2020年3月発売
現人神として大陸を統べる宗教上の最高権威“媛巫女”であるミーミィアは、魔族の血を引いていることから国を追放されてしまう。そんな彼女を保護したのは、若くして大陸北方を統一した遊牧民“鬼狄”の王、バータルだった。自らを追いやった者たちに復讐するために協力を仰ぐミィーミアに対し、鬼狄の王バータルが言い渡した協力の条件とはミィーミアを性奴隷とすることだった…。
「漢江の奇跡」と呼ばれた高度成長期。韓国の人々が豊かな生活を夢見ていた時、呉圭原は奇抜な表現で資本主義の虚妄をついた。ウィットとユーモアで時代を軽やかに駆け抜けた詩人の軌跡を追う日本オリジナルの詩選集。
古代中国。勇壮活発なファ家の娘、ムーランは、男性にかしずいて生きる“女性らしい生き方”に反発し、足の悪い父の代わりに男性と偽って帝国軍に入隊する。厳しい訓練を高い精神力で乗り越えてゆくムーランは、やがて自信と仲間たちの信頼を得、戦場でも大活躍をする。だが女性であることを告白し、追放処分に。そこへさらなる危機が迫りー!?夢、冒険、そして恋ー全世界の女性に“自分らしく生きる勇気”をくれる感動ストーリー!
ホテル・アルカディアに閉じこもる絶世の美女プルデンシアを救うべく、7人の芸術家たちが、いま立ち上がった!誰も読んだことのない、はるか未来の千夜一夜物語。創元SF短編賞を受賞し、そのぶっ飛んだシチュエーションと巧みな文体で、全国の目利き書店員さんを驚倒させた作家による、全国民注目の最新長編小説。
この戦で、旧友と、雌雄を決す。ジャムカ、タルグダイ、アインガは、テムジンとトオリル・カンに勝つために、三者による大連合を築く必要があった。果たして、それは成るのか?誰が、草原の覇者となるのか?その帰趨を決する戦いの幕が、いま開こうとしていたー。
1960年代、憧れの地、日本にやってきたR。金髪の巻き毛に青い瞳、大使館に勤めるフランス人エリートの彼は、遊び相手にも不自由しない生活を送るが、心はどこか満たされず、生きることにも倦みはじめる。ふとしたきっかけで茶道を習い始めたRは、ある夏の日の稽古で美しい深窓の令嬢、真理子に出会う。ひと目で恋に落ちたふたりを待ち受けるのは…。自伝的小説『遙かなる航跡』から14年。その続編とも位置づけられる話題作。
失恋し、やけ気味に申し込んだ婚活パーティーで、“運命の人”と出会った。その翌日、僕は中学二年生になっていた…。人生をやりなおし、何もかも手に入れた男が、本当にほしかったものとは?愛なき時代に放つ、ボーイミーツガールストーリーの傑作誕生!
「僕の名前はポール」-再開発計画に揺れる駅前ビルに突如現れたのは、一匹の喋るクマネズミ!市議会議員の浦田さんの助けを得ながら、欲望うずまく人間たちの世界に飛び込んでいく。ついには、堂々市議会に登場し、大演説をぶつことに。マスコミも巻き込んだ騒動は、はたしてどのような結末を見ることになるのか?芥川賞作家が新境地に挑んだ仰天寓話小説!
