2023年1月発売
赤坂のホテルで映画俳優の宿泊する部屋に侵入したホテル荒らし。しかし、彼が見つけたのは金ではなく女の死体だった…(「ホテルの鍵は死への鍵」)。変装で人生観が変わった中年男(「仮面の欲望」)、受験当日に寝坊をした受験生(「受験地獄」)、新幹線で女性との出会いを求めた男(「危険な道づれ」)、愛人の遺産を狙う女を追い詰める十津川警部(「死体の値段」)など、衝撃の結末があなたを待ち受ける…トラベルミステリーだけではない、西村京太郎の魅力満載の初期傑作ミステリー&サスペンス集!
浅見家恒例の新春カルタ会に「カルタの女王」朝倉理絵が参加、光彦と決勝で対決した。 宮城県多賀城市出身の彼女は、三年前、歌枕「末の松山」の地として名高い宮城県・宝国寺の松の下で父親を殺されたと、光彦に打ち明ける。 しかし物的証拠も乏しく、事件は迷宮入り目前。 話を聞いた光彦は、短歌や俳句が趣味だったという理絵の父が手帳に遺した言葉「白浪、松山を越ゆ」を手掛かりに真相を探る旅に赴くが、現地では新たな謎が待ち受けていたーー。
ユイミーちゃん、春休みバイトやるでしょ?時給一五〇〇円。女子大生の“ユイミー”こと野々木由衣美は、叔母から突然、アルバイトを紹介された。一族から「魔女のおばちゃん」として親しまれる叔母の誘いに戸惑いながらも、遊ぶ金欲しさに頷いてしまう。勤務先があるという扉を開くと、そこは異世界ダンジョンだった!魔王、死神、吸血鬼…異世界の住人たちは普通じゃなくて、うまくやっていけるか不安を覚えるユイミー。彼女の春休みはどうなってしまうのか…?!不思議な常連さんとほのぼの交流する、お仕事・お店屋さん異世界ファンタジー!
魔王を倒すため、女神により異世界に召喚された勇者達は、犠牲を出しながらも何とか魔王を倒し、生き残った全員が元の世界に帰った…はずだった。しかし、彼らとともに帰るはずだった錬金術師の光道長は、送還の時に女神の力をも弾いてしまう鉄壁の工房で調合をしていたため、異世界に一人おいてけぼりにされてしまう。様々なしがらみから逃れるため、名前などを隠して王城から逃げ出した道長は、何とか素材を集めて、闇の女神と一騒動ありつつも亡くなった仲間たちを蘇らせることができた!一年後、仲間達と国交の途絶えた新大陸に向かうことになった道長達だったが、国同士の様々な思惑に巻き込まれていくこととなり…。おいてけぼりにされた異世界で生き抜く。生産ファンタジー、進撃の第3弾!第9回ネット小説大賞受賞作。
ルカの新たなる辺境生活がスタート!村から離れ、学校や賑やかな町には、色々な種族の人たちが集まっている。妹のアリーチェ、幼馴染のレナエルも、ほんのり美少女に成長し、主人公・ルカの魔力にも磨きがかかる。そしてついにルカに悪意の手が…伸びることもなく、辺境開拓スローライフは進行中!!でもルカには周囲も心配する問題が。それは…異性への無関心と生活感覚のズレ!?そんなワケで、まずはお金の使い方を学ぶため、レナエルちゃんとデートに出発だ!「マンガがうがうコミカライズ原作大賞」銀賞&特別賞受賞作!
アレス王子と、その側近たちが暗殺された。難敵である東伯を撃退したクレインの元に、驚くべき報せが届く。アースガルド家の後ろ盾となっていた王子の死は、王国をさらなる混乱に陥れた。事件の真相を知るべく、王都へ向かったクレインを待っていたのは…!?第九回ネット小説大賞、金賞受賞作!
<選考員満場一致! 第11回ポプラ社小説新人賞受賞作> 「たとえそのつぎ目が不格好でも、 つながっていられればそれでいいと思っていた。」 惣菜と珈琲のお店「△」を営むヒロは、晴太、中学三年生の蒼と三人兄弟だけで暮らしている。ヒロが美味しい惣菜を作り、晴太がコーヒーを淹れ、蒼は元気に学校へ出かける。 しかしある日、蒼は中学卒業とともに家を出たいと言い始める。これまでの穏やかな日々を続けていきたいヒロは、激しく反発してしまうのだが、三人はそれぞれに複雑な事情を抱えていたーー。 傷つきながらも身を寄せ合って生きてきた三人が、 懸命に明日を紡いでいくための物語。
黄河のほとり、第九十九更生区。知識人たちはここで「こども」に監督され、再教育を受ける。解放を夢見て狂騒的な鉄鋼農業生産に突き進む彼らを、やがて無謀な政策の果ての大飢饉が襲い…。不条理な政治に翻弄される人間の痛ましくも聖なる苦闘を、『天の子』『旧河道』『罪人録』『新シーシュポスの神話』-「四つの書」の形式で語る。大躍進時代を彷彿とさせる歴史の暗部に挑んだ代表作。マン・ブッカー国際賞最終候補、フランツ・カフカ賞受賞、フェミナ賞外国小説部門候補、紅楼夢賞審査員賞受賞。
「アメリカ文学の静かな巨人」のデビュー短編集。言葉と自在に戯れるデイヴィスの作風はすでに顕在。小説、伝記、詩、寓話、回想録、エッセイ…長さもスタイルも多様、つねに意識的で批評的な全34編。ある女との短命に終わった情事を、男が費用対効果という観点から総括しようとする表題作「分解する」をはじめ、長編『話の終わり』の原型とおぼしきファン必読の短編も。
言葉が話せず、指を噛むという自傷行為を続ける息子。父親は様々な自閉症治療を試すが効果は見られない。 苦しみと絶望の中、父親は粘り強く息子と向き合う。 その祖母もまた、障がいを持つ夫と長男を持ち、文化大革命中の障がい者への差別や暴力という困難の中で、家族を支え続けてきた。 中国の大江健三郎とも言われる作家が実体験に基づき、苦難に満ちた十数年の道程を綴った感動のノンフィクション小説。 現在中国の世相と社会問題をリアルに描き出した受賞作。 『痛むだろう、指が』(原題:『疼痛吧指头』)は、中国の雑誌『収穫』の2017年長編小説特集に掲載され、同年の「ノンフィクション文学優秀作品ランキング」の2位に選出される。翌年、長江文芸出版社から単行本として出版され、同年10月に有名作家も多く受賞している「第三回施耐庵文学賞」も受賞。 現在、2023年春の公開を目指して映画化が進められている。 第一章 第二章 第三章 訳者あとがきー苦境のなかで新たに見えたもの 倉持リツコ