出版社 : ハーパーコリンズ・ジャパン
二十歳のマリークレールは、傷心旅行でスイスまでやってきた。ホテルに着いたとき、ちょうど出てきた男性とぶつかってしまう。精悍な顔だち、冷たさすら感じるようなグレーの瞳をした彼は、このホテルのオーナー、リー・ハーパーだった。男性とはもう関わらないと心に決めていたのに、苦しいほど胸が高鳴る。それもそのはず、マリークレールがまだ学生だった5年前、リーに車で轢かれかけたときに優しくされ、密かに恋をしたのだった。まさかこんなところで…もう二度と会うこともないと思っていたのに。ところが、リーは彼女を覚えていただけでなく、熱い誘惑を仕掛けてきた。「マリークレール、きみは逆らえはしないんだ。逆らわせはしない」
看護師のエミリーは姉に頼まれ、双子の赤ん坊の世話をしながら、経済的にも体力的にもぎりぎりで暮らしていた。仕事ぶりは一流だが、小太りで地味な看護師ーある日、医師たちのそんな話を耳にし、エミリーはうつむいた。“小太りで地味”と言ったのは、みんなの憧れ、ユレス・ロメイン教授。オランダから来たハンサムで優秀な外科医だけれど、ひどいわ…。だが病院のパーティで、パートナーに袖にされて落ち込む彼女を助け、家まで送ってくれたのは、ほかならぬユレス・ロメイン教授だった。しかも、教授から思わぬ申し出を受ける。彼の患者のつき添いとして、エミリーに一緒にオランダまで来てほしいというのだ!
実らぬ恋なのに、小さな命を授かった。 人知れず育てるつもりだったけれど……。 ホテルの客室を清掃するメイドとして働くジェシカは、ある日、 担当するスイートルームの宿泊客が誰かを知り、凍りついた。 父の会社を奪った億万長者、アレックス・バホーラン! 屈辱をこらえ清掃を始めると、急に戻ってきた彼と鉢合わせしてしまった。 いたたまれず慌てて作業を終え、ジェシカが部屋を出ようとした瞬間、 思いがけず声をかけられた。「今夜、ぼくと食事をしないか?」 まさか私の正体に気づいたの? 彼の無慈悲な仕打ちを忘れてはだめ。 だけど、彼の端整な顔とアイスブルーの瞳は、なんて美しいの……。 1年後、アレックスはオフィスの会議室で捨て子の赤ん坊を見つけ、驚く。 添えられた置き手紙の差出人は、“ジェシカ”-- 〈運命を変える手紙〉をテーマに、衝撃のメッセージから急展開を迎える恋物語をお届けします。父の敵である大富豪の子を身ごもり、実家にも帰れず路頭に迷ったヒロイン。万策尽き、彼に赤ちゃんを託したものの、心配なあまり……。シークレットベビー・ロマンス!
この胸の愛と同じくらい、愛してほしい。 魅惑のシンデレラ・ブライズ・アンソロジー! 真実の愛を夢みる花嫁たちがヒロインの物語を集めた、シンデレラ・ブライド・アンソロジー! 美しくも傲慢な年上富豪と若きヒロインの恋の火花を描いて人気のD・パーマーのほか、リージェンシーの旗手E・ロールズ、情熱的かつ洗練された作風のM・リーをご堪能あれ。
一目で恋した彼に純潔を捧げたあと、 差し出されたのは愛ではなくお金だった。 清掃のアルバイトをしながら自活する苦学生イジー。 ある朝、受け持ちの高級アパートメントに合鍵で入ると、 バスルームからエキゾチックな男性が半裸で出てきた。 気づいたときには、ラフィクと名乗る彼とベッドの中ーー だが夢のようなひとときのあと、冷たく追い出されてしまう。 1カ月後、あろうことかイジーは妊娠していた。 調べると、ラフィクはなんと中東の国の皇太子だという。 必死の思いで訪ねていったイジーが子を宿していると知るや、 彼は一方的にイジーを妻にすると宣言した! 〈7つの愛のおとぎばなし〉は、お馴染みのおとぎばなしをモチーフにした人気作家陣の豪華競作ミニシリーズ7部作。トップバッターのリン・グレアムが贈るのは、清貧ヒロインが一夜にして王妃になる、正真正銘のシンデレラ・ストーリーです!
