出版社 : ベストセラ-ズ
コンピュータネットワークが張りめぐらされた未来都市・東京。突如世界を襲ったコンピュータウィルス「XINN」により、世界中が混乱してから1週間後。その原因を捜査していた政府情報機関「帝謀」の御子神は、命令によりCIAから極秘情報を盗んだマシー・スペクターを暗殺する。ところが、翌日マシーは、ネットワークを通じて挑戦状を突きつけてきた…。ネット上に次々と浮かぶ謎…。マシーは本当に死んだのか?「XINN」の正体と目的は?シーズウェアの大ヒット作完全小説化。
大阪伊丹飛行場。3人の海軍中将が大空を見上げている。そこには、急上昇しながら機体を一回転させる新鋭機の力強い姿があった。ミッドウェー以降、ソロモン、南太平洋と惨敗は続き、無敵を誇ったはずの帝国海軍航空隊に、いまや真珠湾の面影はなかった。一方、アメリカは日本が形勢挽回の機会を逸している間に、「超空の要塞」ことスーパーフォートレスB-29の実戦への投入を着々と進めていた。中部太平洋にこの重爆撃機が配備されれば、日本本土は焦土と化してしまう。アメリカの攻略を阻止するためには、海軍航空隊に陸軍飛行隊を組み入れた“空の艦隊”を一刻も早く再建するしかない。残された時間はあまりに少ない。3人は再び天空を舞う、紫電改を見た。
21世紀初頭に起こった核戦争の影響により出現した「妖獣」。人を媒介にして増殖する最悪の敵は人類の復興を阻んでいた。荒廃した地上で唯一国家に成長した「ミレニアム」。そこには、妖獣に対抗すべく遺伝子操作により創り出された少女戦士の特殊部隊「アウローラ」があった。ミレニアムにたどり着き、アウローラを率いることになった沖原だが、彼の理想は過酷な戦いの中では通用しなかった。そして、アウローラ隊員エリカには「再調整」の決定が下された。それは、彼女の全人格がリセットされるということ。アウローラ隊員の中に動揺が広がり沖原に決断が迫られる。時を同じくして、妖獣の大規模攻撃が予想されていた。
望月祐太郎は超貧乏・倒産寸前の特撮プロの二代目若社長兼キグルミ役者。転職したいと切望しつつ奮闘の毎日だ。そんな祐太郎の前に現れたのが、バイト志望の南条千春。可愛い・素直・働き者と三拍子そろった千春は、あっという間に撮影所のアイドルに。だけどなぜか祐太郎にだけは態度が違って冷たいし、おまけに千春の身の上には何だか秘密の匂いが…?「お前はいったい誰なんだ!?」甘くせつないラブ・コメディ。
1942年8月15日、日米両国はついに交戦状態に突入した。開戦と同時に、フィリピンのマッカーサーは台湾への戦略爆撃を敢行する。しかし、日本軍の反撃で甚大なる被害を受ける。逆に日本軍は、空母航空隊による比島南部一帯への連続空襲に成功。マッカーサーをコレヒドール島に追いつめた…。開戦から3カ月、キンメル司令長官率いる米太平洋艦隊と連合艦隊の決戦の時が刻一刻と近づいていた。独立作戦行動を許可された猛将ハルゼーが、空母部隊を率いて南洋諸島に布陣した日本軍部隊を引っかき回す作戦に出た。迎え撃つ海軍航空隊と戦火を交えている、その頃、キンメルは小笠原諸島攻略を最優先する決断を下した。
奇しくも開戦一周年を迎えた昭和17年12月8日、ビアク島をめぐる戦いで戦死した吉村真理子中将の葬儀がしめやかに行なわれていた。一方、母艦兵力に甚大なダメージを受けた米太平洋艦隊ではあったが、正規空母エセックス級の就役で息を吹き返しつつあった。翌18年夏、アメリカは“超空の要塞”B-29の完成と共にマリアナ諸島を日本本土空爆の出撃基地にすべく準備を開始する。これに対し日本は、基地化を断固阻止する作戦を企図した。浅井めぐみ中将を新長官に迎えた第一機動艦隊はグアム島を目指し、攻略部隊をふくむ大船団で、沖縄名護湾を出撃していく。日本の新鋭空母群を迎え撃つは、猛将ハルゼー中将率いる高速機動部隊。日米両機動部隊の激突は、どちらに凱歌が上がるのか。
