出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
ロクサーヌは母親を早くに亡くし、父親と乳母に育てられた。しつけは厳格で、ふたりの意に背くことは決して許されなかった。ある日、パーティに出かけたロクサーヌは視線を感じておののく。漆黒の髪に輝く黒い瞳。鷲を思わせるような威圧感。それがメキシコ人の大富豪フアンとの出会いだった。彼からディナーの誘いを受け、屋敷を訪れたロクサーヌは、すぐに後悔した。フアンは彼女を屋敷に閉じこめてしまったのだ。一夜を過ごした既成事実を作りあげてから、ロクサーヌの父に結婚を願い出るという彼の企みを聞かされた彼女は……。
メルボルンの小児病院で働くことになった医師のルシンダは、周囲になかなか打ち解けられずにいた。そんな中、ただ一人、彼女の目と心を奪ったのは麻酔医のセブだった。男らしく魅力的な彼は病を患う5歳の息子を独りで育てていて、ルシンダが彼の息子を手術により救ったことで、二人は急接近する。やがて出張先で一線を越えて恋人関係になるが、ほどなくセブの心に迷いが生じているのを察した彼女は、わたしは継母には向かないと嘘をつき、さよならを告げた。その後に、予期せぬ奇跡がわが身におこるとも知らず……。
女手ひとつで3歳の息子を育てているアリソンは、息子の病気が少しでもよくなればと、都会を離れることに決めた。だが療養先では思うような仕事が見つからず途方に暮れる。そんなとき、4年前に別れた夫のダークが目の前に現れた!出会って1カ月で結婚したものの、彼は一度も愛情を示してくれず、片思いに苦しんだアリソンはとうとう家を飛び出したのだったーーおなかに彼の子を宿していることを告げないまま。今、息子の存在を知り、ダークは猛然と彼女を脅しにかかった。「我が館に住みこんで女主人として働け。さもなければ……この場で息子を奪
ある日、ロザラム公爵グリフィンは馬車で領地へ帰る道中、突然飛び出してきたネグリジェ姿の娘をはねてしまった。泥だらけで地面に倒れた彼女は意識を失っていたため、やむなく公爵邸に連れ帰って介抱することにする。一方、眠りから覚めた娘はいっさいの記憶がないことに戸惑った。このたくましくて美しい男性は誰…いいえ、それより私は誰?「君の名は?」そう尋ねられて答えに窮していると、公爵と名乗る彼に、美しき女性を意味する“ベラ”と名づけられた。思わず胸を高鳴らせるベラだったが、鏡を見てすぐに自戒したーこんなみすぼらしい私を、公爵様が本気で美しいと思うはずがないわ!
愛なき結婚ーーこれがわたしの宿命なのだろうか。反旗を翻したスコットランド王の軍により、ローンの城は陥落。父は城を追われ、ララと弟妹は敵の捕虜となった。スコットランド王の腹心の部下セバスチャンが、眼光鋭くララに迫る。花嫁になれ、さもなくば死を選べ、と。敵に身を捧げるのは屈辱だが、結婚を拒めば弟妹の命まで奪われてしまう。ララは敵の支配する城で、囚われの花嫁となるほかなかった。その夜、従順な新妻を演ずるべく、ララはベッドに身を横たえ、そして、待った。夫を欺こうという企みなどおくびにも出さず。
エミリーは体の震えを抑え、紺碧の海を臨むペントハウスの主を訪ねた。新しい命を授かったと、セクシーな一夜の恋人レイフに伝えるために。父親の名前も知らずに育つ寂しさを、お腹の子には味わわせたくない。富豪一族の長男である彼のもう一つの名は、ラファエル・モントロ四世。彼は、美しい地中海の島国アルマの王位継承者なのだ。そんな彼としがないバーテンダーの私に未来があるはずもないけれど…。妊娠を告げたエミリーの耳に、レイフの言葉が虚ろに響くー「王位を捨てることはできない」だが、気づくと彼女はレイフに求められるまま激しく情熱を交わしていた。なんて愚かな私。逃げるように部屋を出たエミリーだったが…?!
