小説むすび | 2012年1月発売

2012年1月発売

傷痕傷痕

出版社

講談社

発売日

2012年1月12日 発売

この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。偉大すぎるスターの真の姿とは? そして彼が世界に遺したものとは? 直木賞作家・桜庭一樹の長編 彼は世界に愛された、だがーー。 突然この世を去ったスーパースターが残した愛娘をめぐり、大人たちの欲望と思惑が交錯する。最愛の人を失い傷ついた少女の悲しみと回復、そして再生を丹念な筆致で描き出す。 この国が20世紀に産み落とした偉大なるポップスターがとつぜん死んだ夜、報道が世界中を黒い光のように飛びまわった。彼は51歳で、娘らしき、11歳の子どもが一人残された。彼女がどうやって、誰から生を受けたのか、誰も知らなかった。凄腕のイエロー・ジャーナリズムさえも、決定的な真実を捕まえることができないままだった。娘の名前は、傷痕。多くの人が彼について語り、その真相に迫ろうとする。偉大すぎるスターの真の姿とは? そして彼が世界に遺したものとは?

ウェイクフィールドの牧師ウェイクフィールドの牧師

作者のことば 第一章 考え方も容姿も血縁としてそっくりな、ウェイクフィールドの一家のこと。 第二章 一家の災難。財産を失うと、かえって有徳の人としての誇りが高まるということ。 第三章 移転。人生の幸福は、けっきょく、ほとんど自分の力で手に入れるのである。 第四章 どん底の生活でも幸福は得られるもので、それは境遇よりも気質によるという実例。 第五章 あらたに身分の高い人を紹介される。われわれがいちばん期待するものは、たいていいちばんの命取りになる。 第六章 田舎の炉辺の幸福。 第七章 都の才子が語る。どんなまぬけでも、一晩か二晩なら他人をおもしろがらせることができるものだ。 第八章 小さな幸運は約束しないが、大きな幸運をもたらすかもしれない恋愛。 第九章 身分の高い二人の婦人が登場する。服装が高級だと教養も高そうに見えるようだ。 第十章 一家が、自分たちより地位の高い人々と競争しようとする。貧しい者が自分たちを境遇以上に見せかけようとするときの、さまざまなみじめさ。 第十一章 一家はあいかわらず、気位が高い。 第十二章 運命は、ウェイクフィールドの一家を、みじめな境遇に落とす決意でいるらしい。屈辱は往々にして現実の災難以上に辛い。 第十三章 バーチェル氏を、敵だと思ってしまう。ずけずけと不愉快な忠告をするので。 第十四章 新たな失敗または一見災難と見えるものが、じつは幸運になるかもしれない実例。 第十五章 バーチェル氏の悪だくみのいっさいが、たちまちばれる。悧巧すぎることの愚かさ。 第十六章 一家は策をもちいるが、相手の策はそれを上まわる。 第十七章 どれほど貞節な女性でも、長期にわたる甘い誘惑にはめったに抵抗できないということ。 第十八章 失った子供を正道にもどそうとする、ある父親の追求。 第十九章 現政府に不満で、われわれの自由の喪失を恐れている人物のこと。 第二十章 新奇を追って満足を見失った、ある思索的な放浪児の話。 第二十一章 下等な人間同士の友情は長つづきしない。おたがいに興味がなくなれば終わりである。 第二十二章 心の底に愛があれば罪はたやすく赦せる。 第二十三章 罪を犯した者でなければ、いつまでもみじめな気持ちに閉ざされてはいない。 第二十四章 新たな災難の数々。 第二十五章 どんなにみじめに見える境遇にも、何か慰めがある。 第二十六章 牢内の改革。法を完全に守らせるには、罰だけでなく賞もあたえなくてはならない。 第二十七章 前章のつづき。 第二十八章 この世の幸不幸は徳不徳というより、分別の使い方の結果である。神は、この世の幸不幸は本質的に取るに足りないもので、その分配に気をつけるほどのことはないと考えている。 第二十九章 この世での幸福な者、不幸な者の神の扱いは、平等だということ。また快楽と苦痛という性質ゆえに、不幸な者は来世ではかならずその補償を受けるということ。 第三十章 幸福な展望が開けはじめる。不屈の人間になろう。そうすればついに、幸運の女神がわれわれに微笑んでくれよう。 第三十一章 昔の善意が、こんどは思いがけない利子をつけて報いられる。 第三十二章 結び。      * 解説

黄金の王 白銀の王黄金の王 白銀の王

著者

沢村凛

出版社

KADOKAWA

発売日

2012年1月25日 発売

「気がつくと、夢中で読みふけっていた。続きが気になって、中断したくない。 一刻も早くラストを知りたいが、物語が終わってしまうのも、惜しい。結局、読了後もしばらく余韻が続いた。」(小谷真理氏「解説」より) 二人は仇同士であった。二人は義兄弟であった。そして、二人は囚われの王と統べる王でであったーー。 一国をめぐる男二人の相克! 翠の国は、ここ百数十年、鳳穐(ほうしゅう)と旺廈(おうか)という二つの部族が覇権を争い、現在は鳳穐の頭領、櫓(ひずち)が王として治めていた。 櫓は旺廈の頭領となるべき薫衣(くのえ)を森の中に幽閉してきたが、15歳になった時、薫衣を王の城、四隣蓋城に連行する。 城の地下、歴代の王の墓所で2人きりになった櫓は思わぬ提案を投げかける。「二つの氏族を一つにし、戦を終わらせよう」と。 「敵を殺したい」という欲求を植えつけられた二人の王にとって、それは想像以上に厳しい道だった……。 “仇を討てぬ臆病者”。その非難をあびながらも、迫り来る外敵に備え、二人は己を殺して国難に立ち向かう。 日本ファンタジーの最高峰作品。 【目次】 序章 第一章 雷鳥の帰還 第二章 翼なき飛翔 第三章 ススキ野に吹く風 終章 主な登場人物 解説 小谷真理 序章 第一章 雷鳥の帰還 第二章 翼なき飛翔 第三章 ススキ野に吹く風 終章 主な登場人物 解説 小谷真理

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