完全寄宿制の名門カトリック校・修英館学院で高校生活を送る高倉湊は、気難しい性格で問題児の悪名高い。ある日、学院に湊の異母兄・高倉響が転入生として現れた。響は再会を喜ぶが、湊は戸惑いを隠しきれない。実は湊は共に暮らすうちに芽生えた響への思いに気づき、それを断ち切るために家を出てきていた。明るい性格で学院の人気者となった響に果敢にアタックするクリスの出現に、湊は響への思いを募らせていく…。
21世紀初頭、起こしてはならない愚行を人類は犯した。世界規模の核戦争が勃発し、地球の人口は1億弱にまで減少。さらに突然変異で出現した「妖獣」が人間を襲い、残された人類の存在を脅かしていた。大戦後、半世紀を経て唯一の国家「ミレニアム」が建国され分散していた人間たちは、安全なミレニアムを目指して歩みを進めていた。廃墟となった街に身を潜めていた沖原はある家族と知り合った直後妖獣に襲われ、ミレニアムを目前にして死を待つだけだった。その時、夜の闇の中から突如銃声が鳴り響き、「アウローラ」と呼ばれる少女達のチームが現れた…。
魔族が支配するとある王国。少年フィットは、病死寸前の父より本当の父がいることを告げられる。15年前、国王であった実の父と母は魔族に殺され、双子の妹レナは魔王に拉致されたと。養父が死に、悲しむフィットの前に、光の精霊プリムが出現。「私が味方になる」の言葉をたよりに、魔族を倒す戦いの旅に出る。旅の途中で精霊達が現れ、フィットに好意を持っては次々と仲間になるが、鈍感なフィットは、精霊達の気持ちに気づかない。そんな恋のさや当てが続くなか、突然レナが一行の前に現れた…。
「うまくいけば、我々は太平洋に覇を唱えられる」「太平洋の覇者か…できることなら太平洋の王者といきたかったな」日米講和の道程を模索する野分礼二首相に、比島にて辛勝を収めた海軍軍令部総長山本五十六大将より、次なる作戦が提示されていた。アメリカ太平洋艦隊の根拠地を奇襲する-ハワイ作戦。ここで勝利を掌中にできれば、さしものアメリカとて和睦への機運が高まるはず。是が非にでも決行したいと熱く語る山本であったが、作戦そのものの難しさもさることながら、その実施を阻む存在、“内なる敵”陸軍という難題が立ちはだかっていた。作戦の概要が説明される大本営会議で野分が仕掛ける秘策とは?戦記シミュレーション小説の新しい波、堂々の完結篇。
強気の経済政策が破綻したルーズベルト大統領は、早期に対日戦争を勃発させることを決意した。マニラの太平洋軍総司令官マッカーサー陸軍大将にメッセージが届く。その内容に「ルーズベルトの捨て駒にはならん」とマッカーサーは呟く…。上海在留の米国人が連続して殺害された。犯人は日本人だとの噂が広がる。これは、対日感情を悪化させるための米情報組織による秘密工作だった。さらに大統領は、日本海軍を挑発するため、軽巡と二隻の駆逐艦の上海周辺への派遣を決める。一方、ドイツ空軍中国派遣部隊にとって目障りなのは、中国沿岸部に出没する日本帝国海軍の空母部隊だった。そこに、日本海軍の輸送部隊が接近との極秘情報が入る。迎え撃つべく攻撃隊が飛び立った…。大好評の本格シミュレーション戦記第2巻。
ポートモレスビー占領の成功によって、オーストラリアからの南方資源地帯への空爆の恐れがなくなる-日米戦争は転機を迎えた。そして、残るはインド洋だ。闘将有馬正文率いる機動部隊が、コロンボ襲撃に成功する。しかし、大英帝国の威信を背負ったイギリス東洋艦隊が、その行く手を待ち受けていた。昭和21年7月、朝焼けのインド洋で、日英双方とも相手の艦隊を発見。日本側から、180機の編隊が飛び立つ。その10分後、イギリスの攻撃隊170機も飛び立った。高空での接触を皮切りに、戦いの火ぶたは切られた!日英両艦隊の運命、そして、世界の運命は。
「通信長は、どこに来ると思う?」「レイテです。まずレイテに間違いありません」山口多聞第二艦隊司令長官は満足そうにうなずいた。「私もそう思う。となると、問題はどこで待ち受けるかだな」大和作戦室内では緊迫したやりとりが続いている。負けることのできない決戦が近づきつつあった。艦上型に改良された爆撃機銀河を擁する第一機動艦隊も満を持して待機しているとの報告も受けた。山口長官は一人部屋を出ると、舷窓から星空を見上げた。(源田も本気だ。あとは角田の一航艦だな。今度は帰れん)生きて汚名を晒してきた男の最後の闘いが始まろうとしていた。
