2020年10月発売
大ベストセラー『君の膵臓をたべたい』の著者による、初めての恋愛長篇! 退屈な日常に絶望する高校生のカヤの前に現れた、まばゆい光。それは爪と目しか見えない異世界の少女との出会いだった。真夜中の邂逅を重ねるうち、互いの世界に不思議なシンクロがあることに気づき、二人は実験を始めるーー。最注目の著者が描く、魂を焦がす恋の物語。小説×音楽の境界を超える、新感覚コラボ!
誰かを救う、殺しであれーー 最強で最高の“殺し屋ミステリ"誕生! ! 2019年、表参道。咲子の前に優雅な身のこなしの美青年が現れた。「僕は殺し屋です。11年前にあなたのご両親と妹を死なせた犯人の殺害を承りました」--驚く咲子に、久遠(くどう)と名乗るその男は、自分たちが“家業"として受け継いできたルールを語りはじめた。 1、依頼人には必ず会うこと 2、できるだけ苦しませずに殺すこと 3、相手が絶命するまでその目を覗き続けること そして…… 5つの時代をつなぐ、5組の優しい殺し屋たちが見守った殺意と命の物語。 圧倒的なスケールと、あざやかな筆致があなたの感情を揺さぶる、 まったく新しいミステリ! 装画/Re
耳を澄ませていよう。地球の奥底で、大切な何かが静かに降り積もる音にーー。不愛想で手際が悪いーー。コンビニのベトナム人店員グエンが、就活連敗中の理系大学生、堀川に見せた真の姿とは(「八月の銀の雪」)。会社を辞め、一人旅をしていた辰朗は、凧を揚げる初老の男に出会う。その父親が太平洋戦争に従軍した気象技術者だったことを知り……(「十万年の西風」)。科学の揺るぎない真実が、傷ついた心に希望の灯りをともす全5篇。
「芸能の刃で上様のお心と斬り結びたくあります」。純白の死装束をまとった美少年が、信長を前に舞い始めた。信長の前に現れた、華奢な踊り手・加賀邦ノ介。妖にも似た魅力をもつ邦ノ介に、信長を慕う森“乱”成利の心はかき乱される。その胸中を察した明智光秀は、森乱にある取引を持ちかけるが……。信長、千宗易、家康ら戦国の猛者に対峙し、歴史を動かした流浪の芸能者の正体とは。時代小説界随一のスリルを誇る著者の最高傑作!
中国文学の“いま"を伝える新しい文芸シリーズが、この秋刊行!!「シリーズ現代中国文学」は、現代中国の有名作家や詩人の作品を多数収録した新しい文芸シリーズです。散文・短編小説・詩の全3冊のうち、「短編小説」を収録したのが『時間の河』です。読みやすく洗練された日本語訳で コーヒー片手に楽しく読めます。 鮑十 ?阿芳のこと/陳崇正 碧河故事/陳再見 小さな町に帰る/トウ一光 深?の馬と蝶/皮佳佳 庭前の芭蕉/王十月 プレス機/王威廉 塩の花/熊育群 春、十二本の河/張梅 この町の空/訳者あとがき 齋藤晴彦
カナダ、マニトバ州北部の凍て付く自然。母親と従妹と暮らす14歳のノアが、地図製作者の父親が持ち帰った短波ラジオで最初に聞いたのは、親友ペリーが割れた氷から一輪車ごと湖に落ちたという報せだった。死んだペリーの両親の村で次の夏も過ごすと決めたノア、村には先住民クリーの人びと、罠猟師、宣教師、そして行方不明の父親までが……。物語は後半、大都会トロントの映画館〈ノーザン・ライツ〉に舞台を移し、そこでノアと家族は思いもかけぬ出会いを経験する。 デヴィッド・ボウイが「人生を変えた100冊」に選んだ長編小説『バード・アーティスト』の作者ハワード・ノーマン。そのデビュー作『ノーザン・ライツ』は、出版されるや称賛を受け全米図書賞候補となった。 「とても好きな本だ。