2015年発売
ゲームショー会場で、うさぎ、亜美、レイ、まこと、美奈子の5人はパンデミック4というアイドルグループと出会う。彼らの正体は「ダーク・キングダム」の女王クイン・ベリルの命を受けた闇の四天王だった。その目的はセーラー戦士からエナジーを吸い取り、幻の銀水晶を手に入れることだった。何も知らないうさぎたちは…?2013年公演「ミュージカル美少女戦士セーラームーン La Reconquista」の小説です。
広告代理店に勤める32歳の國枝颯子は、うっかりノーブラで出勤したある日、慌てて駆け込んだランジェリーショップ「Toujours Ensemble」で男性のフィッター・伊佐治耀に出会う。フィッティングを通していい加減な生活習慣や生き方を指摘された颯子は、伊佐治のランジェリーの魔法で少しずつ変わり始めてー!?“枯れ気味”な女子必読!心も体も生まれ変わるラブコメディ。
大英博物館東洋美術部の責任者である矢島剛は、オックスフォード大学の同級生ジミーから龍の像の鑑定を依頼される。像は清朝時代につくられた壮大な庭園「円明園」から失われた十二支像のひとつではないかと見られていた。矢島は像のある貴族の邸宅に赴き、データを収集して帰るが、直後に像は屋敷から忽然と消え去る。残されたデータを携え、矢島はかつての教え子で美術品を見抜く特別な才能を持つ段燕霞をパリに訪ねる。かねてから段に好意を寄せていた矢島だったが、二人の身に姿無き脅迫者の影が忍び寄る。一方、中国では政権内部の権力闘争に端を発する巨大な陰謀が進行していた。龍の像の真贋を確かめるべく香港に渡った矢島と段の身には…。
災厄の果実が、またひとつ増えていくー南北戦争前のアメリカ南部の田舎町インディアンタウン。“嘘”をつくことによって果てしなく堕ちていく町の名士。恐怖と笑いが入り混じる独特の筆致で浮かび上がるトウェインの鋭い人間観察と、同時代アメリカへの批判的精神。晩年の幻の「傑作」、本邦初訳!原型となった短編「インディアンタウン」(1899)も収録(本邦初訳)。
この世界にどことなく馴染めない彼と彼女、そしてヨハン。三人の過去、現在、そして生き続けることの軌跡を描いた、魂の喪失と再生の物語。愛の本質と人生を問う恋愛小説。
暗黒の魔窟に囚われた“灼熱獄炎ノ魔銃”の殺し屋・蓬莱樹一郎に襲いかかる、妖しげな“怪異”の罠!奇妙で幸福な“殺し屋たちの休暇”はあっけなく終わり、彼が歩いた“道”は“殺し屋たちの墓標”で彩られていく。すべては殺人序列者“No.1”の計算通りか?それとも、呪われた“魔銃遣い”自身の運命か?-妖艶の魔女もまた、熱い鉛にのたうって死んだ!“呪詛爆弾”投下によって改変された戦後ー。昭和三十年代の平行世界“東京”で殺し合う“異能者”たちの末路!講談社BOX史上、最大にして幻の“奇書”、本格始動第二弾!
アマチュア無線を楽しむカメラマン野口浩介の無線機に、午前二時になると決まって弱々しい救難信号が送られてきた。調査の結果、南太平洋のトラック諸島で沈没した潜水艦・伊号五〇九から発信されたものだったのだ!そして元海軍中佐の不可解な死!?この艦が積んでいた十億円の金塊の行方は?真相を追って野口は南の島に向かった…!十津川警部シリーズの初期代表作。
幼い頃、母親に棄てられた過去をもつ深津九子。児童養護施設から通う学校では、担任が寄せる暗い欲望を利用して教師を支配していた。同じクラスの西野も九子の下僕だし、里実からは憧れの対象として崇められていた。ある日、母親の消息を知るチャンスが巡ってきた。運命は激しく動き出す。母親なんていらない。戦慄だけでは終わらない、読者の心を震わせる書下し長篇完全犯罪ミステリー!
