2019年3月発売
異母妹への嫉妬に狂い罪を犯した公爵令嬢ヴィオレットは、牢の中でその罪を心から悔いていた。しかし気が付くと、自らが壊れた日──妹と出会ったその日へと時が巻き戻っていた。ヴィオレットは決意する。今度は間違わない。罪を犯さず、誰の邪魔もせず、平凡に地味に、目立たず生きよう。……と思ったのに、何だか色々とおかしな方向へ事態は進み…!?
死を招く「呪いの痣」の噂、知ってる? エクスペリエンスが贈る、ホラーアドベンチャーゲーム『死印』待望の公式ノベライズ。 「ようこそ、九条館へ」 男は気が付くと、見知らぬ洋館の前に立っていた。 何かに引き寄せられるように館に足を踏み入れた男を出迎えたのは、人の言葉を話す美しい人形だった。 メリイと名乗る人形は、男の腕に死へのカウントダウンを意味する痣【シルシ】が刻まれていることを指摘する。 さらに、このままでは本日の夜明けまでに死を迎えることを告げるのだった。 九条館に助けを求めて訪れる【シルシ】を持った者たち、印人(しるしびと)とともに、主人公は死への恐怖と戦いつつ、【シルシ】を刻んだ【怪異】へと立ち向かう。 果たして生き残ることが出来るのか、そして何故、主人公は【シルシ】を刻まれたのかーー。 小説版では、オリジナル展開とともに、ゲームでは描かれなかった、登場人物の背景についても明かされます。
身に覚えのない罪を責められ、皇太子殿下から婚約破棄を言い渡された侯爵家の娘クリスティアーヌ。 自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生していたことを知る彼女は、事態を受け入れ、 町娘として宿屋兼食堂「テールズ」で働きはじめる。 その日々は、「市井官になりたい」という大きな夢をクリスティアーヌに与えてくれた。 さらに、新生徒会として紅月祭を成功させようと走り回るクリスティアーヌに、レオがプロポーズの言葉を……⁉ 「ネット小説大賞」受賞作、待望の第2巻!
アイシスのもとから戻り、自分のこれからを真剣に考える快人の心に浮かぶのは、気付けば大事な存在になっていたクロのこと。その想いを伝えようと決意した快人は、勇気を振り絞ってクロをデートに誘う。しかし、クロは意外な反応を見せてー?クロにまつわる秘密や『家族』のこと、そして2万年前に起こった魔界と神界の戦いが語られる、シリーズ第6弾。神界での混浴温泉も楽しい、「モーニングスター大賞」大賞受賞作、最新作!
「…なんで俺ばっかりこんな目に合うんだよ」思わず独り言を言った、そのときだ。ふと目の前に、タクシーが近づいてくるのに気づいた。累計80万部喜多川泰、渾身の感動作!報われない努力なんてない!
人付き合いが苦手な朝日英司は、ある特別な思いから図書委員になる。一緒に業務をこなすのは、クラスの人気者で自由奔放な、月ヶ瀬ひかり。遠慮のない彼女に振り回される英司だが、ある時不意に、彼女が抱える秘密を知ってしまう。正反対なのに、同じ心の痛みを持つふたりは、“ある方法”で自分たちの本音を伝えようと立ち上がりー。ラストは圧巻!ひたむきなふたりが辿り着いた結末に、優しさに満ち溢れた奇跡が起こる…!図書室が繋ぐ、愛と再生の物語。
「あかしや橋は、妖怪の町に繋がる」--深夜0時、人ならざるものが見えてしまう真司は、噂のあかしや橋に来ていた。そこに、橋を渡ろうとするひとりの女性が。不吉な予感がした真司は彼女を止めたのだが…。「私が見えるのかえ?」気がつくと、目の前には妖怪が営む"あやかし商店街"が広がっていた。「真司、この商店街の管理人を手伝ってくれんかの?」--いや、僕、人間なんですけど!? ひょんなことから管理人にさせられた真司のドタバタな毎日が、今、幕を開ける!!
高2の涼は「医者になれ」と命令する父親に強く反発していた。死にたいほどに自暴自棄だったある日、「じゃあ、君の心臓をちょうだい」と、瞳子と名乗る女子が現れる。驚く涼を前に、キラキラ輝く笑顔で彼の夢を励ます瞳子。本性を明かさない彼女だったが、涼はその出会いを機に、父親にも少しずつ心を開いていく。しかし突然「あの桜が咲く日、私の命は終わる」と告げられた涼。そして瞳子が宣言したその日ーー。衝撃のラストに、狂おしいほどの涙!
