、現代を生きる著者が、姉妹たちの人生の物語を描き出す。第2回日本の学生が選ぶゴンクール賞を受賞し、普遍性に富む歴史小説として高い評価を得た傑作長篇。
晏無師(イエンウースー)と周帝・宇文邕(ユーウェンヨン)に謁見する沈嶠(シェンチアオ)。長安で自らの門派を立ち上げないかと周帝に誘われるものの、沈嶠はそれを断った。二人は宇文邕に遣わされ、宇文慶(ユーウェン・チン)の南下を護衛することに。道中、魔門・合歓宗(ごうかんしゅう)の長老たちから襲撃されるも無事に退けた。その後、沈嶠は晏無師と別れ郁(ユー)藹(アイ)を追う。一度は視力と武功を失った沈嶠だが、少しずつ回復していた。そこへ晏無師が再び現れ、沈嶠を攫い合歓宗の桑景行(サンジンシン)に渡す。桑景行との戦いで気を失った沈嶠。助けたのは、少年・十五(スーウー)とその師父だった。しかし、沈嶠を追ってきた合歓宗の者たちに十五の師父は殺されてしまう。師父の遺言に従い、沈嶠は十五を連れて碧(へき)霞(か)宗へ向かった。ところが碧霞宗では異変が起こっていた。沈嶠は因縁の相手、昆邪(クンイエ)と再会し……。 晏無師に裏切られた沈嶠は? そして晏無師にも困難が待ち受ける! どんな状況でも人の心にある善を信じる沈嶠と、ただ目的のために沈嶠を翻弄する晏無師。道門・仏門・儒門に各国の朝廷、そして魔門三宗、複雑に絡まり合うそれぞれの思惑の中で、ふたりの関係がどう変化していくのか、善悪とは何か、「千秋」とは...。 夢溪石(モンシーシー)先生が描く重厚で雄大な『千秋』第二巻をどうぞお楽しみください。
晏無師(イエンウースー)と周帝・宇文邕(ユーウェンヨン)に謁見する沈嶠(シェンチアオ)。長安で自らの門派を立ち上げないかと周帝に誘われるものの、沈嶠はそれを断った。二人は宇文邕に遣わされ、宇文慶(ユーウェンチン)の南下を護衛することに。道中、魔門・合歓宗(ごうかんしゅう)の長老たちから襲撃されるも無事に退けた。その後、沈嶠は晏無師と別れ郁(ユー)藹(アイ)を追う。一度は視力と武功を失った沈嶠だが、少しずつ回復していた。そこへ晏無師が再び現れ、沈嶠を攫い合歓宗の桑景行(サンジンシン)に渡す。桑景行との戦いで気を失った沈嶠。助けたのは、少年・十五(スーウー)とその師父だった。しかし、沈嶠を追ってきた合歓宗の者たちに十五の師父は殺されてしまう。師父の遺言に従い、沈嶠は十五を連れて碧(へき)霞(か)宗へ向かった。ところが碧霞宗では異変が起こっていた。沈嶠は因縁の相手、昆邪(クンイエ)と再会し……。 晏無師に裏切られた沈嶠は? そして晏無師にも困難が待ち受ける! どんな状況でも人の心にある善を信じる沈嶠と、ただ目的のために沈嶠を翻弄する晏無師。道門・仏門・儒門に各国の朝廷、そして魔門三宗、複雑に絡まり合うそれぞれの思惑の中で、ふたりの関係がどう変化していくのか、善悪とは何か、「千秋」とは...。 夢溪石(モンシーシー)先生が描く重厚で雄大な『千秋』第二巻をどうぞお楽しみください。