出版社 : 中央公論新社
伊坂幸太郎デビュー25周年記念書き下ろし作品。 長さは短編、物語は壮大、読みごたえは大長編 人はどんなものにも物語(ストーリー)があると思い込む。 きっとあなたもそのひとり。 大規模停電、強毒性ウィルスの蔓延、飛行機墜落事故などが立て続けに発生し、世界は急速に混乱に陥った。 これらすべての原因は謎の人工知能『天軸』の暴走と考えられた。 五十九彦(ごじゅくひこ)、三瑚嬢(さんごじょう)、蝶八隗(ちょうはっかい)の選ばれし3人は、人工知能の開発者が残したという巨大な樹の絵画『楽園』を手掛かりに、暴走する『天軸』の所在を探る。 旅路の果てには、誰も想像できない結末が待ち受ける。 書き下ろしの短編小説を、気鋭のアーティスト、 井出静佳の装画・挿絵とともに味わう「伊坂幸太郎史上最も美しい1冊」。
コロナウィルス感染拡大のなか、小説家のヤマネは、『実践講座・身近な場所を表現する/地図と映像を手がかりに』という講座を担当することになる。 PCを通して語られるそれぞれの記憶、忘れられない風景、そこから生まれる言葉……。 PC越しに誰かの記憶が、別の新たな記憶を呼び覚まし、積み重なってゆく。 人と人とのあらたなつながりを描く長篇小説。 読売新聞連載、待望の単行本化。
田中小実昌 生誕100年記念刊行 『ポロポロ』から『アメン父』へーー。 幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。 米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。 映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。 そんな日々が、いつしか「小説」となる……。 「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成(全三巻)。 第1巻は『カント節』『モナドは窓がない』。 巻末に対談を付す。 (刊行予定) 2025年1月 第2巻(『なやまない』『ないものの存在』) *第1巻と同時刊行 2025年3月 第3巻(単行本未収録短篇集)
田中小実昌 生誕100年記念刊行 『ポロポロ』から『アメン父』へーー。 幼少期、従軍、復員ののち東大哲学科入学。 米軍基地のアルバイトで暮らし、翻訳家、小説家となって後も、コミさんは哲学に関心を持ち続けた。 映画館への途中で、バスの旅で。カバンに忍ばせた文庫本に、文句と注釈をつけながらも読み続ける。 そんな日々が、いつしか「小説」となる……。 「哲学」「宗教」「小説」の三位一体のかんけいの謎を追究し、著者晩年の代表的シリーズとなった「哲学小説」を初集成(全三巻)。 第2巻は『なやまない』『ないものの存在』。 巻末に関連対談を付す。 (刊行予定) 2025年1月 第1巻(『カント節』『モナドは窓がない』) *第2巻と同時刊行 2025年3月 第3巻(単行本未収録短篇集)
義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本の元には、一風変わった経営再建の話が持ち込まれる。 今度は神社と寺!? 除夜の鐘にクレームをつけられた住職は「この国は滅びるぞ」と怒り心頭で、阿岐本組も警察に通報されたり、追放運動をされたり大ピンチ! 大人気「任侠」シリーズ第7弾。
奈良の都、最大の醜聞 女帝×「日本三悪人」道鏡ーー許されぬ恋の真相は? 天平勝宝元年(749年)に即位した孝謙天皇(のちに称徳天皇として重祚)は、「奈良の大仏」造立で知られる父・聖武天皇の後継者として、21歳で史上唯一の女性皇太子となった。即位後、近臣・藤原仲麻呂に支えられ治世は安定しているかと思われたが……。 平城京が騒然とした皇室スキャンダルと、天智天皇以降の皇統の謎に迫る、中山義秀文学賞受賞第一作。 【目次】 序章 神託 一章 うるわしの姫天皇 二章 弓削から来た禅師 三章 奴を王と呼ぶとも 四章 大枝の里の刺客ども 五章 東の国の空の下
シアトル近郊にあるルイス・マッコード統合基地で起こった、 アメリカ陸軍正規軍部隊の反乱。 “バトラー”率いる暴徒らにシアトル空港を奪取され、 同盟国であるカナダ国防軍は撤退、土門率いる陸上自衛隊 水機団は間一髪のところで退却し、マッコード空軍基地を目指す。 その頃、テキサス州スウィートウォーターでは、 避難民が溢れ、無法地帯と化した町で、 寄せ集めの自警団が作られようとしていた。 同盟国軍が戦地から撤退していくなか、 犠牲者を出し疲弊していく兵士たちと、 限られた装備での戦いを強いられる“サイレント・コア”。 そして、分裂したアメリカ軍の行方はーー。 【安田忠幸描き下ろしカラーイラスト シェブロン型攻撃用ドローン“疾風(ハヤテ)”掲載】 〈目次〉 プロローグ 第一章 マッコードAFB 第二章 七人の侍 第三章 荒野の決闘 第四章 ヘルファイア 第五章 中立地帯 第六章 ラウンドの開始 第七章 エース・パイロット 第八章 大統領の背信 エピローグ
戦艦「大和」率いる第三艦隊は米海軍機動部隊との決戦を制し、砲戦により新鋭戦艦「ノース・カロライナ」「ワシントン」をも撃破。米軍を押し戻すことに成功した。 これでソロモンの覇権を握ったかに見えたが、占領したばかりのガダルカナル島は激しい空爆と潜水艦による補給の妨害を受けて、飛行場の再建は遅々として進まない。 やがて日本海軍の拠点たるラバウルまでもが空襲を受けるに至り、連合艦隊はさらなる攻勢の必要性を痛感する。 だが、オーストラリアが連合軍から脱落することを許容できないアメリカ合衆国は、ただちに陸海軍の増援を派遣し連合艦隊を待ち構えていた。 「豪州の降伏か中立化がかなえば、米国は反攻のための重要拠点を失います」
ヴァンツァーやレティシアが苦労の末に舞台の主演を張った学園祭も無事終了し、課外活動芸能祭が始まった。 だが「その神秘性が次の公演に必要だ」と舞台出演を迫りまくる先輩に困惑させられるライジャとか、 ルウのカミハラ(!)炸裂でトゥルークの楽聖サーナン・ドルガン初の渡航とか、 ヴァンツァーのボランティアに一般客殺到とか、日々問題は発生するがそれでも日常は紡がれていく。 リィ・シェラ・ルウの三人はいろいろなところに顔を出し、力を貸し、気晴らしに闘い、演奏会を計画したりと忙しい。 祭り気分を満喫する三人+α(ヴァンツァーとかレティシアとかお騒がせなご夫婦とかその息子とか)が楽しくもちょっと苦労したりする“普通でない”毎日とは?
