2020年1月発売
“ゴースト”と名付けられた謎の戦闘機は、中国が開発した無人ステルス戦闘機“暗剣”だと判明した。未だにこの機体を墜とせない日米軍は、“暗剣”の出撃基地を特定し、まるごと潰す作戦を打ち立てる。一方、いよいよ海口市攻略にかかった海兵隊と陸自水機団は、土門陸将補とデレク陸軍中将の指揮のもと、ハワイからの因縁が続く林剛大佐率いる解放軍との戦闘を開始した。地の利と身軽さで勝る解放軍が都市ゲリラ戦を仕掛け、この戦法を熟知する“サイレント・コア”原田小隊がそれを潰す。大陸上陸一歩手前で行われる、この戦いの行方はー?
平凡な小学校教員・簡阿淘は、突然、特務警察によって「政治犯」として逮捕され、非公開の密室裁判を経て投獄される。簡阿淘の波乱に満ちた半生を通じて、戒厳令下の台湾の人々の日常生活や社会的・政治的苦悩を鮮やかに描き出し、二二八事件に端を発する白色テロの全貌に迫った長篇小説。附録として著者自身による回想録『一台湾老朽作家の告白』などを収める。
ネットで知り合い、それぞれの事情から練炭自殺を画策する四人の男女。炭に点火しようとした瞬間、彼らは偶然銃撃事件を目撃してしまう。撃たれて倒れる男、銃を放り出して逃走する犯人。 四人は戦慄するが、倒れて動かない男の側に大量の札束が転がっているのを見た瞬間、邪な気持ちが芽生える。その後彼らの取った行動が、想像を絶する恐怖の扉を開けてしまう……。 予測不能の衝撃的な結末、最恐のエンターテインメント。
大韓民国臨時政府の設立から100年を迎えたが、その資料は少ない。本書は、臨時政府と国内の独立運動家たちの姿を、生活と運動を共にした女性の目をとおして生々しく描いた回想録であるとともに、臨時政府についての歴史的にも貴重な資料である。 出版にあたって 拙いことを知りつつもすべてを語る言葉[鄭靖和] 1.北に行く夜行列車 2.鴨緑江を越える 3.逮捕 4.一九二〇年代の上海 5.上海脱出 6.燃えあがる中国大陸 7.水の上の亡命政府 8.花灘渓の青き流れ 9.朝鮮義勇隊と光復軍 10.重慶の臨時政府の人びと 11.大陸を濡らした血と涙 12.日本の降伏 13.祖国へ向かう道 14.喜びと悲しみの地 15.民族は分裂し…… 16.北から来た人 17.監獄生活 18.明け方の引越し荷造り 母について 時代の呼び声に両手を合わせて[金滋東] 鄭靖和年譜 訳者あとがき 小さな声で語りつがれる人びとの記憶[姜信子]
社交界の華、美貌の令嬢ルイーゼには前世の記憶がある。その数なんと七人分。日本の女子高生から始まり、キャバクラ嬢、女詐欺師、極道の女。そこから異世界に転生して、高利貸しの男、海賊、極悪騎士。毎度なぜか悪役&刺殺バッドエンドで生を終えていたルイーゼは、今世こそ穏やかに生きようと決意する。だが、ある日、エミール王子の教育係に抜擢されてしまったルイーゼ。極度の人見知りで自室に籠りきりの軟弱男子エミールを、立派な王子にすることになったルイーゼだが、前世で共に戦った騎士カゾーランとの再会(?)をきっかけに、転生の謎と、ある真実を知ることにー!?
バイクで一人旅に出た大学生の高村慎吾は、山間のドライブインで地元の美女ライダー・山神紗月と知り合い、彼女の村に立ち寄る。ところが、帰り際に土砂崩れがあり、村から出られなくなってしまう。困った慎吾は神社に泊めてもらうのだが、宮司から明日の祭に参加してほしいと頼まれる。その祭は、選ばれた男たちが村の女たちと次々にセックスし、満足させていくという驚くべきものだった。童貞の慎吾は参加を断るが、その夜、寝床に紗月が忍んできて…!?淫らすぎる奇祭に巻き込まれる青年…衝撃の地方エロス!