愛ゆえの結婚だと信じていたのに── 涙を隠して、花嫁は姿を消した。 アレッサンドラは仕事先で偶然出会った世にも美しい男性、 イタリア富豪ヴィンチェンツォと恋に落ち、すぐに求婚された。 めくるめく情熱の夜に続く、二人きりの結婚式。 すべては完璧に思えたが、思いがけず彼の真の姿を知ってしまう。 私は愛されてなどいない。財産を狙われ、弄ばれただけ……。 耐えきれずに逃げだしたアレッサンドラは数週間後、 急死した母が残した幼い異父弟を目の前に呆然としていた。 この子を引き取り、家族になりたい。でもそれには夫が必要だ。 悩んだ末、彼女はヴィンチェンツォの元へ戻り、懇願するが……。 起伏に富んだ物語を紡ぎ、いつも楽しませてくれるタラ・パミー。今作でも、夫婦となった二人の葛藤を情感豊かに描いています。既刊の『紳士が野獣に変わる時』、『大富豪と砂糖菓子の花嫁』でもおなじみ、ブルネッティ家の面々も登場します!
エリーは、国を追われた元大公の父のもとに駆けつけた。だが父が家族と身を寄せているのはロンドンの最高級ホテルで、エリーは訝しんだ。いま父は無一文のはずなのに、なぜ?妹によると、ギリシアの富豪レオン・デュカリスが賄っており、見返りとして、妹との結婚をほのめかしているらしい。元王女を妻にすることで、自らの成功を誇示しようというの?妹に、そんな愛のない結婚をさせるわけにはいかないー憤慨したエリーはレオンに直訴するが、彼は傲然と言い放った。「妹には興味がないよ。僕が結婚したいのは君なんだ」夜ごとの晩餐会や諸国の王族との会合で、完璧な妻を演じるー。偽りの結婚なのに、レオンの優しさや情熱を知るにつれ、エリーは次第に夫を愛し始めてしまい……。
まさか、妊娠していたなんて。濡れ衣を着せられた父の逮捕によりすべてを失ったアリシアは、途方にくれ、起業家ジェイクのもとを訪ねた。彼こそが父を破滅に追いやった人物ーそして、この子の父親。あの夜アリシアは、ジェイクの胸の内など知るよしもなく、ハンサムで情熱的な彼の誘惑に負け、熱い一夜を過ごしたのだ。ジェイクは妊娠を知ると、子供のための便宜結婚を提案した。アリシアがつけた条件はひとつーベッドは共にしないこと。二人は合意し、結婚した。賢明な選択をしたと信じこんでいた。互いへの欲望を抑えきれなくなる、その瞬間までは。2011年にディザイアから刊行された名作の復刊。
小さな命を失ったつらさに耐え、 仕事に身を捧げてきたのに……。 病院の救急科で働くベッキーの夢は、看護師長になること。 振り返れば、これまでの人生は苦労の連続だった。 若くして結婚し、つらい流産と離婚を経験したあと、 二度と同じ轍は踏むまいと、恋を遠ざけ、仕事に打ちこんできた。 だが、パーティで偶然逢った情熱的なスペイン人、レアンドロに惹かれ、 めくるめく一夜を過ごす。今宵だけ……たった一度だけなら……。 そして翌朝、眠る彼を残し、さよならも告げずに姿を消した。 仕事に戻っても、レアンドロとのつかのまの幸せの余韻が頭の隅に漂い、 同僚が噂しているハンサムな新任医師のことさえ、大して気にならない。 ところが、休憩室に入ったベッキーがそこに見たのはーーレアンドロ! その美貌ゆえに、職場の女性たちが騒然とならないよう、人事部が情報を秘密にしていたと噂される新任の医師とは、ほかでもない、ドクター・レアンドロのことでした。結婚にも恋愛にも興味のない彼ですが、期間限定の恋の相手ベッキーがまさか身ごもるとは……。
「僕は国王になる。ついては、君と結婚したい」レイチェルは耳を疑った。少し前に職場を辞めたマテオが、実は王子だった?それに、私にプロポーズですって?ハンサムな顔立ち、力強い長身、エーゲ海と同じ色の瞳をした彼に、レイチェルは何年も友人として接してきたー片想いは胸に秘めて。マテオから女性として見られていないのは、私がいちばんわかっている。当然、彼女は断ったが、マテオはなぜなのか理由をききたがった。屈辱で顔を真っ赤にし、レイチェルは涙をこらえた。身分の違いや、見劣りする容姿を口にして恥をかきたくはなかった。でも憧れの男性と結婚し、子供が持てると思うと心は揺れて…。
息子と私を捨てたあの人が帰ってきた。 でも……今になって、なぜ? 18歳のとき、ウィンは年上のハンサムな会社社長ジェイムズと 電撃的な恋に落ち、周囲の反対を押し切って結婚した。 幸せもつかの間、夫は生まれた息子チャーリーに愛情を示さず、 同僚と浮気。二人は離婚し、ウィンが息子を引きとることに。 だが10年が経った今、ジェイムズがこの町に戻ってくるという。 まさか息子を連れ戻そうというの? 不安な思いで帰宅すると、 驚いたことに、息子と元夫が居間でくつろいでいるではないか。 息子の気持ちを思うと、元夫をむげに追い出すに忍びなく、 ウィンは家に泊めることに。ところがその夜からジェイムズは、 まるでウィンの再婚を阻もうとするかのように干渉してきて……。 今作のハーレクイン・マスターピース《特選ペニー・ジョーダン》は、かつて若さゆえにすれ違い、傷つけあってしまった二人の愛の再燃物語。突然戻ってきた元夫は、息子を奪いに来たのかと思いきや、なにやら別の目的があるようでーー?
