2021年発売
古来より権力者の密命を請け暗躍する戦闘集団「シノビ」。超常的な能力を持つ彼らを、人は重宝し、恐れた。時はくだり、現代。シノビの末裔たるトウコと能力者のシヤは、内閣情報調査室・八田稔の下、秘密裏に問題処理にあたる。そんな二人に舞い込んだ、ある外務省職員と元公安の調査依頼。児童売春、殺人、脅迫…数々の非道が明らかになっていく。さらにシノビ合法化を画策する国会議員・岡本歌穂がシヤたちに接近。事態は予期せぬ方向へ動き出す。息もつかせぬ超絶アクションと謀略の渦が巻き起こす圧倒的異能力エンタメ!
レオノーラの想い人は誰なのか?砂の船が無人なのに稼働し続けるのはなぜ?ガヴィアル博士が鰐なのに賢いのはどうして?16歳の図書委員が判事を引き受けた理由は?止まった観覧車が再び動き出すことはあるのか?ゴンドラで流された大切なものはどこに行く?-父は、私になにを伝えたかった?多彩な創作活動を展開する才人・日高トモキチ。初めてにして極上の珠玉集!
兄が宮司を務める源神社で働きながら、巫女の久遠雫と様々な事件やトラブルを解決してきた坂本壮馬は、ついに雫に想いの告白を決意。しかし告白直前、雫はカレシだと、清宮聖哉を神社に連れてきた。聖哉はなんと人気アイドル!ショックを受ける壮馬だが、雫はなにか隠している様子だし、清宮にも事情がありそうだ。そんな中、源神社の大事な御神体・今剣が盗まれた!壮馬は複雑な思いを抱きつつも、兄の依頼で雫と、なぜか清宮も一緒に事件の解明に乗り出すがー。恋愛パワースポットの源神社を舞台に恋と事件の行方を追う人気のラブコメミステリ『境内ではお静かに』シリーズ第三弾登場!
2020年6月、お台場のレストランで複数の惨殺遺体を発見。警視庁東京湾岸警察署の天城由羽巡査長はゾンビ映画さながらの光景を目にする。生存者によると客の家族が次々とお互いを襲い、食べ始めたという。同じ頃、豪華客船クイーン・マム号内でも同様の事案が発生し、これらは新種のウイルス感染が原因と判明。東京オリンピック目前、客船は感染した乗客と医療チーム、警察官と海上保安官選抜者からなる「感染捜査隊」を乗せ、硫黄島近海に隔離されることに。由羽は海上保安庁SST(特殊警備隊)の切れ者・来栖光とタッグを組むが…。女性刑事×ゾンビ×海保!圧巻のノンストップアクションノベル出動!
1946年、戦争で両親と住まいを失った里見滋は、焦土と化した東京で飢えと貧困に苦しむ。放浪の果てにたどり着いた上野の地下道、そして闇市で、きょうを生き延びるためにもがき続ける。2020年、都内の私立高校に通う洲崎駿は、新型コロナウイルスの感染拡大によって自粛生活を強いられる。父の勤務先が倒産したのをきっかけに、平穏だった家族の日常は崩壊していく。ふたりの過酷な青春が74年の時を経て、鮮やかに交錯する。
寝坊で卒論を出しそこね、留年が決定した海平。片見里の実家に報告に戻ると、ばあちゃんからバイト代とともに頼まれた。「東京に出た同級生・中林継男を捜してくれ」と。一方、大学入学で片見里から上京してずっと一人で生きてきた、荒川区に住む継男。同郷の次郎から「オレオレ詐欺」の受け子の代役を頼まれ、老女の家を訪ねることに。-同じ片見里出身ということ以外、接点のなかった継男と海平が荒川で出会った。継男はある“ヤバい”ことを海平に依頼する。
あなたは子どもの何を知っていますか、 何を信じていますか。 「悪魔」の子と噂される少年、良世。事故で娘を失った過去を持つ翔子は、亡くなった姉の形見である息子を預かり育てることになるが、良世は掴みどころがなく何を考えているかもわからない。不気味な行動も多いなか翔子は子供を育てることに自信が持てず不安は募るが……。 『ジャッジメント』で衝撃デビューの著者による感動ミステリ。 読後全てが逆転するーー。
同名韓国ドラマの原作小説全5冊を毎月刊行!! 温室の花の君様の正体を知った主人公ホン・ラオンだが!? 男装ヒロインが宮中で繰り広げる胸キュン・ラブコメディ時代劇、第二巻!!
