出版社 : 早川書房
500年ぶりの地球からの公式使節団を乗せた連邦宇宙の恒星間戦闘宇宙軍ライデンは、テラ2の静止軌道上で待機していた。テラ2での交渉相手は誰なのか?地球連邦議会議員選挙をひかえ、使節団長のトカレフはあせっていた。はやくテラ2の代表者と接触しなければ選挙に間にあわない。一方、ECの独裁者マウザーは独裁政治隠蔽を図り、目ざわりな救国戦線の一掃のため、ニロスに中性子爆弾を打ち込もうとしていた。このミサイル発射を阻止できる人物はただ一人ーその名はヒロト・アカギ、ニロスのコンピュータ・プログラマーであった。
妻と娘を乗せたヨットが凪の大西洋上で消息を絶ったー。バハマでリゾートを経営する実業家マンガンを襲った突然の不幸。娘の死体の発見状況からシー・ジャックの可能性が強い。真相を知ると思われる流れ者のヨットマンを追いはじめたマンガンだが、彼の身辺にも危機が迫ってくる。折しもバハマは火災・暴動・伝染病の流行に揺れていた。やがて、マンガンはバハマ経済を破壊せんとする巧妙な陰謀が、彼とその家族を巻き込んで進行していることに気づいた!南洋の楽園をめぐって展開される死闘をスリリングに描く、巨匠の傑作冒険サスペンス。
1891年2月、英国海軍大尉セントビンセント・ハーフハイドは海軍省に呼び出され、極秘任務を命じられた。西アフリカのベニン湾沿岸にロシア海軍が要塞を築き、英国の交易路を脅かしているとの情報が入った。そこで現地へ潜入し、情勢を探れというのだ。かつて艦長と諍いを起こし、休職の身となった彼としては、この危険な任務を引き受けざるをえなかった。巡洋艦に乗りハーフハイドはベニン湾へ向かう。だが行く手に待つのは、因縁浅からぬロシアの提督と彼の強力な戦隊だった。激動の時代を奔放に生きる海の男の活躍を描く新海洋冒険シリーズ。
若い女性ばかり狙った、9年前の連続刺殺事件はニューヨークを震憾させた。犠牲者は皆、全身に無数の傷を受け、その見開かれた両眼は、アイスピックでひと突きされていたのだ。ブルックリンで殺されたバーバラも、当時その犠牲者の一人と考えられてしいた。が、数週間前に偶然逮捕された犯人は、バーバラ殺しだけを頑強に否定し、アリバイさえも立証されたという。警察の捜査再開も期待できず、父親はスカダーに真犯人深しを懇願したが…。暗闇に埋もれた過去を求め虚無の街を彷徨うアル中探偵スカダーの姿を哀切に描き出す傑作ハードボイルド。
豊かな体と長い髪、どんなに隠そうとしてもショーガールのように見られてしまうきれいな脚、それがわたしの外見だ。ウェストサイドのレストランでキャッシャーをしている売れない女優ーそんなわたしの帰りを待つのは、アパートの部屋に住まわせているかわいい野良犬たちのはずなのに、その日は様子がちがっていた。付き合いのあった盲目の男と盲導犬が殺されていたのだ。刑事には容疑者扱いされるし、その後わたしの愛犬の一匹も何者かに惨殺されて…。キュートで犬好きの女優が予想もつかぬ怪事件に巻きこまれていく風変わりな新シリーズ。
情熱的な中年女性クララ・ヴェルドは、ニューヨークに四番目の夫と住み、ファッション関係の仕事をしていた。いつも洗練された身なりの彼女には、最初の結婚の前からイシエルという恋人がいて、彼からもらったエメラルドの指輪をいまも変らぬ愛のシンボルとしていた。ところが、その大事な指輪が紛失して…。ノーベル賞作家が贈る、ウィットあふれる愛の物語。
