2023年5月25日発売
ここしばらく空に浮かんでいた未確認飛行物体、その正体は正真正銘の宇宙人だった。自らを機械生命体だと名乗る人型ロボット(佐々木命名:十二式)とは、互いの立場を巡ってひと悶着。結果的に家族ごっこなる行いに興じる羽目となる。地球の文化文明に価値を見出しつつある十二式と、彼女をどうしても母星に送り返したい佐々木と二人静。駆け引きの場を家庭内に移して、表向きは家族ごっこを演じつつも、佐々木たちは地球の平和を守るべく奮闘することになる。すると時を同じくして、天使と悪魔の代理戦争にも進展が。得体の知れないウェブサイトから、離島にてデスゲーム開催のお知らせ。日常回と見せかけて、決して楽はできないアラフォー男と文鳥賢者の奮闘記、第七巻!
王女ミリアンネは前世から大のマッチョ好き。理想の筋肉男子と結婚すべく18歳の誕生日にお婿様選びの武闘大会を開催した!見事優勝した孤独な冒険者ゼルに一目ぼれし求婚するが、彼は優勝の副賞が『王女様の婿の座』とは知らなかった!?彼女の猛アピールにタジタジになるゼルだったがミリアンネが本気と知って…?押せ押せリバース溺愛コメディ。
千年前、女は神からの求婚を袖にして、愛する男と共に輪廻転生の呪いをかけられた。生を繰り返すふたりは様々な時代で出会っては別れ、そして現代。壮大な過去を背負う岡田杏は、しかしすっかり「運命の恋人探し」を放棄して、ルームメイトの盗み屋・祥子と共に令和の世を謳歌していた!?人と神とが駆け回り、時を超えた愛と欲とが入り乱れる只中で悠々と我が道を行く最強コンビの物語!
時は平安。都では、応天門の変で罪を被せられた伴大納言が鬼の姿で現れ、疫病の種を撒き散らすと予言していた。陰陽師の弓削是雄は大納言の鬼と相まみえるが、その背後にさらに強大で邪悪な鬼が存在することに気づく。朝廷で実権を握る藤原氏に恨みを抱くというその鬼の正体は、やんごとなき方なのかー。是雄は鬼の正体を突き止め封じるために、仲間とともに蝦夷の地へと赴く。
カズオ・イシグロ絶賛「今年のベスト・ブック」!“文学界のロック・スター”“ホラー・プリンセス”による、12篇のゴシカルな恐怖の祭典がついに開幕!!!寝煙草の火で老婆が焼け死ぬ臭いで目覚める夜更け、庭から現れどこまでも付き纏う腐った赤ん坊の幽霊、愛するロック・スターの屍肉を貪る少女たち、死んだはずの虚ろな子供が大量に溢れ返る街…。
霧と雨に閉ざされた絶海の孤島での「眠る人魚の誘惑」、単調で退屈な工場で働く会計係による「王殺しの冒険」-いずれが現実で、いずれが幻覚か。触れては、また遠ざかる二つの物語。執筆後30年を経て発表された、幻のデビュー作。
ポポカテペトルとイスタクシワトル。二つの火山を臨むメキシコ、クアウナワクの町で、妻に捨てられ、酒浸りの日々を送る元英国領事ジェフリー・ファーミン。1938年11月の“死者の日”の朝、最愛の妻イヴォンヌが突然彼のもとに舞い戻ってくる。ぎこちなく再会した二人は、領事の腹違いの弟ヒューを伴って闘牛見物に出かけることに。かつての恋敵ラリュエルも登場し、領事は心の底で妻を許せないまま、ドン・キホーテさながらに破滅へと向かって突き進んでいく。ガルシア=マルケス、大江健三郎ら世界の作家たちが愛読した20世紀文学の傑作、待望の復刊!