ああ、夢は、どうしてこんなに美しいのだろう。 叶わないとわかっていても、こんなにも心を掴んで離さないのだろうーー うちに秘めた夢を明かし、散り去る彩輝晶。残るは二つ、光と闇を宿すそれぞれの輝晶は語る。人々の夢を担い、光神サマーアを打ち砕いたアライス。太陽姫と呼ばれる彼女が、ずっと隠してきた目映いまでに純粋な願いを。そして叶わぬまま抱き続けるツェドカの狂おしい想いを。本篇堂々完結! 中公文庫『夢の上 夜を統べる王と六つの輝晶 3』を改題し、書き下ろし番外短篇「輝晶の欠片 最初の夢」を新たに収録。
六十代の主婦・雅美は、大谷選手が書いたマンダラチャートを真似て、マス目を埋めてみる。 もし、人生をやりなおせるならば、「女性が胸を張って生きられる世の中にしたい」。 そう記した途端、雅美はマンダラチャートに飲み込まれ、中学生に戻ってしまう……。 同じくタイムスリップした、かつての憧れの人・天ヶ瀬とともに、昭和の古くさい価値観を変えようと、奮闘する雅美だが……。
働くってことは、生きるってことだ。 「東京バンドワゴン」シリーズの著者が贈る、 高校生たちが大人の階段を上る青春群像。 〈カラオケdondon〉の奥まった一室。そこはお客に貸さない部屋。通称〈バイト・クラブ〉のための部室だ。 ここの部員になるための資格は、【高校生の身の上で「暮らし」のためにバイトをしていること】。 ファミレスにガソリンスタンド、バッティングセンターなどなど。稼いだお金の使い途は学費だったり生活費だったり、将来のためだったり。 お金はなくても、ここには私たちなりの「青春」がある。 でもある日、そんな日常を一変させるような事件が起こるーー。
大統領選後、共和民主の衝突により全土で暴動が起こり、 治安が崩壊したアメリカ。太平洋岸最大の軍事基地では 米陸軍の正規軍部隊が決起し、新大統領に反旗を翻した。 土門康平陸将補率いる特殊部隊“サイレント・コア”は やむなく反乱軍と交戦、撃退するも、長引く状況の悪化に 同盟国軍は次々と撤退を表明していく。 自衛隊もエスケープ・ルートを探るが、そこには新たな強敵が……。 超大国アメリカの正統な統治者は誰か? 日本は反乱軍との戦いを続けるのか? ディストピアと化した世界で己の信義と正義が激突する、 衝撃の新シリーズ開幕! 【安田忠幸描き下ろしカラーイラスト 対ドローン防御車両“イーグルス”掲載!】 〈目次〉 プロローグ 第一章 カナダ軍撤退 第二章 LAとテキサス 第三章 アメリカ陸軍機甲中隊 第四章 貧者の戦い 第五章 包囲脱出戦 第六章 ゴースト・レッグ作戦 第七章 脱出と救難 第八章 バリアント エピローグ
「自分で決めたーー選択したことだから。 すべては、僕のふるさとである魔王領のためだから」 圧倒的勢力で魔王城に押し寄せる〈人族大同盟機構軍〉。魔族と人族の最終決戦が迫るなか、魔王領総帥・小野寺剛士17歳の決断とは!? 長篇ミリタリー・ファンタジー第三弾。
老舗・桜山ホテルで、憧れのアフタヌーンティーチームで働く涼音。 甘いお菓子を扱う職場の苦い現実にヘコみながらも、自分なりの「最高のアフタヌーンティー」企画を作り上げることができた。 そして、最初は対立していたシェフ・パティシエの達也との距離も変化していく。 ーーそこから3年、涼音に大きな変化がおとずれ……。
父が脳出血で倒れた。 折り合いの悪い父・時次郎と、この10年連絡すら取り合っていなかった42歳の篠崎明日美。実家からは勘当されとっくの昔に母に逃げられている時次郎にとって、一人娘である明日美は唯一の身内である。変わり者の父は16年前から「まねき猫」という立ち飲み屋を営んでいるが、医師には「回復後も麻痺が残る」と言われ、店に立ち続けるのは難しそうだ。「まねき猫」を閉めるしかないと考えていた明日美だったが、時次郎の友人で店の回転資金として300万円貸しているという「宮さん」によると、返済に関しては「『まねき猫』が続くかぎり無期限」ということらしく、簡単に閉店するわけにはいかず……。 『妻の終活』の著者が贈る最新の人間ドラマは「父の終活」!? 果たして、明日美の選択はーー。