何者かの罠にはめられ無実の罪で服役していた元最高裁判事アデア。十五カ月の刑期を終えた釈放の日、彼は獄中で囚人仲間に命を狙われた。危うく難を逃れた彼は、襲撃者の口から自分の首に二万ドルの賞金が懸かっていることを知る。姿なき敵の正体を暴いて復讐することを誓ったアデアは、弁護士ヴァインズの力を借りて、出所と同時にカリフォルニアの浜辺の町、ドゥランゴへと向かった。ドゥランゴ-主だった産業もなく、人口が一万にも満たない過疎の町。この町の最大の収入源であるビジネスは、命を狙われている者に隠れ家を提供することだった。ドゥランゴに致着したアデアとヴァインズは町の女市長と警察署長の二人と手を組んで、身を隠すと同時に復讐のための策を練りはじめる。が、その直後、町には謎の殺人鬼が現われ、アデアへのメッセージを残しながら次々と犯行を重ねていく…。ますます面白さに磨きのかかった、巨匠の傑作ノンストップ・サスペンス。
パロ=モンゴールの戦いのさなか、辺境の森に忽然と現われた豹頭人身の超戦士グイン。その出現は、古代王国パロ、尚武の国ケイロニア、新興モンゴール、草原の国アンゴス、そのほかの群雄が割拠する国々に、また人々に大いなる波紋をもたらすのだった。現代の語り部栗本薫が全百巻という壮大な構想のもとに繰り広げる大河ロマン、グイン・サーガ・シリーズ。第二部陰謀篇愛蔵版、ここに登場。
1976年、ミネソタ州セントクラウドのハイスクールを卒業した男女の中に、ニック、チャーリー、マーティー、ビルの姿があった。田舎町に残る者、出て行く者-それぞれの進路は分かれていった。月日は流れ、卒業13年目の冬、今は麻薬売買に手を染めるニックが故郷へ帰ってきた。ニックの出現で町に波紋が広がる中、義姉の葬儀のために、チャーリーが町へ帰ってきた。彼はニックにはめられて刑務所送りになり、流れ者に身を落としていた。再びセントクラウドで一堂に会した同窓生たち。青春時代の確執、大人になってからの破綻…静かな田舎町に、過去に端を発した殺人の時が迫っていた。アメリカのホームタウンの人間模様を克明に描き出して、文芸作家2人が創り上げた深味のある長編ミステリ。
超新星と化したアンタレスの影響で、人類宇宙から完全に孤立したヴァレリア星系に、船籍不明の超弩級戦艦が侵入してきた。ただちに調査におもむいた惑星アルタの宇宙海軍は、そこで意外な事実を発見するーこの戦艦は地球軍に所属するものであり、圧倒的な戦闘能力をもちながら、なにものかに完膚なきまでに破壊されていたのだ。この見えざる強大な敵の正体をいち早くつきとめ、地球との交流を復活させるべく、遠征部隊はアンタレスが不気味な輝きを投げかける星の海へと出発したのだが…。壮大なスケールで展開される宇宙冒険SFの傑作。
女子大生ジルは夜ごと悪夢にうなされていた。暗黒の生き物に追われて逃げまどう人々。この見知らぬ都市に繰り広げられる惨事こそ、まさに阿鼻地獄そのものだった。一抹の不安を覚えながらも、夢は夢とたかをくくっていたジルに、ある晩意外なことが起きた。ふと目覚めると夢の中の魔法使いが目の前にいるではないか。しかも、ジルにダーレ家の王子をかくまってほしいというのだ。事情がわからぬまま隠れ家を提供したジル、そしてそこにふとしたことで立ち寄った不良青年ルーディは、いつしか異世界の恐るべき死闘に巻きこまれていった…。
幸運勘定管理コンピュータによる幸運再分配システムが人々の幸運を支配している社会。すべての人々のラッキー・カウントは、それぞれのラッキー・カードに表示されている。-先週まで、おれの幸運勘定は人並みだった。だが、思わぬ会社の倒産、そして、恋人との別離、新しい恋人とのカジノでのギャンブルと運命は急転回し、ラッキー・カードはまさしく運命を支配するカードとなった…。ラッキー・カードに運命を翻弄される男の悲劇を描く表題作ほか、甲冑を身にまとった異星種族の定めを描くデビュー作「割れた甲冑」等、多彩な短篇を収録。