エレナが働くPR会社に、前例のない大きな仕事が舞いこんだ。依頼人はーー大手航空会社のCEO、アレックス・ラッシュ!その名を聞いた瞬間、彼女の心は不安と高揚に襲われた。かつてエレナは、彼の魅惑的な青い瞳に惹かれる気持ちに蓋をしたのだ。アレックスには、亡き妹が想いを寄せていたから。たった一度情熱に身を任せてしまった、あの夜のことは忘れたいのに……。いっぽう、彼は不敵な微笑を浮かべ、自信たっぷりに言い放った。「きみが担当にならないなら、この取引はなしだ」エレナはやむなく、彼の待つリゾート行きの自家用ジェットに乗
あと5年。それがマリに残された時間だった。宣告を受けた彼女は喧噪のニューヨークを離れ、“その日”を待ちながら、一人静かに暮らしていた。そんな6月のある朝、彼女の庭を奇妙な影が横切る。気球だわ、すごい!息を切らして追いついたマリの前に、サングラスの似合う、身なりのよい紳士が降り立った。彼はアンガス・オニール。ニューヨークの実業家だ。裏手の土地を買ったという彼は、マリの新しい隣人になった。孤独を求めて都会を離れたはずなのに、二人は急速に惹かれ合う。だがマリは彼のプロポーズを拒み続けるー絶望の想いで。
2年前の恐ろしい事故で、サラは婚約者を、兄は妻を亡くした。車椅子になった兄と、兄夫婦の幼い娘の世話をすることだけが、以来サラにとってただひとつの生き甲斐になっている。それなのに、兄が再婚するという。事故後転居した先の隣人と。その女性はたしかにすばらしい。だが彼女の兄ジョナスは…。彼はハンサムで、尊大で、サラへの興味を隠しもしない。サラは初めて会ったときから反感を覚えていたが、そんな彼にどうしようもなく惹かれてしまう自分もいやだった。ついにジョナスの誘惑に屈したとき、初めてだったサラは、屈辱と甘い悦びに引き裂かれ、叫んだ。亡き婚約者の名前を。
ジュリーは仕事の依頼を受け、ローマの地に降り立った。ここは8年前、想いを残したまま別れた恋人リコ・フォルツァの故郷。あの、めくるめくような幸せな日々を忘れたことはない。彼との唯一の絆であるかわいい息子、ゲイリーがいるから。貧しかったジュリーは、大富豪であるリコの祖父に脅され、別れの手紙だけを置いて彼の前から姿を消したのだった。その祖父亡き今、愛しいリコと再会することもあるかもしれない……はかない望みはしかし、予想だにしないかたちで叶えられた。ジュリーを雇ったのは、ほかならぬリコ本人だったのだ!彼はまるで別
世紀の怪盗“君主”として大仕事を手がけてきたジョナサンとルーのもとに、洋上に浮かぶ豪華客船からピカソの名画を奪還してほしいとの依頼が舞い込んだ。だが、いざミッション始動ーと思いきや、名画奪還は仮の名目。二人に課せられたのは、船内で虎視眈々と進められている、人類を脅かすある計画を阻止することで…!?五臓六腑をぶちぬく痛快アクション・ミステリー、第2弾!
十代の姉妹、サムとオリーは母を亡くし、オレゴンの田舎でテント暮らしをする父に引き取られた。ある夏の日、二人は近所の川に女性の死体が浮かんでいるのを見つける。すべての証拠は彼女らの父ー変人と周囲から疎まれる彼の犯行を物語っていた。無実を信じて危険な行動に出る姉と、多くを知っていながら口がきけない妹。そんな少女たちの背後に、狂気はひたひたと忍び寄っていた…。
暗澹たる倫敦、生きながら女の体を切断する凄惨な連続猟奇殺人が発生。ジキル博士の娘、エリザ警察医は難航する事件のみならず、彼女を魔女だと決めつけ執拗につきまとう美貌の軍人ラファイエットに悩まされていた。なぜならエリザには秘密があった。抑圧されたインテリ女史の裡に潜む、甘く獰猛な欲望。それは人殺しも男を犯すこともいとわない、悪意と嘲笑に満ちた兇悪な人格リジーの存在だった!