敏腕医師と呼ばれた波多京哉だが、大病院を飛び出したいまは片田舎で小さな診療所を営んでいる。そこにひとりの少女が運び込まれた。難病を患う、その少女の名は矢野蛍。病ゆえの繊細な美しさは人を惹き付けるものがあった。京哉の献身的な治療に、心を閉ざしていた蛍も次第にうちとけていく。だが病状は少しずつ悪化の途をたどっていた。互いに惹かれ合う京哉と蛍をよそに、周囲は無情にもふたりを引き裂こうとする。京哉は蛍を手放すか決断を迫られるのだが…。
一機のユンカース旅客機が悪天候のベルリン郊外で連絡を絶つ。数日後、山地に激突した事故機が発見された。この旅客機には匿名で二人の重要人物が乗っていた。一人は、ナチス党の重要人物で外務省顧問のリッペントロップ。もう一人は、駐独日本大使館の駐在武官大島陸軍大佐。二人は日独協定の両国の直接担当者だった。その推進役が消えた…結果、ドイツ外交は独中協調路線を取る。それを見たソ連も中ソ友好協定を結び、ここに中国大陸における独ソ中三国の対日包囲網が完成した。そして日本帝国政府は、再び日英同盟の道を模索し始める…。シミュレーション戦記に新たなる地平を拓く、新シリーズ開幕。
コルトオートマチック1911A1、呪われた拳銃。それは新たな血を求め、使い手を探していた。平凡な高校生・朝倉優が偶然それを手に入れたとき、血と硝煙漂う運命の幕が切って落とされた。銃の魔性は、次第に優を蝕んでいく。突発的な狂気にとりつかれた優は、とうとう警官を射殺してしまう。歯止めを失った狂暴性はさらに加速する。銃に導かれるかのように、優はひとり、またひとり撃ち殺していく。狂気に追いつめられた優が最後にとった行動とは!?話題のガンアクションAVGが小説に登場。
比島攻略戦がはじまって一ヵ月、作戦は暗礁に乗りあげていた。芳しくない戦況は陸海軍の齟齬を来たし、両者の溝は深まりつつあった。「陸軍はできるだけのことをしている…」「…海軍部としては動きかねますな」田中新一参謀本部第一部長と黒島亀人軍令部第一課長の互いに譲らぬ主張は連絡会議を紛糾させ、混迷をきわめた。「もうよかろう、今は駆け引きなどしているときではない」山本五十六軍令部総長の凛とした声が響き、軍令部が頭を下げることで陸海軍一触即発の危機はかろうじて避けられた。思わぬ内憂に野分礼二首相はため息をつくばかりであった。さらに新たなる敵が野分、そして日本の前に立ちふさがろうとしていた。
赤城、加賀、蒼龍、日本の誇る機動部隊がミッドウェーの波間に消える。ただ一隻、阿修羅の奮戦を続ける空母の命運も風前の灯火であった。「か、艦長はいるか…総員に退艦命令を…だ、出してくれ」空母座乗の第二航空戦隊司令官がもうろうとした表情で告げる。「うっ…おーい…俺の足を誰か羅針盤に…ううっ…縛れ。か、棺桶から流れ出したら…うっ…たまらんからな…た、たのむ…」かろうじてつぶやくと、重傷の司令官は意識を失った。「よーし今だ、司令官を運び出すんだ。いいか、しばらくは目を覚まさんよう安定剤を多めに打てと、軍医に言うんだぞ」艦長が大声で叫ぶ。司令官は屈強な男たちに担ぎ出されていった。時は流れ昭和19年10月、レイテ湾。九死に一生を得た男が大和に佇む。
昭和18年10月8日午前0時-アメリカによる一方的な対日最後通牒の期限が切れた。日米両国は、ついに戦争状態に突入した。開戦日の午前4時に、ハワイ・オアフ島の真珠湾基地30キロの海域で4隻の潜水艦が一斉に浮上した。それは、日本海軍の奇襲作戦を実行する秘密部隊=01遊撃隊の先遣隊だった。各艦から艦対地ミサイルが発射され、真珠湾基地は火焔地獄と化した…。同じ頃、角田覚治率いる遊撃隊本隊は、ミッドウェー北方200キロにあった。装甲空母「白鶴」より発進した70機の攻撃隊により、ミッドウェーのアメリカ航空勢力は壊滅…。米太平洋艦隊は無力化され、ルーズベルト大統領の焦りは強まる。さらに、ハワイに向かう大輸送船団に、日本潜水艦隊の雷撃が迫る。