小説むすび | 2021年10月発売

2021年10月発売

伯爵と一夜の恋のから騒ぎ伯爵と一夜の恋のから騒ぎ

人違いの誘拐劇ーー その顛末は、傲慢伯爵との結婚? ドロシーは家庭教師として働くため、遠いエジンバラに向かっていた。 両親亡きあと4人の弟妹を養っていくには、それしか方法がないのだ。 道中立ち寄った宿で、彼女は駆け落ち途中の若いカップルに出会う。 体調を崩した女性を介抱してやると、相手の若者は何度も礼を言ったーー ドロシーの手を握りしめて。怒りの形相で男が乱入したのはそのときだ。 「伯爵家を継ぐ、僕の被後見人をたぶらかした女は君だな!」 彼はいきなりドロシーを肩に担ぎ上げたかと思うと、馬車に放り込んだ。 公衆の面前で醜態をさらされ、エジンバラ行きも逃したドロシーに、 翌朝やっと勘違いに気づいた男性は、すべての責任を取ると言った。 「僕はワースレイ伯爵、トビアス・スペンロウだ。君を妻に迎える」 ヒストリカルの人気作家アニー・バロウズが、またも舞台喜劇を彷彿とさせるような傑作を描きました! ハンサムだが頑固で不器用なヒーローと、弟妹の世話に明け暮れ、結婚を諦めていたヒロイン。そんな二人の結婚生活は、もちろん順風満帆にはいかず……?

失われた愛を求めて失われた愛を求めて

幸せな頃の夢を見させてーー 神様、もう一度だけ。 「覚えていないの? わたしたちはもう結婚しているわ!」 そのうえ今は別居中で、離婚手続きが進んでいるのよ……。 シャーリーはその言葉をのみこみ、負傷した夫を前に途方に暮れた。 マッテオには幸せの絶頂だった結婚式前日までの記憶しか残っていない。 事故で頭を強打し、部分的に記憶を失っている今の彼に、 さらなる衝撃とストレスを与えるのは厳禁だ。 仕事中毒のマッテオは医師に2週間の静養を言い渡され、 シャーリーは彼とともに新婚旅行で行くはずだったアマルフィを訪れた。 ただちに事実を告げて立ち去るべきだという理性の声には、 つゆほども気がつかないふりをして。 せめて、彼の記憶が戻るまでの間だけ……。背徳感を押し殺しながら、前回は途中で終わった新婚旅行の続きを魅惑的な夫マッテオとともに楽しむシャーリー。でも、幸せな結末をどれほど切望しても、運命はやはり残酷で……。うち捨てられた花嫁の、切ない片恋物語。

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