やさしく、おかしく、ミステリアスで、真実に満ちていて、それゆえに美しい」(『遥かな海亀の島』のピーター・マシーセン)「おかしく、かなしく、やさしく、果敢である……初雪が降った野についた、最初の足跡のような本」(『闇の左手』のアーシュラ・K・ル=グウィン)。 1950年代後半の少年の心と成長を描いて切々と胸に迫る、この小説を読んだ者の心には、オーロラの光が残ることだろう。 第一章 一輪車 第二章 パドゥオラ・レイク 第三章 カワウソの少女に誘惑された説教師 第四章 見えないものをたしかめる 第五章 ひとりのオーケストラ 第六章 いとこの手紙 第七章 〈ノーザン・ライツ〉 第八章 池の上を無線の声が滑る 2001年ピカドール版への序文 訳者あとがき
新渡戸が創設した札幌の夜学校。教えを心底ふかく宿す老女がつぶやく気象通報には…(『札幌遠友夜学校』)。稲造やその父・十次郎、祖父・伝たちの事績を、新渡戸につながる人たちが現代に受け継ぐ思い(『鞍出山の桜』)。愛媛県西予市の教会に残る署名のない新渡戸の扁額。戦時下の軍部批判発言とともにその真偽を探る(『新渡戸博士の扁額』)
202X年、午前零時30分、中国東海艦隊寧波基地から、一隻の潜水艦が出航した。第一報を聞いた防衛省は、すぐに海上自衛隊の対潜哨戒機を放ち、同日午後、日中中間線を日本側に侵入する元級潜水艦を発見する。一方、永田町の首相官邸には、尖閣諸島接続水域に中国海警局の公船と漁船が碇泊中との報せが入る。そんな中、侵入した中国潜水艦が尖閣諸島の沖合で急浮上。近くを航行していた日本の小型漁船を沈没させてしまう。一触即発の尖閣諸島近海。専守防衛の日本は領海侵犯する中国海軍を阻止できるのか!?日中開戦の危機が迫る中、日本はついに行動を起こすのだが…。
やっぱりあなたが私を見つけてくれたーー。1巻発売後、即重版!コミカライズ好評連載中!眼福ギルドファンタジー第5弾!
初速好調・無自覚無双ファンタジー早くも第2巻!コミカライズ2020年10月より連載開始!
仮想現実“アナザー・フロンティア・オンライン”で、クラン戦争を3回勝ち抜き、優勝を目指すハヤト達。相も変わらず癖の強い仲間に振り回されながらも、生産系スキルを駆使して戦力強化を図る日々を過ごしていた。その折、魔王から魔剣修理の依頼が届きーこれがトラブルの始まりだった!対人恐怖症の魔王は一切喋ってくれないわ、拠点に勇者が乗り込んでくるわ、ハヤトは一撃で倒されるわで、大騒動に!!「俺を巻き込まないでくれ」ゲームの運営と思しきNPCまで現れて、悩みごとが次々増えていく。こんな調子でハヤトは賞金獲得できるのか!?テイマー、シスターと新キャラ続々登場!訳ありどものVRMMOファンタジー第2弾!!
憧れのアニメキャラを目指してVRMMOを始めた「弓使い」レンジ。物真似でランキングへと躍りでた彼は「目立ちすぎ」に悩んでいた。とはいえ、レンジはキャラへ似せた激レア装備集めに、全種類の精霊をGETと、欲望のままに突っ走るのを止められない。そんなある日、彼は姉にクランへと強引に加入させられてしまう。幽霊メンバーとして、目立たないようにと努めるのだが…。参加した交流会が、未攻略のボスクエストという落とし穴が待ち受ける。「しんがりは俺に任せてもらおうか!!(何言っちゃってるの俺ー!?)」キャラになりきりすぎて暴走まっしぐら!果たして、本気のレンジを見たクランメンバーの反応は?夢見がち弓使いのスピード成り上がりVRMMOゲームファンタジー第2弾!