あの日に交わした約束は、果たされることなく今の僕を縛り続けるーー。他者との交流を避けながら生きる隼斗の元に、ある日空から髪の長い女の子が降ってきた。白鷺結衣と名乗る彼女は、自身を幽霊だと言い、唯一彼女の姿が見える隼斗に、ある頼みごとをする。なし崩し的に彼女の手助けをすることになるが、実は結衣は、隼斗が幼い頃に離ればなれになったある女の子と関係していて…。過去と現在、すべての事実がくつがえる切ないラストに、号泣必至!
魔境であったタロスヘイムが発展を遂げる中、ヴァンダルー抹殺の命を受けた吸血鬼たちがヴァンダルー達のもとに現れる。だがヴァンダルーは魂を消滅させるスキル「魂砕き」を獲得し、父・ヴァレンの仇でもある貴種吸血鬼セルクレントを見事返り討ちにすると、その後、タロスヘイム王城の地下で神のアーティファクトである魔槍アイスエイジの魂をも消滅させる。しかしその頃、ミルグ盾国より母ダルシアの仇、ゴルダンたち遠征軍がタロスヘイムへと侵攻を開始していた…。
激動の昭和で、常に権力の中枢にいた稀代の政治家・岸信介が目指したものとは? これからの日本を語り合うための、歴史ドキュメント小説! 昭和8年(1933)。商工省・臨時産業合理局事務官の岸信介は、組織の枠を超えて活躍していた。 人当たりがよく、話もうまい。上司にも女にも気に入られる岸は、末は次官や大臣にもなるのではないか、と目されていた。 国家運営の根幹は経済であり、列強と対峙していくには武力ではなく経済力が必要だと説く岸は、関東軍が支配する満洲に乗り込み産業発展に邁進、日産コンツェルンの満洲移転という奇手の実現を図る。 が、戦争は泥沼化してゆきーー。 きな臭い時代にこそ、文官の役割は重大だ。 マルス(武の神)ではなく、ミネルヴァ(文の神)こそが先頭に立たねばならない。 上巻目次 第一章 男の嫉妬 第二章 真っ白なカンヴァス 第三章 渡満 第四章 大事には金がかかる 第五章 矛盾の大陸 第六章 官僚から政治家へ 第七章 政変、また政変 第八章 情け無用の闘い 第九章 リターン・マッチ 第十章 フラッシュとモーニング 第十一章 最後通牒 第十二章 戦争指導 第十三章 喧嘩師の血 第十四章 巣鴨プリズン
『涅槃の雪』『まるまるの毬』『ごんたくれ』 時代小説の傑作を手掛けた著者が本領発揮! 人生の上がりだと思っていた隠居生活が、まさか「第二の双六」の始まりだったとは…… これぞ笑って胸に沁みる時代小説! 「いいなあこれ。私、すっかり気に入ってしまった。 (中略)この小説が素晴らしいのは、その理想の老後の風景の奥に、 いちばん大事なことを描いていることだ。」(「本の旅人」2019年4月号より) --北上次郎氏 巣鴨で六代続く糸問屋の嶋屋。店主の徳兵衛は、三十三年の働きに終止符を打ち、還暦を機に隠居生活に入った。人生を双六にたとえれば、隠居は「上がり」のようなもの。だがそのはずが、孫の千代太が隠居家に訪れたことで、予想外に忙しい日々が始まった! 千代太が連れてくる数々の「厄介事」に、徳兵衛はてんてこまいの日々を送るが、思いのほか充実している自分を発見する……。果たして「第二の双六」の上がりとは?
