2000年発売
まばゆい光彩を放ち、明治撃剣史を駆け抜けた剣客たちがいた。名人上手と謳われた松崎浪四郎、異形の二刀流を操った奥村左近太、警視庁撃剣世話掛三十六人を倒した高山峰三郎、春風館立ち切り誓願を成就した香川善治郎、そして大日本武徳会本部主任教授を務めた内藤高治など。命を懸けて修行に励み、名を懸けて試合に挑んだ剣士たちを描き、男不在の時代に敢えて男の峻烈な生き方を問う迫真ドキュメント小説。
快楽と孤独と倒錯。新鋭作家の話題作。二十世紀末の大都会、コミュニケーションの断絶、増幅される不安…。あなたのまわりにもきっとひそんでいる欲望の罠。タブーを省みず、大胆な筆致で描いた短編集『ひとりぼっちの欲望』『欲望のちいさな罠』から選んだ十八の短編を収録。
自殺志願の男が思わぬ事件に巻き込まれる…三百三十人は殺されたのか?墓地でいきなり始まる銃撃戦。やがて見えてくる偽装工作。何かが隠されている!底知れぬ巨大な何かが!犯罪の臭いを嗅ぎつけた男を待ち受ける摩訶不思議な出来事…人類の文明を揺るがす先端研究の謎が明かされ、天国を見る者と地獄に落ちる者…崩れて行く足元と、誰も信じられない孤独…まさか!まさか!のドンデン返し!絶好調D.クーンツの最新傑作。「インテンシティ」に続く全米ベストセラー。
春野息吹、25歳、独身、英会話学校講師。同い年の恋人・幸神とは交際6年目、長過ぎた春にそろそろケリをつけたいけれど、恋の神様のいたずらで、ふたりは切なくすれ違ってばかり。そんな息吹に新たな出会いと運命が訪れる…!話題のドラマ「恋の神様」小説版登場。
嵯峨敏也は悪夢にうなされていた…。多重人格と判断した入絵由香の恐るべき夜叉の顔をまのあたりにしたからだ。ミドリの猿、その言葉の真意は?嵯峨はかつての恩師、倉石を連続変死事件の犯人と疑い極秘調査に乗り出した。一方、いまや『千里眼』の異名をとるに至った岬美由紀は、見えざる敵の存在を察知する。メフィスト・コンサルティング-史上最大のマインドコントロール組織がついに姿を現したのだ!小説・映画と複雑にクロスオーヴァーするメディアミックス人気シリーズ「千里眼」三部作、波乱の第二作。
名手フィッシュの編み出した“シャーロック”ならぬ“シュロック”・ホームズ。本家に負けじと頭脳を駆使して難事件に挑むのだが、これがすべて的外れ。抱腹絶倒のブラック・コメディー!-ホームズもの11編とMWA短編賞受賞作「月下の庭師」などを含む16編を厳選収録。
芥川賞候補にあげられた表題作ほか「かけまくも」「潰滅」など、文体上のさまざまな実験を試みた、前著『薔薇を喰う』以後十五年の作品を集成する。夢と記億、そしてユーモア、最新創作集。
超怖がりなのにお化けにモテモテの拓哉。彼を守るため修行を積んだ能力者の凌馬。6年越しの恋を実らせてラブラブ同棲中の二人の許に、凌馬の従姉妹・高見が転校してきた!凌馬と同じ能力者で「彼のことは誰よりわかる」と言う高見の出現に、拓哉の心は…。大人気オカルティック学園ロマンス、幼い頃のメモリアル書き下ろし付きで新展開突入。
られん香の柳次は、手裏剣の名手にして売れっ子陰間。死の影をまとい、人生の表と裏の狭間に生きる。退廃と爛熟の江戸を揺るがす神隠し事件。時、同じくして紛失した長逆家伝来の朱槍。死の影が、ひたひたと柳次に忍び寄る。
1967年3月、プラハ。チェコスロバキアは共産主義の抑圧から脱し、経済改革と自由化への気運を高めつつあった。そのさなか、堀江亮介はビーナスのようなカテリーナ・グレーベと出会った。だが、亮介は日本国大使館員、カテリーナは東ドイツ人の反体制活動家。東西対立の最前線の地では、禁断の愛だったー現役外交官が自らの体験をもとに描いた、国際ラブ・ロマン。
1968年4月、プラハ。カテリーナがナビゲータを務める国際放送番組『ミレナとワインを』のオン・エアが開始された。反響の大きさに周辺諸国は警戒を強める。この一件が引き金になり「プラハの春」も、亮介とカテリーナの愛も、破局へのカウントダウンを刻みはじめるー時代の奔流に呑み込まれ、歴史の闇に葬られた、美しくも哀しい愛。
私立探偵・鴨田英作のもとに、名器ストラディバリを護衛して欲しいという依頼が舞い込んだ。所有者は世界的に有名なヴァイオリニスト、辻真理。ところが、彼女の凱旋祝賀パーティ当日に事件が発生した。辻真理が演奏を開始した途端、“ダーン”という大音響が響き、最上席の中央の紳士が夥しい血を流して倒れたのだ。凶器は被害者の胸ポケットにあった小型ピストル。果たして自殺か、それとも…。鴨田英作と犯罪捜査用スーパーパソコン『ゼニガタ』が活躍する表題作他、警視庁のキレ者・フグハラ警部の名推理を描いた作品を収録した傑作短編。