辺境に生まれ、最強の冒険者に憧れる少年・ジェイド。12歳になりようやく冒険者に登録できるようになったジェイドは意気揚々とギルドに向かうけれど、そこで受付嬢の少女・ガーネットに一目惚れしてしまい…。「彼女と話すには…クエストをこなしまくるしかない!」少しでもガーネットと仲良くなるため、来る日も来る日も休まずに魔獣を倒し続け、気づけば10年!いつしかジェイドは「十つ花」と言われる世界最強ランクに到達し、国中の人々から英雄として慕われるように。しかしいまだガーネットとの仲はまったく進展しておらず!?「ジェイドさま万歳!無欲の英雄、万歳!」「僕はただガーネットさんに話しかけたいだけなのに…!」奥手すぎる最強の英雄×無口な受付嬢が送る、ほのぼの冒険ファンタジー!
外の世界に憧れつつも引きこもっていた前世。ハーフエルフに転生し、今世でもたくさんの本を読んだシェラスは、今度こそ絵本や小説に出てきたような素敵な世界を旅したい!と集落を出て念願の一人旅に出ることに。これまでに読んだ本の知識や長旅の経験を活かして魔法薬を作ったり、書架遺跡を巡って教会を説得したり、ドワーフとエルフの長年の確執を解消しちゃったり…時には十賢人のひとりとして崇められながらも、大好きな本を追い求めてのんびり楽しく暮らす日々。ある日、山賊に襲われていたエルフ・リーリラを助けたところとっても懐かれてしまったシェラス。リーリラの強烈な押しに負け、ふたりはそのまま一緒に旅をすることに…!?魔導書を探して屋敷に迷い込んだり、ゆっくり温泉に入ってみたり、徐々に仲を深めていくふたり。しかし、リーリラにはとある秘密があるようで…!?おてんばエルフの悠々自適な異世界旅、いざ開幕!
戦闘に向かないスキル“錬金術”しか授かれず、SSSランク魔境に追放されたソラ。最強のラスボスたちを従え魔境を脱出したソラは、極貧村の改革に乗り出すが、錬金術や魔法の力で大発展した村は今や王都をしのぐほどの人気都市に変貌する。そんな中、噂を聞きつけた魔術師の町が使者を送ってきたのをきっかけにソラと仲間たちは視察を兼ねて旅に出ることに。しかし思い付きで作った自動車に乗っていったせいで魔術師たちを大いに驚かせてしまい…。「なんだこの乗り物は!?乗っているのは…人魔を統べる王!?」魔法対決など魔術師の町を楽しんだ一行は、さらにネコ獣人が暮らす秘境に向かうことに。かつて剣神が作ったというその集落が失われかけているのを知り、ソラは彼らを救うためにひと肌脱ぐことを決意するが…。とんでも錬金術師、国づくりの次は異世界旅に!?頼もしい仲間と一緒にあらゆる場所を楽しみ尽くす!
国の英雄にして“S級冒険者”の称号を持つルーク・オットハイド。その絶大な力を危険視された彼は、仲間に寝首をかかれ命を落とした。そして場所は変わり、寂れた田舎村アーゼマ。この村にやって来た「ルーゴ」なる人物は、規格外の剣技と魔法を行使し周囲の魔物をあっさりと一掃。妖精王すら倒したことで、シルフと共生することとなった村は大きく賑わうことに。だがルーゴを欲し、ルークの仲間であった聖女リーシャが村を訪れることになり…?
不死者の弟子、護衛依頼を受ける。 王都で諸々の依頼を終えたレントとロレーヌは、総冒険者組合長ジャン・ゼーベックと合流し、彼を連れてマルトへ帰還することに。 一方マルトでは、アリゼとともにイザークの指導を受ける鉄級冒険者リナの姿があった。 しかし周囲の実力者と比べてしまい強くなった実感を得られず、少し自信喪失気味のリナ。 見かねたイザークによって、一人で冒険者組合の依頼を受けることを勧められる。 シェイラの助けもあり、女性行商人ドロテアの護衛依頼を受注したリナ。 父親の反対を押し切って実家の商会から独り立ちしたドロテアだったが、多数のトラブルに遭っているために護衛を依頼したのだという。 行商の旅を無事に終えるべく、リナは己の技術、そして“吸血鬼”の力を振るうと決めーー!? 強大な魔物と戦い、多くの謎を解き、そして強くなる。 死してもなお遙かなる神銀級を目指す、不死者レントの『冒険』、第12弾ーー!