新しい出会いが待つ春先。人と獣人の共生を願う次期ウォルガード国王ルードは焦っていた。大好きな婚約者が難病「魔力酔い」にかかってしまったのだ。彼は唯一の治療の手掛かりー彼女の父親の言葉を頼りに「海底王国」を目指す。だが、命からがら王国へ辿り着くも巨大なタコの魔獣によって閉じ込められてしまう!絶海で母の助けがない上、相手は言葉の一切通じない難敵。さらには、どんどん空気もなくなり…海底王国のみんなが極限状態に陥る。それでも、ルードは「料理」の神髄へと向き合い、活路を見出す!海底国家で厄介な魔獣をおいしく退治!?もふもふグルメファンタジー第5弾!!
70歳の夏川秋代は、夫を亡くして公団住宅にひとり暮らし。ある日、「(長女の巴と)家族になろうとしている」と語る若い男が突然やって来た。戸惑う秋代をよそに家に上がり込む謎めいた男。彼は本当に娘の婚約者なのか、それとも新手の詐欺なのかーー。 秋代には実は、長女だけでなく、二人の息子にも男の来訪について相談できない理由があった。アメリカで未婚のまま娘を産んだ長女、男らしさの抑圧に悩み在日韓国人のパートナーとうまくいかない長男、借金を重ねて妻子に出て行かれた次男……こじれた家族の関係は修復できるのか。 現代文学の最前線を走る作家が、家族のあり方や人々のつながり方を問う渾身の長編。
「小沢長官と『鳥海』が助かっただけではない。我々は、歴史的な瞬間に立ち会ったことになる」 長年、列国の海軍において「航空機と戦艦はどちらが強いか」という論争が戦わされてきた。その決着が、たった今ついた。 洋上で作戦行動中の戦艦に、航空機が打ち勝ったのだ。 航空機による攻撃は、英国海軍最新鋭艦「プリンス・オブ・ウェールズ」を沈没せしめ、南遣艦隊は窮地から脱したかに見えた。しかし米太平洋艦隊の主力部隊が近づきつつある。勝敗の行方はまだつかないーー
●カフカなど海外文学の影響を受けて、夢と現実、常識と非常識、正気と狂気、さらには生と死の境界を超越して人の世の不確実性を描き、そのあたらしさと実験性をもって、中国文壇で「先鋒派」と呼ばれた余華。ノーベル文学賞の候補として常にその名が挙げられる余華の、先鋒派時代の最後を締めくくる作品にして、はじめての長篇。ファンのあいだで長く邦訳が待たれていた幻の名作。 ●(帯:推薦文より)善人がひとりも出てこないのに、しみじみ泣けるのはなぜだろう。残酷なのにあたたかい。余華の語りは名人芸だ。(by中島京子) ●(翻訳者の解説より)キーワードは「回想」「虚構」「記憶」「過去」だろうか。虚構の人物に作者の魂が乗り移り、時間と空間を超越したところに不思議なリアリティーが生まれた。それが読者の心に響くから、この長篇第一作に支持が集まるのだろう。(by飯塚 容) ● (中国国内の論評より) すぐれた「心の自伝」である『雨に呼ぶ声』は、虚心坦懐に幼年時代の怪しい行動と心の秘密をすべて記述している。これは、とても正直な人生の告白である。初めての戦慄、拙劣な欲望、身の置きどころを失った少年、奇妙な幻想、拒絶できない恐怖、理由のない罪悪感……狂乱に満ちた少年の心理が余すところなく描かれている(by陳 暁明) ●(物語の概要)1960〜70年代の中国。主人公の幼児期から青年期までの記憶を辿る物語。 主人公 孫光林(スン・グアンリン) は南門(ナンメン)という貧しい村に三人兄弟の次男として生まれ、六歳で、町に住む子どものいない夫婦のもとへ養子に出される。幼少期を町で過ごし、十二歳のとき、養父の死によってふたたび村に戻ってくるが、この間の不在が、彼を実家の家族から孤立させてしまう。