亡き親友の望みを叶えるための、 シチリア富豪との愛なき結婚。 ある日、コリンはシチリア大富豪のラファエロに突然呼び出された。 彼は亡き大親友の夫だが、用件すら告げず、どこか不遜だ。 いぶかりながらも、指定された最高級ホテルへ出向くと、 先日発見されたという、コリン宛てに親友が遺した手紙を渡される。 そこには、幼な子を独りで育てるコリンの暮らし向きを気遣うとともに、 なんと、一人親になった両家の子供たちのために、 ラファエロと結婚してほしいと書かれていた! 親友の思いやりと優しさにあふれた遺志に、涙が頬を伝った。 でも、たとえ親友の望みでも、愛のない結婚なんてできない……。 するとラファエロが冷然と言う。「これは感情抜きの、便宜上の契約だ」 〈運命を変える手紙〉と題し、ロマンスの鍵を握る重大メッセージをきっかけに始まる物語をお贈りします。ラファエロは魅力的な男性ではあるけれど、彼との結婚は施しを受けるようで自尊心が許さない。でも子供のためを思うと……。悩めるコリンの決断は?
わたしだけが知らなかったーー 父と子爵の、都合のいい密約を。 母亡きあと、ネルはずっと父親とおばに疎まれてきた。 寄宿学校から帰省するたびにいじめられ、慰めは、大好きな乗馬だけ。 ある日、ガブリエル・ハンターという子爵が父を訪ねてきた。 レディらしからぬ振る舞いで乗馬の腕を披露したネルは、 案の定、おばにこっぴどく叱られた。子爵の目の前で。 ネルは初めておばに楯突き、家を飛び出すと、寄宿学校に逃げ帰った。 4年後。成人したネルは、父からの手紙で衝撃の事実を知らされる。 なんと彼女は婚約しているというのだーーかの子爵、ハンター卿と。 まだ17歳だったあの日、ハンサムだが暗い影を落とす子爵の瞳に覚えた 胸のざわめきが、ふいにネルの全身によみがえった。 『公爵の小さな妖精』で華やかなデビューを飾ったララ・テンプル。次にお届けするのは、内気な令嬢と心に傷を持つ年上子爵の、強引な婚約劇から始まるドラマティックなロマンス。『みにくいアヒルの子』や『あしながおじさん』を彷彿とさせる、名作の予感です。
恋い慕う彼に求婚された娘は知らなかった。 自分が“藁くじの花嫁”であることを。 家業を大規模に営むマクレーン兄弟には、そろそろ跡継ぎが必要だった。 とはいえ結婚願望などない彼らは、ほうきから抜いた藁のくじを引き、 “はずれ”を引き当てた兄のルークが、しぶしぶ花嫁候補を探すことに。 多忙なので妻のご機嫌をとるつもりはないし、外見重視の美人もお断りだ。 それよりも従順で、夫が外で働くあいだ家を守ってくれる女性がいい。 そんなルークが目をとめたのは、6年前に父を亡くして以来、 叔父夫婦の家の厄介者として家政婦同然に扱われるエレナーだった。 影が薄く、物静かな十人並みの娘に見える彼女は、花嫁にうってつけだ! 一方、魅力的なルークに密かに想いを寄せていたエレナーは、 彼からの思いがけない求婚の真意も知らぬまま、喜びに胸を高鳴らせ……。 憧れのルークと結婚して、おいしい料理を作り、黙々と働き、家のなかも磨きあげるエレナー。けれどもある日、ルークがそもそも結婚を決意したのは、藁くじで負けたからだということを知ってしまいます。傷ついたエレナーが夫に対して突きつけた要求とは……?
