1991年発売
警視庁、暴力団から疫病神と恐れられる悪の天才たちが帰って来た。ハリウッド・スター名を犯罪コードネームに冠する彼ら狼たちの目的は、警視庁に逮捕された仲間二人と恋人の奪還。成否のカギは資金と武器の入手。計画はただちに実行され、彼らは、都内最強の暴力団山桜組の地上げ現場から八億円を強奪。次いで警視総監の愛娘誘拐にも成功。だが、警視庁、山桜組双方の必死の追及によって、狼たちのアジトに、法の牙と抗争の嵐が近づきつつあった…。圧倒的熱望に応え、事件がさらに事件を呼ぶノン・ストップ・ノベルの旗手が、満を持して放つ鮮烈のシリーズ第二弾。
狼たちは新たな難問を抱えた。最強の暴力団山桜組に仲間の一人が拉致されたのである。拷問は必至。もし彼が救出計画を喋ったら…。ただちに山桜組を奇襲し、作戦は成功するが、仲間も凶弾に倒れ、大きな犠牲を強いられることとなった。残る難問は警視庁に逮捕された仲間の救出のみ。計画は続行され、人質の警視総監の娘と女刑事二人との交換を要求。場所は新宿超高層ビル屋上。かくて狼たちのXデイが確定した。待ち受ける四千人の武装警官。果たして作戦は成功するのか?ノン・ストップ・ノベルの魅力を満載して贈る白熱の完結編。
総理大臣の椅子を目前にした北見は、恐怖に震えていた。戦友二人が立て続けに殺されたのだ。それも白昼、自衛隊から強奪された武器を使って…。彼の中で消えつつあった戦争末期の沖縄でのあの事件が、いま自らの死につながろうとしている。史実から抹殺された“大虐殺”の痛みを胸に、四十年の歳月を経て三兄弟の怒りが炸裂するアクション巨編。
リトル・ドリットの父親の急死により、ようやく訪れた幸わせも長くは続かなかった。そのうえ愛するアーサー・クレナムは破産をし、獄中生活をおくることになる。クレナム家敷の崩壊、獄中での病気…。絶望し自暴自棄になるアーサーと、献身的な愛をささげるリトル・ドリットの行末は?全4巻完結。
1960年代半ば、「ウルトラQ」放送開始に沸く円谷プロに、一人の若者が迷い込んだ。特撮の神様円谷英二を始め、怪獣番組に情熱を燃やす人たちのなかで、若者もスタッフとの恋や友情、離別を味わいながら、監督として怪獣作りの奇妙な魅力の虜となっていく。テレビが生んだ最強のヒーロー、ウルトラマンを作った男たちの青春をいきいきと描いた傑作小説。
その朝わたしは、テレビのVTRで旧友クィンプが己れの死を予言しているのに出くわした。世界に冠たる天才のピエロにして、エンターテインメント界の名物男。彼が死ぬ?慌てて駆けつけたわたしのまえに、鍵のかかった金庫のなかかから扮装したクィンプの死体が転がりだすが…。廃業寸前のホテルに展開する難事件。失業奇術師コルダーウッドの推理の行方を軽妙に綴った第2弾。
1890年晩秋。霧深いロンドンの高架下で、その夜一人の男が殺害された。状況から追いはぎによる犯行の線は消えたが、ではなぜ、平凡な一市民がこのような最期を遂げたのか?未亡人の窮状に接した市警察のブラッグ部長刑事は、真相究明を心に誓うが…。世紀末ロンドンに殺人犯を追う、たたきあげの硬骨漢ブラッグと貴族出身の新米巡査モートン。時代ミステリの新シリーズ登場。
米軍特殊部隊のマイケルは、ベトコンの手から瀕死の神父を救った。そして十数年後。時のローマ法王は、救出以来昏睡を続けてきた神父の生命維持装置を切り、彼を聖人に列することを定める。神父は死んだ。だが9時間ののち彼は甦ってしまった。さらに彼の放った言葉は、ヴァチカンを崩壊に導くものだった。それはマイケルの運命をも大きく変えようとしていた。闘いが、兵士を待っていた…。J.ヒギンズ絶賛、比類なき冒険小説。
藤田徹也は兄弟子の前田和平とともに師・鬼塚亮一から武道の手ほどきを受け、いまや世界的なプロのボディガードとしてヨーロッパを中心に活躍している。その藤田に前田から仕事が舞い込んだ。海外のリゾートホテル開発で急成長を遂げている柳田興業の社長一家の護衛を手伝ってくれ、というのだ。ハワイに建設したホテルの開場式に出席する柳田社長一家を狙ってプロの暗殺集団「島田機関」が暗躍し始めた。その首領・島田龍二と藤田とはかつて一緒に護衛の仕事をしてた仲間だった。ハワイを舞台に命知らずの男たちの死闘が繰り広げられる書き下ろし長編ハードアクション。
27歳の東京世田谷のOL上原厚子は苦労して貯め込んだ2000万円を男に騙され持ち逃げされた。男を追って秩父近郊、黒山三滝までやって来た彼女は、激情からつい男を殺してしまう。しかし、金は戻らなかった。一方、同時刻に東秩父で強盗事件が発生、農家から2000万円が盗まれた。そしてその金は偶然にも厚子の入手するところとなる。事件が事件を呼び、青年が事故死させられ、厚子を包む捜査の輪もせばまってきた。しかし、事件はその深層で別な展開をしているのだった…。本格の巨匠がサスペンス充分にミステリーの醍醐味を読者に提供する。書き下ろし長編傑作。
四国宇和島の桜祭りに呼ばれた大阪の漫才コンビの一人石原弘司は、仮設舞台で公演中、突然天井から落ちてきた丸太の直撃を受け死亡した。通夜の席上、弘司の祖父は「まだお許しにならんのか」と奇怪な言葉を口走って意識不明に陥った。相棒の森川保夫は、謎を解くべく、弘司の妹を連れて再び宇和島へ。が、そこで二人を待ち受けていたものは…?
クッパを改心させ、恐竜ランドへとバカンスにやって来たオレ、ルイージ、ピーチ姫。恐竜ランドは6つの島からなる美しいリゾート地だ。が、事件はそこで起こったんだ。またもやクッパによってピーチ姫がさらわれてしまった。見渡してみれば、この国に住んでいるはずの恐竜の姿もない。どうも様子が変だ…。オレとルイージは、気のいい恐竜ヨッシーといっしょにクッパ打倒の旅にでた。待ってろよピーチ。そして恐竜たち!きっと助けてやるからな。果たしてオレたちの運命やいかに…。
戦国の世も終わりを告げようかという頃、各地で奇怪な事件が続発した。事件の起きた場所には古代の神々が作ったといわれる宇宙隊の伝説が伝えられている。そしてその陰には魔界衆と名乗る者たちの暗躍が…。そんなある日、15才の誕生日を迎えた十兵衛は父から旅立ちを告げられる。この日本を救うのはお前しかいないとー。こうして始まった十兵衛の冒険。彼の行く先に待ち受けるものは。
結婚3年目のサラは、大西洋に面したリゾート地で、夫とともに夏の休暇を過ごしていた。表面的には幸せな若夫婦に見えたが、夫の異常なまでの潔癖症と暴力に、サラの忍耐は限界に近づきつつあった。逃げるのよ、それも夫が決して自分を捜そうとしないように。嵐の夜、サラは海で溺死したと見せかけ夫のもとを去る。名前を変え、かつらで変装し、小さな町で新しい人生を送ろうとするが…。