2001年発売
ハンター試験の最中に、姿を消したキルア。「きっと、つれもどしてみせる…!」ゴンは、クラピカ、レオリオとともに、キルアの故郷、ククルーマウンテンに向かう。暗殺一家に生まれたキルアを、ゴンは救い出すことができるのか。そして、ゴンたちとは別の目的で、キルアの家、悪名高きゾルディック家に侵入した者たちがいたー。オリジナル・キャラも出現して、ますます目が離せないシリーズ第3弾。
著者は、ロンドン2000年の時の流れと人の営みを、多数の博物館スタッフの協力により時代考証を精緻に固め、10組のファミリーの長い長い栄枯盛衰の物語として描き切る。魅力あふれる大感動巨編。
弁護士見習いの可南子は、奇妙な依頼を受ける。依頼人・塔子の父・榎本修吾が愛した女たちをたずね歩くというものである。8人の女たちは、それぞれが独自の修吾との過去を持っていた。一人の男をめぐる様々な愛の形を知ることは、いつしか可南子をも変え…修吾を一番愛した女は誰なのか?可南子が出会った、思いもよらない真実とは?プライドという名のもとに、女の心理を描き出す連作長編ミステリー。
あやしげな老紳士と就職浪人の青年が手を組んで、預金量第三位の大都市銀行をはめ殺す!知略の限りを尽くした「五週間戦争」の果てに待つものは…。すべてが市場化する世界を、精緻に痛快に描き切る新世代の経済クライムサスペンス。
俺の人生に大逆転劇を起こす!ネットで武装し、暗い部屋を飛び出た引きこもり少年は、いかにしてニッポンに叛逆したのか?国家の象徴トキをめぐる革命計画「ニッポニア・ニッポン問題の最終解決」とは何か?研ぎ澄まされた知的企みと白熱する物語のスリルに充ちた画期的長篇作品。
老医師には、その夜まで特に変わったようすは見られなかった。だが、勤め先の老人ホームでいつものように職員たちに声を掛けたあと、駐車場から車を出して帰宅の途についたはずの彼は、そのまま煙のように消え失せたのだ。当初は警察も事件性は薄いと見ていたが、その後九週間を過ぎても、その消息はまったくつかめなかった…失踪したダウ・パーセル医師の前妻フィオナの依頼で、マスコミを騒がせたこの失踪事件を調査することになったキンジーだったが、調査は遅々として進まない。老医師の家族関係は二度の結婚で複雑に入り組んでいたうえ、勤め先の老人ホームには医療詐欺の疑いがかかっている。69歳のダウを失踪に走らせたのは、どちらの理由なのか?そもそも、彼は自らの意志で失踪したのだろうか?粘り強い調査を続けるキンジーは、やがてある発見をするが…。ファンの熱い支持を受け、好調にミステリ界のトップを走り続ける人気シリーズ。人生と社会の闇に挑む、最新作。
早朝ミサの準備に、祈りを捧げようとした神父の目に、おぞましい光景が焼き付いた。極彩色のステンドグラスに照らされた祭壇のイエス・キリスト像の首が外され、代わりに生首が載っていた。ロス市警から目と鼻の先のヒスパニック系教会で起こった事件だ。現場に駆けつけたのは、ロス市警で狂竜“マッド・ドラゴン”の異名を持つ大倉竜也警部補と相棒の初級刑事クリス・ゴードン。現場検証をする二人が生首を見ると、首の切断面はパラフィンで覆われ、血液は一滴も垂れていない。「食いつきゃしねえよ」竜也が口をむりやりこじ開けると、中から小さく折り曲げられた紙が覗いた。開いてみると、508-22・07という数字が-。L.A.を舞台に日本人警部補が事件を追う超弩級の国際アクション誕生。
ドイツの音楽大学で教鞭をとるぼくに、一枚のディスクが持ち込まれた。ブエノスアイレスで活動するというそのオルガニストの演奏は、超絶的な技巧に溢れ、天才の出現を予感させたのだが…。最上の音楽を奏でつづけるために神に叛いた青年、そして哀切な終焉。バッハのオルガン曲の旋律とともに、音楽に魅入られし者の悦びと悲しみを描出する第10回ファンタジーノベル大賞受賞作。
2030年。玉井潔は、60年前の“あの事件”のために死刑判決を受けた後、釈放された過去を持つ。死期を悟った彼は、事件の事実を伝え遺すべく、若いカップル相手に、自分達が夢見た「革命」とその破局の、長い長い物語を語り始めた。人里離れた雪山で、14人の同志はなぜ殺されねばならなかったのか。そして自分達はなぜ殺したのか…世を震撼させた連合赤軍事件の全容に迫る、渾身の長編小説。
神社爆破と警官殺害で独居専門棟に収監された過激派政治犯Sは、その処遇をめぐり「担当」と呼ばれる看守部長と常に対立。苦情を申し入れても却下され、リンチ同然の暴力を受けるなど絶対服従を強いられた。小説を書くことで生きる望みを見出すSはやがて、看守も所詮、刑務所という閉鎖社会でしか生きられぬ「囚人」に過ぎないと考える。凄まじい獄中描写が大反響を呼んだ問題作。
映画化原作ーー世界のノワール・ファンを震撼させた名作がニック・カサヴェテス監督で映画化。 「このミステリーがすごい!」第1位! イギリス推理作家協会・最優秀新人賞受賞! 「ゼロ年代ベスト・ミステリ」第3位!(早川書房「ミステリが読みたい!2011年版」) 時代を超えて衝撃を与えつづける〈暴力の詩人〉ボストン・テランの不朽の名作。 憤怒。それを糧にボブは追う。別れた妻を惨殺し、娘を誘拐したカルト集団を。復讐の旅の道連れはケイスーー奴らに捕らわれ、その地獄から生還した女。敵の棲む砂漠の彼方、文明の果ての荒野へと、ふたりは憎悪と銃弾を手に踏み込んでゆく。 鮮烈にして苛烈な文体が銃撃と復讐の宴を描き出す。異形の言葉たちが高熱のとぐろを巻いて唯一無二のグルーヴをうねらせる。発表とともに国内外の作家・評論家の絶賛を受け、刊行から20年を経てもなお熱っぽく語り継がれる、ゼロ年代最高のノワール。