小説むすび | 2021年2月25日発売

2021年2月25日発売

もう死んでいる十二人の女たちともう死んでいる十二人の女たちと

韓国で最も独創的な問題作を書く新鋭作家のベスト版短篇小説集 韓国文学の新しい可能性を担う作家として注目され続ける著者の、10年の軌跡を網羅した日本版オリジナル編集による短篇小説集。本邦初の書籍化。 パク・ソルメは1985年光州生まれの女性作家。福島第一原発事故が起きた際、大きなショックを受けたという。原発事故に触発され、韓国でいち早く創作した作家がパク・ソルメである。光州事件や女性殺人事件などが起きた〈場所〉とそこに流れる〈時間〉と自身との〈距離〉を慎重に推し量りながら、独創的で幻想的な物語を紡ぐ全8篇。全篇にわたり、移動しながら思索し、逡巡を重ねて「本当のこと」を凝視しようとする姿勢が貫かれ、ときおり実感に満ちた言葉が溢れ出る。描かれる若者たちは独特の浮遊感と実在感を放つ。 「そのとき俺が何て言ったか」:カラオケボックスを経営する「男」にとって、大事なことは「心をこめて歌わなければならない」という一点だ。女子高生のチュミが友達とカラオケボックスに入ると、友達は一生けんめい歌ったが、チュミはちゃんと歌わなかった。友達が水を買いに出た後、一人になったチュミのところに男がやってきて……。 「じゃあ、何を歌うんだ」:旅先のサンフランシスコで、在米韓国人のヘナが光州事件について発表する場に居合わせた「私」。そこでの話はまるでアイルランドの「血の日曜日」のように、疑問の余地がないように聞こえた。2年後に光州でヘナと再会し、金正煥の詩「五月哭」をヘナと一緒に人差し指で一行一行なぞりながら読む……。 「冬のまなざし」:釜山の古里原発で3年前に起きた事故に関するドキュメンタリーをK市の映画館で見た時のことを振り返る「私」。事故後の釜山の変化、監督や映画館で会った人との交流を、自身の微妙な違和感を交えながら回想する。 「もう死んでいる十二人の女たちと」:五人の女を強姦殺害したキム・サニは、交通事故で死んだ後、犯行手口の似た別の人物に殺された女たちが加わった計十二人に改めて殺された。「私」はソウルの乙支路入口駅にいる幼ななじみのホームレスのチョハンを通してそれを知るのだが……。

鑑定魔法でアイテムせどり 2 〜アラサー、掘り出しアイテムで奮闘中〜鑑定魔法でアイテムせどり 2 〜アラサー、掘り出しアイテムで奮闘中〜

商敵の資金源を断ち一攫千金!? 異世界に転移した元社畜営業マンのアキト。 鑑定魔法片手に、奴隷のノエルと憧れの快適スローライフを送るため、何かとしがらみの多いルテピア王国を抜け出そうと行動を開始する。 しかし、国境付近の森に差し掛かったところで突如、濃霧が発生。 道に迷ってしまう二人だったが、そこで運良くグレースという奴隷に遭遇する。 聞けば、彼女はノエルの幼なじみらしく!? グレースの案内により、何とか隣国エルフィン王国の街に到着したアキト。 安息の地を求めて旅を続けるには手持ちが心許ないと感じた彼は、さっそくいつものように“せどり”で稼ぐことに。 しかし、街でのせどりが上手くいかない。不審に思っていると、同じ手口で裏ギルドが街の商売を取り仕切っていると判明! アキトは鑑定魔法と営業術で利益を守ろうと画策するが……? さらに裏ギルドにはグレースも所属しておりーー。 異世界だろうが、鑑定魔法と営業術で超満喫!? アラサーの異世界サクセスストーリー、第2幕!

亡びの国の征服者 3 〜魔王は世界を征服するようです〜亡びの国の征服者 3 〜魔王は世界を征服するようです〜

隣国に迫る戦火。 少年が託された使命はーー 家族の愛を知らぬまま命を落とし、異なる世界で新たな生を受けた少年ユーリ。 彼は騎士家の名家であるホウ家の跡取りとして入った騎士院で、王女のキャロルや魔女家の生まれであるミャロらとの交流を深めていた。 学業や訓練の傍ら、ホウ社での製紙業を成功させ、さらなる事業拡大を目論むユーリ。 全てが順風満帆かに見えたが、ユーリの目はやがて来たる祖国の亡びへと向いていた。 そして自分や大切な人々が生き残るための一手ーー“新大陸の発見”を目指し、ユーリは遠大な計画を推し進める。 そんな中、隣国であるキルヒナ王国に“もう一つの人類”であるクラ人の侵攻が迫っていた。 そしてユーリは女王から、隣国の戦争とキャロルに関わる一つの“厄介ごと”を頼まれることに……? のちに「魔王」と呼ばれる男は、緩やかに、しかし確実にその運命を辿りつつあったーー。 「小説家になろう」で話題の超本格戦記譚、戦火が忍び寄る第3幕!

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