出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
ジュエルは楽園のようなリゾートのホテルで、幸運にもオーナーのアシスタントの職を得た。その夜、バーの前で見知らぬゴージャスな男性に誘惑され、心を奪われて、普段ならありえないことだが、彼と熱い夜を共にしてしまう。出勤初日、オーナーのギリシア富豪ピアズと顔を合わせた瞬間、ジュエルは凍りついた。なぜ彼がここにいるの?まさか一夜の夢の恋人が、ピアズ・アネタキスだったなんて。しかもなんの説明もなく、彼女は即刻解雇されてしまった。冷淡な仕打ちに傷つき、逃げるように去ったジュエルの身に、さらなる試練が振りかかるーピアズの子を妊娠していたのだ!
赤ん坊を乳母車にのせて、深夜のロンドンの街をさまようホリー。子供の父親に捨てられ、行くあてもない。このままでは…。物思いにふけるあまり、交差点に近づいていると気づかなかった。次の瞬間、車道との段差に足をとられ、ホリーは転倒した。イタリア人の富豪リオ・ロンバルディはリムジンから飛びだし、頭を打って意識を失った、うら若い女性の姿を目にした。婚約を破棄したばかりの彼は、どうしても妻を必要としていた。この子連れの女性を屋敷に連れ帰り、妻にするのはどうだろうか?
結ばれぬ運命と思っていたのに、まさか、 この身に二人の秘密が宿るとは……。 エリザは家を飛び出し、土砂降りの中、あてどなく彷徨っていた。 借金のかたに年寄り貴族に嫁がされそうになっていた彼女を救い、 結婚してくれた幼なじみの夫から、同性の想い人がいると告白されたのだ。 私は一生夫婦の喜びを経験できないし、子供も持てないんだわ……。 すると、そこを通りかかった馬上のたくましき青年ネイトに拾われ、 ずぶ濡れのエリザは雨宿りをするうち、彼に身の上を吐露していた。 そして、せめてこの瞬間だけはと夢のような一夜を過ごし、 互いに名前しか知らぬまま、翌朝、それぞれ元の人生へ戻っていった。 7年後、事故で夫を失ったエリザは、ロンドンで思わぬ再会を果たすーー あの雨夜に授かった愛娘の父親、今や侯爵となったネイトと! 7年間想い続けてきた男性ネイトとの再会に舞い上がるエリザでしたが、侯爵位を受け継いだ彼はどうやら別のレディと婚約間近らしいと聞かされます。そのお相手というのが、かつてエリザが借金のかたに嫁がされそうになった年寄り貴族の娘で……。
煙突のすすのようなモノクロの世界に、 伯爵との出逢いが色彩をもたらした。 漆黒の髪、黒の上着とスカートに、黒いブーツ。 煙突掃除人の娘ジェマイマは伝統的な盛装で、貴族の結婚式の余興に出た。 上流階級の人々に気後れしていたところ、一人の男性が声をかけてきた。 見目麗しきその男性は、第15代セルボーン伯爵ロブ。 結婚式に煙突掃除人とキスをすると幸せになれるーー そんな言い伝えに則って彼に口づけされ、ジェマイマの胸はときめいた。 一方ロブは、亡き父と祖母の奇妙な遺言に頭を痛めていた。 伯爵領と莫大な資産を継ぐ条件として、父からは4週間以内の結婚を、 祖母からは100日間の禁欲を命じられたが、適した相手がいないのだ。 いや、待てよ。この煙突掃除人の娘を、名ばかりの妻にしたら……? 透き通る白い肌と青紫の輝く瞳、そして教養と機知に富んだジェマイマこそ、完璧な伯爵夫人候補だーー煙突掃除人の娘でさえなければ。迷うロブでしたが、出逢った数日後に彼女の家を訪れ、便宜結婚を申し込みます。「結婚しても君は君、僕は僕で暮らそう」と。
