小説むすび | 2020年10月発売

2020年10月発売

現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 1現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 1

「北海道開拓銀行を買収するわ」 2008年9月15日、リーマンショック勃発。 ある女性もまた時代の敗者となりーー現代を舞台にした乙女ゲームの悪役令嬢・桂華院瑠奈に転生!? 時はバブル崩壊後の金融機関連鎖破綻前。 少し違う歴史を歩んだ世界で過ごす瑠奈は、大学進学に悩むメイドをきっかけに桂華グループの財政状況を知る。 このままでは破滅の一途を辿るばかり。 身内を救うべく執事の橘と向かった極東銀行で一条支店長を巻き込み、瑠奈は前世の知識を元にハイテク関連の投資を行う。 そうして得た莫大な利益で、これからの生活に安堵したのもつかの間ーー。 「助けてください。お嬢様」 北海道開拓銀行に勤める銀行員の土下座から訪れた日本経済最大の試練ーー不良債権による連鎖破綻の悪夢が襲いかかる。 「ならば、手は一つしかないわ」 報われないかつての『時代』の流れに抗うため、瑠奈が打つ起死回生の一手とは……!? 「小説家になろう」発、現代悪役令嬢日本再生譚!

猫だってアイテムを収集すれば最強になれます!2猫だってアイテムを収集すれば最強になれます!2

決ままな異世界猫ライフを送る、最強の『猫』に訪れた最強のピンチ! アイテムを集めることでステータスボーナスが得られるスキル【収集家】を駆使し、時々戦い、よく食べ、好きに眠る。 そんな気ままな猫ライフを、一匹の『猫』は満喫していた。 それは、町を恐怖で支配していた魔族・ジェンスを退けてようやくつかみ取った『猫』の念願。 だがその穏やかな日々は、ある人物の登場により急展開を迎える。 その人物とは、「杖の勇者」であるアザリアその人(猫好き)。 黄金の勇者と接触するためにやってきたアザリアなのだが、当然『猫』にも目をつけて、ことあるごとにモフるは抱きしめるはの好き好きオーラ大放出。 さらには、アザリアを追ってアドレアスなる魔王も登場したことにより、『猫』はいまだかつてないピンチを迎えることになるようで……? 昔の人は言いました「かわいいは最強」。 なら、「かわいくて最強なら史上最強」! 猫一匹のアイテム収集物語。第2幕!

不死者の弟子 2 〜邪神の不興を買って奈落に落とされた俺の英雄譚〜不死者の弟子 2 〜邪神の不興を買って奈落に落とされた俺の英雄譚〜

最強の旅人、魔法都市へ! 青年・カナタは神の遣いにより、異世界『ロークロア』の地下迷宮《地獄の穴》へと送られてしまう。 しかし、そこで出会った不死の少女・ルナエールとの修行によって、異世界で生き延びる力を得たカナタは、都市アーロブルクを襲う脅威《邪神官ノーツ》を撃破した。 不意の強敵との遭遇に備え、パーティー全体の戦力向上が必要だと判断したカナタは、新たな旅の目的を「レベル上げのための霊薬作り」とすることに。 材料調達のため、錬金術で名高い魔法都市マナラークへ向かうカナタたち。 そこでカナタが得た情報は、蜘蛛の魔物・ラーニョが大量発生しているというものだった。 《モンスターパレード》すらも超える規模の異常発生が示唆するのは、魔王誕生の兆しでーー!? 無自覚なままに最強になってしまった青年が、不死の少女と英雄に至るファンタジー! 一方、不死の少女・ルナエールは《地獄の穴》を抜け出し、こっそりとカナタの後をつけていた。

ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する 1ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する 1

