小説むすび | 2022年発売

2022年発売

尹東柱・詩人のまなざし尹東柱・詩人のまなざし

出版社

耕文社

発売日

2022年6月6日 発売

ジャンル

祖国が解放される前に、「治安維持法違反」容疑で客地日本の刑務所で非業の死を遂げた朝鮮の詩人・尹東柱。詩人は絶唱として名高い「序詩」に何を込めたのか。論争となってきたこの詩の翻訳をめぐる問題を丹念に解くとともに、尹東柱の生い立ちや東京・京都での暮らし、そのなかで培われた「詩人のまなざし」に迫る。 序章 第一章 「序詩」和訳をめぐって 第一節 「生きとし生けるもの」 第二節 스치운다(スチウンダ) 第三節 北間島方言と六鎮 第四節 「ゆりかご」の明東村 第二章 『空と風と星と詩』の誕生 第一節 詩稿は生き残った 第二節 忘れられた功労者 第三節 『病院』からの飛翔 第三章 宋夢奎のいた京都 第一節 約束の地 第二節 朝鮮人徴兵制 第三節 分離裁判と量刑 第四章 映画「동주(トンヂュ)」の虚構 第五章 宋友恵さんに訊く 尹東柱詩抄 あとがき 資料集 1 在京都朝鮮人學生民族主義グループ事件策動槪要(「特高月報」) 2 尹東柱に対する京都地裁判決全文 3 宋夢奎に対する京都地裁判決全文 参照した主な資料

両手にトカレフ両手にトカレフ

未来屋小説大賞&高校生が選ぶ掛川文学賞、ノミネート! 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の著者が 14歳の少女の「世界」を描く、心揺さぶる長編小説。 この物語は、かき消されてきた小さな声に力を与えている。 その声に私たちが耳を澄ますことから、全ては始まるのだ。 ーー西加奈子氏 私たちはもう呪いから解放されていいんだ。 2人の少女を抱きしめながら、私も一緒に泣きたくなった。 ーー長濱ねる氏 今、この時代にブレイディさんは必要とされていて、 この物語は、ブレイディさんにしか、つくれない。 ーーヨシタケシンスケ氏 自分が失いかけていたものを 取り戻したような気持ちになった。 一人でも多くの人に読んでほしい。 ーーバービー氏 自分だけの美しいものを見つける長い旅が 人生となっていくのだろう。 読後、子ども時代の自分を抱きしめて 「頑張れ」と声をかけたくなった。 ーー中江有里氏 一気に読んだ。 言葉さえあればわたしたちはつながれる。 苦しみは分かちあえるし未来も切りひらける。 ーー中脇初枝氏 自分を守るためにも自分を変えなければいけない局面が 誰にもあって、その時、とにかく動揺してしまう。 でも、この小説が肯定してくれる。 ーー武田砂鉄氏 ◎ブレイディみかこ氏からのメッセージ 『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』には出てこないティーンたちがいました。ノンフィクションの形では書けなかったからです。あの子たちを見えない存在にしていいのかというしこりがいつまでも心に残りました。こうしてある少女の物語が生まれたのです。 ◎STORY 私たちの世界は、ここから始まる。 寒い冬の朝、14歳のミアは、短くなった制服のスカートを穿き、図書館の前に立っていた。そこで出合ったのは、カネコフミコの自伝。フミコは「別の世界」を見ることができる稀有な人だったという。本を夢中で読み進めるうち、ミアは同級生の誰よりもフミコが近くに感じられた。一方、学校では自分の重い現実を誰にも話してはいけないと思っていた。けれど、同級生のウィルにラップのリリックを書いてほしいと頼まれたことで、彼女の「世界」は少しずつ変わり始めるーー。

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