高い木に家を構える思慮深いリス君、蜜が大好きな奥ゆかしいアリさん、ダンスと木登りを愛する象君、蜂蜜ケーキが好きな熊君、バラの木の下の隠れ家に住む恥ずかしがりのアリマキ君…。一癖も二癖もある動物たちが繰り広げるオフビートな物語。『ハリネズミの願い』の著者が贈る、自由で喜びに満ちたユートピア。
孤独や言い知れぬ閉塞感を抱えながら、都市の片隅で不器用に生きる人々。どこにでも、誰のなかにも存在する“よそ者”たちの様々な思いを描く。ハンガリー系ドイツ語作家によるほろ苦くも胸に沁みる十の物語。ブレーメン文学賞受賞作品。ドイツ語文学の最高賞、ビューヒナー賞受賞作家による短篇集。
朝鮮戦争の傷跡が色濃く残る1960年代初頭のソウル。戦争で孤児となった主人公キム・ヒョンの心の友は、米軍のラジオ局から流れてくる最新のポップスだった。どん底の生活を続けていたヒョンは偶然の積み重ねで、憧れの龍山米軍基地内のクラブステージにギタリストとして立つことにー。新世代の実力派作家がK-POPのルーツである60年代音楽シーンの熱気と混沌を鮮やかに描く。
博徒たちの間に戦後の闇が残る昭和57年の広島呉原。愚連隊「呉寅会」を率いる沖虎彦は、ヤクザも恐れぬ圧倒的な暴力とそのカリスマ性で勢力を拡大していた。広島北署二課暴力団係の刑事・大上章吾は、沖と呉原最大の暴力団・五十子会との抗争の匂いを嗅ぎ取り、沖を食い止めようと奔走する。時は移り平成16年、懲役刑を受けて出所した沖がふたたび広島で動き出した。だがすでに暴対法が施行されて久しく、シノギもままならなくなっていた。焦燥感に駆られるように沖が暴走を始めた矢先、かつて大上の薫陶を受けた呉原東署の刑事・日岡秀一が沖に接近する…。不滅の警察小説シリーズ、令和でついに完結!
魔王軍を解雇された元・暗黒兵士のダリエルは、実は先代勇者・アランツィルの息子だった!育ての親である先代四天王のグランバーザも村に居座り、楽しい平和なラクス村。だがある日、最凶の炎魔獣サラマンドラが襲来する!!魔獣を放ったのは、復讐に燃える四天王・バシュバーザ!!「ボクは汚名返上の手始めとして、お前を殺す!!」かつてない脅威に、レーディとゼビアンテスが敢然と立ち向かう!そして、かつての上司から向けられる謂れなき悪意を前に、この村で守るべきものを得たダリエルは…燃える超絶バトルの第3巻!スローライフの運命やいかに!!!?
昭和という激動の時代、福島の老舗呉服店の跡取りとして育った主人公・古山裕一は、たび重なる挫折を経験しながらも、音楽への夢を膨らませていく。やがて行動力にあふれる運命の女性・音と出会い、二人は夫婦に。個性豊かな周りの人々を巻き込みながら、裕一と音は二人三脚で、人々の心に寄り添う数々のヒット曲を生み出していくー。少し気弱で天才肌の作曲家の夫と、行動力にあふれる明るい妻が織りなす、波乱万丈な物語。第1週〜第十三週の放送台本をもとに小説化。
「夜の記憶」-『十三番目の人格ーISOLA-』『黒い家』の本格デビュー前に書かれた貴重な一編。貴志祐介ワールドの原点!「呪文」-『新世界より』の刊行後ほどなくいて発表された短編。惑星「まほろば」で何かが起きている…。「罪人の選択」-「罪人」の前に出されたのは、一升瓶と缶詰。一方には猛毒が入っている。果たして正解は?「赤い雨」-新参生物のチミドロによって、地球は赤く蹂躙された。スラム出身の瑞樹はRAINの治療法を探る。最新SF!
過去を消し去り、自らの出自を作りかえるー。警視庁刑事部捜査一課に新人刑事が配属されたその日、駐車場の車に真っ逆さまに突き刺さった死体が発見される。事件を追う女刑事は、やがて一つの集落を消滅させた凄惨な大火事に辿り着く。加害者家族が背負った過酷な運命。そして、不可解な行動を続ける新人刑事の過去とは…。
勇者でもなんでもないが、女神の力を受け取ったことで最高の幸運力を手にした修一。凶暴な魔獣も、凶悪な刺客たちも、偶然巻き起こる不測の事態には為す術なし!ほんわか女神セレスと頼れる剣士リエーラ、お嬢様カリンに囲まれて、幸運パワーで犯罪組織に立ち向かう!?