過去の人生で得たスキルを思いっきり発揮します! 「リーシェ! 僕は貴様との婚約を破棄する!!」 「はい、分かりました」「えっ」 20歳で命を落としては婚約破棄の瞬間にループしてしまう公爵令嬢リーシェの人生は、7回目を迎えていた。 過去の人生、商人や薬師、騎士などの生き方を満喫してきたけど、今度の人生こそ長生きしてごろごろしたい! 決意して飛び出そうとしたところ、とてつもない美丈夫とぶつかってしまう。 その男性は、数年後に戦争を引き起こし、リーシェが死んでしまう要因を作り出した皇太子アルノルトだった!? さらに、騎士人生で培った立ち振る舞いを気に入られたのか、彼から結婚を申し込まれてーー!? 自分の死の原因であるアルノルトを探るため、リーシェは求婚を了承する。 ごろごろしたい決意とは裏腹に、過去の人生で得た経験を発揮し注目を浴びていくリーシェは、果たして7回目の人生を生き残れるのか……!?

この星の絵の具この星の絵の具

「アイ・インバイティッド・ユー……わかるか、マサァト、きみをゲントに呼んだのはきみがかつてやったことが理由ではない。きみがやろうとしていることのためなのだ」。 伝説のキュレーター、ヤン・フートに招かれ、小林はベルギー・ゲントの地に降り立った。 なにもわからず飛び込んだのは、国際的なアートシーンのど真ん中。世界的なアートピープルやアーティストらが交差する開かれた世界で、小林は、ダーフハース通り52番地にスタジオを構え、新たな作品制作にとりかかる。 ゲントの光は芸術家としての眼を開かせ、啓示にも似た直感を得た小林は、やがてオリジナルな絵画スタイルを獲得する。そして、新しいミューズとの出会い……。 異国の地での挫折や成功を経て、自身の芸術を追い求める姿を自伝小説の形式で語るビルドゥングスロマン3部作の第2作。 一 屋根なし館長 一九九六年   ヤン・フート   ダーフハース通り五二番地   ヨーロッパだあ! 画材屋シュライパー   第一夜 二 マサァト、きみをゲントに呼んだのは……   第二三回サンパウロ・ビエンナーレ   画のフレームが軋む音   アートってなに?   夜空に描きながら 三 床置きの絵画   収蔵庫の展覧会ーーオープニング   浦島太郎のスーツケース 四 引っ越し 一九九七年   美術館の工事(アンダー・コンストラクション) 五 画の始め方   イメージとストラクチャー   見たことのない支持体   ピーター・パウル・ルーベンス   フランダースの犬   焔(ほのお)、キリスト降架、ダイヤモンド   Unnamed #7 六 クレサンキャンバス#二九 一九九八年 七 現実の光ーーベートーベンの交響曲第九合唱 一九九九年   ボクシング 八 両眼を開けて!   夏の詩   馬小屋   牧場の女、三本のビーム   ルーカスの絵の具、夏の天気   お産   フレーミング 九 修道院ホテル(ポルトアケル・モナストリウム・ホテル)--宮城県美術館プロローグ 十 境界を超えてーーOver the Edges 二〇〇〇年   見張り塔(ウォッチタワー)   距離ってなに?   失敗 十一 イタリア    A Casa Di │「 〜の家に」    キュリー夫人 十二 藁の上の絵画    ホワイトキューブに光あれ! 十三 S.M.A.K. の個展「A Son of Painting」 二〇〇一年    二度と同じにならない!    オープニングデイ    狂ったパーティー 十四 先立未来(せんりつみらい)│Future Perfect      ナイン・イレブン    ライトニング    秋の歌、静香へ 十五 画の完成の仕方 二〇〇二年    画はどこにある? 十六 新世界 二〇〇三年    この星のモデル    初めてのヌードペインティング 図版

