2019年5月発売
新たな拠点であるクランハウスがようやく完成し、本格的にクランの活動を開始するマイン。その一方で、マインたちの華やかな行動を快く思わないクランも存在し、嫌がらせを仕掛けてくることも多い。そんなある日、新たな迷宮を探索していると、迷宮内でこれまでとは異質な強敵と出会ってしまう。マインは最大のピンチを切り抜けられるのか?スキル「カット&ペースト」で成し遂げる英雄伝説、第四弾!
謎のおっさん、相模白部は、突如、異世界の貧乏貴族ミラード家の三男、グレイ・ミラード(8歳)に転生した。ミラード領は外道な義母によって圧政をしいられており、没落の一途をたどっていた。家族からも疎まれる存在であったグレイは、親の監護権が失効する13歳には家を出ていこうと決意。自立に向けて、転生時にもらった特別ボーナス「魔法の設計図」「円環領域」「万能アイテムボックス」「万能転移」と転生前の技術の知識を駆使してひたすら自己研磨を積むが、その非常識な力はやがて異世界を大きく変えていくことに…。
バロネス・オルツィの「隅の老人」、オースティン・フリーマンの「ソーンダイク博士」と並ぶ、あまりにも有名な“シャーロック・ホームズのライバル”。本邦初訳16篇、単行本初収録6篇!初出紙誌の挿絵120点超を収録!著者生前の単行本未収録作品は、すべて初出紙誌から翻訳!初出紙誌と単行本の異同も詳細に記録!シリーズ50篇を全二巻に完全収録!詳細な訳者解説付。
光太郎と孝次郎の兄弟が営む菓子屋「二幸堂」。如才なく得意先を開拓する美男の兄と、不器用だが才ある弟の作る菓子は、江戸深川にしっかりと根を下ろしはじめたー。王子のせせらぎのような水羊羹「壬」、生姜の風味爽やかな「夕凪」、香ばしさと舌触りが絶妙な粟饅頭「日向」、瑞兆を映す祝い菓子「冬虹」…。-孝次郎の作るとびきりの菓子が、縁を言祝ぎ、幸いを呼ぶー。江戸の菓子屋を舞台に描かれる、極上の甘味と人情と、ままならぬ恋。兄弟の絆と人々の温かさに涙零れる珠玉の時代小説、待望の第二弾!
愛妻を亡くし、ケンブリッジの図書館を定年退職したばかりのわたしのもとへ、ある日一通の奇妙なメールが届く。添付されていたフォルダには、突然失踪した姉をさがす男の手記と、その女性に飼われていた猫に関する信じがたい情報がおさめられていた。猫は人間の言葉をしゃべり、血も凍るような過去を語っていたー。わたしは好奇心に駆られて、真偽を確かめようと調査にのりだす。予測不可能な恐ろしい事態に巻きこまれるとも知らずに…。ミステリ、ホラー、文学への愛がたっぷり詰めこまれた、不死の猫をめぐる不思議でブラックな物語!
