出版社 : ベストセラ-ズ
ロシア極東地域で発生したクーデターを逃れ、ウラジオストクを20隻ほどの艦隊が脱出した。日本海に出た艦隊は針路を南に転じ、日本の領海をめざす。日本政府は負傷者を乗せた艦の受け入れを認めたが、新潟西港に接岸した駆逐艦の主砲が、突然回転を始め、埠頭に停泊していた巡視船をとらえる。発射の瞬間をテレビが放送し、およそ1200万人が、事件の開幕を目撃した。ロシア艦の甲板に続々と現われた武装兵士は上陸を開始し、機動隊員を一瞬にして掃討した。さらには、新潟県庁・県警本部、新潟空港の乗っとりに成功。事態を目のあたりにした政府は、ついに自衛隊に対し防衛出動を命じた。悪天候の中、空中機動団は戦場という未知の世界へ向けて飛び立つ。その頃、夕闇迫る原子力発電所近くに、一人の男の影があった…。豪雪におおわれた新潟を舞台に緊迫の攻防を描く、シリーズ第2巻。
敷島英二率いるシャンバラ教団による軍事クーデター勃発から一か月半。戦艦大和を総旗艦とする新設された日本連合艦隊の出撃態勢が整った。作戦は二つの枝作戦で構成されている。ひとつは、首都奪還作戦。もうひとつが、北海道上陸作戦。そして、ハワイ・マウイ島に設置された臨時日本政府の統合作戦本部で、ついに渡辺首相によって作戦実施が命令された。三陸沖をゆく潜水艦隊、その中心には、クーデター軍に乗っとられた最新鋭の攻撃型潜水艦「玄海01」の姉妹艦「玄海02」の姿があった。一方、世界最大の海域制圧艦として生まれ変わった大和は首都奪還をめざし、小笠原諸島沿いに北上する…。果たして、人類の未来を賭けた壮絶なる海戦を制するのは。
湘南で平凡に暮らす楠部大輔には、暗い過去があった。その、彼の過去にまつわる能力を利用しようと、執拗に接近してくる悪徳商事、麻薬シンジケート-。さらに、彼を愛する短大生、栄子をめぐり暴走族との死闘。いま、寡黙な男の闘争本能に火がついた。ダブサンの網鉄の匂いに、汗と血の匂いが混じって鼻を衝き、野獣の咆哮のごとくエンジンが雄叫びをあげる。そして男たちの壮絶な闘いは、海へ、空へ-。大輔の求めてきた、最大最高の武器が彼の手に入った。鉄拳と銃弾が入れ乱れ、炎と硝煙がバトルの舞台に渦を巻く。愛するもののために、不利な闘いに敢然と挑む大輔の運命は-。
嵐の中、義妹と共に山道に迷い込んだシナリオライターがたどりついたのは、山奥の古い洋館だった。世間から遠く離れて暮らす美しい5人の姉妹とメイドだけが住む不思議な館。そしてなぜか次々と姉妹たちが現われては、美しい肢体を使って誘惑してくる。そんな彼女たちやメイドに絶対的な権力を振るう、美しい謎の女…。館の人々の正体とは何か。彼らの目的とは何なのか。名作ゲームをもとに、新たなストーリーを加えてパワーアップした傑作アドベンチャー。
1999年7月-その世紀末の日本において、話題の中心は二つだった。1年ほど先のトータチス飛来と急速に勢力を伸ばすシャンバラ教団。シャンバラ教団とは、現史に生きる“あの敷島英二”が率いる宗教団体だった…。10月23日夜、首相官邸や陸海空軍基地が一斉に制圧された。それは、シャンバラ教団による軍事クーデターだった。クーデターの目的は、トータチス迎撃を阻止し、もう一度時空転移することによって、日本を世界の先導者に育てあげることだった。教団に対する反撃の切り札は帯広実験基地。しかし、北海道沖には乗っとられた最新鋭の攻撃型潜水艦「玄海01」が姿を潜ませていた。はたして、日本は、そして世界は破壊から逃れることはできるのか。クライマックスへ向け、いよいよ最後の戦いの幕が開く。
