2021年12月発売
地球上の兵器システムをすべて月に移し、軍拡競争をAI任せにした人類であったが、月面での兵器の進化がその後どうなっているのか皆目わからない。地球から送られた偵察機が一台も帰還することなく消息を絶つに至り、泰平ヨンが極秘の偵察に赴くが…レムの最後から二番目の小説にして、“泰平ヨン”シリーズ最終話の待望の邦訳。
一流の証とされた新聞連載の仕事を再現。昭和8年(1933)の息吹きが、88年の時を経て、新漢字・新仮名遣いでよみがえるー。邦枝の「江戸」を絵で昇華させた“雪岱調”の完成形、記念碑的作品。挿絵59点+カット7点完全復刻。
王太子のため、国のため尽力したにもかかわらず、異世界から来た聖女に手柄を奪われ、挙句の果てに王太子から婚約破棄までされてしまった公爵令嬢レオノーレ。ついでに王太子妃となる聖女の侍女になるよう申しつけられーー。打ちのめされる彼女に優しく声をかけるのは、王太子の双子の弟ディートハルト。「ねえ……王太子、殺す?」「あなた何を言っているのか、理解していますの?」この物騒な幼馴染をどうにか制し、ひとまず離宮で一緒に暮らすことに。王家を捨て田舎暮らしを実現するため、農作業や洗濯、料理の修業にともに励むのだけれど、自分に懐きまくっていたディートハルトがふと見せる恋の駆け引きに胸が高鳴るようになりーー?
伯爵令嬢テティスは、社交そっちのけで魔導一筋の「珍獣令嬢」。宮廷魔導士になるための足がかりとして出場した魔導武闘大会で優勝するも、褒美として国王から直々に「愛され末っ子王子」として人気の高い第三王子ベリザリオの婚約者に指名されてしまう。令嬢教育を無視して魔導に打ち込んでいた自分が王宮暮らしなんて……と絶望していた彼女だが、ひょんなことから国家転覆の陰謀に巻き込まれ、国家機密に触れてしまう。その上、黒幕をおびき寄せるため、なぜかベリザリオと同居するはめに!? 押しつけられた婚約者同士、最初はギクシャクしていた二人だが、共に暮らすにつれて関係性に変化が……?
韓国における女性作家の草分け 朴景利による大河小説『土地』第四部完結! 全五部・20巻のうち第四部の完結編にあたる15巻では、満州事変、上海事変、盧溝橋事件そして日中戦争へと争いが拡大していく時期(1931年〜1938年)の中国、韓国、日本を舞台に物語が進みます。 15巻 あらすじ 独立運動の資金を得るために寛洙が中心となって計画した晋州での強盗事件には、吉祥も陰で協力していた。平沙里の村人の間では、社会の変容から世代間に齟齬が生じ、家族が揺らいでいる。学校を追われて家出した寛洙の長男・栄光は、東京で進む道を模索していた。日本の傀儡政権・満州国が建国され、間島の独立運動に対する圧力も強まり、活動家たちは活路を探っている。 そんな中、一時は東京に滞在していた仁実がハルビンに姿を現した。彼女を捜し続けていた緒方次郎も、新京で職を得ていた。新京で自動車修理工場を経営する弘の元には、異父姉の任や密偵だった金頭洙が訪ねてきて、不気味な影のようにつきまとう。 第四部 第四篇 仁実の居場所 三章 強盗事件 四章 葬式の日の夜 五章 東京の仁実 六章 栄光の負傷 七章 永鎬の母の頼み 八章 牛耳里で 九章 満州事変 十章 趙容夏の自殺 十一章 養子の話 十二章 姉と弟の再会 十三章 良絃と李府使家 第四部 第五篇 悪霊 一章 自動車修理工場 二章 東盛飯店で 三章 仁実の変身 四章 老婆になった任 五章 南京虐殺 六章 日本人の時局観 七章 旅立つ馬車 訳注 訳者解説
この日から、私たちは二度とおまえの声を聞くことはできなくなった。軍隊にいて立ち会えなかった出産、家族で訪れた古都の思い出、苛烈な有名中学校受験、文化大革命の受難、許されない恋、脳の神経膠腫の発見…。難病で急逝した息子と父が初めて心を通わす「魂の対話」。やがて息子は天国で人生の真実を学んでいく。
「この売国奴が!貴様は国から追放だ!」世界を渡り歩き、多くの種族と取引をしていた商人レイン。国の情報を売っていると誤解した王様に突如国外追放を告げられた。しかし、レインにはそれぞれの種族の王ー竜姫、魔王、吸血姫ーと太いパイプがあって、殺されそうなところを助けてもらい、再び商いを始める援助もしてもらうことに。面倒な商人ギルドなどを介さなくて済み、以前よりもスムーズに取引ができるようになって結果オーライ!?しかも魔界での行商が落ち着いてきたところで、レインに対する王様の理不尽な扱いに激怒していた彼女たちが、報復した暁には結婚しようと言い出してー!!俺はマイペースに商売したいだけなのに、3人の姫が言い寄ってくるんだが!チート商人のドタバタラブコメ、開店。
新たな聖女に選ばれた侯爵令嬢のアイリーンは、聖獣・小虎も仲間に加わり、癒しの力も増して絶好調!-なんてことになるわけもなく、婚約破棄したメイナード殿下との間には問題が山積みだった。しかもとうとう殿下に「ずっとずっと前から君のことだけが好きなんだ」と真剣告白されてしまった!!そのうえ、混乱していたアイリーンのもとに、家が何者かによって襲撃されたと知らせがきて!?どうやら聖女を異端とみなす国が関わっているようで…!?聖女をめぐって新たな事件が発生!恋も事件も急展開の第2弾!!
もはや“スライム”は雑魚じゃない!?チート級の能力で最強へ!冒険者パーティに所属していたアルクスは、彼の持つスキル“スライム”が戦闘に使えないことをリーダーのダンからつらく当たられ、挙句にパーティを追放されてしまう。しかしスライムの姿に変身する「擬態」と、スライムの分身を作る「分裂」ができるアルクスのスキルには、分裂した数だけ獲得経験値が倍増するという秘密があった。レベルアップにより「分裂」できる数が増え、さらに多くの経験値が入りレベルアップするという、チートループに入ったアルクスは最強への道を最速で駆けのぼる!
喜寿を迎えた今なお創作意欲が旺盛な『幻影城』出身作家、霜月信二郎が作り出す華麗なる推理の迷宮。デビュー作「炎の結晶」から新作「消えた密室」まで全14作の創作を納め、自身の探偵小説観を綴った評論「探偵小説・夢・ぼく」を併録した初の単行本。巻末には最新の書下ろしエッセイ「幻影城・影の会の思い出」を収録!
〈ピーター・ウィムジー卿〉シリーズの第一短編集” Lord Peter Views the Body”を新訳。英国ドロシー・L・セイヤーズ協会公認推薦翻訳書! 鋼の指を持つ男の忌まわしき物語(ヒストリー) 口吻をめぐる興奮の奇譚 メリエイガー伯父の遺書をめぐる魅惑の難題 瓢箪から出た駒をめぐる途方もなき怪談 面皮を剥ぐ婆(ジョーカー)にまつわる理屈無視の逸話 不和の種をめぐる卑しき泣き笑い劇 逃げる足音が絡んだ恨み話 嗜好の問題をめぐる酒飲み相手の一件 竜頭に関する学術探究譚 盗まれた胃袋をめぐる釣り人の一口噺 顔なき男をめぐる解けない謎 訳者あとがき 解説 塚田よしと(クラシック・ミステリ愛好家)