現代日本の「子どもの文学」をいろどってきた作家、そして作品たちーー。 【第一部 石井桃子論】では、『迷子の天使』、『ふしぎなたいこ』、翻訳『たのしい川べ』の三作品に着目した石井桃子論を展開するほか、書簡のやりとりを公開。 【第二部 石井桃子の周縁】では石井と同時代を生きた佐藤春夫、中勘助、野上弥生子、早船ちよ、瀬田貞二を紹介する。 【第三部 現代日本児童文学への窓】では、太田博也、西沢正太郎、安藤美紀夫、中野みち子、皿海達哉、日比茂樹、高橋秀雄、竹下文子、さくらももこなどの作家論を収載。 * * * この本は、現代日本児童文学へのわたくしの見方を示したものです。石井桃子への敬愛の念を込めているのはもちろんですが、北川千代や野上弥生子、それにあまり詳しくは述べられませんでしたが、佐藤春夫、中勘助、早船ちよなどについても敬愛の念は変わらず、存在します。(中略) 現代日本児童文学はこれからも、どんどん間口を広げて発展していくと思います。 本書を手に取っていただき、現代日本の「子どもの文学」について、こんな見方ができるんだとか、こんな作家がこんな作品を書いていたんだと開眼していただけたら、著者として大変うれしく思います。(「はじめに」より) はじめに 【第一部 石井桃子論】 第一章 『迷子の天使』論 第二章 『ふしぎなたいこ』論 第三章 『たのしい川べ』論─中野好夫と石井桃子の翻訳─ 第四章 北川千代と霜田史光、そして石井桃子 第五章 随筆「のんびりしたような世界」 第六章 随筆「子どもにうったえる文章」 第七章 石井桃子からの手紙─書簡三通を巡って─ 第八章 二つの石井桃子論 【第二部 石井桃子の周縁】 第一章 十九世紀のイタリアと佐藤春夫「いたづら人形の冒険」 第二章 中勘助と、ある詩人 第三章 野上弥生子の児童文学 第四章 早船ちよの人生と作品 第五章 瀬田貞二についての講演 【第三部 現代日本児童文学への窓】 第一章 太田博也 第二章 西沢正太郎 第三章 安藤美紀夫 第四章 中野みち子 第五章 皿海達哉 第六章 日比茂樹 第七章 高橋秀雄 第八章 さくらももこと竹下文子 あとがき 主要文献 写真解説
大学生のソウスケが心底愛してやまないものー美しい球体関節人形が、ある日全身分解された姿で発見された。怒りに震えるソウスケだが、それは狂気の連続殺人事件の序章にすぎなかった。次々に見つかる、人形の身体と混ぜられたバラバラの遺体。次に壊されるのは、人形か、人間か?犯人を追ううちに浮かび上がる、全ての仮説を覆す驚愕の展開にあなたは二度騙される!狂った愛が止まらない、壊れすぎたホラーミステリ!
ブルーはある目的を持って潜り込んだバーで露出度の高いウェイトレスの制服に身を包み、男に挨拶をした。シン・ブレッケンリッジー7歳のとき、目の前で私の母を殺害した男の息子だ。あれ以来、復讐することだけを目的に生きてきたが、そのためにはシンを誘惑し、私の虜にしてブレッケンリッジ家に近づくのだ。だが計画どおりデートをし、シンに身を任せて初めての悦びを知ると、もう何も考えられなくなった。憎き相手を本気で愛してしまったブルーに、運命はさらなる残酷な罠を用意していて…
ゴールデン・ハート賞受賞作家! ロビン・ペリーニのロマンティック・サスペンスは決して読者を裏切らない。 FBI捜査官とシールズ隊員が、入り組んでしまった新旧の謎を解いていくさまは見事としか言えない。 ------シャロン・サラ(ベストセラー作家) ライリーは15年前、姉を目の前で誘拐され、その罪悪感からFBIのプロファイラーとなって今も姉の行方を追い続けている。 当時、シンギング・リヴァーという町でも酷似した事件が起きていて、記録を調べにやってきたライリーはシールズ隊員のセインと恋に落ちたが、仕事のために別離を余儀なくされていた。 一年が経ち、セインからの連絡にライリーは再びシンギング・リヴァーに向かう。今度はセインの姉が誘拐されたのだという。 調査を続けるうち、小さな町の抱える驚きの秘密が明らかになっていき…… 原題:Forgotten Secrets 【 ゴールデン・ハート賞2作品同時ノミネート! 実力派作家に絶賛の声! 