群馬県小沢岳で男性の絞殺死体が発見された。被害者は種苗会社の社員。遺伝子組み換え作物をめぐり、農家を説得するため交渉に当たっていた。一方、静岡県の薬剤師向井は、産婦人科医師から不自然な流産が頻発しているとの相談を受ける。調べると患者に共通するのは、ある農場の生産品を食べている点だった。二つの事件を繋ぐ接点とは?背後に潜む恐るべき真相。書下し長篇サスペンス。
強欲成金の親子に殺人予告状が送付され、道楽息子が殺された。戦慄した父親は暴力団に警護を頼むが、四十人近い組員もろとも皆殺しにあう。さらに財団連会長に新たな殺人予告状が届く。警視庁は万全の警備態勢を敷くが、娘になりすました何者かが侵入し、会長は殺害された。重大事案発生に、時宗首相は仙石文蔵を頼る。文蔵の戦時中国での因縁に絡む犯人像が浮かんだ。ハードロマン巨篇。
永禄十三(一五七〇)年、時は戦国乱世。大島から脱け出した二十歳の弥五郎は、運命の糸に手繰り寄せられるようにして、三嶋神社の宮司と邂逅を果たす。剣豪・鐘捲自斎、領主・松田康長との出会いにより、弥五郎は剣術の道を極めることを決意するのだったが…。天下一とうたわれた剣聖が伊藤一刀斎と名乗るので、一刀流開祖の礎はいかにして築かれていったのか。あらたなる剣聖小説!
剣術家として廻国修行の旅に出た伊藤一刀斎。京の吉岡一門、奈良の宝蔵院胤栄、そして柳生石舟斎らとの邂逅により、一刀斎は己の剣を天下一と確信、「一刀流」と命名した。廻国修行の総仕上げで、一刀斎は神子上典膳をみつけ一刀流の後継者として鍛えていくことにするが…。小野善鬼との友情。己の加齢による葛藤。天下一とは何であるのか。剣士としての大悟にいたる歩みを活写する!
武田家の興亡から天下分け目の関ヶ原合戦、そして運命の大坂の陣へ!-いかなる劣勢にあろうと、鬼謀を尽くして数万もの軍勢を翻弄した真田家の智将たち。天下人の家康に対抗した「昌幸・幸村・大助」三代の活躍は、時の権力者に立ち向かう“国民的英雄”を望んだ民衆により華々しい伝説へ昇華していく。江戸の元禄期以降に書かれた歴史講談『真田三代記』が、土橋治重の名訳で現代に甦る!
男は戦場カメラマン。テロリストと関係を持ち始めた引きこもりの息子と暮らす。女との逢引先の海辺の部屋で男が語りだしたのは、長崎の町で掘り出された喉仏の骨、黒こげの殉教者の慟哭、そして30年前のあの雪の日の、爆心地での教皇の祈りだった。-デビュー20年。芥川賞、伊藤整賞、谷崎賞作家であり、長崎という土地の記憶を探りつづけてきた著者の、ひとつの到達点がここに。
絵本作家として活躍する賀川真帆。真帆の父は十五年前、「出張で九州に行く」と言い置いたまま、富山で病死を遂げていた。父はなぜ家族に内緒で、何のゆかりもないはずの富山へ向かったのかー。長年のわだかまりを胸に、真帆は富山へ足を向ける。富山・京都・東京、三都市の家族の運命が交錯する物語。
東京の暮らしに疲れ、仕事を辞めて、故郷の富山に帰ってきた脇田千春。実家でふさぎ込んでいたが、親戚の中学生・夏目佑樹と触れ合ううち、自分らしさを取り戻していく。父のいない子として生まれた佑樹は、不思議な懐の深さを持つ青年へと成長していてー。富山・京都・東京、三都市の家族の運命が交錯する物語。
心に迷いを抱えた人を誘い込む、古い神社の鎮守の森。手を繋いでその丘を下りて行く三人の親子。団地の植え込みの木の間を走って行く、親指ほどの大きさの、背中に蝶の翅が生えた小さな女の子。平凡に見える、全ての人が何か不思議な物語を心に秘めている。注目の新鋭が紡ぐ、団地を巡る少し不思議で懐かしい物語。
バブル崩壊後の1993年、出版社に就職したひとみの半生は変転の連続だった。不本意な配属、失恋、プロポーズ、予期せぬ妊娠、離婚…。時に家族や友人を裏切ってまで仕事に貪欲であり続けたひとみの20年間を、人と人をつなぐツールの変遷や、移りゆく世相を巧みに織り込んで描き出す。女の狡さと黒い本音全開のこの物語は、あなたの魂を捉えて離さない