1998年12月、大統領府へ向けモスクワの町中をリムジンが走り抜ける。国家情報相から大統領に、ロシア極東地域でのクーデターが報告された…。年が明けた、1月9日の日本。北関東地方は断続的に襲ってきた寒波によって山間部は積雪が徐々に増えつつあった。夜明け前の赤城山の北面道路の駐車場に、一機のヘリコプターが舞い降りた。それは陸上自衛隊の縮小改編にともなって結成された第一空中機動団に配備された新型機AH-3Fの訓練飛行だった。その頃、ウラジオストクでは反政府軍の反乱を逃れた巡洋艦・駆逐艦・強襲揚陸艦など20隻ほどの艦隊が流氷に閉ざされた港を脱出。日本海を南下し、日本政府に対し、救援を要請した艦隊は、平和という長い眠りにつく日本を無理やり覚ますべく新潟港を目指す…。
昭和19年6月20日正午、日本帝国は遂に連合国に対し無条件降伏する。2年7カ月に及ぶ太平洋での激闘に終止符が打たれた。しかしこの瞬間、終わらぬ戦いに身を投じた男達がいた。旧日本海軍軍令部直属の第三四三潜水隊を率いた源田実以下約3000の隊員達である。この男達のヤバ島潜水艦隊は、ボルネオの北方の秘密基地に、水中高速潜水艦伊号900型を温存し、新たな戦いに鋭気を養っていた。源田は、終戦の前日に、一早く海軍内部のヤバ島関係資料を焼却し、完全な秘密を保った。そして、源田以下3000名の男達は、日本国より独立を宣言し、今後、第二日本帝国を名乗ることにした。源田を中心にこの男達が計画しているのは、秘密基地と伊900型潜を使い、日本の敗戦とともに始まったアジア各国の独立運動の支援だった。
第二次大戦後の世界に迫る新たな危機、それは1952年7月、天安門広場をつらぬき、南北中国を分断する“北京の壁”で勃発した。ソ連軍は北京をたちまち陥落し、南中国軍は敗走を続ける。一方、科学力に優るはずの日本連合艦隊はソロモン海海戦で、攻撃型潜水艦を駆使したドイツ軍に敗れ、戦艦武蔵をはじめ多くの艦を失い、南太平洋の勢力分布は一気にドイツ帝国に有利となる。53年に入ると、南京を陥落したソ連軍は、なぜか上海の手前で動きを止めてしまった。そこに、蒋介石よりスターリン死亡のニュースがもたらされる。ゲーリングはゲッベルスの勧めに従い、ソ連にヒムラーを送り込む…。統一国連緊急総会でのドイツ制裁決議をうけ、緊張高まる南太平洋に合衆国連合艦隊モンタナ級戦艦が、ついに姿を現わした。
源田実司令の発案ですすめられていた、紫電改を主力とする343空紫電改部隊が遂に編成された。先に始動している901潜以下の伊900型潜水艦部隊と合流することになる。インドネシア、フィリピンの輸送海路の保全のため、秘密基地ヤバ島から、南シナ海、セレベス海…へ、混成部隊が哨戒に出動する。折しも、米国が新型爆弾に成功し、輸送船でインドに輸送するとの情報を入手した源田司令は、三四三空の混成部隊に、この輸送船団の撃沈を指令する。そのころ東京上空は、中国から飛来するB-29の襲撃をうけていた。インド洋上では、米国輸送船団めがけ、空から紫電改部隊が爆弾を、海から901潜以下が魚雷を、集中砲火していた。