きのうのオレンジきのうのオレンジ

出版社

集英社

発売日

2020年10月26日 発売

「弱音を吐かない人は、いつだってひとりで闘っている」 がん宣告を受けた<彼>と、彼を支える<家族>の物語。 心揺さぶられる感動長編。 三十三歳の遼賀が受けた胃癌宣告。どうして自分が……涙が溢れてきて、恐怖で震えが止まらない。その時、郷里の岡山にいる弟の恭平から荷物が届く。入っていたのは、十五歳の頃、恭平と山で遭難した時に履いていたオレンジ色の登山靴。それを見た遼賀は思い出す。あの日のおれは、生きるために吹雪の中を進んでいったのだ。逃げ出したいなんて、一度たりとも思わなかったーー。 【著者略歴】 藤岡陽子(ふじおか・ようこ) 1971年京都府生まれ。同志社大学文学部卒業。報知新聞社を経て、タンザニア・ダルエスサラーム大学留学。慈恵看護専門学校卒業。2006年「結い言」が、宮本輝氏選考の北日本文学賞の選奨を受ける。09年『いつまでも白い羽根』でデビュー。著書に『手のひらの音符』『晴れたらいいね』『おしょりん』『満天のゴール』『跳べ、暁!』などがある。現在は、京都の脳外科クリニックに勤めている。

バグダードのフランケンシュタインバグダードのフランケンシュタイン

<中東×ディストピア×SF小説> 連日自爆テロの続く2005年のバグダード。古物商ハーディーは町で拾ってきた遺体のパーツを縫い繋ぎ、一人分の遺体を作り上げた。しかし翌朝遺体は忽然と消え、代わりに奇怪な殺人事件が次々と起こるようになる。そして恐怖に慄くハーディーのもとへ、ある夜「彼」が現れた。自らの創造主を殺しにーー 不安と諦念、裏切りと奸計、喜びと哀しみ、すべてが混沌と化した街で、いったい何を正義と呼べるだろう? 国家と社会を痛烈に皮肉る、衝撃のエンタテインメント群像劇。 各国で数々の賞を受賞! アラブ小説国際賞受賞(アラビア語版原書) イマジネール大賞外国語部門受賞(フランス語版) キッチーズ賞 金の触手部門受賞(英語版) ブッカー国際賞最終候補(英語版) アーサー・C・クラーク賞最終候補(英語版) 【著者略歴】 アフマド・サアダーウィー イラクの小説家、詩人、脚本家、ドキュメンタリー映画監督。2009年、39歳以下の優れたアラビア語の作家39人を選出する「ベイルート39」に選ばれる。2014年に『バグダードのフランケンシュタイン』で、イラクの作家としてはじめてアラブ小説国際賞を受賞。本書は30か国で版権が取得され、英語版がブッカー国際賞およびアーサー・C・クラーク賞の最終候補となった。現在バグダード在住。 【訳者略歴】 柳谷あゆみ (やなぎや・あゆみ) 1972年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。公益財団法人東洋文庫研究員、上智大学アジア文化研究所共同研究員。アラビア語翻訳者、歌人。 歌集『ダマスカスへ行く 前・後・途中』にて第5回日本短歌協会賞を受賞。 訳書にザカリーヤー・ターミル『酸っぱいブドウ/はりねずみ』(白水社エクス・リブリス)、サマル・ヤズベク『無の国の門 引き裂かれた祖国シリアへの旅』(白水社)など。 【英語版タイトル】 FRANKENSTEIN IN BAGHDAD