病身の母と2人の異父弟を養うため、介護施設で働くレティ。借金の取り立てに追われ、やむなく裕福な祖父に助けを求めると、金を出す気はないが、代わりにある男に連絡するよう勧められた。レオ・ロマノス?ギリシアの大富豪がなぜ私に会いたがるの?じつは彼は妹の幼い遺児4人を抱え、途方に暮れていたのだ。「ナニー代わりの妻が必要だ。体は求めない。愛人で満たす」婚前契約書を手に事務的に求婚するレオに、レティは驚愕した。お金のため、受け入れるしかない。でも愛されない妻でいいの?すでに彼の官能的な魅力の虜になりかけているというのに…。
富と力を誇る貴族の館でクリスマスを過ごす。 彼の子どもたちの世話係として……。 マルク・ウベルトーー傲慢なシチリア貴族がなぜここに? ロンドンの百貨店で働くモネは突然職場に現れた彼を見て驚いた。 モネは母とともにウベルト家の屋敷に身を寄せていたが、 マルクにひどく心を傷つけられ、イギリスへと渡ったのだった。 あれから8年、やっとつらい記憶も薄れかけたのに、 彼の亡妻が遺した子どもたちの休暇中の世話を私に頼むなんて! マルクの身勝手な振る舞いにモネは唖然としたが、 権力と金に物を言わせる彼の手で城のような館に連れてこられた。 熱い想いが再び燃え上がり、報われぬ愛に身を焦がすとも知らず。 婚外子という出自を持つモネは8年前の出来事で、自分がマルクの属する貴族社会にはふさわしくないということを痛感しています。それでもなついてくれたマルクの子どもたち。いつしか無垢なモネは家族となることを夢見ますが、彼には美しい婚約者がいて……。
アイラは旅先のシチリアで、ミステリアスな輝きを放つ瞳の、漆黒の髪のホテル王、ラファエル・アンジェリーリと出会った。彼に熱烈に惹かれ、夢のような2カ月が過ぎたときー妊娠に気づく。そしてラファエルの出張中、彼のヴィラを出た。彼に責任感から求婚されることを恐れ、一人で子供を産み育てると決めたから。アイラは故郷に戻り、ホテルの清掃係の職を得た。3カ月が経ったその日、スイートルームの清掃をしていると、ラファエルが現れた!「僕のベッドの脇で待つとは、どういう風の吹き回しかな?」
なぜあなたがここに? 目に飛び込んできたのは、亡き元夫の顔ーー。 セリーナが店で歌を歌い始めたのは、16歳で高校生のころ。 借り物のドレスを着たおどおどした少女だった。 やがて、美貌の実業家アシュレイと出会って熱い恋におち、 プロポーズを受けて結婚した。だがその後、理由もわからぬまま 突然、夫に告げられた別れ……。 あれから3年。引く手あまたの売れっ子となったセリーナは、 ある朝、新聞を見て青ざめる。飛行機事故で乗客は全員死亡ーー その中に元夫アシュレイの名前があったのだ。 ところがその夜、ステージに立った彼女は、観客の中に 誰あろうアシュレイの顔を見つけ、気を失った! つらい過去を忘れ、愛を信じたくて結婚したヒロイン。けれど、幸せになる夢ははかなく消えました。3年後、忘れえぬ彼との苦い再会は、予想もしない形で……。C・ラムの衝撃の初期傑作!
ベスは決心した。亡き妹の娘を引き取って1年近く、不運続きの人生にようやくかすかな光が見えてきた。白血病とわかった姪の命が、ひょっとしたら助かるかもしれない。独りで子育てをしていた妹の日記に、姪の父親とおぼしき、アダムという名の医師の連絡先をついに見つけたのだ。姪を邪魔者扱いしたフィアンセとも別れ、ベスは看護師として田舎町の診療所に転職し、その2階に姪と住める部屋も見つけた。あとはアダムが娘を認知して、骨髄ドナーになってくれれば…。妹との約束とはいえ、彼に娘がいると知らせなかった私の頼みを、はたして聞いてもらえるのだろうか。電話を取るベスの手が、震えたー。
シルヴィは幼い甥の面倒を見るため、ギリシアに降り立った。家庭を顧みずに夢を追う身勝手な姉に頼まれてのことだったが、アテネの空港で待ち受けていたのは、甥の伯父のアンドレアスだった。端整な身なりをした長身でハンサムな大富豪だが、はるか年上のアンドレアスの冷静さには畏怖の念さえ感じる。到着したのが姉でなかったことで、彼はシルヴィを痛烈に責めた。彼女はそこで初めて、姉の夫が重い病に臥していると聞かされる。「君の姉が責任を果たさないなら、君が代わってそれを果たすべきだ」衝撃冷めやらぬなか、半ば強引に屋敷へ連れていかれたシルヴィは、アンドレアスの敵意を一身に受けるはめになり…。