天下分け目の関ケ原。この日本を二分する合戦の前夜、豊臣恩顧の一群の大名が密議を凝らしていた。黒田如水を旗頭に、第三の勢力を形勢し、徳川方に挑もうとしたのだった。頼りとするのは、十余年前に伴天連が企てた幻のキリシタン王国の軍資金。十一年後、その時の連判状『祇面音密巻』がふたたび嵐を呼び起こした。それぞれの思惑を密めた七大名が、連判状の回収を始めたのである。関ケ原の合戦で、たまたま連判状の存在を知った旅の武芸者宮本武蔵が、この連判状の回収と南蛮の金銀財宝を求めて立ち上がった。幕府子飼いの裏組織「裏柳生」が、大坂方の忍者集団「甲賀赤蜘党」が、そして大御所家康が直々に選びだした超弩級の刺客が、武蔵の命を狙う。武蔵は、果して七巻の連判状と南蛮財宝を奪取できるのだろうか。
ドイツ帝国連邦、連合国、そしてアジア国家連盟-第二次大戦後の世界に迫る新たなる危機…。それは、1952年7月、天安門広場をつらぬき、南北中国を分断する“北京の壁”で勃発した。ゲーリングの命を受けたソビエト陸軍モンゴル機械化兵団は北京市全域をたちまた陥落し、南中国軍は敗走を続ける。しかし、南中国は統一国連軍に参戦要請をせず、日本は動きたくても動けない。アメリカは後方支援宣言をし、中国戦争への直接介入を避ける。9月、日本はボルネオから人類初の人工衛星“白鳥”の打ち上げに成功し、ドイツがニューカレドニアに打撃機動艦隊を集結させていることが判明した。ソロモン海北上を続けるドイツ艦隊を日本連合艦隊が待ち受ける。一方、南京をも陥落したソ連軍は、そこでなぜか進撃を中止してしまった…。
200X年。米海軍のF14スーパートムキャット撃墜事件を追って謎の多国籍企業オクテッドカンパニーに侵入したジョージ槇原。その目の前に、ついに彼を撃墜した国籍不明機(アンノウン)が姿を現わす。それはCCV機能をフルに発揮したアルト支援戦闘機だった。オクテッドとの戦闘によって負傷した自衛隊レインジャー部隊の碑宮は米海兵隊との接触に成功し、共同作戦をとる。その作戦は試験飛行の際、アルトを奪取することだった。指揮をとるのはCIA職員マックウォルド。一度は成功したかに思えたが、槇原の一瞬のためらいによって計画は失敗。果たして、捕らえられた槇原たちを待ち受ける運命は…。好評ハイテク航空スペクタクル・シリーズ、ここに完結。
「好きな時に魚雷を撃って好きな時に逃げられる」「あんな潜水艦だったら、いつかは乗ってみたい」開戦当初に解体された幻の艦がよみがえろうとしていた-。極秘の海底艦隊司令として迎えられたのは、誰であろう、あの源田実…。根っからの航空屋で飛行機乗りにとっては神様の予期せぬ就任。謎の司令のもと、第一次大戦時ドイツ海軍が造った南海の基地を秘匿の海軍工廠として改造、米太平洋艦隊との決戦準備が進められる。米駆逐艦を得意の高速戦法で撃破、初陣を飾った伊900型潜水艦隊。敵艦に追随を許さぬスピードで圧倒、混乱させ、仕留める-。これこそ源田実大佐究極の秘策、海底の絶体国防圏構想を完成させる日本海軍“最後で最強”の秘密兵器だったのである。
昭和16年11月、御前会議において米英に対する宣戦布告が決定された。開戦は12月初旬。連合艦隊司令長官山本五十六はハワイにある米太平洋艦隊基地を攻撃すべく、準備を進めていた…。その年の夏、二人の兵隊が呉に降りたった。海軍大尉吉良俊介と指羽竜太郎一等飛行兵曹。吉良への命令は「特第一飛行隊指揮官を命ず」であった。山本長官はこの隊に真珠湾攻撃と同時に行なうもうひとつの攻撃目標を狙わせる計画の成否を託したのだ。「帽ふれ」に見送られて出撃する伊号400潜隊。めざすははるか太平洋の彼方。いよいよ開戦の時は迫る…。果たして特第一飛行隊を待ち受ける運命は。