跳梁する悪魔ーーロシア・デカダン派の傑作 地方小都市の教師ペレドーノフは、町の独身女性から花婿候補ともてはやされていたが、実は出世主義の俗物で、怠惰にして傲岸不遜、生徒の親を唆して子供を笞打たせるのを楽しみにしている最低の男。視学官のポストを求めて画策するが、町の人々が自分を妬み、陰謀を企んでいるという疑心暗鬼に陥り、やがて奇怪な妄想に取り憑かれていく。一方、ギムナジウムの生徒で少女と見紛う美少年サーシャに惚れこんだリュドミラは、無邪気な恋愛遊戯に耽っていたが……。作者が「この小説は巧みに作られた鏡である」と述べているように、ここに描かれた地位に執着し噂に踊らされる人々の姿は、我々自身の似姿でもある。主人公ペレドーノフの名は、ロシア文学において悪徳の代名詞にもなった。20世紀初頭のロシア・デカダン派、象徴主義を代表する作家ソログープが、毒のあるユーモアをまじえて描く頽廃と倒錯の世界。
超人気官能作家・睦月影郎による、奇想と妄想に満ちた書き下ろし登場! 美しき母娘が棲む旧い洋館、外部のみならず内部まで精巧に作られたアンティーク・ドール、そしてそれらは「魂入れ」によって動くといわれ…… 妖しく彩られた大人のための妖艶な官能ファンタジー 青年が滞在することになった、美しき母娘が棲む館。 そこは、肉体の内部まで精巧に作られたアンティーク・ドールたちであふれ、その中には母娘そっくりのものまであった。 人形に惹かれ、母娘だけでなく、人形とも一つになろうとする彼。 しかし、そこには大きな秘密があった。 〈「魂入れ」によって動くからくり人形〉とは何なのか……夢と現をさまよう彼に衝撃の事実が告げられる──
ジャンル
作家ローレンス・ブロックは頭を悩ませていたーエドワード・ホッパーの絵から紡いだアンソロジー『短編画廊』の第2弾を計画しているのだが、いったい今度は誰の絵をモチーフにすべきか。思い悩んだ末、ブロックはある考えにたどり着く。何もひとりの画家でなくていい。今度は作家たちに、好きに名画を選んでもらおう。かくして、ジェフリー・ディーヴァーはラスコー洞窟壁画を。S.J.ローザンは葛飾北斎を。リー・チャイルドはルノワール、ジョイス・キャロル・オーツはバルテュス…といった具合に、今回も個性豊かなアートから物語が生まれ、新たなる“芸術×文学”の短編集が完成する。名だたる作家17人による文豪ギャラリー第2弾。
退屈な生のいつ終わるともない寂寞のなか、空想が光輝の花を振り撤いた。夢みるような気分が胸内にただよい、生気あふれる芳香で心を誘い、蝕んだ。香りには、生気に渇えた胸さわぎの甘やかな毒が潜んでいた。生の豊穣と頽落、夢想の萌芽、成熟から破綻までを絢爛なアラベスクとして描きだした、世紀末デカダンスに先駆ける“幻滅小説”。リルケ、トーマス・マン、ヘッセ、ツヴァイク、ホーフマンスタール、ムージル、ジョイス、ルルフォを魅了した19世紀デンマーク文学の傑作長編。
聴衆の前で話しているとき、シュティリングは水を得た魚であった。話しているうちに彼の頭の中で概念がどんどん発展していき、しばしばすべてを言い表すための十分な言葉を見つけることができないほどだった。話しているとき、シュティリングという存在そのものが明るく晴れわたり、混じりけのない生命とその表出そのものになった。貧困に負けず学問を続けて大成する、独学者の数奇な人生行路を描いた18世紀ドイツの自伝文学。「疾風怒涛」運動の中心人物ゲーテ、観相学者ラヴァーター、思想家ヘルダーらとの親交から生まれた、“ヴィルヘルム・マイスター”よりも大衆に読まれた教養小説。本邦初訳。
サン=テグジュペリは、作家であり、飛行士だった。ナチスドイツによってパリが占領され、アメリカへ亡命した彼は、ドゥ・ゴール派にもヴィシー派にも与しなかったため、亡命フランス人たちの間で批判を浴びる。そんな葛藤の時期に描かれたのが、「小さな王子」(邦題「星の王子さま」)だった。そして、念願の戦線復帰が叶い、再び飛行機に乗ることに。武器は積まず、自分が傷つけられる危険だけ背負いながら戦う偵察飛行を繰り返すがー空への憧憬、友情、愛、時代に翻弄される苦悩。サン=テグジュペリの半生を鮮烈に描く傑作長編小説。
時を超え待ち続けた、運命の再会。 かつて「悪の道に堕ちた」と人々から恐れられた魏無羨(ウェイ・ウーシエン)は、 すべてを失い非業の死を遂げた。 しかし、それは自らの信念を貫いた証だった。 それから13年後ーー別人の体に召喚され、思いがけず現世に蘇る。 正体を隠し過去と決別しようとするが、 よりによって少年の頃から文武を競い合った宿命の相手、 藍忘機(ラン・ワンジー)と再会してしまう。 自由奔放で快活な魏無羨(ウェイ・ウーシエン)と、 品行方正で寡黙な藍忘機(ラン・ワンジー)。 前世の記憶の中では衝突してばかりいたはずなのに、 なぜか彼はそばを離れようとせずーー。 あの日の旋律が再び二人を巡りあわせる。