小説 牡丹灯籠小説 牡丹灯籠

こいつらの誰からもつきまとわれたくない ---- 柳家喬太郎 『 貴方がまたいらしてくださらなければ、私はきっと、死んでしまいますよ 』 浪人の荻原新三郎は、旗本飯島平左衛門の娘、お露と知り合って惹かれあうが、会えない日々が続き、ついには、お露は恋焦がれ死に、女中のお米も亡くなってしまった。 それから夜ごと、新三郎のもとに通ってくるお米とお露の幽霊。 経と如来像、札を授けられた新三郎はお露から身を守れたかのように見えたが、下働きの伴蔵の手引きにより、新三郎はお露に取り殺されてしまう。 しかし、そこには複雑な因縁と企てがあったのだーー 【 怪談と仇討ちの物語を捕物帖として再構築するシリーズ第2弾! 】 第1弾の「真景累ヶ淵」に続く三遊亭円朝の代表的作品でもある「牡丹灯籠」を近代文学研究家で作家の大橋崇行が小説化。 「お岩の四谷怪談」「お菊の皿屋敷」「お露の牡丹灯籠」と三大怪談の一つに数えられる本作であるが、実は怪談として語られているのは、前半の一部を切り抜いたもの。 本来の姿は愛憎と、主君の仇討ちにいたる複雑に入り組む物語である。本書では「牡丹灯籠」全体を余すことなく小説化している。 実力派落語家の柳家喬太郎が監修。 ◆ 著者について 大橋崇行(おおはし たかゆき) 新潟県生まれ。作家、文芸評論家、東海学園大学人文学部准教授。20年に『遥かに届くきみの聲』にて第1回双葉社ルーキー大賞を受賞。 ほかに『司書のお仕事 お探しの本は何ですか?』(勉誠社)、『ライトノベルから見た少女/少年小説史』(笠間書院)、『言語と思想の言説』(笠間書院)、 『小説の生存戦略 ライトノベル・メディア・ジェンダー』(共編著、青弓社)など小説、評論など多数。 【 小説 古典落語 順次刊行予定 】  第1冊『小説 真景累ヶ淵』(奥山景布子/監修 古今亭菊之丞)  第2冊『小説 牡丹灯籠』(大橋崇行/監修 柳家喬太郎)   **本書  第3冊『小説 らくだ』(並木飛暁/監修 桂文治)  第4冊『小説 西海屋騒動』(谷津矢車/監修 柳亭左龍)  第5冊『小説 品川心中』(坂井希久子/監修 柳家喬太郎)

山の花環 小宇宙の光山の花環 小宇宙の光

低き丘でも高みに立たば、 下の者より見ゆるは道理、 われもみなより多く見ゆべしーー 幸せにして、また不幸なり。 イスラム教改宗者の討伐という歴史的事件を材に、民衆の「哀しき人間の運命」を綴った、セルビア「第二の聖書」と目される一大詩篇『山の花環』。宇宙創造、人間の堕落と魂の救済を詠う『小宇宙の光』。セルビア文学の金字塔となった、ニェゴシュを代表する二大叙事詩。 ……ニェゴシュの文学は、吟遊詩人の伝える伝承の「コソボ史観」に尽きるものではない。ニェゴシュの詩人としての偉大さは、そうした民族叙事詩の世界を乗り越えて、「哀しき人間(ひと)の運命(さだめ)」を追求したことにある。『小宇宙の光』では、その主題が形而上的なレベルで扱われているが、そこに現実世界で主教、君主、そして人間として苦悩するニェゴシュの魂を読むことができる。『山の花環』の登場人物たちはかなり理念化されているが、ダニロ主教の悩みや恐れは、ニェゴシュの心の深奥を映し出している。──「訳者解題」より

イェレナ、いない女 他十三篇イェレナ、いない女 他十三篇

目にするものはすべて詩であり、手に触れるものはすべて痛みである。 不正義、不条理に満ちた世界で人びとはいかに生きるか。 歴史に翻弄される民族を見つめ、人類の希望を「橋」の 詩学として語り続けたノーベル文学賞作家アンドリッチ── 「橋」、短編小説八篇、散文詩『エクス・ポント(黒海より)』 と「不安」、エッセイ三篇を収録した精選作品集。 歴史の不条理を、若きアンドリッチは身をもって体験した。第一次大戦中の思想犯としての獄中生活は、戦争という外的世界を凝視させると同時に、「幽閉された者」の精神的な内的世界へと作家を招き入れる。歴史と魂の問題は、作家の生涯を通じて、詩学を支える二本の柱となった。この詩学の魅力は、新現実主義と形而上主義の両面を持ちあわせ、見える世界と見えない世界を結び合わせる力にある。集団と自我、天と地、魂と肉体、異なる二つのものを引き裂くもの、繫ぎ合わせるものに、作家は光をあてる。アンドリッチの問いかけは、人はどう生きるべきかではなく、人々はどう生きるかという人類的な問題である。──「訳者解題」より

このエントリーをはてなブックマークに追加
TOP