わが子タリオン2世を擁するラドゥ王国軍の危地を救うべく大陸の東側へとやってきたタリオン。だがタリオン2世の生母ローゾは王国軍の裏切り者グルジャによって拉致されたあとだった。タリオンはラドゥ王国軍とともにローゾの捜索を開始する。やがて一行はデモイン帝国の王女ジニーの滞在している町にローゾが囚われているのを発見した。タリオンは単身その町に乗りこみ、剣の腕前と美貌をもって王女の親衛隊にうまくもぐりこむ。だがローゾ救出はあと少しのところで失敗。逆に王女を捕えたタリオンは、ローゾと交換しようとするのだが…。
14歳になったアルプスの少女ハイジは大好きなおじいさんと別れて、イタリアの寄宿学校へ行くことになった。だが、雄大な自然にはぐくまれて、のびのびと育ったハイジにとって、はじめての学園生活はとまどうことばかり。やさしいヒラリー先生にはげまされて、ようやくなれてきたら、こんどは戦争のために学校が軍隊に接収されてしまい、ハイジと三人の少女が孤児院に送りこまれる。そこでは、鬼のように恐い院長が石鹸工場で孤児たちを働かせていた。つらい仕事に耐えきれなくなったハイジたちは、力をあわせて孤児院からの脱出をはかるが。
ネオンと強烈なリズムが闇を引き裂く街ウェッジ。この街で離婚したグラフィックデザイナーのターナーはマイクルを知った。逞しい筋肉、肉食獣のような身ごなし。彼の獲物は危険な歓びを求める女たちだ。マイクルは女たちの望みをかなえてやるー彼なりのやり方で。いつしかターナーも彼と血の快楽を分けあうようになっていた。だがマイクルが本当に求める女はただ一人、彼と真に歓びを分かちあえる女。その運命の女がついに現われたとき、ターナーとマイクルは死を弄ぶ危険なゲームに巻きこまれてゆく。鬼才が放つ新感覚のサイコ・サスペンス。
暗黒街とのスキャンダルにも屈せず、舞台女優として一作ごとに大きく羽ばたきながら、ジャフィはエージェントの弁護士マットに惹かれ続けていた。妻のあるマットを諦めて結婚した興行プロデューサーのポールは、資金繰りに犯罪組織の手を借りて、過去を断ち切ろうとするジャフィを幾度となく苦しめる。やがて、マットと真実の愛を確かめあったジャフィに運命の転機が訪れる…。芸能史を飾った多くの人々を実名で登場させ、ブロードウェイ・ヒストリーを辿りながら美貌の女優の光と影で彩られた人生を雄大なスケールで描く、愛と野望のロマン。
サンテミリオン、マコン…私は一本一本、慎重に香りを嗅ぎ、味見をしては吐き出した。どれも同じワインだー酒屋を営むビーチは、あるレストランで偽ラベルで売られている酒を発見した。しかも、それは氷山の一角で、偽酒は大量にでまわっていたのだ。さらに件のレストランのウェイターが惨殺されるに及び、事件は複雑な様相をみせはじめた…。利き酒の能力と知識を買われ、警察の捜査に協力するうち、ビーチは巨大な陰謀の渦に巻き込まれていく。酒の世界を舞台に、謙虚な勇気と該博な知識を武器に闘う男の孤独な姿を描く傑作サスペンス。
6百万ドルの生命保険に入った映画スター、トニー・マキューのボディーガードをしてきてほしい、というのが、グルーチョの新しい依頼だった。場所はニューヨーク北部の撮影現場、撮影期間は二カ月で、その間は何があってもスターに死んでもらっちゃこまるのだー。ニューヨークでの探偵稼業もままならないトレースは、渡りに船とこの話に飛びついた。しかし、スターはすでに何者かに命を狙われており、現地の映画関係者を訪ねると、彼に恨みを抱く者がぞろぞろと…。マシンガン・ジョーク満載の人気シリーズもこれをもっていよいよ涙の最終回。