人間の記憶をレコーディングし、他人にもわかるよう翻訳する技術を生みだした会社・九龍。創業者の不二が病に倒れてからも事業を拡大し続けていたが、記憶データをめぐって起きたいくつかの事件により、世間から非難と疑いの目が向けられていた。九龍に所属する記憶翻訳者の珊瑚は、恩師の不二と大切な居場所である九龍を守るため、事件の真相を探ろうとするが…。デビュー作『風牙』に連なる中編集。
私立探偵エルヴィス・コールは、ある母親から、最近妙に金回りがいい息子タイソンのことを調査してほしいという依頼を受ける。どうやら少年は仲間とともに裕福な家からの窃盗を繰り返しているらしい。警察より先に身柄を確保し、自首させたいという母親。だが、コールの先をいくように、何者かが少年の仲間を殺していた。そして少年の身にも…。『容疑者』『約束』に続く第3弾。
わたしにはわかっている、カッコウがそっと三度鳴きさえすれば、すぐにも彼に逢えるのだ…“彼”を探して彷徨う女の心象風景を超現実的な手法で描く表題作。毎夜、部屋に飛び込んできて乱暴狼藉をはたらく隣の老婆の目的とは…「刺繍靴および袁四ばあさんの煩悩」ほか、夢の不思議さを綴る夜の語り手、残雪の初期短篇全9篇に、訳者による作家論「残雪ー夜の語り手」を併録。
ミッドウェー攻略と米空母撃滅を託された南雲機動部隊と、その侵攻阻止を目論む米太平洋艦隊が激突。南雲部隊はヨークタウンを撃破するも空母三隻を失い、壊滅の危機が迫る。しかし、ドイツから購入した3隻の護衛艦がその危機を救った…。米豪連絡線の死守を図る米軍は対日反攻計画「望楼作戦」を発動。ソロモン諸島で本格的な滑走路が建設できる唯一の場所、ガダルカナル島の確保を目指す。原住民の協力も得て滑走路を建設した日本軍は、陸海軍の奮闘で米軍の侵攻を阻止するが、今また連合軍の反撃が開始されようとしていた…。
「様ざまに理解し合える女性たちと出会ってきた…。そういう人の何人かが一緒になってモデルを構成して、私の小説に登場している」。ノーベル文学賞作家が描く誇り高き女性たち。
弥生時代、登美毘古が大王に即位して二十年、泰平の世が続いていたある日、実弟・安日彦が変わり果てた姿となり戻ってきた。その夜、矢の雨が長髄の邑を覆い、村人を襲った。敵は「天孫」を称する二十歳の御真木だった。大陸を祖国とする御真木は、この地を征伐し、新たな国を創ろうと殺戮を繰り返していた。登美毘古には一人娘がいた。その名は翡翠命、十五歳。薬師である老人・左慈と共に山奥で暮らす。御真木の悪辣ぶりは隠れ里まで届き、翡翠命は自らの宿命を受け入れ、御真木と対峙する。新しい国王になるため、古い王家の血を絶やすべく、自らの力を過信し殺戮を繰り返す男と、己の弱さを知るが故に弱き者を救い、均しく包摂する少女。王を巡る壮大な物語が今、始まる。
八歳で逝去した第七代将軍徳川家継の骸が増上寺に納められてから二十年。その存在すら忘れられた世に、岡崎継次郎と名を変えた家継の姿があった。千代田城内で執拗に迫りくる暗殺の謀から逃れた彼は、葵の紋が彫られた名刀を手に、徳川の世を乱す悪漢どもに対峙する!
悪意に敏感なレンと善意を信じるラン。捨て子だった中学3年生の双子は正反対の性格に成長するも、鋭い推理力を発揮して道然寺に持ち込まれる謎を次々に解決してきた。夏休みの直前に、熊本地震の被害から逃れてきた少年。彼が引き起こす事件に、2人はどう向き合うのか。
友だちはいますか?自分がちっぽけに思えることがありますか?-つらさ、寂しさと上手に付き合う方法教えます。“こころ”は扱いにくくて、でもあなたがあなたであることの証でもあるのです。個人心理学の創始者・アドラーの名著をまんが化。お互いを信じられない、絆がなくなってしまいそうな、ある家族の再生の物語。
転がり込んできたちひろとの同居が始まるも、朝倉の妻・遙香に高校入学準備を整えてもらうほど保護者役はイマイチな二宮。そんなぎこちない暮らしにも形のようなものができ始めた矢先、常連客である「教授」の周辺に不穏な影が…。一方、二宮が元捜査一課の刑事だということが客にばれ、今度は強盗殺人事件の捜査に関わることに!?新宿の片隅に佇む立ち飲み屋「二宮」は今宵も主の本意と違う方向に営業中ー…。
別れはね、すべきときに、しなくてはいけないんですよー。関わる人に不幸を招く疫病神体質で、大学進学を機に親戚宅を出た譲吉。だが上京当日に下宿は燃え、再会した幼馴染のすず子の家は突風で半壊してしまう。途方に暮れる譲吉が紹介されたのは作家・七雲静宅。出入りする小学生の舞人は静の兄だというし、副業の薬処の客は人じゃない。譲吉を招き入れたのは「不幸を呼び込んで静を死なせてほしい」からー!?