祖父の死の直後、アレッサンドラは兄の親友クリスチャンになぐさめを求めてバージンを捧げた。彼はヨーロッパでもっともハンサムな富豪の一人で、派手な女性関係で有名だ。その彼に、一夜の情事で妊娠したと告げなければならないなんて。ところが、事情を知ったクリスチャンは結婚を口にした。彼は世間体と我が子を守りたいだけ。私を愛しているわけじゃない。それでも、屈辱に耐えながら申し出を受け入れるしかなかった。彼女には一人では子供を守りきれない事情があったのだ。
既婚男性に騙され、傷心のローラは田舎に帰った。村の小学校教師をしながら、祖母とふたりで暮らしている。そんなある日、祖母がおつき合いをしている男性の息子、アレッサンドロ・ファルコーネが訪ねてきた。彼は巨大グループ企業を統括するビジネス界の大立て者で、年老いた父親を、ロンドンに引き取ろうとしていたのだった。初めて会った瞬間から、ローラとアレッサンドロは惹かれ合う。田舎娘の何がアレッサンドロの気を引いたのかはわからないが、ローラは彼の熱い誘惑にさらされて……。
これは道ならぬ恋だったの?リリーは愕然とした。ずっと憧れていたベンと結ばれ、幸せいっぱいで迎えた朝、彼が別の女性と婚約したという記事を読んだのだ。ベン・ウォーレンダーは由緒ある領主館の跡取りで、わたしはその使用人の娘。もともと叶わぬ恋だったのよーリリーは彼がまだ眠っている間に、部屋から逃げだした。そして3年後。国外にいたリリーの前に、突然ベンが現れる。「ぼくたちの娘をほったらかしてバカンスか?」どうして娘のことを知っているの?リリーは恐怖に凍りついた。
アリーは若くして放蕩貴族の花嫁となったが、義母から跡継ぎの誕生を熱望され、心を病んでしまう。事故で不能となった夫の子を産むことなど不可能だったから。療養のためフランスの大叔母のもとへ身を寄せた彼女は、医師レミー・ド・ブリザと出会う。指輪は置いてきていた。レミーと激しく惹かれ合い、生きる喜びを見出したのも束の間、彼に身の上を知られ、激怒され、リリーは追い払われてしまう。義母は身ごもっていた彼女を責めるどころか、跡継ぎだと喜んだ。このままでは愛する人の子を奪われる……リリーはある決心をする。
父が莫大な借金を抱えたまま他界し、ドーラは16歳で全財産を失った。兄と力を合わせ懸命に生きてきた10年後のある日、彼女のもとに思いがけない知らせが届いた。父亡きあと人手に渡った屋敷がふたたび売りに出され、ドーラ兄妹の幼友達で実業家のコールが買い取ったという。かつて貧しい職人の子だった彼は、行方不れずの10年のあいだに持ち前の才覚で事業を成功させ大富豪になっていたのだ。昔から反目し合う仲の彼に思い出の屋敷を奪われるなんて……。さらにコールは、ドーラの兄の店に資金援助を約束する一方で、彼女に尊大に命じたーー屋
ある嵐の夜、救命室のナースとして働くエリーは、産気づいた従姉の出産を手伝いに行く途中で立ち往生してしまう。ずぶ濡れになって途方に暮れているとそこへ息をのむほどハンサムな男性が現れ、車で送り届けてくれた。ベンと名乗る彼は偶然にもドクターで、逆子にもかかわらず鮮やかな手並みで赤ん坊を取り上げた。その後、彼が同じ病院に勤めることになったと知り、これまで恋らしい恋をしてこなかったエリーは胸を高鳴らせた。想いは募り、やがて勇気を出して、あなたに恋したみたいと伝えると、彼は顔をこわばらせ、「戯言はやめてくれ」と愛の告