巣鴨プリズンから生還し、政界に蘇った男の激闘ーー。 いまに連なる「昭和」に、何が起きたのか? 真の独立国家再建を目指した政治家・岸を通じて描く、渾身の歴史小説! A級戦犯容疑で投獄されたものの、不起訴処分で巣鴨プリズンから釈放された岸信介。 大国のエゴとエゴがぶつかり合う戦後世界において、岸は文人政治家として、日米安全保障条約の改定や、自主憲法の制定、二大政党制の実現を目指して動き出す。 だがそこには、途方もない困難が立ちはだかる。 アメリカの野望。マスメディアの批判。自宅まで押し寄せるデモ隊。党内外の争い。そして弟・佐藤栄作のもとで勢力を伸ばす田中角栄ーー。 昭和六十二年、満九十歳でこの世を去るまで政治の表裏に関わり、「昭和の妖怪」と呼ばれた男の波乱の生涯! 下巻 目次 第十五章 幽囚の日々 第十六章 鮪は巣鴨にかぎる 第十七章 主権回復 第十八章 大いなる挫折 第十九章 嘘も方便 第二十章 鳩山内閣誕生 第二十一章 両岸と呼ばれて 第二十二章 乃公出でずんば 第二十三章 宰相の座 第二十四章 躓き 第二十五章 昨日の敵 第二十六章 五月十九日 第二十七章 退陣 第二十八章 車夫馬丁の類 第二十九章 昭和の妖怪
ブラック企業を辞め、引きこもっていた青年・大倉多聞が借金のかたに見合いをさせられた相手は忍者だった!忍者一家・藤林家の面々に押し切られ、人助けの何でも屋「忍ビジネス」をはじめることに。許婚の女子高生・杏子の友達や、「立川デブ四天王」の一人・俊さんなど、町の人たちの悩みを解決していくなかで不思議と成長していく多聞。ある日、辞めた会社で、今でも元同僚が耐えていることを知った多聞は以前なら想像もできなかった行動に出る…。
「芋」で領民を救った、希代の名代官!! 井戸平左衛門──大飢饉と銀山の危機を克服した、その偉業は今も島根で語り継がれる。 『超高速! 参勤交代』の著者が贈る、感涙必至の最新長篇。 隠居目前の最後のお役目は、最大の難題だった!! 徳川吉宗の時代──。幕府勘定方に勤める旗本、井戸平左衛門は引退を迎え、隠居生活を楽しみにしていた。隠居後の楽しみは諸国を回り、甘味を満喫すること。だが、隠居届けを出そうとしたその日、あろうことか奉行の大岡忠相から異動を命じられることに──飢饉と悪政に喘ぐ、石見銀山の地にいって欲しいというのだ。自らの能力を誉められ、心が揺れる平左衛門。さらに、将軍が食するという〈嘉祥菓子〉を褒美にちらつかされたのが、とどめとなり、快諾してしまう。だが、江戸から四十二日の旅の果てにたどり着いた石見の土地は、想像を絶する悲惨な状況だった──。
ティンカー・ベルは、ネバーランドのピクシー・ホロウで暮らす、金もの修理の妖精。ある日、ティンクは修理用のだいじなハンマーをなくしてしまいました。ピーター・パンのところに、予備のハンマーを置きわすれているのですが、ウェンディの一件以来、ふたりは仲直りできていません。ハンマーがなければ、修理もうまくいかず、「ティンクは、才能をなくしてしまった。」とうわさされるように…。
ティンカー・ベルは、ネバーランドのピクシー・ホロウで暮らす、金もの修理の妖精。あるとき、フック船長の大砲が、ピクシー・ホロウめがけて飛んできて、ティンクの部屋を直撃し、ホーム・ツリーの中庭に着地しました。大砲の玉をなんとかしてかたづけたいのですが、さすがのティンクも、どうやって動かせばいいのか、ぴったりのアイディアがうかびません…。
「男、仕事、結婚、子ども」のうち、たった三つしか選べないとしたらーー。どんなに強欲と謗られようと、三つとも手に入れたかったーー。50年前、出版社で出会った三人の女たちが半生をかけ、何を代償にしても手に入れようとした〈トリニティ=かけがえのない三つのもの〉とは? かつてなく深くまで抉り出す、現代日本の半世紀を生き抜いた女たちの欲望と祈りの行方。平成掉尾を飾る傑作!
定時の女王は体育会系ブラック企業に勝てるのか!? 大注目のお仕事小説第二弾。絶対に残業しない主義の結衣だったが、なんと管理職になってしまう。新人教育を任されたものの、個性的過ぎる若者たちに翻弄される結衣。そんな折、差別的なCMで炎上中の企業のコンペに参加することに。パワハラ、セクハラのはびこる前時代的で超絶ブラックな社風に、結衣は絶句するが……。