そのため、主人公は、思春期を孤独で内省的な少年として過ごし、成長していくことになる。 全編、主人公のモノローグ。綾なす糸のようにとりとめなく記憶の表出を交錯させつつ、物語は秩序なく紡がれていく。周囲の人々が繰り広げるなまなましい憎悪、暴力、嫉妬、性愛……。主人公自身の幼児期の記憶、性の目覚め、自分につながる家族の歴史……。 プリミティブで、情動のままに生きるエネルギッシュな周囲の人々。それらが巻き起こす、ろくでもなく、凄絶で、真摯で、ときにばかばかしく、哀れで、ユーモラスで、そして愛すべき事件の数々。ある人はあっけなく、ある人はしぶとく死んでいく。まさにそれが人生であるというかのように。 第一章 南門/婚礼/死/出生 第二章 友情/戦慄/蘇宇の死/年下の友人 第三章 はるか昔/残り少ない命/消失/父を打ち負かした祖父 第四章 威嚇/放棄/無実の罪/南門に帰る 『雨に呼ふ声』日本語版刊行によせて 余 華 解説 飯塚 容
幻想の世界と現実の世界を自由に行き来できる、世界でも希有な作家だった。 ーー南山 宏(作家・元SFマガジン編集長) この人が歩んできた道の果てに、今の日本SFの輝きがある。 ーー池澤春菜(声優・SF愛好家) 日本SF第一世代として活躍した眉村卓が晩年の病床で書き継いでいた遺作。SF黎明期に起こったこと、そして未来はどうなるのかーー 今から60年以上前、大学を卒業して会社員となった浦上映生は文芸の道を志し、SF同人誌「原始惑星」や創刊されたばかりの「月刊SF」に作品を投稿し始めた。サラリーマン生活を続け、大阪と東京を行き来しての執筆生活はどのように続いていったのか。 晩年の彼が闘病しつつ創作に向き合う日常や、病床で見る幻想や作中作を縦横無尽に交えながら、最期に至った“この世界の真実”とは。 これぞ最後の「眉村ワールド」!
城塞都市でいま凄惨な戦いが幕を開ける…… 帝国の西方領、城砦都市グランデンで交換留学生としての生活を続けるテオドールたち。 そんなある日、戦時中の祖国を憂えて時々うわの空になるロカを元気づけようと、シャウラとリズは、サプライズで彼女の誕生祭を開こうと計画する。 その一方、楽しげな日常のウラでは、西方で相次ぐ神殿襲撃事件のためグランデン軍部に緊張が走っていた。襲撃犯の正体はもちろんその思惑すらわからないままに4つの神殿が破壊され、残る神殿はあと2つ。 そんな中、テオドールは西方で空間に歪みが生じていることに気づく。この現象は間違いなく人為的に引き起こされるもの……。 時を同じくして、北方の地から夥しい数の死者の群れがグランデンへと迫っていた。いち早くそれを察知したクロード・デュラス将軍は城塞都市の防衛に当たるのだが……。 ついに正体を現す神殿襲撃犯。城塞都市へと押し寄せる死者の大群。死者の怨嗟の声が響き渡る街中で繰り広げられる数多の死闘。城塞都市グランデン編はいよいよ佳境へ! ドラマCDに続いて、コミカライズ連載もスタート! ますますの盛り上がりを見せる世界最強の魔王の学園ライフ第4弾!
企みの街。ランベールの正義が闇を断つ! 聖都ハインスティアの死闘にて『笛吹き悪魔』の狙いが国家転覆であることを知ったランベールは王都へと向かう途中、とある酒場で魔銀の高騰の噂を聞く。 その陰に『笛吹き悪魔』の謀りの匂いを感じたランベールは予定を変え、パーシリス伯爵領へ向かうのであった。 その土地には無法者たちが集う暗黒街があるらしく、その首魁『首無し魔女』の情報を得たランベールは自身の正義のため、調査に向かう。 そして、そこで開催される裏闘技場での闘い。 果たして、そこには聖都ハインスティアで撃ちもらした『血霧の騎士』の姿もありーー。