会津藩士・山本覚馬は幕末において、天皇を推戴する三権分立、国民の能力に応じた税の賊課、人材の教育、貨幣制度の確立と製鉄・商資本の育成など、今日でも立派に通用する日本のあるべき姿を述べている。もし、明治時代からの日本がそうした国造りを進めたのならば、軍閥政府は生まれず、アメリカのような国家となり得たのではないか。しかし現実には、会津藩は戊辰戦争で敗れたため山本覚馬の考えが日の目を見ることはなかった…。物語は、安政6年(1859年),三人の若者が会津藩に招かれたことから始まる。軍事担当の荒井竜之介、技術担当の相原勇次郎、そして財務担当の名代左馬之介。三人の協力を得て、富国強兵を計り、強固な奥羽越列藩同盟をめざす…。幕末から維新にかけての激動の時代を新しい視点で描く、新シリーズ。
核戦争後の西暦2048年。残留放射能のため出現した妖獣によって人類は危機に直面していた。人類は、妖獣に対抗する切り札として「バイオソルジャー」を中心とした特殊警察を組織。押し寄せる妖獣に立ち向かっていたが、一挙に妖獣を弱体化させるため、「妖獣掃討作戦」を発動。妖獣の本拠地を目指し、8人の美少女たちが、熱いバトルを開始する。発売以来大人気となった美少女ゲームを小説化、戦闘とHシーンが盛りだくさんのSFアドベンチャー。
謎の多国籍企業オクテッドの本拠地、インドネシアの小島・八曜島…。米海軍のF14を撃墜した国籍不明機(アンノウン)の正体を探るべく乗りこんだジョージ槇原と自衛隊員、碑宮と三津屋。碑宮と三津屋は武装して行動を開始する。残された槇原は、オクテッドの研究室スタッフ仲雛に連れられ空港近くに向かう。宵闇が迫る滑走路に浮かびあがる、アルト支援戦闘機〈ストライク・ファイター〉。水平、垂直の先尾翼。6枚もの垂直水平尾翼。直接揚力制御を完全に取り入れたCCV性能。アルトは平原に潜む碑宮と三津屋に対し威嚇射撃の態勢に入る…。自衛隊。米海軍、オクテッド-複雑に絡み合う思惑の先にあるものは。ハイテク航空機開発競争を舞台に新鋭が描く、シリーズ第2巻。
1944年12月、関東地方は同時多発的な直下型大地震に襲われた。そのほぼ同時刻、ニューヨークではヒトラーの仕掛けた原子爆弾が炸裂し、マンハッタン島を放射能地獄に変えた。大打撃を受けた両国は、太平洋戦争終結に向けて講和に動き出し、45年3月、日米講和条約が締結される。一方、ヒトラーは、ヨーロッパ全土に次々とナチス独裁政党による傀儡政権を打ち立て、ドイツ帝国連邦の整備に取りかかる。ここに世界は、日米をリーダーとする太平洋地域とドイツ帝国連邦の支配するユーラシア大陸とアフリカに二分される…。架空戦史をこえ、新たなるジャンルの確立をめざす『シム・シビライズ・ノベルス』第1部、ここに完結。
小さな町の少年からローカル・ヒーローへ。スーパースターになる前の、エルヴィスがもっともエルヴィスらしかった日々を、ディテール豊かに描き出した1953年から55年へのアメリカの物語が鮮やかにここにある。
1944年5月のルーズベルト大統領の死去後、世界は大変革の嵐に突入したかのようであった。後を引き継いだトルーマンは短期決戦用の戦略への転換を計る。突然のソ連参戦に戸惑う日本は、満州多国籍軍を援助すべく小沢治三郎率いる鑑隊を日本海に派遣。一方、目をみはる躍進を続けるドイツ帝国は、ほぼヨーロッパ全土を手中に収め、イギリスとアイスランドはアメリカに臨時政府を置く状態に追い詰められる。ヒトラー、スターリン、ゲーリング、トルーマンそして、大統領を背後で操るフーバー大佐の影。昭和19年9月、南方を目指し出撃する連合鑑隊を待ち受けるのは。風雲急を告げる各国の世界戦略を描く、好評シリーズ第3巻。