愛の一夜が明けた朝、絶望のどん底へ。 授かった命だけが、わたしの宝物……。 知らなかった、彼に婚約者がいたなんて……。 ずっと憧れていたベンと結ばれ、幸せいっぱいで迎えた朝、 リリーは彼が別の女性と婚約したという記事を読んで愕然とした。 由緒ある領主館の跡取りベンと、使用人の娘のわたし。 もともと叶わぬ恋だったのだ……。 リリーは彼がまだ眠っている間に、部屋から逃げだした。 そして3年後。国外にいたリリーの前に、突然ベンが現れた。 「ぼくたちの娘をほったらかしてバカンスか?」 なぜ娘の存在を? 父親の名前を誰にも告げずに産み育ててきたのに! まさか、わたしの最愛の娘を奪いに? リリーは恐怖に凍りついた。 恋い焦がれたベンと結ばれて幸せの絶頂を極めた直後、絶望のどん底に突き落とされたリリー。ベンに妊娠を告げなかったのは、彼が子供はいらないという考えだと雑誌で知ったからでした。けれども、ベンは秘密にしていた彼女を責め、今後は娘に関わると宣言し……。
あなたが誰だか、わからない。 でも、本能が恋人だと告げている……。 地味ながら穏やかに暮らすアンナの家にある日突然、 見知らぬ大富豪ウォードが現れ、一方的に言いがかりをつけてきた。 彼の弟から大金をだまし取ったと責められても、まるで身に覚えがない。 だが、百獣の王のような圧倒的存在感を放つウォードは、 彼女に反論の余地も与えぬまま、憤然と立ち去った。 ばかね、私。彼に怒るべきなのに、魅力を感じてしまうなんて……。 その後、アンナは庭仕事中に頭を怪我して気を失うが、 たまたま戻ってきたウォードに発見され、病院へ運ばれた。 目覚めると彼女は、記憶を失っていたーーそして、ウォードに言った。 「あなたとは特別なものを感じる。私たちは、恋人同士なんでしょう?」 中世の面影を残す町ライ・オン・アバートンに住む女性たちのロマンスを描いた4部作〈美しき報復〉の第2話です。本作のヒロインは内気で引っ込み思案なアンナ。記憶喪失に陥った彼女に恋人と誤解されたウォードは、やむをえずしばらく彼女と同棲することに……。
ずっと言えなかった秘密はまだ、 この胸の奥にそっとしまったまま。 レナはさるパーティで、忘れもしない男性と思いがけず再会した。 マックスーー今はロンドンで大成功した34歳の大富豪だけれど、 かつては無責任に私の体を利用してポイ捨てした少年だった……。 誘惑されるまま純潔を捧げた自分も愚かだったかもしれない。 でも、彼が翌日にはまるで何事もなかったかのように忽然と姿を消し、 以来、ずっと連絡が途絶えたままになるとは思わなかった。 あれから16年が過ぎ、マックスはついに故郷に帰ってきたのだ。 もう傷つきたくない……。彼には二度と身も心も渡さないわ! そう誓うレナだったが、マックスの屋敷の玄関前に 赤ちゃんが置き去りにされているのを二人で一緒に見つけてーー 少年時代、子爵の隠し子と噂され、白眼視されていたマックス。帰郷したものの周囲に溶け込めない彼を放っておけず、赤ちゃんのお世話を介して、失われた16年を繕うレナの懸命な姿は感動的です!『子爵がくれたガラスの靴』『大富豪の十五年愛の奇跡』の関連作。
赤ちゃんのために、偽りの妻になる。 夫への恋心を隠しながら。 生まれたての赤ん坊が、なぜ白一色の吹雪のなかに!? その夜、病院の当直をしていた看護師メグは、 筋肉質の魅力的な男性ゼインが必死に運んできた小さな命に驚いた。 懸命な看病の甲斐あって、赤ん坊は一命を取りとめた。 メグはもともと人一倍子供好きだったが、 数年前に病のため手術を受け、子を望めない体になったこともあり、 目の前の小さな患者にこの上ない愛着を抱くようになる。 ゼインもまた、幼い頃に死に別れた双子の弟の面影を重ね、 赤ん坊に弟の名をつけて、自ら里親になる決心を密かにしていたーー そのために偽装結婚を持ちかけられるとは、メグはまだ知らなかった……。 大きな愛で読む人の心を潤すHQイマージュの大作家、レベッカ・ウインターズの真骨頂といえる感動名作をお贈りします。まさにこの世に生を享けたばかりの、いたいけでか弱い命から片時も離れずに容体を見守るヒーローの姿にきゅんとすること請け合いです!