温泉旅館で最強の癒しを!? 異世界へと召喚されたものの、未開の地に追放されてしまったキダン。 彼が農場として地道に開拓を続けていた土地は、ギフトと呼ばれる力《至高の担い手》と仲間達によって大きな発展を遂げていた。 魔王ゼダンは農場で体験した温泉の素晴らしさを魔国に広めようと、温泉旅館をつくることに! しかし、ノウハウがない未知の事業ゆえ、計画は遅々として進まず頓挫寸前……。 そんな魔王ゼダンを見かねたキダンは、日頃のお礼も兼ねて彼を手伝うことに。 農場に温泉を掘った時のようにレタスレートやホルコスフォンの力を借り、さらには旅館建築のためにオークたちを動員! そして、温泉旅館の風物詩である浴衣や卓球、温泉卵も用意!? お出迎えの準備を整えるキダンだったが、陰ではヴィールがこっそりと何かを仕掛けていてーー? 未開の土地を賑やかな隣人たちと開拓していく、異世界スローライフ、第14幕!
不義の子として伯爵家に生まれたアメリアは、幼い頃より虐げられて育ってきた。いつしか、その貧相な見た目から社交界でつけられた名が“醜穢令嬢”。そんなアメリアが十七歳になったある日、縁談の話が舞い込む。相手は公爵家の当主であり、暴虐公爵と噂されているローガン・ヘルンベルク。家の汚点が消えるという理由でアメリアは嫁ぐことになり…!?公爵家を訪れたアメリアは、一方的に契約結婚であるということをローガンから告げられる。しかしアメリアはローガンと過ごしていくうちに、不器用ながらも優しい一面があることを知り、少しずつ信頼を寄せていくー。これは家族から愛されなかった少女が、誰よりも幸せになる物語。
今なぜ『老人と海』なのか! 先の見えない時代だからこそ生の何たるかを問う、 新訳でよみがえる 幻の挿し絵入り名作の復活! 本書で描かれているのは、政治、経済、戦争といった一時的な社会現象を超越した、 人間そのものの根源的な姿です。(「訳者あとがき」より) 小説世界をより深く味わうための訳者による註とヘミングェイの略年表、そして、 『老人の海』がなぜ重要作品なのかを詳細に解説した「訳者あとがき」も収録されています。 ======= 【目次】 訳者はしがき 老人と海 訳註 アーネスト・ヘミングウェイ年譜 訳者あとがき なぜ今『老人と海』なのか 死の恐怖 解ける死の呪縛 肉体の衰えと創造力 二つの序文と原爆投下 もう一つの戦争小説 不死鳥のごとく 翻訳に当たって 訳者はしがき 老人と海 訳註 アーネスト・ヘミングウェイ年譜 訳者あとがき なぜ今『老人と海』なのか 死の恐怖 解ける死の呪縛 肉体の衰えと創造力 二つの序文と原爆投下 もう一つの戦争小説 不死鳥のごとく 翻訳に当たって
理由などない。大好きなんだ。本当のことなのに、秘密だ。-わたしの秘めた思いは、いけないことだろうか。これは物語である。だが、かつてどれほどの若い男女が愛を求めそして秘めたまま…青春の只中に消えていったのだろうか。戦時を生きた筆者の綴る、十代の短い初恋物語。巻末資料「国民抗戦必携」収録!
家に戻ると、ジューとアンマが門で、しゃがんでいた。もみがらを置き、ウジクサを加え、その上にオキビ(木の燃えかけ)をのせて、くすぶらせていた。これで、冷たい海の上を、七日間歩いてきた父さんの足を温めるのだ。僕は、ジューとアンマと一緒に、火が消えないように、夜遅くまでオキビを、足し続けた。(第4章父さんと会って/「シバサシのお祭り」より)。