】 単なるサスペンスにとどまらない。本作は癒し、慈悲、そして愛の物語だ。 ----------------ジェーン・クラブラー(書評家) ホットなロマンスと身も凍るサスペンスの見事な融合。息もつけなかったわ! ----------------アリソン・ブレナン(ベストセラー作家) ミステリー、ドラマ、サスペンス、そしてラブストーリーを詰め込み、一滴の毒を垂らしたような素晴らしいロマンティック・サスペンス! ----------------USAトゥデイ ◆ 著者について ロビン・ペリーニ Robin Perini アメリカ南西部在住。先端技術分野の企業で働きながら、休日は小説執筆のワークショップを開催したり、ライフル銃の射撃練習をしたりして過ごす。 2011年、RITA賞の新人部門であるゴールデンハート賞に2作がノミネートされ、うち1作が受賞するという快挙を成し遂げた。 その年は、年間7冊の作品を刊行した。熱心な読書家であり、テレビドラマ『ボーンズー骨は語るー』の大ファン。
コンスタンチノープル防衛のための異教徒トルコ軍との戦い ーー天下無敵の父アマディス・デ・ガウラの子 『コンスタンチノープル皇帝エスプランディアン』の波瀾万丈の 世界を描く古典的名書。 スペイン版「騎士道物語」『アマディス・デ・ガウラ』の続編。 本邦初訳! 「父親への温情を息子(エスプランディアン)にもと言うわけには いかん。家政婦さん、窓を開けてこいつを裏庭へ放りなされ、 これからやる焚き火の火付け役に使うとよろしい。」家政婦は 喜々として言われるとおりにした。かくして英傑エスプランディアンは 裏庭へ舞い降り、迫り来る火炎をじっと待つことになったのである。」 ( セルバンテス『新訳 ドン・キホーテ』第6章より)
実家の寺で日々お勤めに励む僧侶の慧海は、幼い頃からある不思議な能力に悩まされてきた。それは、幽霊を見ることができる霊能力と、身近な人に災難が迫っているのがわかる予知能力。その秘密を知るのは、住職である父と、高校時代からの親友で結婚相談所で働く柴門だけ。ごく普通に暮らしたいだけなのに、今日も寺にはさまざまな騒動が舞い込んできてー。
明治時代の北海道・函館。 戦争で負傷した兎月は目覚めると神社の境内にいた。 自分のことも思い出せない彼の前に神様と名乗る少年が現れ、死んだことを聞かされる。 兎月は修行として神社の用心棒となり参拝客の願いを叶えることに。 そして、願いを叶えることで少しずつ生前の記憶を取り戻していき、自身の正体を思い出したとき彼はーー? 小さな神社の神様と記憶のない用心棒が北海道・函館に蔓延る闇を斬る! 大人気シリーズ『神様の子守はじめました。』(コスミック出版)の霜月りつが贈る、和風ファンタジー!
アメリカかぶれの探偵×旧華族のお嬢様 異色のコンビが南信州の鉄道計画を巡る 不可解殺人の真相を追う! 鉄道会社の現役社員で ドラマ化された『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』、 大阪ほんま本大賞受賞作『阪堺電車177号の追憶』の 著者が描く鉄道ミステリー 鉄道建設の陳情で長野の山あいの村から上京中の村会議員が殺害され、裏金が奪われた。 目撃談も証拠も得られず警察が頼ったのは、 人気推理小説家でアメリカかぶれの探偵・城之内和樹と 助手で旧華族のお嬢様・奥平真優。 村へ向かった二人を待ち受けていたのは、鉄道計画を巡り対立する村民、 開発に群がる人々、そして新たな事件だった。 型にはまらない二人の大胆行動と推理で、村に潜む闇に迫る! 謎に次ぐ謎、鮮やかな推理、あふれる旅情。 注目作家・山本巧次の一気読みミステリー!
強盗容疑で勾留されていた竹迫和也が弁護士と接見中に脱走。彼は、定年間近の“乗り鉄”刑事・片倉康孝が、六年前に逮捕した男だった。休暇を使い、秘境のローカル線・飯田線で天龍峡に赴く片倉。道中で竹迫の生家を訪ね、近隣住民から、彼の幼い頃、祖母が強盗に殺されていたことを聞く。一方、犯罪を重ねて逃げる竹迫もまた天龍峡へ。彼にとって拭えぬ過去の眠る地で惨劇の幕が上がる。片倉は凶悪犯・竹迫の暴走を食い止められるか。そして衝撃の結末!