ガゼル王国の王太子・ブラッドフォードと結婚したラチェリア。幼い頃から王太子を愛していたラチェリアだが、この結婚は決して幸福なものではなかった。王太子の心は、行方不明の元恋人・アラモアナに向けられていたのだ。愛のない結婚に、恵まれない子宝…。ラチェリアが思い悩む中、消息不明となっていたアラモアナが見つかった。しかも、ブラッドフォードとの間にできた子どもと共にー。居場所を失ったラチェリアは、離婚し、異国の地へ身を隠すことを決意。第二の人生を歩み始めたラチェリアを待っていたのはー。
故郷のため、女であることを隠して従軍していたノアは、精鋭ぞろいの護衛班に抜擢される。王子ヨハン警護の命を受けるが、当の彼は軽薄で人たらしな主君だった…!?しかし仕えるにつれ、ヨハンの聡明さや国への想いを知り心惹かれていくノア。彼を襲う謀略に立ち向かいながらも、自分への好意を正面からぶつけてくる彼と、騎士である己の間で揺れー。
わたしを誤解し、軽蔑している彼になんて もう二度と会いたくなかったのに。 大学生のテディは心を決めかねていた。親友のジェンナから、 この休暇に実家のカナダの牧場へまた遊びに来ないかと誘われている。 皮肉っぽい笑顔を見せるジェンナの兄で牧場主のキングを見ただけで、 女の子たちはぼうっとなるけれど、わたしはもう彼に会いたくない。 最初、彼に奇妙なほどじろじろと見つめられたとき、 まるでむき出しの肌を冷たい指で触れられたような気がしたから。 結局、親友の誘いを断りきれず牧場を訪れたテディに、 理不尽にもキングは辛辣な言葉を投げつけた。男たちに色目を使った、と。 なんてひどい人! 彼のおかげでいつも動揺させられてしまう。 彼は敵だ。そのことをけっして忘れてはだめ……。 様々な時代の選りすぐりのディザイアの話題作をお贈りする“ハーレクイン・ディザイア傑作選”。今作は、北米ロマンス界最重鎮D・パーマーの『よみがえる情熱』『初恋は秘めやかに』の関連作です。
リジーのもとに、ある日一通の手紙が届いた。 彼女が所有するアパートメントに問題が発生し、 現地まで来てほしい、さもないと裁判沙汰にするという。 差出人は大富豪イリオス・マノス。 リジーはなんとか旅費を工面し、彼の住むギリシアへ飛んだ。 金色の瞳と漆黒の髪を持つギリシア神話の英雄さながらの彼はしかし、 「詐欺師め!」とリジーをなじったのだ。 リジーは共同所有者にだまされ、莫大な借金を背負わされたと知る。 だがお金などまったくないと言う彼女に、イリオスは憤然と言った。 「では、その体で払ってもらおう。ぼくと結婚するんだ」 “ロマンスの女王”として不動の人気を誇り、2011年に惜しまれつつその短すぎる生涯を閉じた作家、P・ジョーダン。孤児として育ったヒロインは、真実の愛を見つけられるのでしょうか?
ソフィーはもうすぐ二十六歳。ロンドンの病院で、手術室付きの看護師長として忙しい日々を過ごしている。仕事を離れても、事故で亡くした両親に代わって、三人の弟妹たちの面倒を長年にわたって見てきた。けれどもこのごろ、自分の将来についてふと考えてみることがある。いつか誰かとめぐり会い、両親たちのように明るい家庭が築けたらと。でもこんなわたしには、社交生活に割ける時間などなかった。それに美人でもない同僚に、声をかけてくる職場の男性などいない。なのに、休暇を取る上司に代わって赴任したマックスは違った。「きみは小細工なんて必要のない美人だよ」容姿を気にする彼女に、そんな言葉で語りかけてくる彼を、ソフィーは無視できなくなった。■今回の舞台はアムステルダムと近郊のユトレヒト。歴史ある懐かしい街並みが旅情を誘います。
寂しい夜は我が子を抱きしめて思う。 この孤独を、愛する彼に温めてほしいと。 サディは3歳の双子の男児を育てるシングルマザーとして、 ヨハネスブルグで孤軍奮闘の日々を送っていた。 4年前、ロンドンで出会った富豪のアンガスと一夜を過ごしたあと、 彼女は連絡先をなくしてしまい、数カ月後、妊娠に気づいた。 名前しか知らないせいで、彼のことはさがしようがなかった。 二度と会えないとわかったときは、どれだけ泣いたか知れない。 そこへ突然、遠い外国にいるはずのアンガスが彼女を訪ねてくる。 記憶にある以上に魅力的な彼に、サディの胸は騒いだ。 だが彼は双子が写った写真を突きつけ、説明を求めてきて……。 R-3754『富豪は愛も魔法も信じない』に登場していたシングルマザーに興味津々だった方、お待たせしました! ヒロインはヒーローと再会し、惹かれる気持ちが再燃します。しかし彼は子供のことは望んでも、ヒロインを生涯の伴侶として考えてはいませんでした。