2007年8月発売
大物の沈底魚が、日本に潜っている。亡命中国外交官による衝撃情報。流出した国家機密。「眠れるスパイ」は実在するのか。公安刑事たちの極秘捜査が始まった!乱歩賞史上、もっともスリリングな公安ミステリー、堂々登場!第53回江戸川乱歩賞受賞作。
二〇〇四年八月、オリガ記念病院から退院したばかりの左腕の失い男、石杖所在と漆黒の義手義足を纏う迦遼海江は、SVSと呼ばれる「死のゲーム」に巻き込まれる。“シンカー”と称されるA異常症感染者、俗称“悪魔憑き”。二年前に行方を眩ました、灼熱の殺人鬼。そして二人の天才野球選手ー。彼らの失われた夏の跡を消し去るように、所在と海江の一度目の“悪魔払い”が行なわれるー加速する稀代の才能、“奈須きのこ”!“日常”と“非日常”が溶け合う“たった今”の新伝綺ワールド!衝撃の“新伝綺”最新章第二幕!物語は境界の“向こう側”へ。
ロンドンの地下鉄を業火が襲ったーテロリストが主要三線に同時にガソリンを撒き、火を放ったのだ。死者は三百名以上。直後に届けられたのはイスラム過激派HUMの犯行声明だった。イギリス政府は報復計画を練りはじめた。組織の宗教指導者ファウドの暗殺。それが決定された。実行におもむくのは秘密情報局首席特務官、タラ・チェイス。卓越した殺しの才能を持つ美貌の暗殺者。ファウドを殺すべく中東へ潜入した彼女は、しかし、この任務が大いなる危険を招くとは想像もしていなかった。国際政治の論理が冷酷な牙を剥き、味方さえ失ったチェイスが、銃とわずかな友を頼りに、血路を切り開くー。現代アクション・ハードボイルドの旗手が生んだ新たなるヒーロー登場。速く、美しく、非情なる暗殺者チェイスが、テロリズムとパワーゲームの支配する死地を疾走する!007の昂奮を現代のクールネスで甦らせる新シリーズ開幕。
もともとの反社会的な要素に加えて、狂気の笑いでもあるのがブラック・ユーモア。一見お気楽な笑いの裏には、つらく、苦汁に満ちた思い、あるいは本源的な恐怖が潜んでいる。時の試練をくぐり抜け、ますます切れ味鋭くなった傑作ジョークを、一気に集めた五百余編。隠し味の毒スパイスが、かえって薬になるか。
水没するまでのタイムリミットは約5時間。それまでに洞窟に閉じこめられた調査隊を助け出さなければー。「もう同じ過ちは繰り返さない」。強い決意を秘めたケイブダイバー東馬亮は、単身救助に向かう。大きな闇に包まれた洞窟には、5年前の事件の真相と、殺人犯が潜んでいた。第50回江戸川乱歩賞受賞作。
「わが死の謎を解ける魔術師を呼べ」フランスの古城を移築後、中世の騎士として振舞い始めた江里。750年前の死の真相を探れ、という彼の奇想天外な依頼で古城を訪れた石動戯作は、殺人事件に遭遇する。嫌疑をかけられた江里が向かった先は…。ミステリの枠に留まらない知的エンタテインメントの傑作。
雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろうー。第31回メフィスト賞受賞作。
第31回メフィスト賞受賞作! いとおしくなるほどの懐かしい記憶 「こんなことはいつか終わりになればいい」 ーー大丈夫、いつか、絶対に大人になれるからーー 学園祭のあの日、死んでしまった同級生の名前を教えてくださいーー。「俺たちはそんなに薄情だっただろうか?」なぜ「ホスト」は私たちを閉じ込めたのか。担任教師・榊はどこへ行ったのか。白い雪が降り積もる校舎にチャイムが鳴ったその時、止まったはずの時計が動き出した。薄れていった記憶、その理由は。 第十章 「不幸自慢」 第十一章 「CRAZY FOR YOU」 第十二章 「スカーレット」 第十三章 「あたしはここよ」 第十四章 「HERO」 第十五章 「カウントダウン」 第十六章 「解決編」 第十七章 「冷たい校舎の時は止まる」 第十八章 「雪の終わり」 第十九章 「ひとつだけ」 エピローグ
急逝した友人の一周忌近く、故人からの遺贈として届いた一枚の絵地図。友人が好んだ野川の散歩道を描いた絵の片隅で、大人が子供の手を引いていた。それは子を妊った娘の未来像か、東京大空襲の翌朝に母親と歩いた荒川土手の風景かー。はるか時空を往還し、生と死のエロスの根源に迫る、古井文学の到達点。
引きこもりの少女・江利子は、拾った犬に「絶対」と名付けた。「絶対に自分の味方」となることを求め、その犬の世話をする江利子。ところが、電車の横転事故の跡を見たとき、事件が起きた(表題作)。人間の深奥に潜む、悪意、ユーモア、想想力を、鋭い感性で描いた3作品。文学界に衝撃を与えた鮮烈なるデビュー作。
時は室町後期。京の大寺が所有する荘園・逆巻庄に、新しい代官として赴任した僧・清佑。庄内では、息つく間もなく様々な出来事-事件や公事(裁判)、村娘の嫁入り話、干ばつや大雨-が起こる。そして周辺地頭の不穏な動き…。理想に燃える若き代官と、生活の苦しさに喘ぎながらも、腹のうちをみせない村人たちとの、丁丁発止の駆け引きを鮮やかに描く短編連作。
“シャナラの剣”の冒険から50年後…。平和を取りもどしていた世界に、いま、ふたたび不穏な影が忍び寄る。エルフ王国を守護する「生命の樹」が、枯れはじめた。そのため“結界”が破られ、封じられていた魔物どもが、侵入を開始したのだ。魔物の首領ダグダ・モーアは、特殊能力に長けた手下を率い、エルフ王国を壊滅させるべく、邪悪な作戦を開始した。世界の命運をかけて、魔物との絶望的な大戦争がはじまる-。
枯れはじめた「生命の樹」を守れ。そのためには、謎めいた伝説を解明し、幻の地を探さなければならない-。その任務は、エルフの乙女アンバリーと、治療師を目指す青年ウィルに託された。過酷な運命にあらがいながら、ふたりはついに命がけの冒険に身を投じる。つぎつぎ襲いくる怪物たちと、行く手をはばむ魔物どものおそるべき策略。頼れるものは、みずからの知恵と勇気、そして未知の力を持つ妖精石だけだ。若きふたりの決死の探索行と、魔物との壮絶な戦いを描く、一大ベストセラー。冒険と戦い、謎と驚異、そして青春と恋…世界が熱狂した華麗なファンタジー巨編。
「おまえは…死ぬぞ」-。かつて大陸を破滅寸前まで追い込んだ妖魔が復活!?ナルトたちは、その妖魔を封印する力を持つ巫女・紫苑を護衛する任務につく。ところが、紫苑がナルトの死を予知!はずしたことがない死の予言を受けてなお、任務を続行するナルトの運命は。